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「魔術師モケーレムベンベの災難」 |
| ●概略 |
| ハルペルの北にあるポー村である事件が起こりました。 突然現れたモンスターの群れが、ポー村を制圧してしまったのです。村からからくも逃げ出した青年は、このことをハルペルやガラテアに知らせますが、取り合ってもらえません。 その辺りは、今までほとんどモンスターなんて出たことのない地域だったからです。 仕方なく青年は解決を冒険者に依頼します。 PCは村を救い、謎のモンスター軍団を退治することができるでしょうか? このシナリオは、1レベルの冒険者5〜6人を想定しています。 それより少なかったり、極端にPCの戦力が不足している場合は、登場するモンスターのMRを2/3〜1/2にして下さい。 |
| ●シナリオ |
| 導入: スタートは港湾都市ガラテアです。 PCは(恐らく)お金がないでしょうから、全員で冒険者と、そして依頼が集まるという「3回目のゾロ目亭」に集まり、依頼を探しています。 そこに一人のボロボロの格好をした青年がやってきます。 青年は店の親父(ドワーフのオヤージ・サッカバ)に一生懸命話していますが、親父は取り合ってくれません。 もしこの話に聞き耳を立てるつもりなら、知力(聞き耳が有効)で1レベルのセービングロールが必要です。 彼らはこんな話をしています。 青年「村がモンスターに襲われたんだ! ここの冒険者の誰かに助けて欲しいんだけど……」 親父「しかしなぁ。後払いでしかもたった金貨500枚くらいで、正体不明の相手と戦おうなんて言う冒険者はそうはおらんぞ」 話に割り込むなら、青年は大喜びでPCに依頼を持ちかけます。 親父は渋い顔をしますが、別に止めはしません。 青年は、「ビレッジ・ラン」と名乗り、話だします。 内容はこうです。 ・ 2週間前に、村(ポー)が突然謎のモンスターどもに襲われた、彼らは村を支配し、大事な作物を奪った上に強制労働に村人を使っている。 ・ 官憲に話したけど、誰も信用してくれない。 ・ 報酬は後払い(なぜなら、村の蓄えはモンスターに押さえられているからだ)で、一人金貨500枚払う。 ・ もしモンスターどもが宝を持っていたら、村の種籾や生活費や家畜を除いてなら全て差し上げる。 ・ どうか助けて欲しい。 ビレッジ青年は、モンスターのことは何も知りません。 どんなモンスターか、と聞かれれば、「人間より背丈が低くて緑の肌をしていた。悪そうだった」くらいを答えます。 また、そのモンスターたちの上に、どうやらもうちょっと強い実力者がいるらしいことも知っています。 PCが彼の依頼を引き受けたら、ゲームスタートです。 情報: ここでプレイヤーが知りたがるであろう情報は、だいたい答えてかまいません。 ・ ポー村について 人口200人弱の小さな農村です。貧しいながらも平和に生活していました。 そのあたりにモンスターが出た、という話は、ついぞ(それこそ数百年前の魔法大戦くらいから)聞きません。 ・ モンスターについて 知性度で1レベルのセービングロールを行い、成功したら、「ゴブリン」という生き物がその特徴に合致することを思い出します。 単体の強さは、それこそそこらの村人と同じかちょっと弱いくらいですが、集団になると途端に強気になります。 また、夜目が利くので、夜間に出会うと厄介な相手でしょう。まれに呪文を使うものもいます。 ・ 行程について ポー村までは、徒歩だと2週間ほどかかってしまいます(途中に検問がいくつかあります)。 しかし、ガラテアからハルペルまで船でミダス河を上れば、そこまでで4日、そこから歩いて3日ほどで着くことができるでしょう。 船は乗り合い船が定期的に出ており、一人金貨30枚、と言った所です。 それ以外にも、ひょっとしたら海運ギルドに行けば、荷物の運搬や護衛の仕事を請け負って、安く行けるかもしれません。 展開: PCは、恐らく船を使う方を選ぶでしょう。 そうしなかった場合、「遅すぎた救援」のフラグを立てて陸路で向かわせて下さい。 この場合、道中に事件はありません。 船賃を金貨30枚支払って船に乗るなら何も問題はありません。 ですが、多くの場合そんなお金はないでしょうから、海運ギルドで護衛や荷物運びの依頼を探すでしょう(プレイヤーが困っているようなら、知性度で0レベルのSRでも行わせて示唆して下さい)。 海運ギルドには次の2つの依頼が来ています。 ・ 荷運び。一日金貨30枚。 