アムナー> 階段からふらふらと降りてくる。 「うぅ、ふらふらする。風邪をひいたな、これは」 「マスター、朝っぱらからなんだが、ホットワインちょーだい」 よっこらしょという感じで、いかにもしんどそうに腰を下ろす。 アッシュをマスターと勘違いしているらしい。
アッシュ> 「ん?誰か何か言ったか?」 突然自分に声を掛けられた気がして、とりあえずワインを手に持ち厨房から顔を 出す。
アムナー> (あれ、マスターこんなに目つき悪かったっけ。目にゴミでも入ってるのかな。 それとも寝不足か) 熱のせいか、目はしっかりしているのに意識がしっかりしていないらしい。 「だめだ、ホットワインより、先に水、を」 意識をはっきりさせようと頭を振る。が、かえって気分が悪くなってきた。
アッシュ> 厨房から顔を出した、店内を見回すと妙に印象的な黒髪と黒い瞳をした男が一人 こちらを見ながら不思議そうな 顔をしていた。 「よぉ、俺はマスターじゃないがアッシュだ。」 そう言いながら、顔をほころばせてホットワインと言っていた男にただのワイン を差し出す。 そして 「返事が遅くてすまねぇな。この時間帯は結構ボーッとしていてな。」 と笑いながら付け足す。
ヴァン> 「うぃ〜っすぅ♪」 毎度の事ながら元気なヴァン。 「やぁ、アムナーの坊さんじゃねぇかぃ? ど〜しちゃったのぉ?」
アムナー> 「ああなんだ、すまねぇ、勘違いだ」 水だと思ってワインを飲み、思い切りむせる。ぜえぜえいいながらヴァンに、 「見ての通り、風邪だ」
ヴァン> 「よぉ、アッシュぅ! 久しぶりだなおっかさんってなかんじだなぁ!(^^)」 「元気そうだなぁ、無事で何よりだ。 おまえが西にオーガを見に行って以来だもんな。」 「どうだった? 西の様子は?」
アッシュ> 「よぉヴァン。寂しかったぜ、一人旅はよ。」 そう言いながらもニコニコしている。 「西に行くには行ったんだが、結局オーガには会えなくてな。」 そこで一旦言葉を切り、手近な椅子に座る。 「ただ、幾つかの足跡は見つけたよ。んでその足跡を追ってみたらよ、 なんと・・・」 久々に人と話した為か喉が乾いた様子で、ジョッキを飲み干す。 そして口を拭い、 「温泉が沸いててな、しばらく浸かって来たんだ。」 そして頭を掻きながら笑い掛ける。
ヴァン> 厨房に行ったヴァンは勝手にお酒を出す。 「う〜ん。生ぬるそうだなぁ...」 酒を持って、テーブルに行き、 「温泉かぁ、いいなぁ。後で詳しい場所教えてくれよ。 俺っちも行ってみるから。」 「なんだ、坊さんも風邪ひくのかぃ? 仏の御加護っちゅうモンはねぇのかぃ。」 と、思い立った様に厨房に行くヴァン。
アムナー> 「人の体は神が創りしもの。その神がたまわりし病苦ならば、甘んじて受けるも また信仰者の姿」 仏じゃなくて唯一神の信仰なんだが、と思いながら 「・・・などとオヤジは言っていたが、今回は、ちょっとしんどいぜ」
ヴァン> 「そうだ、風邪には良いモノがある。」 と言いながら、厨房をあさっている。 「これ...と、...これと....これ。」 色々な材料を取り出すヴァン。 「待ってな、坊さん。『ヴァン特製おじや』を作ってやるから...」 ヴァンは、ぎこちない手つきで、材料を切り始める。 勿論、材料を洗ったりもしない... 「いてっ! ...ちょっと、指を切っちゃったぁ!あははは。」 「まぁいいか。俺ッちの血が隠し味だぁ!あははは。」 と訳の分からないことを言っている。
