●フジ三昧ツアーでGO!!●
| 行って参りました、奥利根温泉〜♪ メンバーは、主催のみどりさんといつきさん+私。 待合せ場所の本屋を違う本屋と間違え、出だしから相変わらず飛ばす私…。その節はすみませんでした、お二人様! 今度こそと思ったのに、なかなか遅刻癖が直りませぬ…。(悔) ともかく合流を果たし、列車内で落ち着いてみれば、すでにみどりさんの手には2冊も本が! しかも、一冊はテニプリのアンソロジーだし!(爆笑) これから旅行だというのに、おもむろに荷物を増やす、男前なみどりさんなのです。 列車の中でも、もちろん話題は今をときめく(って、遅いか)テニプリです。3人とも声は低めで大声を出す方じゃないのを幸い、ボソボソクツクツと返ってヤバげな雰囲気を醸し出していたかもしれません。そんな中でやはり印象深かったのは、みどりさんの萌えポイントが正確に判定されたことでしょう。 みどりさんの萌えの真骨頂。 それはズバリ『襲い受け』だったのです!!!(どどーん) (説明しよう、『襲い受け』とは? それは受けの方が男っぷりがよろしく、策略かましてどんな手を使おうとも攻めを落とそうとする男気溢れる受けのこと。その勢いは、例え受けの性別を女性化したところで、可愛らしさが増すどころか(というかそれすらも武器にしたりして)返って男前に拍車が掛かったりする。オプションとして、そんな受けに押されてるように見えながらも、要所要所で無意識に(←ここポイント)受けをノックアウトして、更に惚れ直させる器の攻めが必要)(※巻末付録(笑)付き) そんなことを言い当てられて(誰が言い当てたかは内緒)ぐうの音も出ずにダメージを受けているみどりさんを余所に、列車はズンズン山奥へ。緑深くなる中、所々に満開の紫の花が。 「あ、フジ…」 そう、フジです。フジが盛りを迎えて、そりゃあもう見事に美しく花開いております。最高に綺麗です。綺麗なフジ…うっとり……。(爆) いやでも、ホントに綺麗でしたよ、藤の花♪ 目的駅に到着し、お昼ご飯を食べながら今後の相談。あまり観光に重きを置いていなかった私達、土壇場で話し合うという大雑把さが男気を感じさせます。(させてどうする) 「折角だからロープウェイには行っておきたいね」 「でも天気悪いんだよねー。景色がイマイチになるし、雨降ってきたら悲惨だ…」 「じゃあそれは明日に望みを懸けて、今日はこの辺ブラブラしよう!」 生憎とこの日は雨こそ降ってなかったものの、超曇天。翌日の天気も微妙でしたが、まあ今日の方があまり時間がないし、ということで、近くの資料館に散歩がてら行ってみることにしました。そこは2階建てとはいえこじんまりとした造りで、そこの土地から出土した土器から始まる、昔の人達が使っていたという農作業道具や日常道具を、なかなか盛沢山に展示してありました。びっくりしたのが昔の町人の暮らしぶりのミニチュア模型で、ふと脇を見るとツマミがあって、『右に回して下さい』という手書きの文字が。はてな、と思いながらもつい回してみたら、そのミニチュアが騒音をたてながら突如動き出したのです! 眺めていた一同ビックリ、動かした張本人の私もビックリです。動くんなら動くと言えよー。でも、魚屋さんは走る動作をしてみたり、洗濯してる女の人はゴシゴシし始めたりして、なかなか面白かったです。(しかもこれが個人の製作・寄贈らしい。すげえマニアだ…) 踊り場に行くと、窓から移築したらしき藁葺き屋根の民家が見下ろせて、これがなかなか良いロケーション。……が。 「あの建物、さっき横通った時、すんごい貧相だったよねえ?」 「うん、ちょうど向こう側だけど、壁とか禿げてたし。屋根も藁が疎らだったり…」 「こっちから見ると、ちゃんと趣きあるよねえ?」 「「……うん」」 どうやらその建物は、この位置からの見学『専用』だったらしいです。(笑) まあ、そんなロケーションはともあれ、ちゃんと中にも入れます。こちらも当時の部屋の間取りや道具が展示してあって、束の間時代劇の町民っぽい雰囲気を楽しめてなかなか愉快でした。 そして駅に戻ることになりましたが、まだ時間もあるしということで遠回りコースを選択。