注釈 あ行


アッカド神話
オリエント{!}の神話のひとつ。紀元前2300年頃にシュメール{!}の都市国家を征服、統一して誕生したセム系{!}アッカド人の「アッカド王朝」の神話。シュメール神話を取り込んで成立。イシュタルとタンムズの神話等が有名。

安部晴明
10世紀頃の日本で活躍したといわれる陰陽師{!}。様々な伝説でその姿は脚色され、真の像は謎に包まれている。詳しくは「葛葉キョウジとマダム銀子」の項を参照されたし。

アンク
丸がついた十字(形的には♀似)。エジプトにおいて神の標識であり、「生命」を表すヒエログリフ(神聖文字)。

いざなぎ流
高知県香美郡物部村に伝わる民間陰陽道祭式の総称。陰陽道{!}に修験道{!}、密教{!}、神道{!}、エビス信仰などの様式を加味されて成り立っている。その祭祀は「太夫(だゆう)」という宗教者によって行われる。

陰陽説
森羅万象の状態を陰と陽で表す、易{!}に由来する思想。能動的、攻撃的、昂進状態に傾いているものを「陽」、受動的、防衛的、鎮静状態に傾いているものを「陰」という(例えば雄は陽、雌は陰)。事物の様相こそ陰陽であり、陽の中には陰が、陰の中には陽が含まれ、時と場合によってその相は変化する(例えば太陽の光の中でロウソクの火は陰だが、暗闇の中では陽となる)。陰は陽を含み、陰を含む陽と互いに抱き合いながら循環するさまを図形化(象徴化)したものこそ、今日よく目にする「太極図」である。

陰陽道
占いや、災いを避け福を呼ぶための宗教儀礼・祭祀などを司る古代的な術。陰陽{!}五行説{!}を基に、奈良〜平安時代に成立。後に様々な信仰を取り込み、逆に他の信仰にも影響を与えた。その業を駆使するものは一般に「陰陽師」と呼ばれる。詳しくは「パラダイムXの占いを探れ!」の項を参照されたし。

ヴァイマール共和国
1914年、オーストリアがセルビアに宣戦して勃発した「第1次世界大戦」において、ドイツは経済封鎖によって食料不足が深刻化し、各地で食料暴動や反戦運動が起こった。ドイツの所属する「同盟国」側の各国が次々降伏する中、ドイツも休戦交渉を進め、条約を有利にするために国政改革を実施し帝政を維持しようとしたが、1918年11月の水兵蜂起を機に革命が国内に広がり、帝政は崩壊、共和国が成立した。そして1919年、ヴァイマールで行われた国民議会で民主的な憲法「ヴァイマール憲法」が制定され、社会民主党のエーベルトが大統領に選出され、共和国の基礎が定まる。これを、「ヴァイマール共和国」と呼ぶ。

ウェイト
アーサー・エドワード・ウェイト。高名な神秘学者。数々の書を著す。

ウガリット神話
オリエント{!}の神話のひとつ。紀元前1600年頃にカナアン(現在のシリアにあたる)で興ったセム系{!}カナアン人による「ウガリット王朝」の神話。バアルとモトの抗争神話など。

ヴリル
「ブルワー・リットン」なる人物が用いた用語。「来るべき民族」がもつとされる超常的なパワーであって、非常に洗練された高度の社会生活を維持するためのものであるという。しかしながらその力は、オカルティズムでしばしば恐るべき破壊的な威力を語られる。

ウロボロス
円を描いた蛇が、自分の尾をくわえているイメージを指す。円は、循環、永遠、完全を表し、蛇が自分で自分を食べているのは、自給自足、自己完結の状態を示す。故に、万物が生まれる前の混沌のシンボルであり、この状態では、まだ万物は混然と溶け合っており、対立は存在せず、完全調和の状態である。つまり、上なるものにして下なるもの、呑むものにして産むもの、生であり死、である。ユング思想では、意識が生まれる以前の、完全無意識状態を表す、元型のひとつと考えられている。

黄河から「八卦」を背に負った神獣の出現を見た「伏ぎ王」が発明したという占い。算木、ぜい竹といった道具を用いて吉凶を判断する。陰陽{!}の流れに法則を見いだし、そこから未来を占おうとするもので、陰陽説と関連する。陰と陽が混ざりあった「太極」から、陰陽二気(2つの卦)が生じ、陽は一本の線で表され、陰は二本の線(一本の破線というべきか?)で表される。これを「両儀」という。そしてそれを2つずつ、4通りに組み合わせたものが「四象」と呼ばれ、それぞれ「老陽(陽と陽)」「少陰(陰と陽)」「老陰(陰と陰)」「少陽(陽と陰)」と呼ばれる。さらに陰と陽を3つずつ、8通りに組み合わせたものが「八卦」と呼ばれ、それぞれ「乾(陽陽陽)」「た(陰陽陽)」「離(陽陰陽)」「震(陰陰陽)」「巽(陽陽陰)」「かん(陰陽陰)」「艮(陽陰陰)」「坤(陰陰陰)」と呼ばれる。この八卦は、天変現象、方位、性質、身体の部位などに対応する。「乾・天・西北・健・首」「た・沢・西・説(よろこぶ)・口」「離・火・南・麗(つく)・目」「震・雷・東・動・足」「巽・風・東南・入・股」「かん・水・北・陥・耳」「艮・山・東北・止・手」「坤・地・西南・願・腹」である。さらにこれを2つずつ六十四通りに組み合わせた「六十四卦」によって、事象は占われる。
 陽    陰
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 震    艮
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エロス
ユングの思想において、「愛」「親密」「関係性」などを当てられるこころの原理。正確に定義したり、経験科学的に証明したりできる概念ではないにせよ、「ロゴス{!}」と対立するものとして、女性心理の基本原理である。しかしながら、エロスは対立する両極の一端としてはふさわしくない。ロゴスの直接性に対して、それは曖昧で、その現象は肯定的でも否定的でもあるからである。エロスを単純に性の言い替えであるとしてはならないが、性とは分離することもできない。

大いなるバビロン
淫婦バビロンとも。ヨハネ黙示録{!}において、地上に様々な災厄が降り注ぐ間、世界帝国の首都に定められる聖都エルサレム。その都は、超高度な科学力によって「大いなるバビロン」と讃えられるが、他方では悪徳と不義、恐るべき性的退廃に満たされる。「それは悪魔の住むところ、あらゆる汚れた霊の巣窟、また、あらゆる汚れた憎むべき鳥の巣窟(ヨハネ黙示録)」。その出現は、世界3大予言者のノストラダムス、ジーン・ディクソンによっても予言されている。

オリエント
現在の中東を指す。ヨーロッパから見て東に位置するため、「太陽の昇る所」という意のこの語があてられた。エジプト、アラビア、小アジアなどが含まれる。