IN THE YEAR 1875

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貴公子アルフレド、の日 5

 ああ・・・それにしても思い出すだけで腹が立つわ、ロミ夫のヤツ!地下墓地へ下りていくとき、足を滑らせたあたしを受け止めてくれたのいいんだけど、ドサクサに紛れて胸に触ってくるなんて・・・マジ最悪!あたしも足を滑らせたとき、つい「ひいぃぃ」とかって情けない声出しちゃったもんだから恥ずかしくて糾弾出来なかったのよね・・・。そんな乙女の弱味を突いてくるなんて、ロミ夫ってホントに最っ低よね!

 それからなんやかや進んで、地下墓地から塔の螺旋階段を登って行ったの。な・の・に、大問題発生!塔から本館へ通じる渡り廊下が鉄格子の扉で閉鎖されていたの!しかもこれ、向こう側からしか開かないものだったのよ!んもォ〜、ニキー太ったら調査不足じゃないのっ!勘弁してよぉ・・・。塔の下では兵隊が集まってきてるし・・・。どうしよう、お兄ちゃん!

 ・・・って所でまたロミ夫が無茶を!!さっき貰ったロープを渡り綱にして、塔の窓から渡り廊下側に渡り始めたの!信じらんない!!お前はからくりサーカスか!?で、ロープを塔側で支えるのは、残ったあたしら3人。なのにお兄ちゃんたら、途中で「しっかり持ってろ!」って抜けちゃうのよ!?重い〜っ!女の子1人と男女1人じゃ無理だってば!ズルズル引っ張られて、ロミ夫が下に落ちてペッチャンコ・・・ってなる前に結局はたどり着いたみたい。下からは銃にも撃たれてたのに・・・悪運強いわぁ〜アイツ。

 そしてロミ夫が鉄格子の扉を向こう側から開けて、アルフレドも追いついてきて(いつの間に銃を・・・?)、やっと本館側に来れたのよ。珍しくロミ夫が役に立ったじゃないの!・・・でもそのお陰で(?)美少女・ビアンカに魔の手が忍び寄っちゃったの!もう大変!!

貴公子アルフレド、の日 6

 本館テラスに出たあたし達を突如襲った惨劇・・・犯人はそう、みなさんもうお馴染みの変質者・トンマウリツィオよ。あいつが突然あたしを後ろから抱きしめてきたのよ!しかもあいつ、「ふへへへへ・・・じゅるっつ」って言いながらよ?きゃあ変態!!チョー最悪!助けてお兄ちゃん!っつーか、あたしってば捕まってばっか。ゴメンね、お兄ちゃん。でもそこがお姫さまっぽくて、ちょっとイイかも・・・なんて思ってるあたしはイケナイ子?

 でね、あたしを人質に取ったことで彼、すっかり調子こいちゃって完全にイッちゃってるの。そんで笑える血迷った発言の数々!

「ハハハハハ・・・さぁて、お前の苦しみも今夜で終わりにしてやるメポ!

「おおっと、カワユイ妹の顔を傷つけてもいいのかメポ、アルフレド・・・ハハハメポ!

「さぁ行くメポ!天国にいる父親と母親の所へメポ!

 もう思い出すだけでおっかしくて!彼、なにか悪い電波でも脳に受けてるんじゃないかしら?それに・・・やっぱりあたしのこと「カワイイ」って思ってたんだ。くすっ・・・つい本音、出ちゃったよね。

 で、とにかく銃を向けられてお兄ちゃんピンチ!・・・じゃあ、やるっきゃないよね!あたし、思いっきりトンマウリツィオに噛みついてやったわ。そしたら彼、「あああっ!」ってまるで狂犬にでも噛まれたみたいに大ゲサに叫んでんの・・・ちょっとムカついちゃったわ。失礼しちゃうわよね、あたしは仔猫ちゃんなのにさ。おまけに銃を落っことしてるし。ダサッ!

貴公子アルフレド、の日 7

 ・・・って、ちょっとク○ジジイ!なに馬糞踏みまくりの汚い靴でアルフレドの手ェ踏んでんのよ!どけなさいってばぁ!で・・・そしたらトンマウリツィオの奴、何を言い出すかと思ったら・・・

「もう勲章など必要ないメポ

 ・・・ど、どういうこと!!??

