コレットちゃんの初夢
「さあさあ、コレットちゃんもう夜も遅いですからね。ベットに入ってちょうだいね。」
綺麗な栗色の髪を高く結い上げたコレットちゃんのママはそう言うと、
コレットちゃんにシーツをかぶせて、おでこに軽くおやすみのキスをしました。
「でもね、ママ。」
コレットちゃんは、少し不満そうに可愛い小さな唇をすぼめて言いました。
「今夜は20世紀が終わる百年に一度の夜でしょう?私、久しぶりにこうして
パパやママに会えたし、家族みんなで世紀が変わるのを迎えたいの。」
「コレットちゃん、コレットちゃんには分からないかもしれないけどね、
あなたが居ない間、パパもママもあなたの心配ばかりしていて、、、その、、、。」
コレットちゃんのママは少し顔を赤くしながら、
「今日、久しぶりにあなたに会えて元気な顔を見て久しぶりにパパとママは
お互いに心の底から微笑いあえたのよ。久しぶりに見たわ、お父様のあんな素敵な笑顔!」
コレットちゃんのママは嬉しそう!
「ごめんなさい、ママ。私は自分のことばかり考えてしまっていたわ。
私が居ない間、心配してくれていたのね。、、、そうよね、愛する人が笑ったとこ
見るのって、すごく嬉しくなるもの。分かるわ、ママの気持ち。」
「まあ!コレットちゃん、、、もしかして、好きな人がいるんじゃ、、、??」
「やだわ、ママっ。そ、そんな方いません!」
コレットちゃんは、美しい守護聖様や協力者の方々と日替わりでデートをしたり、
代わるがわる新宇宙に呼びつけては、キスしたり抱きしめあったりしていることなど
口が裂けても言えないわ。と、思いました。
「ふふ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのよ?ママ、なんだかほっと
したわ。宇宙の女王になったら、あなたの女の子としての青春なんてないんじゃ
ないかと思って、、、。人を好きになることは、とてもいいことよ!
相手の方を大事に想う、その気持ち大切にしてね。、、、おやすみ、コレットちゃん。」
「おやすみなさい、ママ。」
ママはお部屋のスイッチを消し、
「いい夢を、、、。」
そう言ってお部屋を出て行きました。
「コンコン。コンコン。」
誰かがお部屋の窓を叩く音がします。
「だあれ?」
コレットちゃんは、眠い目をこすってベットからでました。
「こんばんわ!女王さま、お迎えに来ました!」
窓を開けると暗闇の中、金色の光に包まれたかわいいうさぎのみみをつけた
マルセルがにっこりと微笑んで浮かんでいます。
「マルセル様っ!?ど、どうしてここに??」
「理由は後で!とにかく、僕と一緒にアリオアスを探しに行こうよ!」
「へっ?!また、アリオスがいなくなっちゃったんですかっ!?」
「うん、そうなんだ。またどこかに飛ばされてしまったみたいなんだよ。
さっ、僕の手をとって!」
マルセルうさぎは、窓に向かって手を差し伸べるとコレットちゃんは恐る恐る
手を伸ばしました。
「さあっ!」マルセルうさぎは更に、コレットちゃんに近づきます。
コレットちゃんは少し怖くて、両目をぎゅってつむったままマルセルうさぎの手を
握ろうと体の上半身を窓から乗り出してしまった瞬間!
「お前はいつも考えが甘いって言ってるだろ?」
パッとコレットちゃんが前を向くと、そこにはマルセルうさぎではなくアリオスが月光に
照らされ皮パンのポケットに両手をつっこんで闇夜に浮いていました。
「きゃーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
コレットちゃんは、闇夜に吸い込まれるように落ちていきました、、、。
湿った熱い空気の中、陽射しが痛いほど強く倒れたコレットちゃんの頬にさしています。
「う、、、う〜ん。」
コレットちゃんは、異常に喉が渇いて目を覚ましました。
「ここは?」
コレットちゃんは飛び起きると、周りを見渡しましたがどこを見ても、大きな樹や葉っぱが
生い繁るジャングルのような光景が広がるばかりでした。黒と白に分けられた
顔に黄色い大きなくちばしの珍しい鳥たち、大きな目の小さな猿のような小動物たちが、
木々の合間をかけてすれる音や聞きなれない獣の声がしてきます。
「いやいやっ!きっとこれは夢よ。夢にちがいないわっ!」コレットちゃんは激しく
首を左右に振りました。
コレットちゃんをものすごい不安が襲います。
「もう、いやだ。お家にかえりたいわ。」コレットちゃんは、その場にしゃがみこむと
泣き出してしまいまいました。
「ぺろおん」
何かザラザラするものが、コレットちゃんの頬をなめました。
コレットちゃんは、背筋が凍る気持ちでゆっくりとそちらの方に顔を向けると、、、。
「どうも!」
そこには、両ほほに赤と青のラインを描いて頭にはたくさん鳥の羽をつけた
インディアンのようなかぶりものを被った黒い瞳のティムカ様がいました。
上半身は裸に皮のベストを着ていて、なんとなくコレットちゃんは目のやり場に困って
しまいます。
コレットちゃんは顔を赤くしながらもじもじして、着ているネグリジェの裾を
いじりながら目の前のティムカに、
「あの、その、、、こんにちわティムカさ、、、まっ!?」とご挨拶し終わるか
終わらないかの時、ティムカは甲高い声をあげて、コレットちゃんを肩に担ぐとジャングルの中
を走りだしました。木々の葉や枝が顔に当たって、もう、たまりません!
