やあ!いらっしゃ〜い。天使さん!ぼく くまのぬいぐるみだよ。
ぼくね あなたのこと ずっと前から知ってるんだ。おぼえてる?
きみが はじめてぼくのことを「ぎゅ」てだきしめてくれたこと きみがしかられて ぼくに
なみだこぼしたこと。
そして 大人になったきみは ぼくのことを忘れてしまったこと、、、。
あのおとこのこも 元気にしてるかな? ちょっと会いに 行ってみよう!
、、、きみも 一緒に行かない?!
髪が黒くて長いきれいな男の子。毎日、たくさんの人と旅をしていたっけ。
男の子は水晶球で占いをやってたんだ。あまりにもよく当たるから、はじめはみんな喜んで
男の子に占ってもらってたんだけど、、、。次第に訪れた国や村の偉い人達が、男の子の占い
を脅威に感じて、自分たちの地位や名誉を守る為に、いろんな悪い噂を流し始めたんだ。
次第にみんなから、あまりにも当たりすぎるから気持ち悪がられるようになってたんだ。
ある日、男の子はおおきな山火事があることを予言してしまったんだ。それはもうすごい山火事で、
村をひとつ消滅させたんだ。男の子を妬んでいたその村の呪術師が、
「この子は悪魔の子だ。自分で呪いをかけておいて、それをわしらに伝えわしらを騙そうとしている!」
と叫び、男の子たちを村から追い出してしまったんだ、、、。
その夜、男の子たちの元に天使が現れたんだ。天使は、男の子を天上へ連れて行く、と、告げた。
男の子も、その家族たちも悲しんだよ。男の子のお母さんは男の子の髪を少し切って、ぼくの体に
入れて縫い付けたんだ。そして、男の子には、水晶球を渡した、、、。
あの夜のことを思い出すと涙がでちゃうな。ぼくをいつも抱いて眠っていたあの子、、、。
ぼくには、あの子の匂いがしみついてるから男の子のお母さんは、ぼくを優しく抱いて眠ってたよ。
今夜、体が冷たくなって神さまに召されるまでね。
さあてと、ぼくもそろそろ男の子のお母さんといかないといけないみたい!
あの子、、、元気かなあ。
「あ。」
「どうかしましたか?クラヴィス様。」
「いや、このくまのぬいぐるみ、、、。」
「かわいいでしょう?お母さんに小さい頃買ってもらって、ずっと大事にしてるんです。
、、、持ってきてはいけなかったでしょうか?」
「いや。そんなことはない。私も子供の頃、同じようなものを持っていた。」
「えーーっ?クラヴィス様が?!」
「......。」
「あ、ごめんなさい。クラヴィス様、怒っちゃいましたか?」
「......。」
「あ、あの、私、、、ほんとうにごめんなさい、、、あ、、、。」
よかった クラヴィスは今 しあわせなんだね
ありがとう 天使さん さいごに会わせてくれて
さようなら クラヴィス また いつか会えるといいな
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