場面は変わって、スミダ・リバーのほとり。

GM:例の騒ぎがあった川だね。この川は、スミダ・リバーと呼ばれており、日本全国に通じているほどの大河だ(注129)。
ヨリトモ:それでは聞き込みデース!
ヒデタダ:大体、怪しいと言ったら、柳の木の下と決まっていマース。日本映画はそう決まっているネ(注130)。
ヨシタダ:間違いありまセーン!
GM:それは正しい判断だ。では、〈知性〉で判定してくれ。
ヒデタダ&ヨシタダ:成功デース!
ヨリトモ:一体何ですカー?
GM:何と、そこには血の跡があるじゃないか!
ヨリトモ:AHHHHH! こ、これは血じゃないカー!
オリン:血痕ヨー!
コマチ:結婚? そんな気が早い……。
GM:OH、メリーのことではなくて、血の跡のことだよ。まあ、血のつながりのある間柄、ということで、血痕と結婚も無関係ではないんだけどね(注131)。
ヨリトモ:ここで大きな音があったと聞いてマース。事件の臭いがするネ……。
コマチ:見て、血痕が向こうに続いてるワー!
ヨリトモ:これはついていくしかないネー!

 だが、血痕は草むらに入って途切れてしまっていた。手がかりを失って、困惑する一同。

オリン:アー、これではどこに行ったのかわかりまセーン。
コマチ:コメツブ撒いて道順を覚えておきマース。
ヒデタダ:OH! スズメが食べちゃってるヨー!
一同:WHAAAAAT!?
GM:OH、これでは道のりがわからなくなってしまったよ。これをファンブルと言うんだね。そういえば、日本でもファンブルの名前を聞いたことがある。ファンブル・チャンというゲーマーで、彼はゲームが始まった途端に寝る・イビキをかく・よだれを垂らすという、マスターにとっては恐ろしいプレイヤーなんだ(注132)。
ヒデタダ:それは怖いプレイヤーだネ。
ヨリトモ:それより今、草むらネ! ……他に気配を感じるネ。囲まれていマース!
オリン:……ニャア〜オ。
GM:何だ、ネコじゃないか!
ヨリトモ:OH、驚かすなヨー。
ヒデタダ:だけど、このネコ、血が付いているのにケガをしてないネー。これは何か別の血に違いナイ!
GM:しかもその方向には何やら怪しげな小舟があるぞ!
ヒデタダ:怪しい雰囲気ネ……ここは、ミーが見に行きマース。
ヨリトモ:ヒデタダー! 一人で行っては、アブナイデース!
ヒデタダ:大丈夫、ミーはシノビの者、心配無用デス。
コマチ:何だか、もう、ヒデタダに会えないような気がシタ……(注133)。
ヒデタダ:コラー!
一同:HAHAHAHAHAHAHA!
ヨリトモ:そう言えば、ヤツは帰ったら故郷に恋人がいると言ってたネ……(注134)。
GM:そのセリフを言った者は、二度と生きては帰れないという……。
ヒデタダ:何てコトダ……。
GM:オーゥ、ちょっとしたジンクスだから気にしなくてもいいよ(注135)。さて、ヒデタダ。とんでもない事になっているぞ! 船の中には、何と負傷したサガワ・イチローがいるんだ!
ヒデタダ:エーッ!
ヨリトモ:ヒー! でゴザルヨ!
GM:「ユーたちは、正義の流れ者……」
オリン:駄目デス、喋らないデー!
GM:「我々は、サンキンコータイのために、この近くを歩いていたのですが……その途中、突然謎の男たちに襲われたのデース……」
ヨシタダ:謎の男……!?
GM:「きっとアレは……ウゥッ!」 そう言って、彼は事切れてしまう。それと入れ替わりに、君たちを包囲する黒装束の男たちが現れるぞ(注136)!
ヒデタダ:ナニヤツですカー!? 名を名乗レー!
GM:「フッフッフ、我々はフーマ忍群……貴様ら正義の流れ者どもがこの悪事を知っては、我々の計画は台無しデース」
ヒデタダ:自分から悪事と言うトハ! よっぽど悪いことしてるネー(注137)!
GM:「可哀想ですが、ユーたちには死んでもらいマース!」 フーマ忍群たちは、君たちに襲いかかってくるぞ!
ヨシタダ:それはこちらのセリフデース!
ヨリトモ:そちらがニンジュツなら、こちらはヤギュー・シンカゲリュウで相手でゴザルヨー! 全てを吐いてもらうネ!

 こうしてスミダ・リバーの激戦が始まった!