「と、止まってくださいーっ!ティムカさまーっ、やめてえーっ!きゃーっ!!」
コレットちゃんは泣き叫びましたが、ティムカ様は、一向に気にせず何やら超ご機嫌で
甲高い声で歌いながら走り続けています。
可哀想にコレットちゃんはついに、ティムカ様の肩の上で二つ折りになって気絶していました、、、。
「おい、お前聞こえるか?」
太くて低い男の声が、コレットちゃんの耳に聞こえてきました。
「う、うう〜ん、、、ここは、どこ?」
コレットちゃんが目を覚ますとそこは暗い洞穴のような所で、前を見るとがっしりと
太い頑丈そうな木の柵がしてありまるで牢屋のようなつくりのようでした。
柵のせまい隙間から向こう側を見ると、なんだか人だかりがしていて白い煙が空まで
上っているのが見えます。
「気がついたか?」
先ほどから話し掛けていた声の方を見ると、そこにはきれいなひきしまった筋肉を
あらわに上半身裸のヴィクトールが肩膝をついて柵の前に座っていました。
「ヴぃっ、ヴィクトールさまっ!?」
「しっ!大きな声を出さないでっ。お前、食べられる。」
ヴィクトールインディアンは、変なイントネーションでコレットちゃんに言いました。
「たっ、食べられるって、、、誰にですか?」
「我々の神様、ローザリア様。ローザリア様、若さと美しさのため、若い娘食べる。」
「ろっ、ロザリア様が??」
「そう。老人たち、みんなもそう信じている。お前、かわいい。かわいそう、おれ、
お前、逃がす。」
「えっ?ヴィクトール様、助けてくれるんですかあ?」コレットちゃんは、こんがらがる
頭で とにかく生き延びることだけを考えた方が良いことを悟り鼻をすすり上げながら
泣くのをこらえつつ、ヴィクトールインディアンを見つめます。
彼は「うん、うん。」と、にっこり優しく微笑んで何度も頷いてみせました。
「ありがどございばすう〜!」もうコレットちゃんの可愛いお顔は涙でぐしょぐしょ!
太鼓を叩く音がだんだんと激しくなって、コレットちゃんたちに近づいてくるようです。
「早く逃げましょう!ヴィクトール様!」
ヴィクトールインディアンは、水平に手のひらを構え目の前の柵をばきばきばきっ!と
真一文字に折り倒し、中からコレットちゃんを引きずりだして背中に乗せると走り出しました。
「うぎゃああああああっ!」
すごい速さで走るので、物凄い向かい風がコレットちゃんの全身に当たって、
真空で切れてしまいそうでした。
コレットちゃんは、しっかりとヴィクトールインディアンの首にしがみつきました。
コレットちゃんは恐くて目をつぶっていました。
しばらくすると追いかけてきていた太鼓の音が聞こえなくなり、森をぬけて少しひらけた
所へでました。
「はあはあっ ここまでくれば ダイジョブ!」
ヴィクトールインディアンは、ゆっくりとコレットちゃんを背中から下ろすと
自分がつけていた腰みのの葉っぱを1枚ひきちぎり、コレットちゃんに渡して、
もう1枚ひきちぎり、その葉っぱで自分の首、顔、わきの下を拭きだしました。
、、、タオルだったんですね!
