第三話「出撃」



けたたましい二つの爆音が辺りに響いた!

爆風の晴れた後には木っ端微塵に消し飛んだ目標の残骸と

それを見つめる二機のテムジンが残っていた。

サイアスに配属されて早一ヶ月。基礎訓練や模擬戦で腕を磨きながら

自分専用機体の調整を行っていた。

そしてついに機体は完成し第一機動演習場で刃の機体と一緒に

武装試射テストをしていた所だった。

俺の機体はスカイブルーとホワイトを基調としたカラーに塗られ、

頭部にはレーダーユニットが増設され索敵能力が向上し、左肩には防御用の

大型シールド、右手には試射した新型ランチャー。

刃の機体はブラックとホワイトの二色に塗られ右手にはレールガン、左腕に装着された

小型シールド、腰には鞘付きのカタナ。

両機とも右肩にはサイアスのエンブレム、左肩には自分の機体ナンバー。

俺は221、刃は220。左胸には小さく自機の名称が書かれている。

俺はVALIANT(ヴァリアント)刃は影縫(シャドウ・スナップ)

「どうだ、二人とも?」

「問題無し!良い調子だ!」

「こっちも問題無し。ただ、次弾発射時間が少し長いのが気に掛かる」

おやっさんからの通信に俺と刃は率直に感想を言った。

「仕方ないぜ刃。完成したレールガンの銃身冷却や次弾装填にどうしても時間が掛かる」

「今ではこれが限界か・・・」

そう呟きながら刃はレールガンを構えた。

「おやっさん、このランチャー俺の要求通りだけど見ない型だね」

「ああ、それはFR−08傘下の企業が開発した新型ランチャ−の試作品で

それを俺が少し手を加えた物だ。テムジン搭載のランチャーに形は酷似してるが

性能は段違いだ」

しまった・・・おやっさんの説明グセが出てしまった。

「最大の特徴は・・・」

「こちらシュウ、武器試射テスト終了!格納庫へ輸送願います!」

おやっさんの話の途中に割り込んで俺は言った。

あの説明異様に長いから何とかして欲しいのだが・・・

「了解、お疲れ様でした。今輸送台を上げますので機体を固定してください」

『了解!』

レナの言葉に返事をして俺達は機体を輸送台に固定した。

「機体ロック確認、格納庫へ移動開始!」

二機のテムジンはゆっくりと地面の下に消えていった。


「二人ともお疲れさん、ほれ!」

そう言うとおやっさんは缶ジュースを投げてきた。

慌てて俺達は受け止め、ブルタブを空ける。

「機体も完成したし、これで全部隊そろったな」

「他の部隊はどうなってる?」

「第二支援部隊と第六機動支援部隊は機体テストを兼ねて別部隊と出撃中、

第三重戦闘部隊と第四空戦部隊は第二機動演習場で模擬戦中、

第五主力格闘部隊は待機中です」

俺の問いにおやっさんの後ろにいたレナが答えた。

「みんな大変だなあ」

人事みたく刃は呟き、ジュースを飲み干す。

「そう言うなよ・・俺達だって・・・」

そこまで言って話を止めた。

突如緊急放送が流れたのだ!

『サイアスメンバーは至急ブリーフィングルームに集合してください。

繰り返します、サイアスメンバーは至急ブリーフィングルームに集合してください』

「何かあったのか?」

「ブリーフィングルーム・・・緊急指令か?」

「とにかく急ぎましょう!」

俺達は足早に出口に向った。


「皆さん集まりましたね。時間がありませんので手短にお話します」

ブリーフィングルームの席に座ると総指令のフェリエ・ティール少将が

凛とした表情で話し始めた。

現在1−13戦区で行われている戦闘にRNA一個中隊が出現し双方を壊滅、

更に近くのDNAの前線基地をも壊滅させ、逃走しています。

今回の任務はこのRNA部隊を追撃、撃破して下さい」

まわりが少しざわめいた。1−13戦区といえばここから120キロは離れている

森林地帯だ。それに相手はRNA一個中隊の追撃戦だ。

「なお、敵はアファームドタイプで三機共に機体にダメージを負い既に撤退しており、

残存部隊の中には重武装した未確認のタイプも確認されています。

皆さんの機体を輸送機で空輸する時間はありませんので

各機体にブーストパックを装着してリニアカタパルトで射出します。

現在別任務中の第二、第六部隊も急遽こちらに向わせています。

戦闘中に合流できると思います。

予想戦闘ポイントは2−15戦区です。何か質問は?」

説明し終えて彼女は自分達を見渡した。

わずかな沈黙が部屋内を包む。

「何も無いようなので各員速やかに準備して下さい。以上解散!」

一同わらわらと立ち上がり部屋を出ていった。


「おやっさん、準備は?」

「おうシュウ、準備OKだ!いつでも出れるぜ!」

パイロットスーツに着替えた俺達は緊急出撃で大慌ての

格納庫で指示を出しているおやっさんに聞いた。

俺のテムジンの背中にロケットの付いた折りたたみ式の翼を背負っていた。

「早く乗りこめ!すぐに出すぞ!」

「了解!」

俺は急いで昇降用のエレベーターに飛び乗った!