ヒデタダ:ライフルを撃ちマース! (ころころ)……アレ、外れネ。
GM:「HAHAHA! そんな攻撃当たりまセーン!」
オリン:私もナギナタで斬るネ。(ころころ)……アラ。
コマチ:何やってるんダイ、オリン! よく見て戦うんダヨ!
オリン:すみまセーン、センパーイ!
ヨリトモ:それじゃ、ミーはゲームで見たあの技を使うネー! カタナを振り回して竜巻作りマース! これ、「センプー・レツザン」言いマース! ヤギュー・シンカゲリュウならきっとできるネ(注138)!
コマチ:AH! ヨリトモ、その技はゲージが溜まっていないと使えまセーン (注139)!
ヨリトモ:そう言えばそうだったネー。ゲージ溜めるために、カタナで普通に斬りマース。「キリステゴメーン!」 ……当たったネ!
GM:「AHHHHH!」 一人倒したぞ!
ヨシタダ:次はミーの番か。ジャパニーズ・イアイというものを見せてやるでゴザルヨー! しばらく目の前で動きをストップさせて……(ころころ)アーッ! 失敗ネ!
コマチ:ショーがないわネー、私も攻撃しマース! (ころころ)成功デース!
GM:OH! これで二人目も倒れた。こちらの攻撃だけど……(ころころ)うーむ、命中しないなあ。ヨシタダに一発当たっただけだ。これで次のラウンドだね。

 第2ラウンド。
 最初こそ攻撃に失敗していたプレイヤーたちだが、ここにきて爆発!

ヒデタダ:ライフル撃ちマース! (ころころ)成功ネー。
オリン:私も攻撃するネ。(ころころ)こちらも成功デース!
GM:NO! もはや半数以上がやられてしまったよ!
コマチ:ヘイユー、ゲージ溜まってるわヨ(注140)!
ヨリトモ:OH! ならばここでトドメといきマース! 「ヤギュー・シンカゲリュウオウギ、センプーレツザーン!」 ヤギュー・シンカゲリュウは月の影に隠れて攻撃すると言うネ(注141)。だからこうして攻撃するネー(カタナを円形に振り回す)!
GM:エクセレント! エンゲツサッポー(注142)! それは全員吹き飛ばされたぞ!
ヨリトモ:HAHAHA! キリステゴメンデース!
GM:でも、彼らはやられた後にも、不気味な笑いを浮かべている。
ヨリトモ:WHAT!?
GM:「バカメ、すでにサガワ・イチローに変装した我らフーマ忍群によって、サンキンコータイの儀式は進められているのデース……そして、ショーグン家がサガワ・イチローに近づいた時が最期! キサマラがどんなに急いでも、もはや手遅れ、ショーグン家は我らの手によって暗殺されるのデース! ハァーッハッハッハッ! ……ゲフゥ!」 彼らは息絶えた。
コマチ:何てコト! ケネディ大統領暗殺の二の舞ヨー(注143)!
ヨリトモ:ここからでは、とてもエド・キャッスルには間に合わないヨ!
ヒデタダ:ウウム……そうだ! サンキンコータイの儀式と言えど、すぐに終わることはないはずデース! それに、今は雨期が終わって、川の流れが速くなってるネ。
ヨリトモ:なら、船に乗って行くネ! 大丈夫、こんな言葉がありマース! 「オトコジュクダマシイ」ネー(注144)!
GM:ザッツライ! しかも、船は今、サガワ・イチローたちの流した血によって、真っ赤に染まっている。その上、彼らのムネンが集まって、ツノまで生えてきているぞ! これで普段の三倍のスピードで動けるんだ(注145)!
一同:WOOOOOOOW!
GM:それでは、みんなが乗ると、船は凄まじいスピードでエド・キャッスルに向かって進んでいくぞ! さあ、いよいよクライマックスだ!


注129:隅田川のことを、セーヌかライン、と思っているらしい。
注130:確かに、橋とくれば柳はつきものだが。本当に日本映画の常識なのか、それは?
時代劇だけでなく、特撮でも恋愛映画でもそうなのか?
注131:絶対関係ねい。
注132:「RPG一代男」のネタ。確かに敵に回したくないプレイヤーだ。ただ、彼の言葉だと、「〜〜ちゃん」と呼ばれる者はみんな一族になってしまうんではなかろうか。
注133:確かに、「単独行動は危険だ!」と言われた奴が生きて帰った映画は無いが…。
注134:それは、「圧倒的じゃないか、我が軍は!」と同じくらい死亡ムードの漂う言葉である。
注135:嘘! 嘘! 嘘!
注136:真っ昼間から黒装束では目立つだけ、といつになったら海外の映画監督は理解してくれるんだろうか。
注137:ごもっとも。
注138:できない。水月刀ならできるけど。
注139:なんのゲージだ。
注140:なんの基準で判断してるんだ? ちなみに旋風裂斬はゲージ不要の技のはず。
注141:月の影に隠れてたら、地球から見えないのでは。
注142:円月殺法は眠狂四郎じゃなかったっけ。
注143:こんな穴だらけの計画を、ケネディ大統領暗殺と同等に考えてる所が凄い。
注144:じゃあ、君たちは全員、男塾塾生なのか? 下着はドシフンなのか?
注145:この説、アレックスの知人の方も使用していた、由緒正しき学説である。彼の場合は、「ホンダでは車に追いつけない! なら、赤く塗ってツノ付けマース! これでスピード三倍ネー」だったそうである。これが証明されたなら、きっと日本のありとあらゆる移動手段は、赤色+ツノが標準装備になるのだろう。
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