エゴと絆

 エゴとは

エゴは“自分のために行動してしまう”事柄全般を表す。
エゴはそのキャラクター自身の持つ習性や性癖、欲望や願望といったものであり、対象は常に自分自身である。他者を対象としたエゴ(特定条件で誰かが○○してしまう、といったような)は設定できない。
エゴは魔物能力値に対応しており、それぞれの能力値に対応したエゴのレベルの合計が、魔物能力値になる。

 絆とは

絆は必ず、「対象キャラクター」を設定しておかねばならない。また、その対象は原則として、自分以外のスタンドアロンとする。
注意しなくてはならないのは、絆は「相手が自分に対してどう思っているのか」ではなく、「自分が相手に対してどう思っているのか」を表しているということである。
絆は人間能力値に対応している。しかし、エゴと違って能力値と連動しているわけではない。
すべての絆レベルの合計値が「クリティカル時の達成値」になる。

 疑似絆とは

‘呪い’や‘病気’などの効果を絆と同じシステムで表現するためのルール。
呪いや病気、中毒症や後遺症、あるいは不安定な感情や心の悩み、トラウマなどを、絆と同じように処理する。
データ表記の上では、絆と区別するために名称の頭に「P」の字をつけて区別する。

 疑似絆と絆の相違

・絆と同じように「罪」によってレベルを減少させることができる。
・絆と違って、他者が「愛」によって、レベルを減少させることができる。
・絆と同じように、新しく発生した分「愛」がなければ、他の絆のレベルを減少させなければならない。
・疑似絆の判定に成功しても「愛」は得られない。
・絆と違って「裏切られてエゴに変換される」ことはない。
・疑似絆の判定条件となる対象がいた場合、たとえその対象が死んだとしても、エゴに変換されることはない。ただし、状況によってGMは「疑似絆がエゴに変換される」としても良い。
・疑似絆は、GMが好きな時に判定させることができる。また、ある状況を設定して、その状況が発生した時に疑似絆の判定をさせることもできる。

 エゴ絆のレベル

エゴ/絆のレベルの上限は、「10」である。
<[達成値]レベルのエゴ/絆が発生する>というような場合でも、最大10レベルまでにしかならない。
一方、下限は「0」であり、マイナスにはならない。
 ただ、ひとつの絆の最高レベルは10でも、ひとつの対象に対して、複数の絆が獲得できる。同じ能力値での獲得も可能(たとえば、同じ対象に「知性」の(仕事)レベル5と(尊敬)レベル8など)。
「一番高い絆を結んでいる相手」と言った場合は、これらの絆の合計値が最も高い相手を示す。
 ただし、絆判定をするときはあくまでも一番数値の高い絆だけを選んでダイスを振ること。

 総計の保存と補完

<「愛」や「罪」を費やさない限り、エゴ/絆の総計は変化しない>というのが原則である。
新しいエゴ/絆が発生した場合、そのレベル分に等しいポイントを他から持ってこなければならない。
新しいエゴが発生した場合(絆のエゴ化を除く)、そのレベルに等しい点数の「罪」を支払うか、既にあるエゴを、同じレベル分減らす。
絆も同様に、新しい絆が発生した場合(エゴの絆化を除く)、そのレベルに等しい点数の「愛」を支払うか、他の絆をレベル分減らす。
 ※新しいエゴ/絆の発生条件については後述。

新たなエゴが発生した場合、手持ちの「罪」で点数が足りない場合は、他のエゴのレベルを減らす。
それでも足りない場合、そのエゴが属する能力値に対応している絆のレベルを減らす。
さらに足りない場合は、他の能力値に対応している絆のレベルを減らす。
逆の場合も同様で、新たに発生した絆の分の「愛」がなく、既にある絆のレベルを下げても足りなかった場合、対応する能力値のエゴを減らしていく。それでも足りなければ、他の能力値に対応したエゴを減らしていく。

変換可能な絆とエゴが0になっても足りなかった場合、[人間性]を減らしていくことになる。
その結果、[人間性]がなくなったら、[異形]化してしまう。

エゴを減らした場合、対応する魔物能力値も同時に変化することになる。その結果0になった能力値は、使用不可能となる。

 エゴの発生

  新たなエゴが発生する場合には、3つのパターンがある。

A.プレイヤーがエゴを設定する

プレイヤーが自分の意志でキャラクターのエゴを新たに作る場合、どんなエゴにするかはプレイヤーが決めることができる。
エゴのレベルも同時に決定できるが、そのレベル分の「罪」を支払わなくてはならない。
この場合、既にあるエゴのレベルを減らすことはできない。

