アンディとボギーは<ゾーン>に巣くう怪物グレムリン退治を生業とする駆除屋、エクスターミネーターである。今回の事件、巨大資源採掘船に発生したグレムリンの駆除とその船内にいる重要人物の救助という仕事もいつものそれとかわりないものであるはずだった。が、宇宙船ジャックが起きて事態は急転、気がついたら陰謀の片棒を担いでいたらしい。アンディとボギーは反転攻勢に出るのだが――という話。
悪くないけど今一つ。用語を連発することで独特の世界観を作ろうとしてはいるが、用語頻発の為に情景がすんなりと頭に入ってこない。特に戦闘シーンがよくわからない。主人公二人組のキャラクターに救われているというところか。彼らのヌルいジョークはあまりワタクシ好みではないが、軽妙なノリから生まれる雰囲気はそこそこいい具合。あと設定も結構しっかりしている風味なので将来性は有りそうな気がする。モノの話によるとあまり売れてないそうだが……
世界観というか設定がわかりにくいという問題をかかえてはいるものの、学園生活パートはなかなか良い。萌えるし。その点、デビュー作がA/Bエクストリームだったことを考えると意外。シャナ嬢の好物がタイヤキとメロンパンっつうのがナニでアレな感じはする。さすがにメロンパンは時期的に考えても偶然だろうが。イラストも結構いいんでそこそこ売れるんじゃないかしら。他人には薦めないが。
いつの間にかこのシリーズ無条件で買うようになってしまった。どうやら人気あるらしいし。いつだったか女子中学生らしい二人組がジュンク堂でシャナを探していたのを見て驚いたものだ。今回の敵はなかなか強烈なエロ兄妹、話は前後編で次回に続く、という具合でありさっさと続き読ませろやー、と嘆かずにはいられない。来月出るらしいけど。あとあとがき読む限りだとこの作者なかなかいい趣味してますね。最も危険な場所とかズバットとかブチ切れ金剛とか。
Vが結構いいところで切れて次回に続く、となっていたので期待していたのだが、それほど。イヤつまらなかったわけではないんだが、こういう内容なら分冊にする必要ないんじゃないか? あとあとがきによると作者、最近野望の王国を読んだそうで相変わらずいい趣味をしていらっしゃる。
相変わらず世界観に関する説明がよくわからないような気がするのだが、しかし今回は甘くて酸っぱい学園青春模様が中心であり、この辺の書き方は手慣れてきてるなー、と感じた。あと、なんのために出てきたのかよくわからない緒方真竹が果てしなく気になる。下巻に続く、みたいな内容なので続刊を待とう。
なんとなく肢体を洗う発狂エンドを思わせるタイトルだが、まったく関係ない。主にホームズから黄金時代あたりまでの作品を扱ったミステリ論である。作品を文化史論的に捉え、その時代の風潮との関連性を指摘する内容は実に興味深い。ワタクシヴィクトリア朝好き好き人間なもので。もっとも、わけのわからん横文字が文中頻繁に出てくるので興をそがれるようなところがままあったが。あと童謡殺人の項での「『僧正』の陰に対して『靴』の陽といわれるゆえんである」って何よ。たしかに同じ童謡殺人ものだが、僧正殺人事件と靴に住む老婆を対で評価するなんて初耳だぞ。
前作とは世界観を共有しつつも雰囲気をがらりと変えたタイムパラドクスネタの話。前作よりはるかに面白かったので驚いた。時間の流れの説明についてはやや煩雑にすぎるような気もするが、まあ仕方のないところではあろう。破綻をきたしてないし。多分。あと読後感が異常なまでにさわやかだったことは特筆しておきたい。この人の作品は妙にオレと波長が合うらしい、と思った。あと巻末の著作リストにハルヒまで載ってたのが不思議。レーベル違うだろ。時空のクロスロードの巻末著作リストにでたまか載ってるのカシラ?
文化祭の季節、ハルヒさんが今度は「映画を撮ろう」とか言い出した。やむなく付き合いだしたSOS団の面々だったが、やがて恐ろしい事態が出来し始めた。朝比奈先輩が目からビームやらカッターやらマイクロブラックホールまで発射するようになったのだ。ハルヒの例の能力が、映画作りを通して再び発現し始めたのだ……という話。
本屋に行ったら置いてあったので思わず購入、帰りのバスの中で読みきった。なんだかんだ言いつつこの人の出す作品は雑誌に至るまですべて買って読んでるな。オレはファンか? ファンになってしまっているのか?
今作を読んで、SENCE OFFの御陵透子さんを思い出した。自分の印象で世界を変容させるという恐ろしい能力を持ったあの少女。ハルヒってのはろくでもない性格になった透子だなあ、と今更気がついた。これは恐ろしい……
あと、みくる先輩にウェイトレス服を着せると非常に似合っている事を評して「まるでカエアン製だ」と表現しているのはちょっと面白かった。ハルヒを読みかつカエアンの聖衣も読んでいる奴が世の中に何人いるというのか。
角川スニーカー大賞を取った人が電撃と二冊同時刊行、ということで両方買って読んでみた。大賞を取ったほうがはるかに面白いと思った。電撃のほうは読み終えるのに妙に日にちがかかったのだが、角川のほうは一瞬で読み終わってしまった。決して内容が無いわけではない。文章、登場人物ともにシンプルで非常に読みやすいのだ。どっちも一人称、学園が舞台というところは共通しているのだが、電撃のほうは兎にも角にも読みにくい。誰も彼もがおおよそ現代日本の学生とは思えない妙なしゃべり方をしやがる。内容もどうにもわかりにくい。
というわけで角川のほうも「こりゃあんまり期待できないかも」と重い気持ちになりながら手をつけたのだが、これがまたサクサク読める。文章は見るからに同一人物によるものとわかるのだが、こっちのほうが明らかにシンプルで読みやすい。
あらすじを説明しよう。
「ただの人間に興味はありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい」と入学早々涼宮ハルヒは演説をぶち、SOS団なる学内サークルを打ち立てようとした。サークル設立に必要な最低人数は五人。ハルヒは直感と適当な手段で三人ほど捕まえて、そこに主人公を加えサークルは無事成立した。ところが、主人公以外のサークル員三名は、実はそれぞれ宇宙人、未来人、超能力者だったのである。という話。なんか、構造が木曜の男に似てるのよ。最後のほうで世界の根幹を揺るがす事件こそ起こるものの、基本的には謎サークルに運命的に集まった面々のたわいの無い日常を描く物語でありなんか、もう、非常にいいんですよ。こりゃ大賞にされるだけある。設定、キャラクターがシンプルでも切り口さえ工夫すれば面白い話は書けるのね。というかライトノベルはやはりシンプルさが大切だ、とライトノベル書きを目指すワタクシは思うのです。