それが油女
「…なぁ、シノ…。」
「………?」
「それって、頭虱?」
ナルトのセリフに、シノはがっくりと項垂れた。
シノは油女家の人間である。そして体中に虫を飼っているのだが、その事を
知る者は存外少ない。油女=虫使いという図式は成り立つようなのだが、まさ
か体内に虫を寄生させるなどという気色悪い方法(特に女の子なら生理的に受
け付けないだろう)をとっているとは、想像もしないらしい。
シノは幼い頃から馴れているから特に何も感じないが、確かに馴れない者な
らば気持ち悪い事なのかも知れない。自分の意志とは関係なしに、体内を動き
回る気配。…まぁ、気持ちがいいものではないだろう。
それはさておき。
幾らシノの頭に虫がいるからといって、頭虱はないだろう。それともナルト
は、シノが不潔にしているとでも思っているのだろうか。
「…虱じゃない…。」
好きな子に、頭に虱が湧いている等と勘違いされては堪らないとシノはし
っかりと否定した。
けれどナルトにそれが伝わったかというとそうではなく、シノは虱がついて
いるのが恥ずかしいから隠していると勘違いしてしまった様だ。
「別に俺にまで隠すことないってば。俺も虱湧かしたことあるしぃ〜。」
同類意識でも感じたのか、楽しそうである。
しかしナルトが虱をわかした事があったとは…シノは内心結構ショックを受
けていた。戦時中ならいざ知らず、何故そんな事になってしまうのだろう。
そこまで考えて、シノはふと思い当たった。
ナルトは迫害されているのだ。その為、風呂にも入れない事があっただろう。
きっと虱はその時にでも湧かしたに違いない。
「…シノ…?どうしたんだってば。」
おずおずといった感じで話しかけてくるナルトが愛おしい。シノは、ナルト
の腕を掴むとそのまま自分の方に引き寄せた。
当然ナルトはシノの腕の中にすっぽりと収まる、という格好になる。
ナルトは抵抗もせず、大人しくシノの為すがままだ。しかし、妙な音がする。
ブチ
ブチ
ブチ
「…ナルト…?」
「ホラ、シノも虱潰さないと。頭痒くなっちゃうってば。」
ナルトはシノの頭に手を伸ばし、一生懸命蠱を潰していたのだ。一生懸命育
てた蠱が、一匹、また一匹と潰されていく。
早く誤解を解かなければ、シノがそう思った瞬間だった…。
ジャンプ読んで、速攻で思いついたネタ。ネジ兄の透視図だとシノの髪の毛、
虫の住処になっている様に思えるのですが…。
でもシノ、強くてかっこいいですね。好きだ♪
そして疑問。今って虱検査って行っているのでしょうか。私が小学生の時は
ありましたが、最近見ないんですよね。
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