2000.10.16(月)
岡倉登志著「エチオピアの歴史」
(明石書店、1999年)
頁数:408頁
定価:3800円

お気に入り度:5

 今日は岡倉登志著『エチオピアの歴史』を読みました。
 僕の通っていた高校には自由研究の時間というのがあって、週に一時間、なんでも自分の好きなテーマを研究することになってたんですが、僕は三年生のときに「エチオピア史」というテーマでレポートを提出したので(原稿用紙75枚分ぐらい書いた覚えが。卒論じゃないんだからそんなに気張んないでも良かったのに(^^;)エチオピアの歴史にはちょっと興味があります。と言いつつ、この本は初版発行日が去年の10月20日なので一年近く放っておいたわけだけど(^^;
 内容は、エチオピアの通史と銘打ってはいるけれど実際のところはハイレ・セラシエ即位後の歴史が占める割合がかなり大きいです。まぁ著者の専門が近代アフリカ政治史らしいので無理からぬところ。僕の好きなエチオピアの戦国時代については同じ著者ながら『二つの黒人帝国』の方が詳しかったかな。あと、古代のアクスム王国時代についてはグレアム・コナー著『熱帯アフリカの都市化と国家形成』が、多くの発掘データをもとに文明史的視点から様々な考察とを加えていて面白かったです。
 この本ではそういった部分はさらっと流していて、第二次イタリア−エチオピア戦争と社会主義革命後の歴史が特に詳しく書かれています。イタリアのムッソリーニ政権がエチオピアを侵略したという事実自体は知っていたけれど、エチオピアの激しい抵抗とそれに対するイタリアの残虐行為については初めて知りました。
 1935年10月、エチオピアの植民地化を目指すムッソリーニ政権はエチオピアに侵攻、しかし険しい地形と頑強な抵抗に業を煮やしたイタリア軍が毒ガスで軍民の区別なく攻撃したために翌1936年5月にアジス・アベバが陥落、5年間のイタリア占領時代が始まります。イタリア軍侵攻からイギリス軍によってアジス・アベバが解放されるまでに70万人のエチオピア人が虐殺されたそうです。
 このほかにも、外交史の面から見たエチオピア、とりわけ日本との関係が興味を引きました。だけどエチオピアに興味がない人が読んでもさっぱり面白くない可能性大(^^;


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