コレットちゃんは、ますます青い顔で「ありがと」と小さくつぶやき、
渡された葉っぱを手の上にのせたまま固まっていました。
「ここからの ながめ。いい。俺、好き。」
ヴィクトールインディアンは、片手に葉っぱをのせたままのコレットちゃんを
無理矢理立たせ、端へと連れて行きました。
コレットちゃんはヴィクトールに崖っぷちまで引きずられました。
「うわあ!ほんと、すごくいい眺めですね!」
コレットちゃんは、目の前に広がる大きな地平線に目を丸くしました。乾いた風と砂漠と
緑が共存しているジャングルの地。群れをなし水場を求め旅にでる獣たち、、、。
大きな大きな大地を雄然と飛び回る大きなやせた鳥や小さな鳥たち。
コレットちゃんは、ネグリジェの裾をはためかせながらヴィクトールインディアンに
自然と寄り添って、立ちました。
ヴィクトールインディアンもそれに気がつき、そっと肩を優しく抱き寄せました。
「こんな所にいたのか!?」ふたりは後ろからティムカインディアンに声かけられました。
さっ、とコレットちゃんの前へヴィクトールインディアンがかばうように出ます。
「兄さん、その女よこせ!」
「いやだ。」
「なぜ?」
ティムカインディアンが聞くと、ヴィクトールインディアンは優しい琥珀色の瞳で
コレットちゃんを見つめます。それはとてもとても愛おしいように!
「、、、兄さん。ヴィクトール、まさか!?」
ティムカインディアンがそう言った時、一陣の竜巻がティムカインディアンの身体を
飲み込み空中へと連れ去りました!
「テ、ティムカっ!?」
「ティムカ様っ!!」
「おーっほっほっほっ!このローザリア様にたてつこうなんて、見上げた男だねえ?
ヴィクトール?」
ダーダーダーダーン、、、身の丈は標高1500Mの山二つ分ぐらいはあろうかと(「大きい」
ていう意味です)思われる紫の髪をうず高ーく結いあげた真っ赤な口のローザリア様が、
ふたりを すごいメイクで見下ろしていました。
「ロ、ローザリア様。」
そう言ってヴィクトールの「ごくり」と生唾を飲み込む音が
コレットちゃんにも聞こえてきました。
「お前の弟は、あの竜巻の中でぐ〜るぐる回ってるよ?可哀想ににねえ、目がまわっちまうよ。
そこの女を私に差し出せば、助けてやってもいいわよ?どう?」
ローザリアは「ふふん」と鼻を鳴らして、ヴィクトールに言いました。
「ティムカ、俺の弟。お前と同じくらい大切。」
ヴィクトールは、コレットちゃんをつらそうな顔で見つめます。
コレットちゃんはそんな悲しい目をするヴィクトールを見て、決心したように
顔を上げると、巨女、ローザリアに向かって叫びました。
「ローザリア様、どうか私をお召しになって下さい!そして早く、ティムカ様を
竜巻の中から助けてあげてっ!」
「おんな、、、いけないっ!そんなことしたら、だめ!」
ヴィクトールはコレットちゃんの肩を掴んで離そうとしません。
「いいの、私、ヴィクトール様のためだったらなんでもできるの。
、、、それから、私の名前はコレットです。覚えていてくださいね。」
コレットちゃんは、微笑んでみせました。
「コレット、、、。」
「おーっほほほ!ほうらね、私にかなう者なんていないのよ〜!
なんてったって、神様なんだからんね〜っ!」
巨女ローザリアは高笑いをジャングルに響かせるとゆっくりと腰をかがめ、
コレットちゃんに自分の大きな手を差し出しました。
「さあ、少女よ。私が食べてあげるからお乗りなさい。」
コレットちゃんは、がたがたと全身を震わせながらゆっくりと大きな白い
指先に、足を乗せました。 その時!!
