第2話 芝村司令、整備員の少なさにブチ切れる

3月20日

 田代がまた標準仕様への改装を求めてミーティングを要求した。やはり1対4で否決された。

 夕方戦闘。3番機が潰されてしまい敗北。死者が出なかったから良かったものの、いつになったら指揮車が出撃できるのだ! 指揮者整備員もいないと出撃できないのか!? あるいは衛生官か?

3月21日

 3番機の修理をしなければならぬと思っていたのだが、見てみたらオールグリーンであり問題なし。潰されたのではなかったのか? まあそれはそれでよい。ので1番機2番機の整備を行う。どう考えても人手が足りぬ。3番機を瀬戸口に任せているとはいえ、複数機の整備を一人で行うのはどう考えても間に合わぬ。出撃するたびに壊れてくる期待をちまちま整備しているよりは、一緒に訓練で他の生徒が整備技能を取得する可能性に賭けたほうが賢明なのであろうか……。

 また出撃。撃墜2で大勝。ヘボいのう。

3月22日

 恐れていたことが現実になった。阿蘇に大量の幻獣が発生したのである。だが今の現状の小隊でスキュラに喧嘩を売りに行くのは死にに行くようなものだ。今は堪え忍ぶときであろう。

 学園生活はというと一緒に訓練の連発。だが役に立つ技能を覚えてくれぬ。瀬戸口が天才を覚えたのはまさしく僥倖であったらしい。この平穏はいつまで続くのだろう。

3月23日

 茜滝川若宮加藤田代来須と仕事持ちがあらかた休んだ。全員、いい加減体力も300から400くらい行っているはずだが。まだ負担が厳しいようだ。

 小隊の戦力をアップすべく、士翼号の陳情を目的に頑張ってみることにした。ようは「毎日電子妖精作ろう」ということであるが。
 ついでといってはなんだが、部隊名を「ショクナイザ10」とした。無職が1人減るたびに数字を1つずつ減らしていく予定であるがそれは発言力の無駄遣いであるな。
 あとで無職は正確には11人ということが判明した。いまだに半分が無職である。

 出撃、友軍機がやられて1対1。敗北らしい。

3月24日

 スカウトの岩田をオペレーターにした。スカウトは誰でもできるが、オペレーターは誘導技能を持つ者でなくばつとまらない。代わりのスカウトを速水に、と思い続けざまに陳情したら準竜師は居なくなっていた。何故逃げるのだ従兄弟殿。

3月25日

 滝川若宮加藤田代来須が休み。

 出撃。4匹倒して大勝。真剣な顔でオペレーター業務を行う岩田は不気味だった。

3月26日

 速水をスカウトに。報復人事である。

 岩田がオペレーターの仕事を行っている現場に出くわした。奴の整備の仕事ぶりの奇怪さは見慣れたつもりだったが、別の場所でアレの奇怪な身のこなしを見ると不気味で仕方がない。同じくオペレーターの善行はどんな顔をしているやら。

3月27日

 士翼号の陳情に成功した。これで戦力評価は格段に跳ね上がるはず。死ぬ気で闘ってもらうぞゴッドハンド田代!

 速水と来須が休み。休む人間も減ってきたようであるな。結構。
 と言っておきながら昼休みになると速水がいる。単に授業をさぼっているだけなのか?

 出撃、4体倒して大勝。早く出撃したい……

3月28日

 日曜日であるがデートをしているヒマなど皆無であり学校に行く。速水が、せっかく私が作った弁当を突っ返してきた。報復人事を恨んでのことであろうか。この男とどの程度の距離を置いてつきあえばよいのか分からなくなってきた。サシになるともれなくHな雰囲気になるのも困りものである。我々はお互い好きあっているのか嫌いあっているのか?

 事務的に「一緒に訓練」を繰り返した。この努力が報われる日は来るのであろうか。

3月29日

 気がついたら男女問わずほぼ全員が、私の顔を見るだけで頬を赤らめるようになってしまった。愛の伝道師のつもりが全くの裏目に出てしまった来須プレイ時とはすごい違いである。こんなにも簡単に愛の花園を達成してしまうとは……まさしく美しさは罪という奴である。

 来須が整備技能を手に入れた! よくやった来須! すぐさま整備班に配置換えであるッ! 後任の事務官として石津を据えようと思ったが、またも従兄弟殿が消えた。のでその件は明日に作戦会議を開くこととした。

 ののみが目の前でうつらうつらとした。家に連れて帰ったら一日が終了となるであろうので、たたき起こした。するとののみは不機嫌になった。たわけ! そなたも少しは司令の苦労というものを考えよ!
 少々つきあってみたおかげでやっと提案「プレゼント」を覚えた。これで貧弱な連中にやっと救急箱を手渡せる。技能を持っていない奴に工具箱を渡したら整備技能を取ろうとしてくれるかのう。

 雨による環境悪化が起こった。衛生官がおらぬゆえピンチ的状況もしくは状況的ピンチである。皆には大局的に物事を見るという考えはないのか……

 人類が押されつつある。こちらもピンチ的状況もしくは状況的ピンチである。

3月30日

 ミーティング。私が提案した石津の事務官への配属は満場一致で可決された。これが愛の花園の力である! まさしくやりたい放題!

 劣悪な環境を善行が嘆いていた。なんとかせねばなるまい。

 事態の打開を計るべく出撃である! 士翼の力を見せてみよ田代!
 ……撃墜3。いつもよりヘボいではないか!?

3月31日

 劣悪な環境をヨーコが嘆いていた。このままでは皆死んでしまう! おかげで休校のようでもあり、とりあえずは衛生官の仕事を行ってみる。まず洗濯をし、次に何をするか……と思っていたら出撃。しまった! 校舎補修のための作戦会議招集すらまだ行っていないというに! このままではののみが餓死してしまうではないか!

4月1日

 今日も休校であり朝から整備員詰め所にこもり衛生官の仕事を行う。掃除……洗濯……射撃……応急手当……。見たことのないパラメータばかりであるな。

4月2日

 校舎修理を議題にかける。が原だけが反対した。分かっているのか原。これを放置していればののみは日に日に衰弱し、ついには餓死に至るのだぞ!? ……それともなにか、ののみが次のターゲットとか言わぬであろうな!? 原は原で愛の花園を作り出そうとしているようだが……「ののみを失語症にする」のは犯罪的だと思うぞ。

 学徒兵が投入され、戦線は再び膠着状態となった。だが、押し返せるのであろうか。士翼号をもう一機投入すべきであろうな。戦況は全く好転せぬ。頭が痛い。

現在の小隊配置表

司令 芝村舞
オペレーター 善行忠孝 岩田裕
スカウト 速水厚志 若宮康光
1番機パイロット 田代香織
2番機パイロット 加藤祭
3番機パイロット 茜大介 滝川陽平
指揮車運転手兼事務官 石津萌
整備主任 原素子
1番機整備士 来須銀河
3番機整備士 瀬戸口隆之

続く