どうして其ノ七

「栄光のマリア・トラップ」

 マリア 「ねぇマリア、聞いてちょうだい・・・」
小マリア 「なんですか?マリア先生」
 マリア 「最近のあなたは自分の言いたい事だけを暴走気味にしゃべるだけで質問になってないわよ」
小マリア 「だから何?」
 マリア 「何って・・・そんなんじゃいけないと思うの・・・」
小マリア 「ふ・・・。お父さまと結婚するからって早くも母親気取りで説教ですか」
 マリア 「説教だなんて・・・!それに母親気取りなんてつもりはありません!あなた達、私とトラップ男爵の結婚を歓迎してくれているんじゃなかったの!?」
小マリア 「ケッ!歓迎ィ?いい歳ぶっこいて甘ったれたこと言ってるんですね。寝言は寝て言えって感じ!」
 マリア 「そ、そんな・・・!」
小マリア 「この際だから言うけど、このお屋敷に“マリア・フォン・トラップ”は一人で十分よ!!」
 マリア 「・・・・・・そんな・・・」
小マリア 「そ・れ・か・ら、質問を“する・しない”を決めるのはア・タ・シ!!アンタじゃないのよ!覚えておくことねッ」
 マリア 「う・・・・・・アンタだなんて・・・」
小マリア 「自分の立場ってものを、よぉ〜く噛みしめて下さいネ」
 マリア 「分かったわ・・・確かに質問に関してはアナタの言う通りかもしれないわね・・・。でも“マリア・フォン・トラップ”は一人で十分って言うのはどういうことかしら?私と同じ名前になるのがイヤなの?」
小マリア 思い上がるんじゃないわよッ!!何が“私と同じ名前になるのがイヤなの?”よ!名前が変わるのはアタシじゃなくてマリア先生の方でしょ!フェイクはアンタ!アタシがオリジナルだっつーの!“クッチャラ”なんて脱力しきった苗字のくせにッ!」
 マリア 「・・・あぁ・・・そういうコト・・・。・・・マリア、自分の事は“アタシ”じゃなくて“わたし”でしょ。正しい言葉を使わなきゃ。それに息があがっているわよ・・・大丈夫?」
小マリア 「なに余裕ブチかましてるんですか?ムカつくわね」
 マリア 「そんなんじゃありません・・・ふふっ・・・まだまだ子供ね、マリアは」
小マリア 「もぉ〜アッタマきたわ!マリア先生!“マリア・フォン・トラップ”なんて絶ッ対に名乗らせないからね!どうしても名乗りたかったら、あたしを倒してからにしてちょうだい」
 マリア 「倒してからって・・・何をワケの分からないことを言っているの、アナタは」
小マリア 「“マリア・フォン・トラップ”はァァァァァ美少女のォォ代名詞ィィィィィ!世界にただ一人ィィィィィ!!」
 マリア 「・・・(こ、このコ、恐いわ)・・・」
小マリア 「さぁ、どうするつもりかしら!?マリア先生!」
 マリア 「じゃあ逆に聞くけど、どうしたらいいのかしら?結婚したら私も“マリア・フォン・トラップ”になるしかないのよ?」
小マリア 「うふふ、まかせてマリア先生!こんなこともあろうかと暖めておいたとっておきのアイディアがあるのぉ!マリア先生にもきっと満足して頂けると思うわ!」
 マリア 「あら、どんなアイディアなのかしら?まさか改名しろだなんて言わないでしょうね。あんまりいい加減なことばかり言うようだと私も本当に怒るわよ」
小マリア 「大丈夫、素敵なお名前よ!マリア先生、これからは“マリア・マークU”って名乗ればいいのよ!」
 マリア 「ぐはぁぁあーーーーッ!・・・ま、マークU・・・そ、そう来るか・・・私はクルマ?」
小マリア 「うふっ♪なんだかMS(モビル・スーツ)みたいでカッコイイわぁ」
 マリア 「・・・(モビル・スーツ)・・・」
小マリア 「決まりね!結婚後のマリア先生のお名前は“マリア・フォン・トラップ・マークUゥ”えへっ♪」
 マリア 「・・・う・・・な、何が“決まりね!”だッ!何が“マリア・フォン・トラップ・マークU”だ!何が“えへっ♪”だァッ!!勝手に決めンなァこのクソガキャァァァ!!ブチ殺す!!!
小マリア 「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!(←ダッシュ!)」
 マリア 「あッ、待ちやがレこのメス豚がァァァァァァァァァ!!!!!!!!(←ダッシュ!)」

柱の陰で聞いていたトラップ男爵 「とうとう・・・とうとうキレてしまったんだね・・・。でも分かるなァその気持ち」


戻る