「ぬうおおおおおおおおおおっ!!」
ヴィクトールがローザリアの瞳めがけて石槍を渾身の力を込めて投げました。
すると見事命中!あっぱれヴィクトール!単なるムキムキマンではなかったのです。
ぶらぼーっ♪
「ぎやあああああっ!」巨女ローザリアは右目を押さえたまま、すごい地鳴りを響かせて
うずくまりました。
「コレット、いまのうち。早く、こっち!」
ヴィクトールは走り寄ったコレットちゃんの肩を抱くと、一目散に竜巻へ向かって
走り出しました。
「これこれ、どこへ行くんだね?」
ローザリアは小さな「トゲ」を抜くように石槍をぽいっと目から抜いて、
コレットちゃんたちを振り向きました。
「きゃあああああっ!」
コレットちゃんは恐怖で叫びます。
「私を〜本気ィで〜怒らせたわね〜っ。」
ごぉおおおおおおおおおおおおっ、、、、すごい地響きと共に、ローザリアが高く結った
たてロールが一本ずつ巨大な蛇のようにくねくねと動き出し、ふたりに迫ってきました。
そのうちの一本がヴィクトール目掛けて加速します。
「はああぐううっ!!」
「コレットっ!?」
「なぬっ!?」
なんと、コレットちゃんがヴィクトールをかばって自ら、たてロールの攻撃を
うけたのでした。
「自分が、みている夢だと、、、はあはあ、思っていたけど、、、痛いのって
感じるのね。」
コレットちゃんは、ヴィクトールインディアンの腕に抱きかかえられ青い顔をして息も絶えだえに
なりながら言いました。
「コレット、死ぬな。」
ヴィクトールインディアンの頬には一筋の涙が、、、。
「はあっ、はあっ、、、逃げて、逃げてヴィクトールさ、、、ま、、、。」
「だめだ。俺、お前と一緒。」
「ヴィクトール様、、、。」
「コレット!」
ヴィクトールがコレットちゃんを抱きしめると、金色の光がふたりを包み、
その光がローザリアを直撃しました。
「ぎゃああああああああああああっ!?」
ローザリアはその場にうずくまると、やがて動けなくなってしまいました。
そして彼女の周りを黒い霧が包むと、ローザリアは普通の人のサイズに戻って
ゆきました。
あ〜ら不思議!コレットちゃんの頬も薔薇色に戻って、傷もみるみるうちに
ふさがってゆきます。
「コレット、ありがとう。お前、命の恩人。」
ヴィクトールインディアンは武骨な大きな掌で、コレットちゃんの頭をなでなで。
コレットちゃんは恥ずかしそうに、そっとヴィクトール様に寄り添うと
ヴィクトールインディアンはコレットちゃんの瞳を見つめ、そっと顔を近づけ、、、
「ケケケケ、これで終わったと思うなよ〜ん!」
ふたりが目を開けると、そこにはよれよれのトレーナースーツに、ねこの顔が
足先についてる毛糸のくつしたをはいた、ふるだぬきがたっていました。
いや、人間のおばさんのようです。
「ローザリア、ちっ、あんまり使えなかったねえ。こうにゃら、私がでてくるしか
ないっしょ!?」
「、、、あなたは誰?」
「ああん?私が誰かって?そんなこたあどうでもいいのさ!それよりも〜、
ちょっとあんた、離れてくんない?私のヴィクトール様からさあ〜。」
「わ、私のヴィクトール様??なんて図々しい人なのかしらっ。
さ、ヴィクトールさまこんな人相手にしないで、行きましょ!
もうこのお話は終わったんだからっ!」
「ちょい待ち〜。だからあ、離れなさいって言ってるでしょうがっ!」
ふるだぬきはふたりが腕組んでるとこへわって入ろうとします。
「お前、あっちに行け!」
おやおや、ヴィクトールインディアンも迷惑顔。
「くぅう〜、ふたりとも離れないんだねっ!?そっちがそうくるなら、、、。」
ふるだぬきは、「いっひっひっひっ〜」と不気味な笑い声を発して
ふところから何やら取り出し、「バラバラっ。」とふたりに向かってまきました!
そのぶつかってきたモノが足元に落ちて、よく見ると、、、。
黒くて、小さくて甘い香りのしわしわな、、、干しぶどう!?
「うわあああああっ!!」
ヴィクトールインディアンは駆け出しました。
「ま、待ってえ〜!ヴィクトールさま〜っ!」その後をコレットちゃんが
追いかけます。
「くっつくなーっ!!」その後をツボに入った干しぶどうをコレットちゃんに
ぶつけながらおばさんが、追いかけます。
コレットちゃんの初夢は、まだまだ続きそうなので私たちはこのへんで
寝ましょうか?
おやすみなさい!良い夢を・・・
おしまい
あ〜あ、高熱にうなされてるときになぜかMrMAX(郊外の大型ショッピングセンター)
で、ばったりとヴィク様に会って、「好きな人が別にできた」と言われ
相当落ち込むという夢をみました。
腹いせに作ったお話なんで、悪意が満ちてて不快な思いさせちゃったかなあ?
お誕生日に間に合わせようとしてたんで、かなりザツな話になってすんまそ〜!
これにこりず、またのお越しをお待ちしております〜♪
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