B.GMが指定する

GMが「こういうエゴを作れ」と、プレイヤーに指示する場合。
このとき、GMは魔物能力値のいずれかを指定する。
プレイヤーは、その能力値で行為判定をし、その達成値をレベルとする新たなエゴを設定しなければならない。
そのレベル分の対価は、プレイヤーが、手持ちの「罪」を支払うか、既にあるエゴのレベルを減らすか、選ぶことができる。
(ハウスルール:時にはGMが、「このエゴをそのまま○○というエゴに変えておいて」と言うこともある)

C.絆がエゴに変換する

キャラクターの持つ絆が、エゴに変換されてしまう場合。
その場合は対価として「罪」を使ったり、別のエゴのレベルを減らす必要はない。
(「絆」が消えたことで、既に対価となっているから)
詳しくは後述。


 絆の発生

  
新たな絆が発生する場合には、3つのパターンがある。

A.絆を植えつける

これは、魔物スタンドアローンが、誰かに、自分に対する絆を植えつけようとする場合である。
魔物能力値を持つものが、これを行うことができる。
相手が人間だった場合、能力値を一つ選ぶ。相手は、対応する人間能力値で対抗判定しなければならない。
勝った場合、その人間には判定の[達成値]レベルの絆が発生する。絆の種類は植えつけた側が選ぶことができる。
魔物同士である場合、魔物能力値の【知性】、【感情】、【肉体】のそれぞれで対抗判定する。負けた方に、[勝った側の達成値分]の絆が発生する(ハウスルール:どれか1つ、あるいは2つの能力値を選ぶこともできる)。
発生した絆のレベル分の対価は、植えつけられた側が、手持ちの「愛」を減らすか、別の「絆」のレベルを下げるか選ぶことができる。
「絆を植えつける業」を使用した場合は、仕掛けた側が判定に負けても絆を植えつけられることはない。

B.絆が芽生える
人間能力値を持つスタンドアロン同士が出会った時は、互いに絆が芽生える可能性がある(半魔同士が出会った場合には、互いの正体が分かっているなら、基本的に植え付ける方法の方が優先される)。
出会った両者はそれぞれ人間能力値の【知性】、【感情】、【肉体】で、難易度0の行為判定を行う。成功した場合、[達成値]レベルの「絆」が発生する。(ハウスルール:どれか1つ、あるいは2つの能力値を選ぶこともできる)
発生した絆のレベル分の対価は、手持ちの「愛」を支払うか、他の「絆」をレベル分消さなくてはならない。

C.プレイヤーが絆を設定する
プレイヤーが自分の意志で新たに絆を作る場合。
対象は必ずしも目の前にいる必要はないが、“ゲーム世界で存命しているキャラクター”でなくてはならない。
このときレベルも指定できるが、レベル分の「愛」を消費しなくてはならない。
(この場合、他の「絆」を消して絆を作ることはできない)

 絆のエゴ化

ゲーム中、絆がエゴに変換する場合がある。
絆がエゴに変換するのは、次の2パターンである。

A.絆の対象が死亡した場合
  絆の対象が死亡したと見なす場合もこれに含む(ハウスルール)

「絆の対象が死亡したと見なす場合」とは

1) 絆の対象が、人間であるときは、死亡したのを目撃/死体などを確認した場合(絆の対象が半魔であっても、正体を知らない間はこれに準じる)。

2) 絆の対象が魔物であったときは、真の死をむかえた/転生したのを目撃した時、とどめを刺されたのを目撃した場合。または、死体などを確認した場合。
(確実にとどめを刺せていなくても、“とどめを刺したか”という判定を行ったなら、これに準じる)

3) 絆の対象が死んだと聞かされ、キャラクターがそれを信じた場合。
(確かな証拠がある場合は、a,bに含む。これは、証拠はないが反証もない場合、死んだと「信じ込まされた」場合などを指す)

B.絆の対象に裏切られた場合

絆がエゴに変換されるほどの裏切りとは、「PCに対して害/不利益となる目的を持ったものが、PCに対して正体を隠し、だましていた場合」とする。

特殊=偽りの裏切り

シナリオ上などで、「裏切られたと勘違いさせる」という状況があり得る。
絆をもつキャラクターそっくりの別キャラクターが襲ってくる、そのキャラクターが、洗脳や魅了されて襲ってくる、などの場合である。
この場合は、状況に応じて、GMは以下のいずれかの方法をとる。

1) 絆判定をさせ、それに成功したら(本物への絆の力により)それがニセモノだと分かる。失敗した場合、裏切られたと思ってしまい、絆をエゴに変換する。

2) エゴに変換するが、それを特別なものとメモしておく。そして、ニセモノだったと分かった時に、そのエゴは再び絆に戻る。

これらの要因で絆から変換されたエゴの分は、「罪」を支払ったり、他のエゴのレベルを減らす必要はない。絆のレベルが減っていることで、既に対価となっているからである。

変換に伴って、減った絆の分だけ「クリティカル時の達成値」が減少し、増えたエゴは「セッション終了時にエゴのレベルの総計分[人間性]の最大値が減少する」というルールの適用対象となる。