船のオーナー(フネモッチー・カネナッシー氏)が同乗しますが、それ以外の仕事(操船を含みます!)はPCがやらねばなりません。ガラテアまで荷物を輸送すれば、30×4日で金貨120枚がもらえます。 フネモッチー氏はいい人で、交渉次第では金貨40枚を前金として支払ってくれます。 ・ 護衛。一日金貨15枚。 オーナー(ゼニモチ・ガメッツィ氏)も同乗します。船乗りが数人同乗し、PCは護衛の傭兵として乗り込むことになります。 ゼニモチ氏は、お金はありますがケチで、前金や報酬のつり上げには応じません。 ただし、女好きなので、パーティに美女がいるなら、道中の話し相手をしてくれれば報酬は(彼女だけ)倍にする、と申し出ます。 どちらもまだ埋まってはおらず、さらに明日出航です。 なお、PCと同じような集団が同じようにどちらにするか悩んでいます。 PCは、これらのどちらかとしか接触することはできません。 なお、報酬などに関しては、ビレッジ青年も忘れないで下さい。 彼は食費以上の報酬を要求しません。 船旅: どちらの船に乗った場合でも、行程は4日です。 3日は大過なく過ぎ、4日目の夜に事件が起こります。 もし外を見ていたキャラクターがいるなら、彼に知性度で3レベルのSRを行わせて下さい。 失敗したら、次からはレベルを1ずつ下げて、成功するまで行わせます。 成功したら、黒い帆をかけた船が篝火も焚かずに接近していることに気付きます。 ゾイドノートマップの「ミダス河口」を広げて下さい。 マップ上右端に河賊の船を配置します。 そこから、最初のSRに3レベルで成功したら4マス左、2なら3マス、1なら2マス、0以下なら隣接してPCの船を配置します。 ルールはこうです。 まず、リーダーとGMがジャンケンをして先攻後攻を決めます。 先攻が先に船を動かし、以後このままです。 船頭が器用度でSRを行い、成功したレベル分のマスを移動することができます。 また、飛び道具や魔法等の射程は2マスです。 隣接した場合、乱戦になります。 河賊船のMRは80です(9D+40)。 NPC船頭、及び河賊の器用度は14です。 PCの船が左の岸に接したら逃亡成功。 あるいは河賊のMRを0にしても勝ちです。 河賊MRを0にした場合、河賊の船から金貨200枚を発見できます。この船を売却する場合(1日かかります)金貨200枚です。 ハルペルについたら報酬を受け取ることができます。 ここで買い物をすることもできますが、この時、食料(最低でも一週間分)を買わせるようにしてください。 ポー村までは食料調達のチャンスはありませんし、帰りの食料も必要です。 食料は、一日分が銀貨5枚。2日で金貨1枚です。 もしフネモッチー氏の船に乗っていたなら、ハルペルで荷物下ろしを頼まれます。 引き受ければ、報酬として年老いたロバを一頭くれます。 ポー村へ: 村へは3日の道のりです。 途中での野営の順番などを確認しておいて下さい。 意味があるのは3日目だけですが。 3日目の夜には、なんとかポー村を見渡せる丘まで到着します。 ポー村の家々には明かりがいくつか灯っています。 もし、ここで無防備に野営した場合、誰かに幸運度で2レベルのSRを行わせて下さい。 失敗した場合、ゴブリン偵察部隊に発見されてしまいます。 警戒され「遅すぎた救援」のフラグが立ちます。 きちんと警戒していれば、特にどうということはありません。 村に忍び込んだ場合、もし発見されれば、やはり「遅すぎた救援」のフラグが立ちます。 うまく忍び込めれば、貴重な情報が得られるでしょう(敵の配置など)。 ポー村解放作戦: まず、ノートマップ「ロブ平野」を広げます。 そこに、ゴブリン部隊を4部隊配置。 その後、PCは適当に部隊を作ってそれぞれ好きな場所に配置します。 「遅すぎた救援」のフラグが立っている場合、マップの左右どちらかの端からしか進入できません(その時点で発見されてゴブリンが動き始めます)。 ユニットの移動力は、「6−参加人数」。 ゴブリン部隊は、すべてMR20のゴブリン3人で構成されています(ヒットは9D+30。移動力は3)。 山から平地を攻撃した場合、味方のヒットが1.5倍されます。 森で戦った場合、最終的に受けるダメージが半分になります。 飛び道具や魔法の射程は2。ただし、山から飛び道具を撃った場合、射程は4となります。 勝利条件は、できるだけ早く中央の壁に囲まれた「村」に進入すること。 村にプレイヤーのユニットが進入すれば、ゴブリンは逃げて行きます。 もし時間が押している場合は、「ポー村を完全解放」に進みます。 