奈津子「祐一何してるの!?下まで響いてるわよ!!」



1階のリビングの方からお袋の声が聞こえる。



祐一「荷物の整理だよ!宅配で送る分!!」





























其之壱

仁の球






























俺は今、引越しの準備をしている。

父親の仕事の都合でイタリアに引っ越すことになった

イタリアの魅力はとてつもなく大きかったが俺の語学力では到底この後の進学が無理になりそうなので 俺は日本に残ることにした。

最初は一人暮らしをすると言ったのだが両親からの強烈な反対で親戚の叔母の家に厄介になることになった

そういう訳で今、俺は先に宅配で送る分の荷物を作っている最中なのだ。



祐一「とは言っても結構ガラクタがあるもんだな」



荷物整理の為に押入れの置くから収納ケースを出してきたのだが、子供の頃に使っていた着なくなった服とかオモチャとかいろいろ出てくる。

それをゴミや古着屋に売って俺の生活費の足しにする分等に分けている最中だ。



祐一「あとは、オモチャ箱か」



これはネットでオークションで売った方がいいだろう

オモチャ系はよく売れるって聞いたことがあるし・・・・それでも最低限のマナーとして綺麗にいしとくか

オモチャ箱の中にはいろいろと懐かしいものが入っている

ラジコンカーに水鉄砲、チャンバラに使った布を巻いた木の棒

今になったらガラクタだが、子供の頃は必需品だった

一つ一つ布で拭いて綺麗にしていき(捨てるものも多数あったが)子供の頃を思い出す



祐一(ガラじゃないことやってるな)



ほとんど終わった頃、あるものを見つけた



祐一「ビー球?」



真っ白なビー球、球の中央に何かあるようだがよく見えない



祐一「他にはないみたいだな・・・たしかこういうのってセットで売る奴だよな?」



箱の中をごそごそと捜してみても他にビー球は見つからない

どこからか拾ってきたのだろうか?



祐一「それにしてもよく埃をかぶってやがる。指が真っ白だ」



指を布で拭くついでにビー球の埃も拭きとる

ビー球の中央にはどうやら文字が書かれているようだった。



祐一「なんて書いてあるんだ・・・・?」



文字が小さい為よく見えない

俺は近づき目を凝らすビー球は思ったより透きとおっており太陽の光がうっすらと差し込み文字を照らし出す















祐一「・・・・・・『仁』?」































文字を読んだ瞬間、奇妙な感覚が体の奥底から湧き出てくる

何かが頭の中を駆け巡っていく

























真っ白な雪

























大きな大木

























その枝から落ちる少女

























その横に見える赤い風

























風の中には――――目!?


























祐一「―――――――ッ!?」



なんだ・・・・今のは・・・・?

俺はとっさにビー球を離した

その瞬間、物凄い量の冷汗と急激な不安感が襲う



祐一「いったい何なんだよ・・・・?」



俺は床に転がっているビー球を恐る恐る拾うとゴミ箱のに向かって歩き出した

本当に足が笑っているように震えている

少しずつ前に進みゴミ用の袋の中に投げ入れた

祐一(これでいい・・・・・これは明日捨ててしまおう) 俺は散らばったガラクタをそのままに自室から抜け出した







*          *          *








夕食も終わりテレビを見る

どこにでもあるバラエティーだがもう少しでこの番組ともお別れだ

そう考えると本当にこの街から引っ越していくんだと感じられる。

今、ブラウン管の中で筋肉だるまの二人が重さ50Kの箱を制限時間に何個運べるかを競争している

運ばれていく箱、箱、箱

・・・・・・箱?



祐一「・・・あ、忘れてた」



部屋の中があの時のままだ

ベットの上にも衣服が散乱しているのでさすがに片付けないと寝ることもできない



祐一「しかたないな」



俺はリビングから離れ2階にある自室のドアを開けた



祐一「うっ・・・」



荷物整理をしていたせいで物という物が部屋中に散乱している

綺麗好きの俺から見れば見るに耐えない状況だ。

祐一「せめて、ガラクタの整理ぐらいは終わらせてしまおう」 そうしないと次の日からもっとひどくなるに違いない

それから4時間後、何とか床の上を綺麗にして俺は床に入った

カーテンの隙間から空に輝く満月が身を隠すようにビルの谷間から顔をのぞかせていた











イェーイ!仁の宝珠ゴミ箱行き!!

こんにちは、SYUです。

なんかサムライトルーパーのみ異様なほどやれコール頂きまして

話考えつつこれ書いてます(話の流れ完成させて作れよオイ!!)

ここでちょっとこの世界の設定を紹介します

今回、鎧に選ばれる5人の世界は本作の後にOVA『Message』の話の後の世界でこの鎧、『妖邪王アラゴ』の一部ではありません

この鎧は機皇帝を作るためだけに作られた鎧であり(本来の鎧はOVA『機皇帝伝説』の時に消滅しています)武器や鎧の見た目は武者鎧にソックリです

次回は本作のサムライトルーパーの紹介をいたします

KYE以外の人間を出してたりしますのであしからず

牧村功治「誰か俺を知ってる奴はいるか?」

では次回また会いましょう