 「愛」による変換の打ち消し

誰かの絆がエゴに変換されようとする時、他のプレイヤー(あるいはNPCを扱うGM)は、[愛]を使うことにより、1ポイントにつき1レベル、変換されるエゴを消失させることができる。ただし、この方法は自分に対しては使えない([愛]は自分の行動補助には使えないから)。
「愛」による変換の打ち消しを行う際には、それにふさわしい台詞やロールプレイが必要である。その演出がシーンやキャラクターに適したものでないと判断した場合、GMは[愛]の使用を却下しても良い。

 エゴ判定

エゴによって行う判定が、「エゴ判定」である。
2D6を振って、エゴのレベル以下の数値が出た時、エゴ判定に成功したこととなる。
これを、「エゴに流される」と表現する。
エゴ判定が行われる場合は、3パターンある。

A.キャラクターが自制を強いられる場合。
GMの指示によって、エゴ判定を強制される。
基本的に、成功すると「キャラクターが不利になってしまう/状況を複雑にする」状況下で行われ、ゲームに緊迫感や新たな局面の展開を与えるために使用される。
エゴに流されると、キャラクターはエゴのままに行動してしまう(これを阻止したい場合は絆判定を行うことが可能。詳細は下記)。

B.プレイヤーが「罪」を得たい場合。
プレイヤーが自主的にエゴ判定を行う場合。「罪」を得ることはゲーム的に有利であるため、プレイヤー側から、「エゴに流される」と宣言して行うことができる。
この場合、エゴ判定は「罪を得られたか」を判定するために行う。エゴ判定に失敗しても、キャラクターは判定に使用したエゴのままに行動してしまう。
これはプレイヤーの申請によって行われるが、最終的にGMの許可を得なければならない。

C.絆に流されるのを防ぐ場合。
「絆に流される」ことになったキャラクターは、自分の持つエゴによる「エゴ判定」に成功すれば、絆に流されるのを防ぐことができる。
この場合、「エゴ判定」に成功したからといって、エゴのままに行動してしまうことはない。

エゴ判定に成功すると、どんな場合でも「罪」を1点もらえる。

・絆判定でエゴをおさえる。
「エゴ判定」でエゴに流されてしまった場合、GMが許可するならば一度だけチャンスがある。
「絆判定」に成功すれば、「絆によって踏みとどまった」ことになるのである。
このとき、どの絆を使うかも原則としてGMが判断して指示する。

 絆判定

絆によって行う判定が「絆判定」である。
2D6を振って、絆のレベル以下の数値が出た場合、成功したことになる。
これを「絆に流される」と表現する。
絆判定が行われる場合には、3パターンある。

A.絆の対象に命令/願い事をされた場合。
絆の対象がキャラクターに対して命令や願い事をしてきた場合、GMからの指示によって絆判定を強制される。
(積極的にお願いした場合だけでなく、つい口に出しただけの言葉でも、また、本人に善意があろうと悪意があろうと、同じように扱う)
「絆判定」に成功した場合には、その命令や願い事を聞いてしまう(これを阻止したいときは下記の「絆をおさえる」参照)。

B.プレイヤーが「愛」を得たい場合。
プレイヤー同士が「愛」を得るために、望んで絆判定を行う場合。
「愛」を得ることはゲーム的に有利であるため、プレイヤー側から、「絆に流される」と宣言して判定を行うことができる。ただし、絆の対象から命令や願い事をされるのが条件である。
この場合、絆判定は「愛を得られたかどうか」という判定である。もし絆判定に失敗しても、キャラクターは対象から受けた命令や願い事を聞かなくてはならない。
これはプレイヤーの申請によって行われるが、最終的にGMの許可を得なければならない。

C.エゴに流されるのを防ぐ場合。
「エゴに流される」ことになったキャラクターは、自分の持つ絆による「絆判定」に成功すれば、エゴのままに行動するのを押さえることができる。
この場合、絆を持つ対象が近くにいたり、声をかけたりする必要はない。また、ここで判定に成功したからといって、絆を持つ対象の命令や願い事を聞かなければならないこともない。

絆判定に成功すると、どんなことであれ、「愛」を1得ることができる。

・絆をおさえる。
絆を持つ対象から願い事や命令をされ、「絆に流されてしまった」場合、それを実行したくないのであれば、GMが許可したとき、以下のいずれかの方法で成功すれば、その命令/願い事の実行は無効化される。

a.エゴ判定を行う。
b.別の絆で絆判定を行う。
c.暴走チェックを行う。