川沿いを気持ち良く歩きながら、お喋りのテーマは『青学は室内温水プールを所持しているか否か』。(腐) 「うーん、室内はともかく、温水って贅沢じゃない?」 「でもお金持ち校なら、水泳部専用のプールとかあったり……は、夢見過ぎかなあ?」 私もいつきさんも公立卒なので、どうもイメージが掴めずにいたところ、あっさりとみどりさん曰く。 「え? そんなの全然OKだよ。だってウチそうだったし」 ケロリ。何と、みどりさんはお嬢様学校育ちだったのです!! 何でも、人集めとかの体裁もあるし、高校付属なら効率も悪くないので標準装備らしいのです。プールといえば、まだ水温も上がりきらない内に始まり残暑ってなんざんしょ?って頃まで入らされる、例え雨が降ろうとも口唇紫にして震えながら浸かる、アノ屋外モノしか覚えのない私にはおとぎの国の出来事のようなお話でした。(涙) 駅前に戻り、まだバスの出発までに時間があったので土産物屋をひやかしに。ガラス細工の店に入り、華奢な造りの可愛らしい動物や小人などを愛でて目の保養をしていた中に、とあるブツを発見。 「あ、サボテンだ!」 「おお、サボテン!!」 端から見たら何者でしょう私達。でも、判る人には判ります。そう、サボテンといえば不二なのです!!(笑) もちろん本物ではなく、ガラスで出来た小さなミニチュアなのですが、なかなか良く出来てて可愛いです。流石だ、不二!(何でだ) そんな訳でいつきさん、イソイソと購入しておりました。(私はまあ、どちらかと言えば部長ファンなので遠慮してみました)(←嘘。ホントは粗忽者ゆえ破壊しそうだから…。壊したら不二に呪われそうじゃん!) そしてバスに乗り、最寄の停留所に到着。冬はスキー場になるという目の前の山は、既に雪の痕跡もなく今頃見ると間抜けだねー、とか言いながら旅館へ向かうと、そこには驚愕すべき看板が!! 『レストラン ふじ』。 一同固まるの図。 「みみみ、みどりさん、狙ったの!?」 「し、知らないよー! レストランの名前までパンフになんて載ってないもの!」 「うーわー。藤の花から取ってることは判ってるんだけど、それにしたって凄過ぎ!!」 硬直から覚めると、一同大興奮。みどりさん、たかが看板にカメラ構えるし。(笑) 中に入ったらやっぱナプキンとかマッチとかに『ふじ』とか書いてあるのかしら? メニューにももちろん『ふじ』特製ドリアとか、『ふじ』特製パフェとかあったり?? 凄いぞフジ、ありがとうフジ!!(笑)(とか言って、結局入店する機会がなかったです…。残念〜!) 部屋でちょっと寛いだ後、早速露天風呂へ。何とここの露天風呂は18時で閉まってしまうとのこと。めちゃめちゃ早過ぎじゃないか?とか思ってたら、それも道理、旅館からちょっと離れた造りになっていて、車で送迎してくれるからなのです。しかもその道筋が、街灯もない一本道。月明かり頼りに散歩がてら行くのもいいけど、やはり夜間は女性には不向きでしょう。夜中の露天も好きなのでそれは残念でしたが、でも明るい内も、物凄く気持ち良かったです〜〜!! 離れた造りなだけあって、開放感バッチリの眺め良し。木漏れ日と葉擦れの音が、のどかでまったりさせてくれて夢見ごこちでした♪ 惜しむらくは、湯の温度が私にはちょっと熱かったこと。もっとゆっくり浸かっていたかったなー。(みどりさんは丁度良いと言っていたので、個人差ですね) そして、お風呂の後はもちろんご飯♪ 山菜中心のヘルシーメニューですが、品数がとにかく多い! 卓が既に満載だというのに、後から後から煮物だの汁物だのフルーツだのって持ってくるのですよ! しかもそれがどれも美味しくて、悲鳴を上げながらも食べるのを止められず(釜飯がまた美味い!)がんばって最後の豆腐アイスまで平らげました。とっても美味しかったですが、久し振りに食べ過ぎてお腹が苦しかったです。(苦笑) その後はお部屋でダベリング〜。やはり主にテニプリ話。(だって、ねえ。折角だし) 何とみどりさんはノートPC持参だったので、いつきさんと頭突き合わせてお勧めサイトの小説を読ませてもらったり、朝購入したアンソロを読ませてもらったりしている内に、メッキリ夜に弱くなっていた私はアッサリ撃沈。