「各部システム、機体チェック、問題無し。M.S.B.S.ver3.72起動、

コンタクト開始・・・・・問題無し。全関節ロック解除実行・・・完了!

テムジン221号機起動完了!」

俺は隊長であるノース少佐に通信を入れる。

『こちら中央管制室です。サイアス各小隊はリニアカタパルトまで移動します。

順番は第一、第三、第五、第四、オペレーターです。

第一部隊カタパルトまで輸送開始します』

言い終わると俺達の機体はゆっくりと下がっていった。


着いた先で俺達全機は足を射出台に固定させ、準備を始めた。

前方左にノース少佐右にアームズ、アームズの後ろに俺、左には刃がいた。

突如轟音が鳴り響き天井が真中から左右にゆっくりと開く。

それと同時にカタパルト自体が上昇し、斜めに傾いた。

そこは滑走路だった。滑走路の地下部分がこのリニアカタパルトだったのだ!

前にいたノース少佐とグレイスのテムジンが射出台ごと前方に移動し、

下からハッチが上り少佐と俺達を隔離した。

防風、防熱の壁だ。

「こちら中央管制室、ノース少佐、あと三十秒で射出します」

「了解!アームズ、十秒後に続け!」

「了解!」

「各部問題無し!行くぞ!!」

無線で少佐が言うと同時に研ぎ澄まされた音が響き、共鳴した。

そしてすぐに同じ音がして前の音と重なり合う。

ハッチが開き、今度は俺達が前に進む。

俺はモニターを見ながら点検作業を始める。

「こちら中央管制室、フレイノス曹長十五秒後に射出します」

「了解!」

「十秒後に御剣曹長を射出します」

「了解!いつでもいいぜ!」

「カウントダウン五秒前」

俺は機体を前屈みにさせる。

「二・・」

スロットを握る手に力がこもる。

「一・・」

衝撃に耐える為歯を食いしばる!

「発進!」

カタパルトが吠える!瞬時に最大加速し次の瞬間空に投げ出された!

俺は翼を展開、スロットルを開き機体を更に加速させる!

先に射出された二機がレーダーで確認できた。

後ろからも刃の機体も確認できる。

目標到達時間あと五分・・・

「いくぞ!」

俺はスロットを全開にした。


「見えた!」

最大望遠で敵VRを確認出来た。木々の間をVRが疾走している。

「シュウ、刃、俺達はこのまま強行着陸する。敵VRの先頭にだ!

まず相手の足を止める!援護射撃頼む!」

『了解!!』

少佐とアームズの機体は更に加速していく。

俺と刃は速度そのままででランチャーを構える。

VR集団の先頭に狙いを定めフルオートで発射する。

刃は左手のグリップを手前に引き弾丸を装填、発射する。

発射の衝撃で機体のバランスが崩れるが、

ショックアブソバーと各部ブースターで制御する。

VR集団の前方と中央で着弾を確認。敵も移動しつつ反撃してきた。

全ての弾丸が自分を狙って来る錯覚に陥るがお構い無しに援護射撃を続ける。

しかし、先の戦闘で弾薬を使い過ぎたのかまばらに撃って来るだけだ。

「シュウ、刃、こちらは着地成功だ。第三部隊はシュウ達の援護を頼む。

敵を挟み撃ちにする。最後尾に着地してくれ!」

「了解ですわ!」

第三部隊長のフィーナ少尉が返事をする。

そしてすぐに後ろからレーザーによる援護攻撃が開始された。

俺達は援護を受けている間に敵軍団の先頭・・・隊長達の着地地点より更に後方200

の所で機体を180度回転させ、ブースターを垂直にして降下体勢を取る。

「地上まで距離800、速度50で降下開始!」

「距離400、速度30に減速!」

俺と刃は計器をチェックしながら徐々に降下していく。

ぐんぐんと地上の木々が大きくなっていく。

「距離50、ブースター強制排除!」

機体とブースターの接合部が小爆発しブースターが機体から離れる。

Vコンバーターを開き更に減速して木々の間に着地した。

関節を曲げ、衝撃を吸収し、バランスを取る。

「こちらシュウ、着地成功!」

「こちら刃、同じく成功!」

『了解!至急こちらに合流せよ!』

『了解!』

俺達は木々を盾にしながら急いで隊長達に合流するため急いだ!

『こちら第三部隊、全機着地成功しました』

『了解、敵を牽制しながらB−113ポイントでレーザー発射準備して待機』

『了解』

『こちら第五部隊。これより着地体勢に入ります』

『了解、こちらで援護する。着地したら第三部隊の援護に回れ』

『了解』

「フレイノス、御剣両名到着しました」

隊長が各部隊に指示を終えてから俺は言った。

『来たか!これより第五部隊に支援砲撃をかける!全機砲撃準備!』

『準備完了!』

各機火器を構えて答えた。

『発射!!』

四機のテムジンが一斉射撃を始めた!

