MHリプレイ 外伝#1
BRAKE DOWN >>>前回までのあらすじ
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シーン1 イベントタウン
GM :今回のシナリオは、第6話の後、ネオ=アップルに戻ってき
てから二カ月にわたる「フリー期間」の最中の出来事だ。
キャンペーンシナリオの本筋とは無関係の事件なんで、「外
伝」と考えてもらいたい*。
レイファ:銃をぶっ放せるならいいよ〜ん。
GM :では、ある日、君たちが《ジョーカー難民収容所》*の居間で
くつろいでいると、アビスがガレージから戻ってきます。
で、ルーレルに声をかける*。
「ゲームをしたいんだが、足を出してくれるか?」
エンジュ:ゲームって? このメンツでなんかするの?
GM :いや、アビスが言っているのはマシンドールファイトのこと
だね。CS同士の競技のことだ。
腕試しも兼ねて試合に出たいのだが、会場までCSを運んで
ほしいという依頼だ。
ルーレル:構わない…が、《メタル・コロッセオ》は駄目だ*。
レイファ:過去になんかやらかしたの?
ルーレル:…した。
レイファ:ホント? 出入り禁止じゃ、しょうがないわね。
他に闘技場ないの?
GM :調べればいろいろあるよ。
エンジュ:じゃ、調べてあげる。
GM :ネオ=アップルのダウンタウンのひとつ《ブレイクタウン》
は各種闘技イベントを売り物にしている。
毎日のように試合があり、一獲千金を狙う客と出場者で
賑わっているそうだ。
ちなみに、この町では独自の《市民権》なるものを発行し、
それを所持していればタウン内のブラックマーケットで
買い物ができる。なかなかの掘り出し物もあるという噂だ。
《市民権》の年会費は$100。それと《市民権》所有者に
は年間6回以上の試合出場義務が課せられる。
レイファ:《市民権》を買えるのはブロックバスターだけなの?
GM :いや、マシンドールファイトだけでなく、いろんな種目が
あるんで、バウンサーやランドブラスターでも参加可能だよ。
レイファ:おもしろそうね♪
エンジュ:僕は試合にも賭け事にも興味ないなぁ。
レイファ:そんなんじゃ、なにが楽しくて人生送ってるかわかんない
じゃないのよ。行くわよ、行くのよ。
エンジュ:まあ、端末さえあれば僕の作業はどこにいてもできるしね。
ルーレルの運転なら乗ってくよ*。
ジョーカー、ちょっと出掛けてくるね。
GM :「いってらっしゃい」
レイファ:お土産、楽しみにしててね。勝ったらだけど(笑)
シーン2 シェルティメットファイト
GM :ブレイクタウンまではマホロバ・ストリートからだと
約1日かかります。
エンジュ:遠いねえ!
GM :ネオ=アップルといっても北の外れの方にある町だし、
野戦ワゴンでファーストセキュリティエリアを突っ切って
ゆくわけにもいかないんで、少々、遠回りになるんだよ。
さて、町に着いた。噂どおりの賑わいだね。
ギャンブル好きな連中やファイターが多いんで、お世辞にも
上品な町とは言えないが、治安はそれほど悪くない。
地元組織の力が強いんだろう*。
アビス :まずは登録所か?
GM :そうだね。
ところで、この町では機体や武器のレンタルは一切行って
いない。
アビス :マシンドールファイトにロケットブースター*は使えない
だろう。どうすべきかな。
ブースター購入に$5,000使う余裕はないし。
GM :すると、マッチメーカー*がアビスに声をかけてくる。
「どうだい、シェルティメットファイトに出場して
みないか?」
レイファ:それって、どんな試合?
GM :CSを使ってのボクシングだ。
操縦技術より度胸や頑健さが求められるゲームなので、戦場
のプロを自認するブロックバスターたちには敬遠されている
が、なにしろ派手な見世物なので、観客の人気は高い。
賞金もいいね。
レイファ:それいい! 出場決定!