勿体無かったなあ〜。 そして明けて翌日。 運良くこの日は朝から雲一つない晴天に恵まれラッキー! これでロープウェイが堪能出来るというものです。 朝ご飯を食べて早速出発。バスに揺られてガタゴト麓まで辿り着き、いよいよ乗り込み開始。ゴンドラは物凄い急斜面をズイズイと進んで行き、見る見る内に高みへ連れてってくれます。 「うわー、楽しい〜」 「ち、ちょっと怖い…」 という対極の意見の後到着。目の前には、まだまだ雪の残る山肌が続いてて、猛者達はかなり上の方まで歩いて行ってるようですが、私達は少しだけシャクシャクと雪を踏み締めて、続くリフトに乗ることにしました。今度のは完璧にスキー用のリフトなので、ちょっとスキーがしたくなった私。(←ヘタっぴですが) 日はポカポカと暖かく、風は爽やかでウッカリ眠たくなっていると到着。今度は流石に高いです。私達が辿り着いた所は日当たりが良いせいか草地なのですが、見える山峰には全て残雪が残り、吹き上げてくる風は冷たくて気持ち良いです。ここからハイキングコースがあるということなのでちょびっと歩いてみましたが、想像していたお手軽さとは程遠い『登山』になりつつあったので、途中でアッサリと断念。 道端に咲いている小さな花などを愛でておりましたが、何といつきさんが「ちょっと行ってくる」と言って旅立ってしまわれたのです。長身をふらつかせもせず、ヒョイヒョイと山道を行くいつきさんの後姿は、ちょっと手塚部長を彷彿とさせて格好良かったです。(笑)(※巻末付録その2) リフトの反対側に回ると、そっちは土産物屋あり小さな池ありとちょっと開けた感じ。土産物屋でキーホルダーを物色していると、良く判らない形のモノが。 「これ何だろ?」 「この辺伐採とかしてたらしいから、鋸とか鉈とかじゃない?」 と不思議がってると、店員さんが登山に使うピッケルだと教えてくれました。おおなるほど、と感心した直後、今の会話をヅカフジでやったら可愛いよね、と言い出すいつきさん。キーホルダーの形に首を捻る不二に、サラリと答えてくれる手塚部長…。そ、それはオイシイ!! 鼻血を噴いたのを落ち着かせる為(誇張)東屋にて休憩。しかし、ここにも新たなる罠が……!! みどりさんの、リョーマへの熱き思いに聞き惚れていると(ホントに、私がリョーマを持っていたら(←!?)快く差し上げたいくらいでした…)後からドヤドヤとやって来た、中年夫妻御一行。おもむろに曰く。 「あら、フジは?」 「ホント、フジさん何処?」 ビビンッ、と私達のフジアンテナがダイレクトに臨界点突破。 フジ、フジがいるの!? 何処に!!?? 私にも紹介してーーー!!!! …………いや、判ってたんだけどね、おば様方が言っているのが『富士山』のことだということは。今日は靄ってて見えないのよ、おばちゃま方…。フジアンテナ誤作動の巻でした。 そんなこんなで時は過ぎ、山の天気は変わり易いの言葉通りに雲ってきたしお昼時だし、てことで、とりあえずリフトだけ降りて、雪をシャクシャクやっていた中腹にあるレストランでご飯を食べていたら何と、あっと言う間に雨雲が押し寄せてきて、土砂降りになってしまいました…。リフトには屋根はないので、降りるのが後三十分遅かったら危なかったねー、と言いながら、この雨の中を降りてくる勇者はいないかと、目はリフトに釘付けの悪趣味な私達。しかし勇者はおらず(というか、多分いても係員に止められていたのではないかと…)別ルートで下った模様。ちぇ。(←こら!) 止みそうになかったので、私達も諦めてとりあえず駅前に戻ることに。お茶でもするか〜と思っていたら、何と驚きこの辺りの店は四時でオーダーストップなのでした。早! この時点で既に四時なんてとっくに過ぎてます。仕方ないので雨の中を再び土産物屋をひやかしに。しかしひやかしで入ったはずの店のおばちゃんの勧め方が上手くて、うっかり漬物だの七味だのを買ってしまう。やられたぜ。(美味しかったけど) そして別の店では、何とすんごいものを発見!! こういうものを発見するのは、大抵目敏いいつきさんなのですが、この時も例に漏れずに全然別の所を見ていた私を慌てた声音で呼ぶので、何かにゃ?