降下してくる味方機に当たらないように注意しながら撃ち続けた。

ビ−ムと砲弾で木々が焼け、倒れる。

敵機もこちらに発砲してくるが、散開しながらかわし、撃ち続ける。

『こちら第五部隊、着地成功!第三部隊の援護に回ります』

『第四部隊ランフィスです。あと十秒で着地体勢に入ります』

『ランフィス、敵部隊をB−108ポイントまで誘導できるか?』

『了解です!第四部隊これより敵部隊に吶喊します!!』

俺は空を見上げると金色の機体を先頭に四機の機体が猛スピードで接近してきた!


『ランフィス了解!第四部隊これより敵部隊に吶喊します!!』

私はノース大隊長との通信を切り、第四部隊全機へ通信する。

『ランフィスです。これより敵部隊を突撃し陽動をかけます。』

『こちらコウ了解!』

『バン了解!腕が鳴るぜ!』

『・・・トニー了解・・・』

『全機最大戦速!距離1500でブーストパック強制排除!』

『了解!!』

私はスロットルを全開にして加速Gに耐える!

敵部隊との距離を計測し強制排除するタイミングを計算する。

「5秒前・・・4・・・3・・・2・・・1・・・ブースター強制排除!」

接合部が小爆発しドッキングが外れる。

私は機体を前面に倒し最大加速したブーストパックを敵部隊に向けて射出した。

後続の三機のブーストパックが目にも止まらない速度で追い越していった。

私は前面に倒した機体をそのまま一回転させバランスを取り

背中の自律放熱バインダープレートを展開し減速させる。

この時四つの爆発を確認。最大出力で放熱し爆発の煙に紛れて機体を着地させた。

そこは敵部隊の中だった。三機のアファームドA型が取り囲んで

左手にナイフ持ち一斉に飛び掛ってきた!

私は機体をゆっくりと構えさせる。

「我腕に金色の光よ・・・集え!ゴルド・ブレイク!!」

機体を高速に回転させると周りに金色の粒子が飛び散った!

アファームドは頭を、腕を、胴体を切り裂かれその場に崩れ落ちる!

その時辛うじて右腕だけを失い、右腰に深い傷を負いながら飛び掛ってきた!

『ランフィス隊長!!』

その時急降下してきたコウ、バンがアファームドに突っ込む!

コウの999号機が右手のビームソードを、バンの901号機が左手に装備された

大型ブレードを装備して凄まじい速度で接近する。

その速度にアファームドは対応できず901号機は左腕を切り裂き、

665号機は頭を跳ね飛ばした!

そして二機とも着陸。地面をえぐりながら何とか止まった。

ゆっくりと降下してきたトニーの042号機が止めにと

大型マルチランチャーをB(実弾)モードで発射した。

アファームドを下半身を完全に破壊し、その隣にゆっくりと着地した。

コックピットを攻撃しなかったのは出来るなら敵でも殺したくないという

彼の優しさだろう。その考えは私もコウ、バンも同じだ。

『こちらバン、敵VRこちらに向ってきます』

『了解、予定どうり誘導する。全機応戦しながら後退する』

『了解!』

私は機体を大きく後方にジャンプさせ、適度に応戦して予定ポイントに向った。


『こちらファーティンです。全部隊の降下を確認。

こちらは予定ポイントにて索敵、情報収集に入ります。』

『了解!敵部隊はどうなっている?』

『敵VR十三機中三機撃破、第四部隊が敵部隊をB−108ポイント

へ向って誘導中です。』

『了解!こちらも出るぞ!誘導しやすいように後ろから後押しする!』

『了解!』

敵部隊と一定の距離を置いて俺達は大きくジャンプし木々の

遥か上空で援護射撃を開始する。

微妙に狙いを外し、左右と後方に撃つ。

『こちらファーティンです!敵部隊から三機そちらに向って急速接近中!

未確認の重武装タイプが二、C型が一機です。迎撃に当たってください!!』

レナから隊長に緊急通信が入る!!

『了解!フォーメーションDSでいく!シュウ、刃後方はまかせる!』

『了解!!』

フォーメーションDS・・ダブルシザースの略だ。

前衛二機が高速機動で敵を撹乱、後衛二機が強力な火器で仕留める。

仕留めれなかった場合でも前衛二機が近距離戦闘をしかける・・・。

隊長とアームズが敵に向って移動を開始した。

俺達は二手に分かれ敵に発見されにくい場所で地面に膝をついた。

両手でしっかりとランチャーを構える。

ランチャーの銃身が左に九十度回転し、ブレード部分の腹が見えたと思うと

中心から二つに分かれ斜め後ろに動き中心から隠された大型の銃口が現れる。

これがこの新型ランチャーの新機能「最大出力モード」だ!

Lラインのレーザー並の威力を誇るがエネルギーの消耗が酷く五回の射撃が限界だ。

俺はレナから送られてくる情報とレーダー、カメラを総動員して狙いをつける。

カメラを最大望遠にすると木々の間から辛うじて敵VRが確認出来た。


『行くぞアームズ!遅れるな!』

「了解!」

高速機動を取る自分の機体に左側を並走する隊長から通信を受け、返事をした。

やがて目の前に敵VRが確認出来た。一機はC型、もう二機は・・・

両手、両肩にランチャーを装備した重武装のアファームド!

二機の重武装アファームドはC型をはさんで左右に展開。

ゆっくりと歩きながら全砲門を向け構える!!