ゴブリンの砦へ: 村を解放すれば、村人に大感謝されます。 この段階で、全員に1000点の経験点を与えてレベルを上げさせて下さい。 しかし、渡すべき報酬の金貨は、ゴブリンたちによって砦に持ち去られた後です。 砦にはまだいくらかのゴブリンと、(どんなかは解らないが)ボスがいるらしく、村人はおずおずとそれらの掃討を依頼します。 もし渋るようなら、「モンスターが巣くった証拠とそれを倒した証拠があれば、官憲からも報酬が出るだろう」ことを示唆して下さい。 引き受けてもらえたら、村長は喜んで、床下に隠してあったアイテムをくれます。 ・ 回復の薬(体力か耐久力を3D点回復)×3 ・ 魔法の巻物(《いだてん》、《のろま》、《不可視の天衣》) ・ 上質のブロードソード(ダメージ+1) 砦は、ここからちょっと離れた、魔法大戦時代の砦を利用して作っているそうです。 そこまでは村人の狩人が案内してくれます。行程は半日です。 ポー村を完全解放: 時間が押している場合の措置。 ポー村に進入したPCは、ゴブリンたちが一件の館(まわりの家は木造だが、これだけ石造り)に逃げ込むのが見えます。 このさい、そこを制圧するしかないでしょう。 中はだだっ広い広間になっています。 床の一部が壊れていて、そこから地下へ続く階段があり、降りると、また広間になっていて、ダークエルフ(データ参照)とゴブリン(MR20)×6が待ちかまえています。 部屋には、村から奪った宝がいろいろと、ぐるぐるに縛られた魔法使い風の老人が一人、それから、壁には巨大な鏡がかかっています。 ダークエルフは「よくもオレサマの計画を邪魔してくれたな。いや、貴様らを皆殺しにして、まだまだ計画を続けてやる。なにせ手下どもはこの鏡からいくらでも呼んでこれるのだからな!」と叫ぶと、襲いかかって来ます。 もし、老人の縄を解いたなら、その次から老人は《いだてん》や《魔剣》などで援護してくれるでしょう。 倒したら、「時間短縮済み」のフラグを立てて「結末」に進んで下さい。 砦攻略: 砦は、古代の砦を利用して立てられています。 砦は半分山に埋もれており、入り口はひとつだけに見えます。その山(恐らく、砦の上に土砂が被ってできたと思われる)はそれほど高くも大きくもなく、まわりには背の高い木がかなり茂っています。 その入り口のまわりは、木の塀(2m)で囲まれており、簡単な空堀が掘ってあって、跳ね橋がかけられています。 また、跳ね橋は上がっていて、見張りのゴブリンが4人見張っています。 狩人が言うには、この砦はもともとここにあったもので、村のものは近付かないように昔から言われていたそうです。理由は、この中に、まだ魔法の罠が動作しているかもしれないからだそうです。 もし正面から突入した場合、後から後からゴブリンが現れて結局押し戻されることになります(ゴブリンの数は「鏡」の力で、事実上無限です!)。 正解は、「砦の周辺をぐるっと回ってみる」。 すると、小さな洞窟を見つけることができる。洞窟は砦の方に向かっており、途中から、明らかに人の手(それもかなり昔のもの)が加わった壁面に変わります。 こちらから入った場合、途中に大きな空洞(体育館くらい)があり、地底湖が広がっている。向こう岸にぽっかりと何かの入り口が見え、こちらの岸からかなり危なっかしい感じの橋がかかっています。 橋のこちら側のたもとには掘っ建て小屋があり、橋のたもとで一人のトロール(データ参照)が、ものすごくヒマそうにマンガを読んでいます(少年ジャンプ)。また、そのそばには、これまたあぶなっかしい小舟が繋いであります。 PCが近付くと、トロールは「500年ぶりのお客さんだ!!」と大喜びし、通行料金として、一人金貨100枚を要求してきます。 要求を受け入れるなら、見た目よりずっとしっかりした橋を安全に渡ることができます。 要求を呑まないなら、トロールは「せっかくずっと待ってたのに……」といじけて橋を通してくれません。 しばらく押し問答を続けた挙げ句、トロールは「なら賭事をしてお前達が持ち金を増やせばいい」と申し出ます。 受け入れたなら、トロールはルールを説明してくれます。 ゲームは「ダイス・ポーカー」。 5つサイコロを振り、ポーカーと同じように役を作り、役が強かった方が勝ち。振り直しは1回。 役は、強い順に 「5ダイス(同じ目が5つ)」 「4ダイス(同じ目が4つ)」 「フルハウス(同じ目のダイスが2つと3つの2組)」 「ストレート(12345、ないし23456のどちらか)」 「3ダイス(同じ目が3つ)」 「ツーペア(同じ目が2つの組み合わせが2つ)」 「ワンペア(同じ目が2つ)」 双方、同じだけ賭けて、勝ったら掛け金倍、負けたら掛け金パサラ。 