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吸血鬼に噛まれて死んだ臨月の母親から生まれた鬼太郎……もとい、ブレイドは、吸血鬼と人間の両方の能力を持ち合わせたデーウォーカーとなった。人間的な感情を持ち合わせながら血の渇きに餓える彼は、母親の仇を討つため、そして自分の身体をこんな風にした吸血鬼どもを殺し尽くすために、成長して吸血鬼ハンターD…もとい、ブレイドとして戦うことを誓った。しかし、長年人間との協定を保ち続けてきた吸血鬼の社会は、若い吸血鬼フロストの台頭によって大きく変質し、おそろしい計画が実行されようとしていた!
ウェズリースナイプス演じるブレイドのアクションが、とにもかくにも格好良い。それにつきます。銀の杭が飛び出すショットガンをバーン! と撃てば串刺しになった吸血鬼が灰になり、背中の剣を振るえば、一刀両断にされた吸血鬼が灰になる。そのエフェクトも、残虐になってしまいかねないシーンを爽快に魅せる要因になっていて非常にいいのです。っていうか、武器はたくさんあるのに、最後のほうで使った腰からのびる銀のワイヤー(たぶん)が、もしかしたらイチバン強いんじゃないんすか? なんで一度しか使いませんか? もしー?
血のシャワーが降り注いだり、生きたまま焼かれたりといったショッキングなシーンが幾つもあるものの、それがコミカルに見えてしまうのが面白いところ。焼かれた死体を解剖しながら、医者が愛を語らうシーンは見物です。笑えない冗談ではありますが、テーマの割にかなり軽めのテンポとストーリー。それはいいんです。アクション映画なんですから。
スティーブンドーフ演じるフロストが何を考えているのかさっぱりわからない(それは彼の顔のせい?)上に、復活させようともくろむ血の神ドグマとかいう存在が、一体なんであるのかについても何の説明もないで最後までいってしまうなどというストーリー上の穴も、アクションを見れば問題ナッシン! ついでにアクションしている最中にやたらとカメラが揺れて寄ってしまうのもノー問題! なんで生まれる前の子どもの名前がエリックですか!? なんで必要よりケリが多いですか!? その殺陣は無駄ですか!? といったことも全て無問題!!
アクション映画は、アクションがすべて。それさえ格好良ければ、ストーリーの辻褄が合って無かろうが、アクションが良ければ全て許されるのです。そのことを証明してくれたのが、我等がジャッキーチェン御大。(註:この映画には出てません 註2:サモハンキンポーなら、深夜になってる刑事物の海外ドラマに出てます)
吸血鬼ものというと、優雅さと気品に偏るか、悲しみに偏るか、怪奇やグロに偏るかといった偏重傾向が見られるのですが、吸血鬼愛好家の自分としては、優雅で悲しくてしかも強いという吸血鬼映画を望んでいます。そこをいくと、その全ての要素を一応とはいえ詰め込んであるブレイドは好印象。それが中途半端にならずに、思いっきり描ききってくれれば、もっとよかったのに。暗黒院の議員たちにもっと光を! いや、光あてたら死んじゃうか……
あ、あと吸血鬼ものに欠かせない要素の一つ「美女」ですが、ウンブッシュ・ライトとかいう黒人の女優さんが、がんばってその役目を努めていらっしゃいます。黒人の美女っていいよね。この人は無名で、ぜんぜん出演作とかを聞きませんが、調べてみたら日本では公開されていない作品があるとか。プリーズビデオ化! でもまあ、きっとブレイドのパンフには「この作品以降次々と出演以来が舞い込み…」とか書いてあることでしょう。次回作を待ちます。
脱線ばかりになってしまいましたが、とにかくカッチョエエアクションを見てスカッ! としたいアナタにオススメです。ストーリーを気にせずに楽しみましょう。楽しめるアクションってのは、こういうことっすよ。