自分と隊長は左右に別れた。

次の瞬間アファームドが銃口が吠えた!!まさしく弾の雨が辺り一体に降り注ぐ!

「クッ!!」

自分は呻き声を上げ、回避に専念する!

かわすだけで精一杯だ!何も出来ない!!その時右肩に被弾した!機体に衝撃が走る!

モニターで確認。幸いかすっただけのようだ。問題無い。

しかし射撃精度が上がってきたのか避けられなくなってきた。

自分はボムを取りだし投げつけた。瞬時に爆発!ボムの爆風で敵弾が誘爆した!

爆風が徐々に晴れ、機影が見えてきた!

「今です!!」

自分は叫んだ!

次の瞬間一条の閃光が木々を飲み込みながら自機の前を追い越して行った。

重武装アファームドを包み込み爆発がおこる!

間髪入れずに轟音が響き、もう一機のアファームドを吹き飛ばす!?

が、狙いが甘かったのか右半身を吹き飛ばしたのみ!?

衝撃で倒れそうになる機体を何とか踏ん張る!

自分はとっさにランチャーを構え、撃つ!

左肩に命中!これで腕は使えないはずだ。

アファームドはその場で崩れ落ちた。どうやら反対側で隊長が足を狙ったようだ。

『敵VR二機撃破!』

『C型がいない!』

隊長の叫びに自分は回りを見渡した。

ボムの爆風は完全に晴れていた。この場所には自分と隊長の機体しかいなかった。

『レナ、C型の位置特定できるか!?』

隊長はレナに慌てて通信する。

『はっはい、C型は現在・・・シュウさん達がいる方向へ!!』

『アームズ、急ぐぞ!』

『ちょ、ちょっと待って下さい!』

隊長の通信にレナが割り込んだ。

『別方向から二個小隊が接近中!識別信号確認!照合します・・・この部隊は・・!!』

レナは驚きと喜びの顔で答えた。


「敵VR撃破!」

俺はモニターを見て言った。

『さすがだなシュウ。射撃ではお前にはかなわんよ』

刃は喋りながらランチャーのスライドを動かし次弾を装填する。

「その代り接近戦はかなわんけどね」

ランチャーを通常モードに切り替えながら答えた。

『!レーダーに反応、VR一機急速接近中!』

「刃、応戦頼む。俺はサポートにまわる」

『了解!』

刃の漆黒のテムジンはランチャーを構え走っていった。

その後に続いて機体を走らせる。

敵との距離1500を切った。俺は機体を停止させ射撃体勢に入る。

ランチャーを構えると同時にレールガンの轟音が聞こえてくる。

木々に隠れて見えない敵をレーダーをフル回転させ位置を割り出し

予測射撃を繰り出す。三発同時のバースト射撃。最初はわざと外し相手の出方を見る。

右に進路を変えた所でもう一発レールガンの音が響く。

右に進路を取った敵刃の機体に急接近する!

レーダーをよく見ながらランチャーを右から左へと動かし三点バーストを三セット撃つ。

構わず動きレーダー上の刃のカーソルにすれ違う。

敵は今度はこちらに向って急接近してくる!刃のカーソルは動かない!

やられた!俺はそう頭に浮かんだ!

「刃!応答しろ!どうした!!」

『すまん!レールガンをやられた衝撃で電装系がイカれて動かない!』

「わかった。応急修理急いでくれ!こちらは何とかする!」

『了解』

俺は通信を切った。C型がすぐ目の前に接近してきたからだ!

右手にライフル、左手にマチェットを装備して乱射しながら突っ込んでくる!

シールドを前面に出し防御しながら相手に突っ込む!

このシールドは対ビームコーティングを施してあるからしばらくは持ち堪えれる。

二発三発とシールドに直撃しながらもお構い無しに更に接近する!

長時間の戦闘は不利だ!時間をかける訳にはいかない!一撃で決める!

ランチャーを最大出力フルオートモードにして構える。

距離200で上空にジャンプした。バランスを取ると同時に敵位置を確認し構える!

「くらえ!必殺!メテオバースト!!」

巨大な無数のビーム弾がC型諸共周辺を包み込んだ!

爆風と土煙で辺りが見えなくなるが辺り構わず乱射しまくる!

十秒ほど乱射して俺は機体を着地させた。

辺りは土煙で何も見えないが恐らく撃破したはずだ。

その時左肩に衝撃が走りバランスを崩し転倒してしまう!

「クッ!」

転倒時の衝撃が体全体を襲う!モニター左側に何かが動いた!

とっさに左肩のシールドをかざすが真っ二つに切り裂かれる!

この時始めて相手の姿が確認出来た。そこには全身の装甲が焼けただれ、

剥離したC型がマチェットを持って今正に切りつけようとする瞬間だった!

マチェットを一閃!左肩のシールドが完全に破壊された!

機体を立ち上がらせようとするがマチェットの斬撃にさらにバランスを崩す。

衝撃でコックピットのあちこちに体を打ちつける!

この時後頭部を強く打ち、一瞬意識が飛ぶ!

目を醒ますとアラームが鳴り響く中でモニターにはマチェットを

高らかに振り上げたC型の姿が見えた!?

