恋文


秋の気配が漂う
街路樹の並木道
舞い落ちた朱(あか)い木の葉
そっと 手のひらに載せた
この紅葉の色 まるで
貴方の前のわたし
赤くなってうつむくだけ
この胸の内を伝えたいのに…

赤い 一片(ひとひら)の恋文に
わたしの想いを託して
風に乗せ 空へ飛ばそう
いつの日か この気持ち
貴方に届けられること 願いながら


怖いほどに冴えきった
輝く星空を眺め
神話の時代に引き裂かれた
恋人たちの星を探す
貴方たちに比べたら
わたしはなんて幸せだろう
あの人にはいつでも会える
この胸の内を伝えなくても…

星図に書かれた恋文に
わたしの想いを重ねて
星々に 誓いを立てよう
いつの日か この秘め事
貴方に必ず 伝えることを


封書に記した恋文に
わたしの想いを込めて
そっと 貴方に手渡そう
これがわたしの 精一杯だけど
ありったけの勇気を持って 貴方に……