アビス :単純な殴り合いか…好みではないが、やれんことはない。
試合を組んでもらおう。
GM :$100支払えば《市民権》が発行されますが?
アビス :払っておく。
GM :では、アビスのデビュー戦。相手は《テラー・ナイト》と
名乗るファイターだ。機種は《パラダインII》。
派手なカスタムパーツをいくつか取り付けて、中世騎士の
甲冑っぽく飾っている。
シェルティメットファイターの機体は、観客の受けを狙って、
外見を派手に改造しているものが多いようだ。
レイファ:それじゃ、アビスのもピンクに塗ろうよ〜
アビス :それはちょっと。
GM :《テラー・ナイト》はこの闘技場で幾度か勝利しており、
アビスのオッズは1.68となっている。
レイファ:アビスに$1,000賭けるよ!
ホーク :俺も$1,000!
アビス :自分に賭けてもいいのか?
GM :いいとも。
アビス :では自分に$2,000。
GM :歓声に迎えられてアビスは闘技場へ。
ちなみに、この町で行われるすべての試合で、ドラッグの
使用は禁止されている。アビスは問題ないね?
アビス :ホークとは違う(笑)
GM :ではアビス。《PER》のチェックをしてくれ*。
開始線に立った君は、相手のごちゃごちゃした飾りパーツの
下に、パイルバンカー*が仕込まれているのを発見した。
シェルティメットファイトでは使用禁止の武器だ。
アビス :審判に申し出た方がいいのか?
GM :審判に通告すれば試合を中止するが、観客からはブーイング
が飛ぶだろうな。
アビス :では、このまま試合を開始する。
GM :了解。【素手戦闘】で真っ向勝負だ。
レイファ:頑張れ〜頑張れ〜♪ アビス〜
ホーク :勝ってこいよー
勝敗はなかなか決しなかった。アビスは出目が奮わず、なかなか相手に命中させられない。一方、《テラー・ナイト》は《リヴァイアサン》の装甲値を抜くことができず、ダメージが与えられない*。
何ラウンドかたち、アビスの運が好転。立て続けに3発ヒットする。
GM :HPが減ってきたな*。
ここは体当たり…と見せかけて、接触距離でパイルバンカー
を撃ち込んでやる。
ホーク :反則だぞ!
GM :審判もコールするが、殴り合っているCSを実力行使で引き
離すわけにもいかないので、試合は続行。
アビスは事前に相手がパイルバンカーを持っていることは
わかっていたので、【格闘回避】に+20%してよい。
アビス :避けた。
GM :マッチメイカーからの通信が入る。
「おい、新人。その下種野郎の首を引きちぎってやれい」
アビス :コックピットを狙う。
…と、クリティカル。
GM :一撃で潰したね。アビスの勝利だ。
レイファ:やったあ♪ わたしの応援ダンスが効いたのね〜♪*
アビス :クリティカルが出るとは思わなかったな。
やりすぎた気がしないでもないが。
GM :あくまでも合意の上の試合でのことですから、刑法上の罪に
問われることはありません。
で、アビスには賞金$3,000と、相手の反則による特例
金$1,000が渡されます。
アビスに賭けてた人は配当を受け取ってよい。
ホーク :うおお。やったぞ。
GM :それでは、マッチメイカーがアビスを慰労に来ます。
「なかなかいいファイトだった。
どうだ? このままシェルティメットファイターに転向
する気はないか? リングネームもつけてやるぞ」
レイファ:リングネーム! 《桃饅》ってのはどう?
アビス :それはイヤだな(笑)
マッチメイカーには、専属ファイターになるつもりはないが、
またこの町で試合をするときは、あんたを通して対戦相手を
決めてもらうよ、と答えておこう。
GM :「なんにせぇ、勝ったのはめでたい。
祝杯をあげに行くとしよう」
レイファ:ひゅうひゅう♪ わたしもいく〜
アビス :連れがいるのだが、構わないか?