 これにはさすがのお兄ちゃんも驚きを隠せなかったみたい。「ええっ!?」って絶句してたもん。それにしてもトンマウリツィオの奴、勲章必要ないなんて・・・とうとう脳が溶けて流出しちゃったのかしら?あんなにヨダレ糞尿垂れ流して欲しがってたのに・・・絶対に怪しいわ。

 ってなコト考えるヒマもなく、トンマの奴がアルフレドを撃とうとしてるじゃないの!コラーッ許さないんだから!とにかくアルフレドを助けなきゃ。ヒロインであるあたしが!!・・・って、ロミ夫あんた抜け駆けーっ(怒)!お兄ちゃんの前で盾になるのはあたしの役でしょーが!それをアンタわぁ〜ッ!字は読めなくても空気は読みなさいよ、このスイスの浮浪児が!!そしたらニキー太がトンマに体当たり!でかしたわよ!響く銃声!もつれあうアルフレドと浮浪児・・・!

 きゃああああああああ!お兄ちゃんと浮浪児が下に落ちたぁ!?ロミ夫のバカバカ!一人で落ちなさいよっ!クソが!!どぉしてアイツはいつも誰かと落ちるの!?前はあたしだし!もぉ信じらんない!どぉ〜か上手くロミ夫が下敷きになってますようにっ!・・・その時は本気でそう祈ったけど、実際に現場に探しに行ったとき「ここにいるよ」ってニョッキリ現れたときはちょっとビックリしちゃった。どうやって助かったのかしら??でも良かった・・・アルフレドが無事で

 そしてあたし達は進んだわ・・・王様のいる大広間へと(BGMはボコスカウォーズ)。ついに、ついにこの時が来たんだわ・・・ウルウル・・・ってその時!いきなりトンマの用心棒に後ろから羽交い締めにされてしまったの!なにこの展開!?やっとここまで来たのに・・・と臍(ほぞ)を噛んだ時に思わぬ助っ人が現れたの。なんとその人は『氷の伯爵夫人』の異名をとるモントバーニ伯爵夫人!!

貴公子アルフレド、の日 8

 『氷の伯爵夫人』なんていうから、どんな冷たい人かと思ってたけど・・・ってゆうか妖怪人間ベラみたいの想像してたけどなんだか結構普通のおばあさんじゃんってカンジ。ビビッて損しちゃった。そしてその人『氷の伯爵夫人』は言ったわ。

「その二人はマルティーニ子爵の御令息アルフレド、そして御令嬢ビアンカ。お前達が手を触れてよい方ではありません」

 そう、そうなのよ。よくぞ言ってくれたわ!ついでに『黒い兄弟』の無礼者たちにも言ってやって欲しいな。だってなんだか色々あいつら失礼しちゃうんだもの。

「二人は私の恩人なのですからねぇ」

 ・・・アルフレドったら、いつの間にこんなスゴイ人に恩を売ったのかしら・・・?でもさすがお兄ちゃんだね!で、一緒に国王さまの前に出ようと思ってアルフレドを見たら、何だかロミ夫なんかと見つめ合ってるし・・・。ロミ夫・・・この期に及んであたしに恨みでもあるのかしらっ!?お兄ちゃんもお兄ちゃんだわ、あたしよりもそんなにロミ夫が大切なのかしら!この土壇場ですっごいモチベーション下がるんだけどなぁ。

 そんなあたしに火を点けたのが、あの二人。今、まさにあたしたちの目の前で図々しくも国王さまに挨拶してる憎き仇・トンマ&愚ラゼーラ!メラメラ〜許すまじあの盗人!と、そこへ高らかに透き通るアルフレドの声が!!

「その勲章は偽物です!本物はここにあります!」

 ・・・アルフレド、かっこいい!やっぱり最っ高だよぉ!!ヒューヒュー!ところで国王さまってマリオみたい!笑ちゃいそうよ。キノコ食べてくれないかなぁ・・・。

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