「ここまでか・・・すまない・・・」

覚悟を決めたその時異変が起きた!

C型に一斉射撃が行われた直後一機のVRが接近して

ソードを一閃!マチェットを真っ二つにした!

あの機体・・確か10/80の指揮官機!

C型はたまらず距離を取り、10/80Cが追撃する。

『大丈夫ですか!応答して下さい!』

軽い衝撃と共にモニターにVRの顔が映る。恐らく肩を揺さぶってるのだろう。

更に揺さぶりながら通信してくる。

「こちら・・・パイロットのシュウ・フレイノスだ。君は・・?」

俺は頭を揺さぶり何とか意識をハッキリさせる。

『自分はサイアス第六機動支援部隊所属、中神 耕一 軍曹です』

「そうか・・到着したのか」

『遅くなって申し訳ありません!もう大丈夫です。

ランディ隊長殿!パイロットは無事です』

『了解した!こちらに合流して支援を頼む!』

『了解です!隊長殿!フレイノスさんはここで待っていて下さい』

そう言うと両手にバズーカランチャーを持ち隊長機の後を追った。

俺は機体の損傷チェックを開始した。

左肩アーマー、シールド大破、左マニピュレーター欠損、頭部センサー、レーダー半壊

胸部装甲裂傷、一部剥離、ランチャー及び駆動系には問題無し!

何とか戦闘は出来そうだ。センサーとレーダーを

サブに切り替え、機体を立ちあがらせる。

突如C型が姿を現す!俺はとっさにランチャーを構えるが目もくれず林の中に逃げ込む。

どうやらこちらを狙ってきた訳ではなさそうだ。

『逃がすか!』

林から10/80が上空に飛び出し両手のバズーカランチャーが火を吹く!

C型が逃げ込んだ林の木々が吹き飛ぶ!この時小さな爆発が起こった!

『そこっ!』

爆発の起こった場所にピンポイントで更に撃つ!

今度は大きな爆発が起こりレーダーから反応が消える。

『こちら中神です。敵VR撃破しました』

『了解。こちらに合流してくれ。テムジンが一機頓挫しているのを見つけた』

『了解しました。隊長殿!』

「こちら第一部隊所属シュウ・フレイノス曹長です。助けていただき

ありがとうございます。私もそちらに合流します」

『こちら第六部隊長のランディ・ウィン・クリード准尉です。

無事で何よりでしたフレイノス曹長。中神君と一緒に来てください』

そう言って通信が切れた。

頓挫したテムジン・・・間違いなく刃の機体だ。

『それでは行きましょう!』

中神軍曹が話しかけると機体を合流ポイントへ向けた。


合流ポイントには頓挫した刃のテムジンの周りを三機の10/80が護衛に就いていた。

10/80隊長機、MBV装備のランチャーを二丁持つ機体、

見覚えない新型ランチャーを持つ機体。

刃はコックピットハッチを開いて作業をしていた。

俺は外部スピーカーを入れて、

「刃、大丈夫か?」

『ああ、もう少しで応急修理が終わるから待っててくれ』

作業しながら刃の声を何とか拾う。

「クリード准尉、現在の戦況はどうなっているんです?」

現在の状況が把握出来ていないので部隊長のクリード准尉に聞いてみた。

『現在予定ポイントでLラインのレーザー射撃が行われ七機中二機を撃破。

第四、第五部隊が戦闘中だ。後方から第一、第二部隊も向っている』

『こちら刃、修理完了した!急ごう!』

刃のテムジンは既に立ち上がり歩き始めた。

「解ってる。行くぞ!」

六機のVRは森の中を風の如く疾走した。


同時刻、B−108ポイント・・


「秋吉遅れるな!突っ込むぞ!!」

『りょ、了解!光太郎隊長!』

『こちらレラ。サイガと右から突っ込む!』

『ランフィスです。第四部隊は空中から援護します』

『こちらフィーナです。第三部隊は二手に分かれ援護します』

「了解!いくぞ!」

俺はアファームドの固定装備のトンファーを改造したビームソードを両手に装備した。

並走する秋吉のアファームド103号機がショットガンを構える!

『第四部隊五秒後に支援射撃開始します』

敵との距離五千!接触まで十三秒!

支援射撃まで二・・一・・

数え終わると同時に上空から一斉射撃が開始される。

レーザー、実弾の他に撹乱用の煙幕弾が着弾し周囲の視界が0になる。

煙の中から敵が発砲してくる。

俺は腕をクロスさせ、ビームソード盾代わりにして突っ込む!

敵弾数発ビームソードに直撃し衝撃が伝わる。

「煙の中に突入する」

そう言って中に入る。視界は悪いが全く見えない訳ではない。

撹乱用煙幕弾はレーダーにも影響を及ぼす。その為目視する必要がある。

完全に晴れるまでに何機撃破できるか・・・

『こちらレナ。敵VRの位置をサブモニターに表示します』

通信と共にサブモニターに映像が表示される。

レナの乗るフェイ−イェンは全VR中最高性能のレーダーと通信機器が搭載されている。

この程度の煙幕なら影響を受けずに索敵出来るのだ。

『レラとサイガは右二時方向の二機を、第四部隊は中央の三機を撹乱、

俺と秋吉は左の二機を、第三部隊は支援を頼む!』

『了解!』

全員同時に返事を返す。

俺はすぐさま一番近い左側のA型を捉える。

相手もすぐさま反応しバズーカで応戦してくる!