と近寄って見れば、そこは地酒コーナー。いつきさんがジタバタしたオーラを発しながら指し示している一本の酒瓶のラベルを読み上げてみれば何とそこにはこんな文字が。 『誉国光』 ほ、ほまれくにみつ!!!??? 国光、誉れ也!!!(←大興奮) 酒瓶前にして、声もなくジタバタするヅカフジ女二人。やってくれるぜ、流石だ部長!!(←違う) 実際には『ホマレコッコウ』と読むらしいのですが、とにかく受けまくり。お持ち帰りしたかったのですが、生憎小瓶がなくて重さの前に断念。御免、手塚。私が非力なばっかりに、連れて帰れなかったよ…。せめて昨日知ってたら、宿で飲んで重量減らしといたのに!! 手塚、どんな味だったのかなあ…。(←名前変わってるぞ) そんなこんなで時間になり、とうとう帰路へ。帰りは社内販売がないので慌てて買ったパンを夕飯にし、一眠りしてしまえばもうそこは地元です。うん、楽しかったね。終わっちゃったんだなあ、残念…。 とか言いつつ、しかしここで終わらずに何故か某所に行ってしまうのがオタクの性質というものなのでしょうか。何故か三人で連れ立って、『本屋』なんぞに行くことに。(爆笑) それというのも、みどりさんが件のアンソロを手にして曰く 「全然見掛けないから、見た時は即座に買うようにしてるんだー。これもバックナンバー手に入れ損なってるし…」 とか言うので、そう言えば昨日の朝間違えて入った本屋には沢山あったなあと口にしたら、行きたいということになり、いつきさんも連れ立って突撃することに。 ただ、時刻は既に八時半。まだやってるかなあ、と不安に思いつつも行ってみれば、ビバ東京。まんまと開いておりました。(笑)(向こうでの店じまいの早さがトラウマになっていた模様) 喜んで五・六冊購入するみどりさん。みどりさん、確かこれから会社に寄るって言ってたのに、またそんなに荷物増やして〜。(苦笑) そう思いつつも「ヅカフジ入ってたら今度貸してね♪」とか言ってる私が一番悪党かもしれません…。 そんな感じで無事終了の、見事なテニプリ旅行でした。メンツを聞いた瞬間予想はしてましたが、まさかこれ程とは。(笑) 元はアッチの集まりのつもりだったなんてことは、既に忘却の彼方です。でもまあ、アッチのリベンジも勿論したいのですが、コッチもコッソリとまた企てましょうね、お二方。よろしくです。(笑) ホントにお疲れ様でした&ありがとうございました♪♪ (巻末特別付録(笑) ※こんな感じ? リョ不二で不二が女の子編) 「やっぱ旅はいいよねー。そう思わない? 越前くん。空気は美味しいし駅弁も美味しい!」 「旅って、まだ地元駅を出発してから三十分しか経ってないんスけど…」 不二と同じく駅弁をパクつきながら、リョーマは呆れた視線を外に向けた。 ハッキリ言って未だ都内である。ビルや家々が立ち並び、緑と言えば軒先のガーデニングか線路脇に生えている雑草しか見当たらない現状では、駅弁はともかく空気が美味しいとはお世辞にも言えないだろう。それでなくとも新幹線内、窓も開けられない状態で何をもってそんなことが言えるのか。 「え? だって、目の前に越前くんがいて、一緒にご飯食べてるんだよ? 空気や駅弁どころか、そもそもシチュエーションが美味しいよね」 「………そっスか…」 ニッコリ笑顔付きの、あまりにも臆面のない不二の台詞に、リョーマは呆れた振りで弁当を掻き込んだ。実は、赤面しそうな顔を必死で抑える為だったりしたが。 「ねえ越前くん。今日泊る旅館、露天風呂が名物なんだって。君、露天風呂って入ったことある?」 「いえ、ないッス」 「そうなんだ。すっごく気持ちが良いよ。ホントは真冬に雪を見ながら長い時間浸かるのが僕は一番好きなんだけど、今ぐらいの季節に新緑を見ながら、っていうのも楽しいよ。きっと君も気に入ると思うんだ」 いつもニコニコと楽しそうな不二だが、今日は更にはしゃいでいるように見えるのは、決してリョーマの気のせいなどではあるまい。 何せ、初めての二人きりでの旅行である。必死で表情には出さないようにしているものの、実際はリョーマも結構浮かれていたりするのだ。 「あ、見て見て。家族風呂だって」 不二が弁当を突つきながらも器用にパンフをリョーマの方に向けた。