angemain page

SLEEPING BEAUTY
キッチンのテーブルに俯せて、彼女は眠っていた。
『今日は個展の準備で遅くなるから、先に寝てて』
朝早く出るときに、僕が言った言葉だ。
確かに先に寝てはいるけど、意味が違う。
「風邪ひくよ、アンジェリーク」
そう声をかけてみたが、何の反応も示さずに寝息をたてている。
見慣れている寝顔。海を讃えた大きな瞳は閉じられ、少し上気した頬が愛らしさを強調していた。
おとなしく、でも表情豊かな少女。
本当は新宇宙を統べる、柔らかく大きな翼を持つ天使だった。
その素質は十分にあったし、女王になっていたら慈愛に満ちたその笑顔で、全ての惑星の民から愛されていただろう。
その光り輝く未来を捨ててまで、僕を選んでくれた。
否、今がその『光り輝く未来』だと、彼女は笑っていたっけ。
手を伸ばし、柔らかな髪を梳くと、少し身じろぎをした。
「ん……セイラン様……」
寝言だということは分かり切っていた。だけど、あの頃に戻ったのかと思って、少なからず驚く。
そして、とても嬉しかった。
「アンジェリーク」
少女の名前を呼ぶ。まだ開かない瞳に、唇を落とした。
異変に気づいたのか、ゆっくりと目を覚ます。
目を擦り、僕を見て、彼女は微笑んだ。
「お帰りなさい。セイラン」

きっと僕は、君に逢って初めて、人を愛することが出来た。
この笑顔が、僕の居場所。

「ただいま、眠り姫」

彼女こそが、僕の『光り輝く未来』−。
セイラン

あとがき

砂吐くほど、あま〜くしました(笑)。←開き直り(?)
かなりセイランくんじゃないです。皮肉全く出てませんね〜。
まあ、手の内が分かっている相手には、皮肉も何も要らないとほ思いますが……。
毒吐かないセイランくんは、何だか別人。
私の書くセイランくんはいつもですが(苦笑)。
こんな稚拙な文章ですが、楽しんでいただけれぱと思います。


はい、ありがとうございます!
毒吐かないセイラン様も、お望みの方はいらっしゃるはず!
イラストとともにお楽しみください☆
(りおさんの他のストーリーも素敵です。アンジェメインページからお楽しみください)

angemain page