GM :「CSの運び屋はともかくとして…女と子供まで連れて来た
のか? 酔狂なこったな。まあ、いいさ。行こうぜ」
シーン3 スカウト
レイファ:アビスの勝利を祝って〜乾ぱーい〜♪
GM :まあ、賑やかにやっていてくれ。どうせ今日は泊まりだから。
で、その喧噪から少し離れたところに座っていたルーレル。
君に声をかけてくる男がいるが?
「おまえさん、ランドブラスターだろう。
今どき珍しいノンサイバーだな」
ルーレル:……。黙って食っている。
GM : 話しかけてきたのは小柄な老人だ。
油の匂いをさせているところからして技術工だろう。
いくらか酔っていて上機嫌だが、君を挑発しようという意図
で声をかけたのではないらしい。
嬉しそうにメカニックのディープな話題を振ってくる。
ルーレル:友好的な態度で来るのなら、黙って隣の椅子を引く。
GM :では、その席に座らせてもらおう。
「どうだい、おまえさん、《ブレイクダウン・ラリー》に
出場せんか?」
ホーク :それはどんなレース?
GM :毎年、一回行われる、地上車による大規模な競技だ。
ネオ=アップルの外周を3日間でぐるっと回るタイムトライ
アル。
オンロードもオフロードもあるバラエティに富んだコースだ。
さらには戦闘可能エリアというのがあって、そこでは参加者
同士の交戦も可能。
メカに関する総合的な能力が問われるゲームと言っていい。
ルーレル:レース用の車は持って来ていない。
GM :「だからよ、そいつはワシが用意する。
ワシの作るエンジンは、どうもサイバーリンクが嫌いらし
い。ノンサイバーの奴しか乗せたがらんのよ」
ホーク :ふうん、それでルーレルに声をかけたのか。
ルーレル:…見せてくれ。
GM :「いいとも。ワシの工場まで来い」
ルーレル:行ってくる。
レイファ:あ、ルーレル、ひとりでどこ行くのよぉ。
なんか面白いコトあんの〜?
わたしも連れていきなさいよぉ♪
…とホロ酔いかげん。
ホーク :仕方ない。レイファを介抱しながらルーレルを追おう。
エンジュ:よいしょっと。
ここにいてもつまんないから、僕も追っかける*。
GM :老人はミック・ミーガンと名乗った。エンジニアだそうだ。
ルーレル:知っている名か? …いや、記憶にないな*。
GM :案内されたのは町外れの工場。
ガレージの中に車両らしきものはない。
だが、ミックがシートを剥がすと、その下から化け物のよう
なエンジンが現れる。
ルーレル:ガソリンエンジンか?
GM :いや、水素エンジンだよ*。
「どうだ? こいつを走らせてみんかね?」
ルーレル:…他のパーツは?
GM :エンジンとフレームはミックが準備したものがある。
兵装やドライブパーツを選んでレース用の車をビルドアップ*
してくれ。予算は$20,000。
ルーレルはランドブラスターだから、ハンター価格での購入
が可能だ。ホークと相談して決めるといい。
ホーク :OK。ルールブックをこっちに回して。
(ルーレルとホークはルールブックと首っぴきでパーツを選んでゆく)
GM :さて。ルーレルたちはあんな調子ですが。
レイファ:わたし、車のことはよくわかんないわ。
酒場に戻りましょ。
GM :では、ルーレルたちを待つのに飽きた君が外へ出ると、何人
かの男たちに取り囲まれます。
レイファ:なによ? わたしと戦う気?
GM :「姉ちゃん、《穴熊ミッキィ》があんたのツレに声かけたっ
てのは本当かい?」
レイファ:あん? ルーレルのこと?
そこの工場で車いじってるわよ。
GM :「じゃあ、《ライトニング》がレースに出るんだな?
