第20回会議

「マリアとヒゲ父さん」

「うーーーーーーむ」
「どうしたんですか、お父さま。難しい顔をして」
便秘じゃない?」
「あら、やだ」
「うひゃひゃ」
「お父さまはね、今、政治のことで悩んでるの」
「はぁ・・・政治、ですか・・・。僕にはよく分からないや」
「アンタは超馬鹿だからねえ・・・」
「超馬鹿って・・・じゃあマリアは分かるってのかよ!」
「モチのロンロン、怪獣モチロンよ」
「ホントぉ?」
「じゃあ言ってみろよ」
「よーするに、去年の7月にドイツ・オーストリア協定が結ばれて、ナチスの連中への恩赦と政治参加を認めちゃったじゃない?それ以降、ナチの動きが活発化してるのが愛国者を気取る先の大戦の英雄殿としては気に入らないって話でしょ?」
「・・・何を言ってるのかサッパリだ」
「・・・最近の家庭教師は、そんなことまで教えるのか?」
「マリア、すごーい」
「薄汚いナチめ!」
「わ!いきなり怒鳴んないでよ!」
「お父さま、それは違うわよ。オーストリアとドイツは同一民族だし、合併を望むのは自然な流れの一つだと思うわ。特にオーストリアは敗戦で人口数百万の小国に転落してしまっているし、大ドイツ主義を夢見て踊らされる者が出てくるのも仕方がないんじゃないかな」
「じゃあ誰が悪いんだ!」
「いい年した大人が、そんな事も分からないとはね・・・。フランスよ、フランスが悪いのよ。フランスはイギリスと共に欧州の現状維持に責任を持っているのに、ドイツの暴走を傍観してるもの。独軍のラインラント進駐を阻止しなかったのは、世紀の愚策として後世に響くと思うけど!」
「・・・あの〜、フロイライン・マリア、貴女はどういう教育をマリアに?」
「そ、そんな!政治のことなんて何も教えてません!私も分からないし・・・」
分からない?どうして分からないんです!?
・・・すみません・・・
「そこ!なに雰囲気出してんのよ!」
「・・・ぽっ」
「あ〜、ゴホッゴホン・・・」
「じーーーーーーーー・・・(最近、この二人、アヤシイ?)・・・」
「で、何の話だったけ?」
「お父さまが今の政治が気にくわないってコトと、マリアが変なコトに詳しいって話」
「さすがマルティナ・・・冷静」
「お父さま、そんなに今の政治が気に入らないなら、いっそ自分が政治家になったら?」
「そうそう、英雄だもん、きっと選挙も当選するよ!」
「そ、そうかな・・・?」
「あら、本人、まんざらでもないみたいよ」
トンデモハップン!
「なんで?」
「自分トコの船会社ですら満足に運営できないヒゲ親父が、国家を運営できるとでも!?」
「確かに・・・船どころか、国が沈むわ」
「さすがトラップ艦長!国家を撃沈であります!」
「はい、おしまい」
「容赦ねーなぁ。・・・ところで、今回、20回記念らしいよ?」
「ゲ!気付かなかった!」


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