なお、負け続けるとトロールはいかさまをしようとします。 知性度で1レベルのSRを行い、成功すれば、トロールが「いかさま振り」をしたことに気付きます。 指摘された場合、トロールは恥ずかしそうにしながら、「トロールのベルト(データ参照)」を差し出し、すんなり通してくれます。 気付かなかったら、トロールの振ったサイコロ1個を好きな目に操作します。 PCがいかさまをする場合、レベルを宣言しての器用度のSRを行わせてください。 成功すればレベル個のサイコロを好きな数字にできます。 失敗したら、トロールは怒って、もう二度と勝負を受けてくれないし、橋を通してもくれなくなります。 PCは、小舟か戦うかの選択をするしかありません。 トロールと戦って、勝てばすんなり橋を渡れることができます。 小舟を使う場合、トロールは特に何も言いません。 が、小舟が、あとちょっとで向こう岸……といった所で突然まっぷたつに割れて沈没してしまいます。 キャラクターは、すべての鎧や重い武器を捨てない限り、沈んでおだぶつとなります。 トロールはそれを見て、ものすごく楽しそうに爆笑します。 向こう岸に渡り、洞窟を進むとやがてシークレットドアにぶつかります。 どうやら向こうからはシークレットドアになっているようです。 聞き耳を立てると(1レベル)、「いくぜ! オレのターンだ!!ゴブ」「トラップカード発動!ゴブ」という声が聞こえてくるでしょう。 ラスト戦闘: 扉の向こうでは、ダークエルフ(データ参照)とゴブリン(MR20)×6が、思い思いにカードなどで遊んでいます。 また、部屋には村から奪った宝や食料が沢山置いてあります。さらに、すみっこの方にぐるぐるに縛られた魔法使い風の老人が転がされています。 また、壁には大きな(2m*2mくらい)の鏡がかかっています。 うまく不意を打てば、1ターン目は無防備なゴブリン×6に攻撃できるでしょう(ダークエルフは後ろにいたため攻撃を受けない)。 ダークエルフは「お前らっ! ど、どこからわいてきたっ!!」とうろたえまくり。 2ターン目から、鏡から毎ターン1体のゴブリン(MR20)が飛び出してきます。 鏡を破壊すればゴブリンはでてこなくなります。鏡の破壊には合計40ダメージが必要で、「かいくぐる」必要があります。 もし老人を助けたら「鏡じゃ! 鏡を壊すんじゃ!」と叫びます。また、その後は《いだてん》《魔剣》で援護してくれるでしょう。 結末: 老人の名前は、モケーレムベンベ。 それなりに高名な魔術師で、研究者だそうです。 この遺跡で、彼は偶然(モケーレムベンベは「綿密な調査の結果だ、と言い張る)にも「テレポートの鏡」を発見しました。 早速起動してみると、どういう手違いでか、どこかにある妖魔の村に通じてしまい、そこから出てきたダークエルフにいきなり拘束されてしまいました。 ダークエルフはモケーレムベンベから情報を得て(彼は命と引き替えに、村の存在やこのあたりに官憲はこないだろうことをペラペラ喋ったらしい)早速村を襲撃し、今に至ったそうです。 モケーレムベンベはPCに大感謝し、2レベルの魔法をいくつでもタダで《教え》てくれる。さらに、能力値がどこか好きな所が1D点上がる魔法の薬を 人数分くれると、スキップしながら去って行きます。 砦に残ったモンスターは、もはや敵ではないので省略。 村人たちの宝も取り戻し、官憲にも報告して結局一人1000金貨ほどの収入となります。 なお、「時間短縮済み」のフラグが立っている場合は、一人800金貨。 全員1000点の経験点を受け取り、めでたしめでたし。 |
| ●データセクション |
| トロール 3レベル 体力:59 知性:8 幸運:12 耐久:57 器用:9 魅力:10 個人修正:+47 攻撃:ヘビーメイス:10D+4 防具:皮膚+レザー:9 ダークエルフ 3レベル 体力:17 知性:27 幸運:28 耐久:20 器用:20 魅力:24 個人修正:+29/+37 攻撃:レイピア+1D:4D+4 防具:メイルアーマー:13 <これでもくらえ! 無効> トロールのベルト(不確定名:そうしんぐ) 戦士・武闘家しか装備できません。 はめていると、体力が1.5倍になります。 また、石ころを投げて3Dのダメージを与えることが出来るようになります。 そのかわり、戦闘でゾロ目が出ると必ずバーサーク(戦士ならハイパーバーサーク)してしまいます。 |