放たれた二発の砲弾は二機の中間で爆発、霧散する。

後方にいた秋吉が放ったお得意の「ハエたたき」だ。

秋吉は更にナパーム弾を俺の機体越しに投げつけ、

自機の前方150の所に着弾、爆風が辺りを包こむ!

俺は構わず突っ込みA型を射程距離に捉えた!

右手を右斜め上から、続いて左手を左から横に切りつける!

右を左へ半歩動いてかわし、左をバックステップでかわす!

早い!

そう思った瞬間視界からA型の姿が消えた!

何故か悪寒が走る。考えるより早くその場で屈んだ。

屈んだと同時に頭上から銃声音。何時の間にか後へ回り込んでの零距離射撃!?

右足を後に突出しA型の足を蹴り上げる!

A型もかわされるとは思ってなかったらしくかわしきれずにバランスを崩す。

「秋吉っ!」

『お任せあれ!』

急接近するアファームド103号機の右手にはトンファーが握られ

高速機動のまま右手を一閃!バズーカをへし折り右腕をもぎ取る!

胴体を狙った一撃をとっさに右手を動かし直撃を避けた!

A型は倒れる機体を残った左手で地面に付け、

押し上げた反動で機体を立ちあがらせる!

こっちもなんとか体勢を直し対峙する。

この時後方にいた別のA型が急接近してきた!

「秋吉!もう一機のA型の足止めを頼む!こちらもすぐに片付けて合流する!」

『了解です』

そう言うとショットキャノンで応戦しながらA型に向って行った。

こちらは・・・

双方微動だにせず向き合っていた。間合い一歩手前である。

これ以上踏み込んだらお互い切り刻まれるのはわかっているので動けないのだ。

相手は左手のナイフ一本。こちらは両腕のビームソード。間合いではこちらが上。

だが機体性能。特に機動性能はむこうが上。パイロットの腕はほぼ互角。

あまり時間はかけてられない。こちらから打って出るか!それとも・・・

この時近くで爆発が起こると同時に両者が動く!

互いに一閃しすれ違い、それと同時に左腕が宙を舞う!

少し離れた所に止まると左腕が地面に激突する。

俺はその場で膝を付く。その左腕は二の腕から下が無くなっていた。

そして左胸にはA型のナイフが腕ごと刺さっていた。

俺は機体を立ち上がらせナイフを引き抜き、振り返る。

そこには両腕の無いA型が背中を向けて仁王立ちしていた。

A型が顔をこちらに向けて見ると鈍い音と共に

腰から真っ二つに分かれ上半身が地面に落ちる。

あの瞬間A型の横薙ぎを左で防ごうとしたがA型の方が早くこちらの左腕を捉え、

こちらが左腕を切り落とす頃にはA型のナイフは腕を切り落として左胸をえぐっていた。

そして交差する瞬間に右手を左から横薙ぎ。腰を完全に捉えていた。

「秋吉応答しろ!今からそちらに向う」

五秒ほど経ってから通信が入る。

『こちら秋吉。撃破されました。全く動きません!』

撃破された!さっきの爆発は103号機の物だったのか!?

「わかった。早く機体から出るんだ!後で回収する。俺はA型を追う!」

『了解!御武運を!』

A型は中央の部隊と合流するコースを取っていた。

俺はすぐさま追撃を開始した。


『うおおおおおおおおぉぉぉ!』

左足、右バインダープレートを破壊されたバンの901号機が

上空からA型に特攻をかけた!

中央に到着した時には味方機の機体が多数頓挫していた。

確認できただけでバイパーUが二機、トニーとコウの機体だ。

Lラインは二機が撃破され、一機がかなり損傷していた。

A型がサブマシンガンで迎撃。あちこち被弾し、装甲が剥離し宙を舞う!

『なめぇるなあああぁぁぁ!!』

魂の雄叫びと共に右手のブレードをコックピット脇に突き刺す!

ブレードは貫通しVコンバータを完全に破壊した。

二機はそのまま衝突、地面に激突して木々を薙倒し、しばらくして止まった。

「こちら光太郎、加勢する!」

そう言って近くのアファームドに詰め寄る!

『光太郎さん!気を付けてください!そいつは・・・』

ランフィスからの通信が入ったが最後まで聞き取れなかった。

攻撃を仕掛けた瞬間両手のマチェットによって首と右腕を同時に失い

通信が途切れ視界を失い、更に鈍い衝撃が走り機体が動かなくなった!


