真っ暗な闇が、そのふところに、一人の若者を、抱いていた。
黒髪の若者の体は、闇の中に、漂っている。
こうして、どのくらい時間が、経ったのだろう。
、、、ようやく、その男は、目覚めようとしていた、、、。
「ここは?...我は、何処にいるのだ?」彼は、上半身を、
起こすと、おもわず、呼びかけた。
「アンジェリーク?」しかし、彼は、自分が、目を開けているのか
つむっているのかさえも、解らない闇に、戸惑う。
「もしかしたら、地獄におちたのかもしれんな。闇の地獄に。」
彼は、その細い肩を、すくめて、「くっ。」と、笑う。
その時、後方から、何かが近づいてくる気配がした。
かすかに、音もしてくる、、、。彼は、金と緑の瞳を、じっと
懲らしてみるが、何も解らない。身構えようとするが、
体が、思うように、動いてくれない。やがて、ぼんやりと、
闇の中から、白いものが、なにやら、近づいて来るのが、解った。
「うわっ!」と、突然一陣の、風が吹き荒れ、彼は、声をあげた。
「これは?」風が去った後、ふわりふわりと、白く小さな羽が、
彼の周りに、落ちてきた、、、。
「ぴーぽぅ、ぴーぽぅ。ああ、やっと見つけちゃったわよ、
こんな所に、居たのね。」
これまた、唐突に、目の前に、7、8才ぐらいの、女の子が、
両手を腰にあてて、座っている彼を、のぞき込むように見つめ
ていた。すると、もう一人、おなじ年格好の、女の子が、
後ろから、ぴょこん、と、でてきた。なぜか、二人とも、
看護婦の、格好を、していた。
「お前ら、、、何?」アリオスは、一瞬、呆然となりながらも、
やっと、声に出して、言えた。目の前の、二人は、白い担架を、
持ち上げると、顔だけを、彼の方に向けて、云った。
「あなたは、宇宙の意志によって、72時間の間、下界へおりて、
宇宙の、どこかに飛ばされた、アンジェリークを、捜し出せる
ことができたら、もう一度、生まれかわって、彼女に会える
チャンスを、あなたに、与えました。どうしますか?やりますか?
考える時間は、あと、20秒、、、。」
「な、なんだよ、いきなり、、、!?」
「んもうっ、アンジェに、会いたくないの?さあ、早く、
答えて、アリオスっ!」もうひとりの、女の子が、叫んだ。
「はい、時間切れ。それでは、担架に乗って下さい。」
そう言われると、彼の、体は、ふわりと、浮かびあがり、白い
担架の上へおちた。
「さあ、行くわよ、あーや、スピードを、あげてねっ。」
「オッケー、ぴー、いきましょう!ぴーぽう、ぴーぽう、、、。」
2人は、担架に、アリオスを、乗せて、闇の中を、走り出した。
アリオスは、2人の背中に、よく見ると、小さな翼があるのに、
気がついた。彼は、自分に、何が起きたのか、解らないまま
だったが、まっ、あのまま、闇の中を、漂っているよりは、
ましな気がしていた。2人は、急に、立ち止まると、彼に、
話しかけた。
「ここからは、あなたが、決めてね。どちらの、穴に入る?」
(どちらかを、クリックしてねっ!)
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