どうして其ノ八

「マリア先生のいない家」

ヨハンナ 「どうしたのマリアぁ?ぼんやりしちゃって」
小マリア 「なんだヨハンナか・・・」
ヨハンナ 「あ〜何よぉその言い方ぁ!せっかく人が心配してあげてるのに」
小マリア 「・・・ヨハンナに心配されるようじゃ終わりね。私も。人として」
ヨハンナ 「キーーーッ!何よそれ!!そんなんだからマリア先生、愛想尽かしてノンベルク修道院に帰っちゃったんだよぅ!」
小マリア 「どうでもいいわ、そんな人。自分から逃げ出すなんて負け犬よ。豚の糞だわ」
ヨハンナ 「すごい言い方ね・・・。でもなんでマリア先生帰っちゃたのかしら。淋しいよぉ」
小マリア 「私がお父さまに報告したの。“マリア先生に裸にされて木に吊された上に、ムチで100回撲たれた”って」
ヨハンナ 「えええっ!?ホントにそんなことされたの!?」
小マリア 「いいえ。追いかけられて怒られただけよ。でも泣きながら訴えたの・・・そしたらお父さまったらまんまと騙されたわ。単純な人・・・」
ヨハンナ 「・・・(呆然)・・・何でそんなこと・・・」
小マリア 「お父さまって妙にマリア先生に甘くていらっしゃったじゃない?だから私とマリア先生、どちらを信じるか秤にかけてみただけよ。でもどうやら私の勝ちのようね・・・。ま、当然と言えば当然かしら」
ヨハンナ 「もうっ!そのせいでマリア先生帰っちゃったんだよ!マリアだって本当は淋しいんでしょう!?」
小マリア 「・・・そうね・・・からかう相手がいないのって退屈ね・・・」
ヨハンナ 「ね、マリア、ノンベルク修道院に行こうよ!そしてマリア先生に帰ってきて下さいってお願いしよう!」
小マリア いやよ。面倒くさいわ。私は体が弱いのよ。あんた一人で行きなさいよ」
ヨハンナ 「何よそれェ〜!元はと言えばマリアが全部悪いんじゃない!」
小マリア 「うるさいわねッ!それ以上わめくと二度と喋れないように口を縫いつけるわよッ!!
ヨハンナ 「・・・マ、マリア恐い・・・」
   突然ドアが勢いよく開く
 マリア 「あぁ〜ん、違うでしょっ!もっと歯切れよく歌わなきゃ!」
小マリア 「マリア先生!!」
ヨハンナ 「マリア先生!!」
小マリア 「マリア先生〜〜きっと帰ってきて下さるって信じてたのぉ〜〜!!」
 マリア 「ウフフフフ・・・苦しいわ、マリア。そんなに抱きしめないで。もうどこにも行ったりしないから」
ヨハンナ 「・・・・・・(ボーゼン)・・・・・・」
 マリア 「どうしたのヨハンナ?呆然として・・・」
小マリア 「マリア先生、聞いてぇ〜。ヨハンナったら“マリア先生はもう帰ってきやしない”なんて言うのよぉ!でも私は信じてたの!きっと帰ってみえるって!!」
 マリア 「あら・・・心配かけてゴメンなさいね。でももう大丈夫!これからもヨロシクね、マリア!ヨハンナ!」
小マリア 「ハイ!マリア先生♪ ところで・・・これからも質問していいですか?」
 マリア 「もちろんよ!どんどん質問してね!」
小マリア 「うわぁ〜い、やったぁ♪マリア先生、大ぁいスキ☆」
ヨハンナ 「・・・う、うわ〜〜〜ん!!マリアなんか大嫌いだぁ〜〜〜〜!!!(←ダッシュ)」
 マリア 「ヨハンナ・・・どうしちゃたのかしら・・・?」
小マリア 「ホント、おかしなコ!!」

柱の陰で聞いていたトラップ男爵 「ふふふ・・・修道院にこっそりマリア達の名前でニコラを郵送した甲斐があったよ」


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