IN THE YEAR 1875 |
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ね、聞いて聞いてお兄ちゃん!今日は面白いことがあったんだよ。なんと、あのダンテがニキー太に告白したの!もう突然すぎ。キャ〜ってカンジだよねっ☆。しかも、“ニキー太が好きと自覚”→“告白”→“拒絶される”の3ステップの間がわずか0.5秒だって!間違いなくシューマッハーやアロンソも真っ青の世界最速男だよね。さすがダンテ、スケールが違うわ。そこにシビレもしないし、憧れもしないけどね。その後、二人して川に飛び込んで、「闘うんだ!」って喚きちらしながら泳いだっていうんだから(一体何と闘うつもりだっらのかしら?)・・・もう、何て言えばいいのか・・・宇宙的スケールでありえないって感じ! それからもう一つ。夕方になって、ダンテたちがロミ夫に決闘を申し込んだの。ロミ夫ったら、お兄ちゃんが天に召されてからというもの、すっかり腑抜けになっちゃったんで、気合いを入れるために進退を賭けた決闘、ってことになったらしいの。ホンっト、男の子って馬鹿で面倒臭いんだから! でもね、ほんと、数日ぶりに見たロミ夫のダメっぷりは目を覆うものがあったわよ!? 「僕はもうダメりんこ・・・」とか「おせーてよ、アルフレドォォお!」とか、仕舞いには 「僕にはできないよ!」 ・・・だってさ。もぉ、何て言うか、負け犬?まるで某シンジ君を連想させんばかりの逃げっぷり。あたしは思わず心の中で『お兄ちゃん、これがあなたの指名した後継者よ!?』ってめまいがしたわよ。この後、一体どーなっちゃうの!? |
まー、ともかく、センピオーネ公園にて“黒い兄弟2代目リーダー襲名式”となるかと思いきや、ロミ夫の驚異的なヘタレっぷりに、コトはすんなりとは進まなかったの。そこでダンテのパンチがロミ夫に炸裂したんだけど(炸裂っていうほどの威力ないけど)、ロミ夫は倒れたまま起き上がってすら来ないのよ!しかも何だか小さい声で「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ・・・」とかブツブツ呟いてんの。もぉーね、あたしが脇腹にケリの一つでもお見舞いしてやろうかと思ったわよ。でもね、ここはグッと我慢。押してダメなら引いてみることに。 「ロミ夫のバカっ、アホっ、トンマでマヌケの役立たず!どうしてくじけたりするの!?自分一人だけが傷付いてます、みたいな顔して!悲劇のヒーロー気取り?いい気なものね、ロクに字も書けない貧乏百姓の小倅のくせに。あんたなんか所詮は能無しの馬の糞だわ!一人で立つ事もできないなら、今すぐオムツをして、ハイハイしてママのおっぱい吸いに、山奥に帰れ!!」 って言ってやったの。そしたら周りの連中も調子に乗って?「立て!」「立て!」とまぁ、まるでEDになったオヤジ状態。そしたら勝手に盛り上がってきて、 ロミ夫「僕、やるよ!」(おいおい、いきなりデスカ?) ダンテ「オイラを殴れ!」(馬鹿か、お前?) ロミ夫「あっ、大丈夫かいダンテ?」(アンタが殴ったんでしょ?) ロミ夫「アルフレドに負けないようにやってみる!」(調子乗りすぎ!ちょっとムカつく) ほんっっっっと、男の子って単純!馬鹿なんだから! |
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まぁね、何やかんやと色々と、すったもんだのみのもんた、とありましたけれども、何とか新しいリーダーになったロミ夫を中心に、お兄ちゃんのお葬式とお墓を買うためにお金を集めることになったの。いわゆる世間一般的にいう「募金」ってやつかしら? でもね、これがやってみるとスッゴク大変なの!だって『黒い兄弟』の知り合いなんて、しょせんみんなスーパー貧乏人ばっかだし・・・たいてい1リラとか2リラしか募金ビンに入れてくれないのよ。比較的まともな収入がありそうな変態教授には少し期待したのに、なんとビックリ玉手箱、おそれいりやの鬼子母神!期待したあたしが「ザ・フール」でした!たったの2リラしか入れてくれなかったのよ!?信じられる!?2リラよ、2リラ!!NIRIRA!まるで子供のお駄賃よ!?教授にとってアルフレドはその程度の存在だったの!?ありえなくなくなくない!?超変態のうえにドケチだなんて、MAJI最悪よねっ!アイツ、あたしの方をチラチラ見ながら残念そうな顔してたから、あたしが募金して欲しさに何か特別サービスでもすると思ってたみたい・・・するわけないでしょ!!彼の頭の中では、あたしは娼婦か!?バッカじゃないの、て感じ。 それにしてもお父さまたちが生きている頃は、募金っていうものは、されるものじゃなくてするものだと思ってたから、される側の気持ちや苦労は分からなかったのよね・・・。時の流れは残酷ね。ああ無情・・・レ・ミゼラブル。 でもね、チリも積もればモンブラン・・・。なんとか少しまとまったお金になったので、明日、お兄ちゃんのお葬式をすることになったの。良かった、なんとかお兄ちゃんが腐ってゾンビになる前に間に合ったよ。誉めてね、お兄ちゃん・・・。 |
すっごくいい天気。空の青さが目に痛いくらい・・・紫外線でウギャー、みたいな。 今日はアルフレドのお葬式。お兄ちゃんが腐っちゃう前にお葬式が出せてホントに良かった・・・。夏だったら危なかったよ、お兄ちゃん。 そして聖・バビラ教会でお葬式が行われたの。とても12才の少年の葬儀とは思えないくらい色んな人が集まったわ。きっとお兄ちゃんの人望がなせるわざだよね。 それから棺の中にアルフレド縁の物を入れることに。あたしはアルフレドの礼服を入れたの。天国に行った時にキチンとした格好でお父さまとお母さまに会えるように・・・。みんなは色々な物を入れてたわ。果物とかパチンコとか・・・って、誰!?パチンコなんて入れたのは!?アルフレドに縁があるとはとても思えないんだけどっ!一体なに考えてるのかしら・・・男の子って本当に理解に苦しむ生き物だわ。ジョバンニは、破ったスカーフ入れてるし。丸ごと入れればいーじゃん。変態カセラ教授は「君の愛した本だ」とか言って、何かの本を入れてたけど、教授オススメの怪しい本じゃないでしょうねぇ!? その後、例の『黒い兄弟テーマソング』とでも言うのかしら?あの「俺たちぁみな英雄さぁ〜♪」の大合唱になっちゃった。あたしとしては静かに送りたかったけど・・・ま、お兄ちゃんが作った『黒い兄弟』だもんね。こういうのもアリかしら・・・? 小さいけれどお墓もちゃんと買えたし、お花も絶やさないわ。だから安らかに眠ってね、アルフレド・・・。でも故郷のピエモンテに埋葬すべきだったかしら・・・。まさか死んじゃうなんて思ってなかったから聞いてなかったよ。それだけがちょっと心配だな。 |
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