アッシュ> 坊さんと呼ばれた男に向かい、 「何だおめぇ風邪か。大丈夫か?最近のは恐ろしいらしいぜ。」 そう言いながら、厨房で料理を作るヴァンを見て 「お?ヴァンおめぇ料理も作れるのか?俺の分も頼めるか?」
ヴァン> グツグツ。コトコト。 「最後に、レインに教えてもらった、これを入れて....」 と、腰の水袋からなにやら取り出して、入れている.... 「形が見えると、イヤだからな....」 と、鍋の中ですりつぶす。
アムナー> ヴァンの手元は見えないが、かいだことのない香りに興味を示しながら 「すまねえな、ケガは大丈夫かい」
ヴァン> 「よし、できたぁ!」 と言って、テーブルに鍋を持って行く。 あたりに立ちこめる、異様なにおい... 「う〜ん。 いい匂いだなぁ。 さぁ、坊さん。これ食って元気だしな!」 と言って、アムナーの口に『おじや』を押し込む。 「どうだぁ? うまいだろぅ?(^^)」 「よし、これがアッシュの分。 元気がでるぞぉ!.......きっと。」 「怪我なんてへっちゃらさ。 隠し味にちょうど良かったよ。うまいか?俺の血。(^^)」
アムナー> 「おお、あったまる!内側からぽかぽかしてくるな」 一瞬けげんな顔をして口に指をつっこみ、黒茶色の細長い者を取り出す 「なんか歯に挟まった。これは?イナゴの佃煮の足のとこかな」
ヴァン> 「あぁ! わりぃ。俺っち、行かなくっちゃいけない所があるんだ。」 なんだか白目でヒクヒクし出したアムナーを後目に立ち上がる。 「俺ッちがせっかく作ってやったんだ、残さず食べてくれよ。アッシュぅ。」 「温泉の話。またしような! 坊さんも、それ食ったらゆっくり休むんだゾ。いいな。」 と言って出て行く。
アムナー> 「ありがとうヴァン」 去る背中に向かって祝福を祈りながら、しかし手足から体中に妙なしびれを感じ ていたりする。
アッシュ> 「じゃぁな、ヴァン。」 ヴァンの作った食い物をほおばりながら手を振る。 「うまかったぜ!」 ジョッキに残ったエールを喉に流し込み満足気に空のジョッキをテーブルに置 く。 「よぉ、坊さん、体は大丈夫か?」
アムナー> 「食べたことのない味だが、十分にあったまったよ。うちのオヤジだったら、 『お前が風邪をひいたのは、あのヴァンという男の慈悲深い心を引き出すため の天の意志』だとか言うんだろうな。しかし、、、」 ふと、自分の手が痙攣していることに気づいた。いったい、ヴァンの料理の材料 とは・・・
アッシュ> 自分の手を見つめているアムナーを見て、何故か条件反射の様に自分の手も見つ めてしまう。
アムナー> とりあえず、ヴァン特性おじやの薬効のためだろうと思うことにした。
アッシュ> なぜか、無言でアムナーに微笑む。
アムナー> 「ところで、西で温泉を見つけたそうですね。風邪に効くといいんだけど、遠い のかな」 なんか、すごく汗が出てきた。ヴァンのおじや、効きすぎじゃないのか?
