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ネオロマンス・ハイブリッド3
「STRANGER」

泰明(1)
 最近、京の気の流れが変わった。
 鬼の撒いた穢れからくるものの他に、何か別の気が流れ込んでいるのだ。
 永泉も糺の森辺りで聞き慣れぬ琴の音を耳にしたと言っていたし、先日などは詩紋が「せいち」とかいう場所を見たなどと言っていたらしい。
 ・・・悪しき気という訳ではない。
 しかし、京のあるべき気の流れから離れて行っていることは確かだ。
 これは確かめに行ってみるべきだろうか・・・。

メル(1)
 メルね、すごいお話聞いちゃった。
 昨日もランディ様と、ゼフェル様と、マルセル様と、ティムカ様が占いの館に来ててね、いままで聖地で起こったいろんなことを聞いたんだよ。
 そしたらね、まだ女王陛下が試験中の時にね、マルセル様が森の湖で不思議な男の子とお友達になったお話を聞いちゃったんだ。
 ゼフェル様はウソに決まってるって言ってたけど、マルセル様がそんなウソつくとはメルは思わないな。
 迷いの森は恐いから、覗いたこと無かったんだけど、森の湖は滝のところでお祈りすると不思議なことが起こるってアンジェリークも言ってたし、もしかしたらメルにも不思議なお友達が出来るかもしれないよね。
 なんだか試してみたくなっちゃったな。
 えへ、いいよね。

泰明(2)
 あれから、御子の供をしながら異質な気のことを調べてみた。
 あの気は日々現れる場所と強さが変わる。
 双ヶ丘の麓のこともあるし、案朱の先にうっすらと感じることもある。
 しかし、一番強いのは糺の森だ。 
 これは間違いない。
 鬼の穢れのことではないから、私だけでいいだろう。
 今度現れたら正体を突き止めて、祓ってしまえばいいことだ。
 榊の少し先に式を置いておこう。
 これが知らせにきたら・・・。

メル(2)
 今日の分のデータはエルンストさんの所に届けたし、まだ日が暮れるまでは時間あるよね。
 マルセル様は、あの時だけだから、また起こるとは思わないって言ってたけど、メル、やっぱり試してみたいよ。
 っと、確か森の湖の滝の先の・・・この木の先にある茂みだから・・・これかな?
 この陰にある道から出てきたんだよね。
 ちょっと、薄暗いなぁ、こ・・・恐いけど、不思議な友達作るんだもん。
 メル、がまんするよ。

泰明(3)
 来たか。しかし、これから永泉と御子の供をせねばならない。
 あれだけ張り切っているところを見ると、札の在処を探しに行くのだろう。
 藤姫の話では糺の森に行くらしい、あの気が札に影響しなければいいが。
 先に片を付けてしまったほうがいいだろう。
 後で二人は確実に来るのだ、一緒に行かなければいけない道理はない。
 先に行くことは伝えてある。
 気の元をつきとめて、早く祓ってしまわなくては・・・。

メル(3)
 やっぱり、薄暗くてどこを歩いているのか解らなくなってきちゃったよ。
 どうしよう・・・誰にも言わないで来ちゃったし、陛下が入っちゃだめって言ってるところだし、どうしよう・・・どうしよう。
 あ、誰かいる! 緑色の髪だ・・・商人さんかな。
 もしかして、庭園に繋がってたのかな。
 呼んでみようかな。
 そうしよう!

泰明(4)
 木々の陰にあるのは異界の淵か。
 人の影? 赤い髪に、額には玉か・・・イノリ?
 今日は藤姫の館には上がっていなかったはずだが。
 いや、あの声はイノリではない。
 声? 呼んでいるのか。
 両手を振りかざして向かってくる・・・鬼ではないようだが、しかし面妖な奴だ。

メル(4)
 あれ? 呼んだのに返事がないなぁ。
 わ、見たことない人だ・・・ってことは、会えたんだぁ。やったー!
 なんだか、片方だけおだんごで、顔もお洋服も半分コづつ違うけど、悪い人じゃないよね。
 マルセル様みたいに、お友達になれるかなぁ。
 こっち見てるし、ごあいさつしなくちゃ。

泰明(5)
 耳のあたりに鰭の様なものを付けていると思ったら、龍の子だと?
 龍神の使いだというのか。
 しかし、藤姫も御子でさえも、その様な者が存在するなどと言っていなかったはずだ。
 もうすぐ御子と永泉が来るだろう。
 仕方ない、これ以上こちらに来れないよう結界を張るか。

メル(5)
 なんだろう? カードが届いたよ。
 何が書いてあるのかな、メル、よくわかんない〜。
 でも、あんまり良く思われてないのかなぁ、お友達になりたいだけなのになぁ。
 そうだ! 仲良くなりたいときはあれだよね。
 じゃあ、いくよ・・・ラブラブフラーーーーーッシュ!

泰明(6)
 何! 龍の子は術も使うのか!?
 見た目で侮っていたのが間違いだったのか。
 しかし、これといった効果が見えないのはなぜだ。
 かなり強力な術だったはずだが。
 私の結界が効いていないということか?

メル(6)
 あれ? 何かおまじないしてるみたい。
 じゃあ、あの人も占いとか出来るのかな。
 それじゃ、なおさらお友達にならなくっちゃ!
 あっ! 痛〜〜〜い。
 また何もない所で転んじゃったよぅ。
 こんなことじゃ、笑われちゃうよね。

泰明(7)
 まさか、龍の子には結界が見えないのか。
 あそこまで見事にひっかかっているのに、気付く気配もない。
 ますます訳が解らなくなってきた。
 こちらまで来ないうちに引くとするか。
 龍神の気となれば、出直して万全を期さなくてはなるまい。

メル(7)
 あ、行っちゃった。
 おまじないが出来る人にせっかく会えたのになぁ。
 お友達になりたかったのになぁ。
 ・・・すん・・・くすん・・・メルじゃダメなのかなぁ。
 もう、帰ろう。帰ってマルセル様にお話しなくちゃ。
 また来たらお友達になれるかな・・・なれるといいな。

Fin。
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ざっと、勢いで書いてみましたが、こんなもんでよかったっすか?
今回はお互いの心の中だけで話を進めてみました。
見事にすれ違ってるこの2人(爆)
しかし、メルのラブラブフラッシュは効いたのかなぁ。私にも解らないです。


あ、前々回みたいに泰明さんとメルちゃんを隣同士で並べた方がよかったかしら?
でも、この方が読んで行くのには苦労はないわよね。(爆)
とにかく、可愛〜メルちゃんと、またまた横道に逸れられない泰明さんがよく出ていること。
この二人は、なんとなく笑いを誘うのよね。>失礼か?
さてさて、Part4はどうなるのか?楽しみですね!

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