「例えばあの時――」

例えばあの時、飛び込んでいったのが俺だったら・・・・。例えばあの時、俺がアイツを止めてやっていたら・・・・・・。

例えばあの時、「例えば」、「例えば」、「例えば」・・・・・・・

言い出したらキリが無い「例えば」の話。「後悔先に立たず」って言葉があるけど、正にこのことだ。

例えばあの時、俺がアイツに

「行くな!」

って言ってやれてたとしても、アイツはきっと行ったと思う。

「行くよ?」

俺に笑顔で手を振りながら・・・・・俺に背中を向けて・・・・きっと新しい道に向かって走っていった。

きっとアイツにとってそれは一直線の上り坂だっただろう。その先には一筋の希望の光が見えていたのかもしれない。

だけど、それは神の見せた幻影に過ぎなかった。実際、その先にあったのは歪んだ絶望と孤独の闇。

例えばあの時、俺がそれに気づいていれば・・・・・・


*あとがき*

「油小路の変」の後の左之の心情・・・・・らしいです;

私が書きたかったのはそれなんですが、難しいものですね!

大体、しつこすぎる・・何回「例えばあの時」って言っているのでしょうね;

読んでて腹が立った方もいるかも知れません・・。アハハ・・・・(;^_^A