それはこれから行く旅館の案内で、指し示された箇所には確かにその文字が載っていたが、リョーマにはそれが何のことか判らない。素直に訊ねると、 「ああ、これはね。少し小さめの露天風呂で、時間単位で貸し切りが出来るんだ。ホラ、折角家族で来たりしても、男女別れちゃうだろ? 混浴もあるけど、それだと女の人って落ち着かないし。ってことで、結構人気らしいんだ」 「それで『家族』風呂ッスか…」 ふーん、と感心した様子のリョーマに、不二はニッコリと、輝かんばかりの笑顔で 「僕達も借りようね♪」 と軽やかに爆弾を投げ付けてきた。 「――――ふ、ふ、ふ、」 「何? そんな、笑っちゃう程嬉しい?」 更にニコニコと、全て解っていて可愛く小首を傾げてくる様が、まさに小悪魔である。 (お、落ち着け! 負けるな、がんばれ俺!) 「不二先輩…。それはやっぱ、良くないと思うんスけど……」 「そう? やっぱり、道徳心に欠けるかな?」 欠けてるのはあんたの場合、道徳心ではなくて羞恥心だろう、というツッコミは辛うじて口に出さずにすんだ。 「じゃなくて。だって、客は俺達だけじゃないんでしょう?」 「? うん」 リョーマの言わんとしていることが解らず、不二は今度は本当の意味で首を傾げた。 「だったら、ちゃんと家族連れの人達が使えるようにしとかないと。……団欒、てヤツなんでしょ?」 「あ…」 ぶっきらぼうな物言いだが、声の調子はひどく優しい。 そんなふうに周りを気遣えるリョーマの心持ちが嬉しくて、不二は今度は柔らかな笑みを浮かべた。 「うん。そうだね…」 その素直な笑顔に、リョーマは思わず見惚れる。 時折見せるこの人の、こんな無防備な表情がリョーマはとても気に入っていた。 気を惹かれて、心を奪われて。 我知らず、今度はリョーマの口からポロリと、爆弾が零れ落ちた。 「家族になったら、また来ればいいんじゃないッスか?」 ―――――――――――――はい? 目を真ん丸くした不二の顔が、次の瞬間には、ボンッと真っ赤に爆発した。 珍しく感情を露わにした不二に驚いたリョーマだったが、そうした原因である何気なく零れた自分の台詞を振り返って―――――自分も爆破された。 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 しばし二人で真っ赤な顔のまま、俯きっぱなしで声も出せずにいたが、やはりと言うか何と言うか、立ち直るのが早いのは不二の方だった。 不意にクスクスと笑い出すのを、照れ隠しの顰めっ面で見やる。 「……何ッスか」 「いやもう何て言うか……。ホントに、越前くんには適わないよ」 それはこちらの台詞だ…と思いながら、クスクスと笑い続ける不二から目を逸らす。まだ、まともに顔が見られない。 「越前くんが言うんなら、じゃあ『今回は』貸し切りは諦めるよ。その代わり…」 強調された『今回』の部分には、ピクリとした小さな反応で何とか抑えたリョーマだったが、しかし、続けられた代案に思わずガバリと不二に向き直った。 「『混浴』には一緒に入ってね♪」 「っっっ!! 不二先輩!」 「何?」 ニコニコと、いつもの曲者の笑顔全開に戻っている不二は、リョーマの反応などお見通しで非常に楽しそうだった。それに乗せられるのは癪だったが、このままでは本当に実践しかねない人なのだ。全力で止めるしかない。 「さっき、女の人は混浴じゃ落ち着かないって言ってたじゃないッスか!」 「普通の女の人はね。大丈夫、僕は気にしないから」 「周りが気にしますッ!」 やっぱり、この人には羞恥心が絶望的に欠けてる!と頭痛を覚えるリョーマだった。 「大丈夫だよ。夜中にコッソリ行けば」 「駄目ッス!」 「何だったら、清掃中の札を調達してくるとか」 「嫌ッス!」 こんな押し問答が、目的駅に到着するまで続いたとか続かなかったとか………。 (不二、あんまり男前になりませんでした、敗北……。恐らく最初で最後であろうリョ不二、謹んでみどりさんに捧げます) ■□コメント□■
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