『レナ、現在の状況は?』

もうすぐ迎撃ポイントに着く頃にクリード准尉はレナに通信した。

『はい、アファームド三機の撃破を確認しましたが、こちらもかなりの

損害が出ています。右翼では第三、四部隊計三機、

左翼は第一、二、五部隊計五機が現在戦闘中です。』

『了解した。自分ら第六部隊は右翼へ、シュウ、刃両名は左翼を頼む!』

『了解!』

返事をして二手に分かれる。少ししてVR数機確認出来た。

『ノース隊長!御剣及びフレイノス、戦線に復帰します!』

『二人とも無事だったか!』

『フレイノス曹長、御剣曹長、ご無事でしたか!』

「はい、第六部隊の皆さんに助けられました」

刃が報告すると隊長はいつもの、アームズは安堵の口調で答えた。

そして、

『さすがですねお二人とも』

横を見るとA型に攻撃を仕掛けているベルグドルの隊長機・・・グァン中尉だ!

『お前達は第五部隊の援護に向かってくれ!』

『こちらは大丈夫です。早く向ってください!』

『了解!』

早速向うと一機の敵VRが二機のアファームドを押していた!

A型だが両腕にトンファーを装備した始めて見るタイプだ。

アファームド二機のトンファーが見事なコンビネーションで攻撃するが

A型はトンファーで受け止め、受け流し、流れるように攻撃する。

致命的な一撃を避けるがジリジリと押されていく・・・!

「こちら第一部隊所属のフレイノス曹長及び御剣曹長です。

お二人を援護します!」

『こちら第五部隊のレラ・ギルト・ファイスです。助かります

シュウさん、刃さん』

通信するとレラはすぐに返事を返してきた。

レラとは以前いくつかの作戦を一緒に戦った事でお互い面識があるのだ。

『こちらサイガ、押されている!援護頼む!』

『俺達でスキを作りますのでそこを攻撃して下さい!』

「了解!刃は接近戦で、俺は後方から援護する」

『OK!任しとけ!』

刃のテムジン220号機は腰から刀を抜き攻撃を仕掛ける!

中央から刃が、右からレラ、左からはサイガが間髪入れず攻撃する。

たまらず距離を取るA型に俺の集中砲火を食らわす!

それを何度か繰り返すとわずかにA型の動きが鈍る。

そこを見逃さない訳はない!足元に二発撃ち動きを止めると左右からアファームド両機

が擦違いざまにトンファーでA型のトンファー打ち払い腕が大きく横に広がった!

刃は瞬時に刀を鞘に収めると眼に物止まらぬ速さで抜刀した!

『飛閃天剣流奥義!風雷閃!!』

A型は右手を戻して防御体勢を取る。刃は構わず一閃させた!

そして振り終えた刀を下に一振りし振り鞘に収めた。

パチンと収めた音と共にA型が十文字に切り裂かれ

四つになった機体が地面に崩れ落ちた!?

A型防御するよりも早く横に、更に縦に切り裂いたのだ!

これが飛閃天剣流の奥義・・・

『こちら御剣です。隊長敵機撃破しました!』

『こちらノースだ。こちらも撃破したがアームズの機体の損傷が激しい』

『すみません皆さん。自分はここで救援を待ちますので早く皆さんの元へ!』

「解った、すぐに迎えに来る。隊長こちらは全機戦闘可能です。すぐに向いましょう!」

『了解だ!全機後に続け!』

『了解!』

全機最大速度で救援に向った!


そこで目にした光景は信じられない物だった。

敵C型たった一機で味方部隊が壊滅寸前に追い込まれていたのだ!

まともに動けるのがランフィスのバイパーUと後方支援に徹していた

中神の10/80の二機のみ。他の機体は頭部又は脚部をやられて頓挫していた。

俺はC型にランチャーを撃つ!後方からダンのベルグドルも砲撃をかけるが

あっさりかわさし、ミサイルは両手のマチェットで切り落とされる!

『ランフィス!状況を説明しろ!』

『ノース大隊長!敵C型・・・恐らく敵中隊長機です!

接近戦を挑んだ機体は全て撃破されました!』

『何だと!?』

ノース隊長は驚愕の声を上げる!

『とにかく接近戦だけは避けて下さい!こちらが圧倒的に不利です!』

『それはやってみないとわかんないぜ!』

『同じく!俺達が突っ込むぜ!』

サイガとレラがトンファーを構えて言った。

『ダメです!危険過ぎます!?』

ランフィスにしては珍しく声を上げた。

『俺の機体は弾薬使い果たして武器はもうトンファーしかないんだよ』

とレラ。

『それに生半可な遠距離からの射撃では奴の装甲は貫けない!』

とサイガ。

『結論は一つ!接近戦で仕留めるのみ!』

二人同時に言った。

『俺も加勢するぜ!』

「刃!」

俺は思わず声を出した!

『俺も武器が刀しか無いんでな。援護頼むよ』

『ま、何とかなるんじゃない?』

覇気のある声で言う刃に軽い声で言うレラ。

『解った。レラ、サイガ、刃で前衛を、残りは全力で援護!

レナも攻撃に加わってくれ!』

『了解!』

全員で返事をするとフォーメーションを組む。

前面にレラ、刃、サイガ。中央にノース隊長、俺、中神。最後尾にダン。

左右遊撃にランフィスとレナ。

『敵中隊長機向ってきます!距離1000!』

『砲撃開始します!』

そう言うとベルグドルの全火器一斉射撃が開始された!

