舞台は、夜の秘密結社……そう、ここはあのトヨトミの本拠地である。
ロウソク一本の明かりの中で、先ほどのゴロツキから報告を受ける幹部たち……(注103)。
そして、その真ん中に鎮座する男・トヨトミの総大将、ヒデヨーリ……。
彼の父・ヒデヨーシはショーグン家に抹殺され、その恨みを抱えて、ヒデヨーリはトヨトミの残党やフーマ忍群を抱えて、新たな組織を結成するに到った(注104)。
その目的は、ショーグン家の転覆と抹殺……。
今回の彼らの不気味な笑みもまた、その例に漏れないようだ。
「サガワ・イチローがサンキンコータイのためにエド・キャッスルに足を運ぶ今こそが、計画を実行に移す時かと……」
ゴロツキの報告に、怪しい笑みをたたえるヒデヨーリ。
「見てオレ、ショーグン家の者共め……今宵こそは、汝らに一泡吹かせてしんぜよう! ハァーッハッハッハ!!」
ヒデヨーリの高笑いの意味、それを知る者は、まだ誰もいなかった。
そして、それから数刻。
サンキンコータイのために移動中のサガワ・イチローの目の前に降り立つ黒装束の男たち!
「WHAT!? ユーたちは何者ですカー!?」
彼の質問に答えるまもなく、彼らは白刃を剥き出しに襲いかかる!
抵抗することもままならずに、討ち取られていくサンキンコータイ員!
それはまた、サガワ・イチローとて例外ではなかった……。
そして、全てのサンキンコータイ員が全滅したことを悟ると、黒装束の男たちは一様に
「ニヤリ」という笑いを浮かべるのであった……。
注103:時代劇の悪党共は何故かロウソク一本で密談する。なぜこのような
限定的な知識ばかりが正しいのか。
注104:秀吉が生きている頃、徳川家はまだ将軍になっていない。
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