すっげぇぞ。大ニュースだ」
レイファ:ちょっと、待ちなさいよ。
手近な男を捕まえて聞くわ。
あの爺ちゃん、何者なの? 《ライトニング》って何よ?
GM :「《穴熊ミッキィ》がデザインした化け物車《ライトニン
グ》を知らないのか?
《ヴァイパーズ・ファング》が現れるまではブレイク
ダウン・ラリーのトップを譲ったことがなかったんだぜ」
レイファ:ふうん。
GM :「今年のブレイクダウン・ラリーは面白くなりそうだ」
レイファ:あんた、《ライトニング》のファンなの?
GM :「いや、オレはやっぱりシャーリーちゃんがいいかなぁ」
レイファ:シャーリー?
GM :「《ヴァイパーズ・ファング》のエースドライバーだよ。
すっげぇいい女」
レイファ:ふふん、どうかしらね。
あんたには教えてあげるけど、ルーレルはとってもとっても
腕のたつドライバーよ。
今年の優勝はルーレルに決まってるわ。
GM :「ほ、ホントかよ?」
レイファ:あったり前じゃない。なんたってルーレルなんだからね!
と、ものすごーくアピールしておこう。
とにかく最高よ。
GM :「へえ、そいつはすげぇや」と男たちは興奮気味に四方へ
散っていった。
レイファ:噂、広めておいてねー♪
ところで、《ヴァイパーズ・ファング》ってどんなチーム
なのかしら?
GM :調べるかい? まあ、この町では超有名どころなんで
チェックするまでもないが。
10年ほど前に出て来た新興チームだ。
常に3台でレースにエントリーし、協力して他の参加者を
撃退する作戦で成績をあげている。
ちなみにチームのオーナーはメラニー・ファングという女性
で、ブレイクタウンの顔役・ブルック一家とは対立している
ようだね。
エンジュ:ブルック一家について調べられる*?
GM :手っ取り早く説明するなら、この町を牛耳っているマフィア
だ。胴元だね。
レイファ:悪い奴?
GM :賭博のテラ銭で儲けてはいるが、それほど暴利をむさぼって
いるわけではないようだ。
一般客が来て金を落としてゆくように、町の治安維持にも
気を配っているしね。
レイファ:メラニーってのはどんな女なの?
GM :彼女も地元のマフィアだ。《ヴァイパーズ・ファング》の
人気を背景に、ここのところ勢力を伸ばしてきてはいるが、
まだブルック一家には敵わないね。
レイファ:ふうん…今日はもう帰って寝るわ。
GM :では、翌日になってミックの工場に行ってみると、彼らは
まだ車のビルドアップに夢中になっている。
ルーレル:…タイヤはどうするか…妥当なのは《バッドイヤー》か…
ホーク :《スパンダウCQ》なら、オンオフ両用で便利なんだけどね。
割り引きあってもタイヤ代だけで予算が尽きるなあ。
ルーレル:タイヤだけでは走れない。
ホーク :わかってるよ。対衝撃シートも必要でしょう。
あ、射出シートなんてのもあるよ。おもしろそう。
ルーレル:…いらない。
ホーク :電子戦装備は? チャフとか…ホロ神棚ってなんだろう*?
レイファ:…なんか、まだまだ終わんなそうね。
仕方ない。ブラックマーケットでも見て歩こうかな。
エンジュ、行くよ。
エンジュ:僕、《STR》低いから荷物持ちにはならないよ?
レイファ:お嬢さまの買い物には従者が付きモノなの。
いいから、おいで。一応の用心よ。
GM :レイファに護衛がいるのか?
エンジュ:あ、でも護衛のつもりで連れてくんなら行く行く。
「わたしの背中を預ける」ってコトでしょ?
レイファ:誰があんたに背後を任せるっていうのよ。
エンジュ:ええ? だって、護衛…
GM :レイファがエンジュの護衛なんじゃないか?