『吶喊ー!』

『うおおおおおおぉぉ!!』

刃の雄叫びにレラとサイガが同調する。

ノース隊長と中神は左右に展開、射撃しながら側面に回り込む。

ランフィスとレナも牽制攻撃しながら後方へ回る。

俺は中央をそのまま直進、レラと刃の機体の間を縫ってランチャーを撃つ!

中隊長機は構わず突っ込み、ビーム弾をかわし、ミサイルを切り落とし

スピ−ドを緩める事無く接近する!

『サイガ!あれ行くぞ!』

『了解!』

『刃さん少し後方へ下がってください』

『あ、ああ』

レラからの通信に刃はスピードを緩める。

敵との距離300!四機とも攻撃体勢に入る!

『いくぜ!クロス・ファング!!』

並走していたレラとサイガだが、突如サイガが左斜めに突如進路を変え

一瞬サイガがレラの機体を隠す。

サイガはそのまま右手で切りつける。

同時に進路を変えたレラが左から切りつける!

しかし中隊長機は速度そのままで屈んでやり過ごすと同時に両手のマチェットで

二機の膝を切り裂いた!

二機は片足を失い地面に激突し転がり回る!

『飛閃天剣流 牙狼閃!』

刃は右手の刀を突出し高速の突きを繰り出す!

中隊長機は速度を落とし突きが当たる瞬間視界から消えた!

右足を軸に高速で刃の後に回り込み左のマチェットで首を斬り飛ばす!

『今の技は!』

刃の驚愕の声を上げ倒れこんだ。

「このぉ!!」

俺は間髪入れずに高速機動のままランチャーを二発叩き込む!

中隊長機は左のマチェットを投げ付けビームを相殺した!

「なっ!?」

驚く間も無くマチェットは腹部を直撃しバランスを崩した所に斬りつけて来た!

この時側面からノース隊長と中神が断続的に中隊長機を狙い撃つ!

中隊長機は刺さったマチェットを引き抜くと今度はダンのベルグドルに接近する。

後からランフィスの胸部ビーム弾とレナのハート−ビームが襲うが

当たらない!隊長と中神は距離を詰める。

ダンのベルグドルは何とミサイルを撃ちながらビームソードを展開した。

中隊長機の左の一閃を受け止めると今度は右が襲い掛かる!

ベルグドルはジャンプでかわし、ビームソードを振り落とす!

がその場に中隊長機はいなかった。

着地と同時に中隊長機は上空から両手のマチェットを

同時に振り落とし両腕を切り落とした!

即座に振り向き両手のマチェットを投げ付ける!

接近していた中神の10/80の左腕と右足を捕らえ倒れこんだ!

接近する中隊長機に隊長が割って入りブレードで斬りつける!

さすがに中隊長機は足を止め隊長の鋭い斬撃を二、三かわす。

武器を持たない中隊長機は回避しかできない!

が、一瞬のスキを突いて足払いでバランスを崩し距離を取る。

ランフィスが空中から斬りつけ、レナがハンドビームを放つが紙一重でかわされ

マチェットを回収した!

ランフィスに狙いを定めた中隊長機だが突如横から高出力のビームが放たれ

直撃は出来なかったがかすった左手をマチェットごと焼き払った!

中隊長機はこちらを見た。今の一撃は俺が放ったからだ!

腰をやられて立てなかったが腕とランチャーは無事だった。

中隊長機の予想進路上を見越して最大出力で放ったのだ!

中隊長機はマチェットをしまうと右手でナパームを無数投げ付け爆風で視界が消える。

レーダーで中隊長機は高速で後退していった。

『隊長、追撃しますか?』

『いや、やめておこう。それより損耗が激しい』

『敵機レーダーから消えました。クレイモア基地に連絡を入れます』

『初戦でこの損害・・それもたった一機の中隊長機で十機撃破されただと!?』

『それでも敵部隊をほぼ掃討出来ました。他の部隊なら間違い無く全滅ですよ』

ノース隊長にランフィスが話しかける。

『でもなんであそこで引いたのかしら?』

「わからない。その気になれば全機撃破出来たのに」

レナの疑問の声に俺は答える。

『基地から通信入りました。救援隊合流まで三十分かかるそうです』

『了解した。全機の位置と負傷者の確認を急ぐぞ!』

『了解!』

それから三十分後救援隊到着、基地へ帰還したがかなりの損害を受けていた。

サイアス全機二十五機中十六機大破、六機中破、三機小破。

負傷者は出たが死者は出なかった事は幸いだった。

戦果は敵RNA十三機中A型八機、未確認の重武装型(D型)二機、C型二機を撃破

中隊長機(TC型)は撃破出来なかった。

あの戦闘以来刃の様子が少しおかしい。何かあったのかはあえて聞かないが・・

俺達は次の作戦に備えて準備を始めた。



次回予告!!


戦いの傷が癒え数々の作戦をこなしていたが大きな作戦が行われる事になった。

特殊支援VR大隊「アトラス」と合同によるRNA反抗作戦である!

廃墟と化した都市の地下に基地があるらしく、そこを叩くのだ!!

次回二話を前、後編とするビックサイズでお送りします。

次回第四話『反撃・前編 突入』へ向けて発進準備!!


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