アッシュ> 「そうだな、ここから迷って2日掛かったんだが、帰りは半分だったな。」 そう言いながら、この3,4日の放浪の旅を思い出していた。 「しかしな、結構あの山はやばいかもな。」 そうアムナーに向き直る。
アムナー> 「やばい、とは?」 異常な発汗を拭う。とくに辛いおじやでもなかったのに、いったい。。。
アッシュ> アムナーの汗を見ながら、自分も汗をかいている事に気づき、右手で汗を拭う。 「さっきもちらっと言ったが、確かにオーガには会えなかったんだが、奇妙な足 跡が幾つもあってな。俺はあまりモンスターには詳しくないんで足跡だけで何 者かは分からねぇが、人間の足跡じゃねぇ事は確かだ。 そこまで一気に喋り、酒を取りに厨房へ向かう。 「おめぇも飲むか?」
ヴァン> バタバタとヴァンが入ってきた。 「ちょっと忘れ物しちまってよぉ!」 厨房に行き、忘れた水袋を取る。 「どうだった? うまかったろぅ? アッシュぅ、アムナぁ。」 「前に俺っちも風邪でダウンした時があってな、 とにかく栄養を摂らなくっちゃぁ。 と思ってそれを、作ったのさ。 そんときは、隠し味はなかったけどな。 味には自信があるんだ。 それ食うとよぉ。体がジンジンしてきて、ポカポカするだろ? .....そんで、そのうち急に眠くなるんだ。グッスリ眠れるゼ。 俺っちなんか、気が付いたら。丸2日間寝てたみたいだな。 あはははは(^^) じゃぁな!!」 ヴァンはその間意識を失っていたことを知らない。
アッシュ> 突然のヴァンの言葉に、さすがに驚いたアッシュ。 そして、ヴァンの料理の説明を聞き、ヴァンの料理はあまり食べない方がいいか な?と思うのであった。 ヴァンの言う通り、体がジンジンしてきた。 とりあえず、酒で中和しようと厨房で水のように酒を飲み出す。
アムナー> 考えて見れば、人間と、ハーフエルフのヴァンとでは、体質も薬効も味覚も、同 じである保証はない。 そおぉっとアッシュの様子をうかがうアムナー。 「なんとも、ない?」
アッシュ> とりあえず、立て続けに6杯ものジョッキを流し込み落ち着いたアッシュはアム ナーに 「よぉ、おめぇもやってみるか?」 とニコニコしながらジョッキを差し出す。 「やっぱり、酒は全ての病に優るよな。」 満足げにつぶやく。
アムナー> まさか、死にはしないだろうなー。 と思いつつ、アッシュに倣って自分も酒を飲もうと立ち上がった。が、足腰に力 が入らない。気がつけば、目をあけていられないくらい汗が流れている。 必死で手をついて立ち上がり、厨房に入る。酒を流し込もうとして、自分がそれ ほど酒に強くないのを思い出し、水瓶に向かった。第一、ヴァン特性おじやの効 果が酒で増幅されないとも限らない。
アッシュ> 突然立ち上がったが様子がおかしいアムナーを見て、 「おい、大丈夫か?」 さすがに、笑う場面出ない事は理解していた。 「しばらく、横になった方がいいぞ。無理をするといざ、と言うときに体が動か なくなる。」
アムナー> 「あ、あり が とぉ」 アッシュに差し出されたジョッキを飲み干す。が、まねをしてジョッキ6杯を一 気にやったら、かえって酒で倒れてしまう。 とりあえず発汗が気になるので、あとはぎりぎりまで水を飲んだ。 「とり、あ、えず、横に、なる、わ」 痙攣が舌まで来たが、とりあえず意識ははっきりしている(その点だけ見れば、 おじやは風邪を追い出してくれたらしい) 長椅子に横たわるアムナー。突然 「んぐぇぇっっっぷ!!!」 ものすごいゲップをした。
アッシュ> 「うぉっ!何だ今のは!?」 アムナーの突然のげっぷに驚く。
アムナー> 「し、しし、失礼」 自分でも驚いている。がどうやら、多少体も落ち着いてきたらしい。
アッシュ> 先ほどの爆音がアムナーのゲップだと気づき、 「あぁ、なんだゲップかい。な〜に気にする事ねぇって。」 しかし、一見そんな事をしそうにないアムナーがゲップをした事が非常に気に 入ったらしく顔にはにこやかな笑みが・・・
アムナー> 「少し疲れました。ちょっと寝ることにしますよ」とアッシュに言って立ち上が る。しかしまだ、足許が若干ふらついているようだ。 「西での話し、おもしろそうなんでまた聞かせて下さい」
アッシュ> 「あぁ、アムナー体には気を付けろよ。それとヴァンの『おじや』はもう辞めた 方がいいかもな。」 そして、アドに向かい 「朝か、出来れば顔を出すようにするよ。またな。」
ヴァンの使った”ひみつの隠し味”の正体が”ゴ○○リ”であることを、アムナーが知ることはなかった。