Dream On(2002/??/??)
ファルカス[男戦士]、ディーン・エッジ[男戦士]、ダーム[男盗賊]、ローエン[男魔術師]

Everytime that I look in the mirror (鏡に見入るたび)
All these lines in my face getting' clearer (顔に刻まれた皺が深くなっていく)
The past is gone (過去は過ぎ去り)
In where I lie dusk to dawn (俺は夕暮れから夜明けまで横たわる)
――『Dream On』 (Steven Tyler) [aerosmith]


 街は始終和やかな雰囲気に包まれていた。人々はここで暮らす事に満足しているように見え、白い小人たちはひたすらに人間の為に仕えて働いていた。ここで暮らす限り、 人は労苦を背負うこともなく、平穏の内に生きていけるのだと言う。
 しかし、彼らはその平穏が異様である事に気付いていた。
 ここで住み暮らす人々はみな一様に、穏やかな表情を浮かべていたが、それ以外の感情に乏しくなっているように見えた。
 隣人の話を聞いても、ここの住人はここで暮らすことに満足しきり、ここから出ていく事など考えもしていないようだった。

 何か不自然なものを感じながら、それが何か判らないまま、一夜が過ぎた。

 翌日、その不自然さに気付いたのはローエンだった。
 ほんの些細な事柄ではあったが、どうしても想い出せない事がある事に気付いたのである。それは単に、ダームの幼少時の綽名が想い出せない、と言う本当に些細な事柄であったが、 ローエンはそこに何らかの作用が及んでいるせいだと感じたのである。
 ローエンは己の精神に働きかけて、外からの影響が及ぼされたかどうか、探りを入れたが、その術は答えに触れるか触れないかのところで唐突に破壊された。直接の答えは得られなかったが、 正解は得たも同然だった。
 一方、ディーンは白い小人から出口を聞き出そうと、会話を試みていた。
 白い小人は彼らが出ていこうとしていることに否定的だったが、嘘をついたり誤魔化したりすることが出来ないようで、ディーンは小人の口から『決して近付いてはいけない扉』の場所を 聞き出す事に成功した。

 ローエンは自分達に及ぼされる何らかの影響を恐れて、一行と別れ、一人野宿をする事にした。
 彼が街はずれを歩いている時、湖で出会った騎士の一人が彼を呼び止めた。
 騎士はローエンが出歩くことを快く思っていない様子で、警告を与えて街の方へと追い返そうとした。そして、『決して近付いてはいけない扉』の向こうには、恐ろしい災難が待ち受けている事を告げた。
 ローエンは、騎士の様子にも街の隣人と同じような雰囲気を感じ取り、おそらく同じような術が騎士に影響を及ぼしているのだろうと見当を付けた。彼は騎士に掛けられている術を解くべく、解呪を試みる。
 しかし、その術は悲惨な結果をもたらした。
 破術が成功すると同時に、その騎士の息は止まり、救う間もなく絶命したのである。

 ローエンは一行の元へ戻り、この街を早く出ていく事を提案する。
 この場所に違和感と不安を抱いていた一行は、これに同意し、『決して近付いてはいけない扉』へ向かい、この『安息の地』を後にしたのである。

to be continue

前話<<  戻る  >>次話