レイファ:いいからおいで。早くしなさい、パピィ。
エンジュ:子犬っ?!
GM :「一人前の男」は遠いね、エンジュ*。
レイファ:さてと。オートプロテクターでも見て歩こうかな*。
GM :どこが「お嬢様の買い物」なんだか(笑)
だけど、レイファは《市民権》を取ってないだろ?
食べ物なんかは別としても、武器やカスタムパーツは購入
できないよ。
レイファ:それじゃ、賭けに行こうかしら。
何かおもしろいイベントはない?
GM :特別な試合はないけど、レースなりバトルでギャンブルは
いくらでもある。
レイファ:アビスが前に出てたゲームとか見にいきましょう。
賭けるわよ。
GM :では簡易ルールでオッズは以下の通りとしよう。
獲得賞金 1.2倍 1D6で6以外
1.4倍 1D6で6・5以外
1.6倍 1D6で6・5・4以外
1.8倍 1D6で6・5・4・3以外
2.0倍 1D6で6・5・4・3・2以外
レイファ:最初は手堅く1.2倍狙いで――$2,000。
GM :ダイスは自分で振っていいよ。
レイファ:6以外…っと。
えええっ! なんで6が出るの〜
GM :ダークホースが勝ったようです。$2,000スリましたね。
レイファ:納得いかなーいっ。
今度は穴狙いよ。2.0倍に$1,000。
エンジュ:それは確率的によくない賭け方だと…
レイファ:確率なんてもう知らない。ギャンブルは勘よ、勘!
GM :熱くなってます(笑)
レイファ:1よ、1が出てよ。
ああー…ダメ〜
くやしーっ。もう一回! これで最後よ。
今度は1.6倍に$1,000だあ。
GM :もう止めません。やってください。
レイファ:確率は1/2でしょ。今度こそ…
ええ、うっそー。なんで4が出る〜
GM :残念でした。
レイファ:あああー…八つ当たりしたくなってきたわ。
エンジュ:く。まさか僕はそのための要員。帰るっ
レイファ:待ちなさいよ、コラ。エンジュっ!
GM :君たちふたりがそうしてガレージに戻ってくると、ルーレル
たちはまだ図面をひいている。
レイファ:あーあ、今日は$4,000の負けよ。
ホーク :なにしてたの?
レイファ:あんたたちこそ、この町に来てギャンブルしないでずっと
ここに篭もりっぱなし?
まあ、いいけどさ。その分じゃ、まだ続きそうだよね。
いいわ。食事作ってあげる。
ホーク :えっっ!
レイファ:なによ、中華料理嫌い?
ホーク :あ、いや、それは味次第…*
まだレイファの手料理をいただいたことがないもんで。
レイファ:まあ、食べてみなさいって。
GM、料理のチェックはどうやればいい?
GM :そうだなあ。《EDU》と《DEX》の平均値+2D6かな。
レイファ:《EDU》は高いんだから任せなさい。ほら、24。
GM :それは相当おいしいね。
ホーク :おお、素晴らしい。
レイファ:豪快にちゃっちゃと作るわ。
エンジュ:うわぁ。レイファがキッチンにいるよ。
LMGじゃなくて中華鍋持ってるよ。
レイファ:うるさいわね。食用油を浴びたい?
それとも今夜のメニューは子供の串焼きにする?
GM :「子供っておいらのこと?」と裏口の方から声がする。
レイファ:誰? 入っといで。
GM :姿を見せたのは5歳くらいの少年。
ミックにまとわりついて「また遊びにきちゃったぁ、
おじいちゃん」と言っている。
ミックの孫だそうです。名前はジェイ。
エンジュ:えっと、うちはどこ?
GM :ブレイクタウンの中だ。よく、この工場までひとりで遊びに
きてるらしい。
エンジュ:ちゃんとおうちの人に「おじいちゃんの家に行く」って言っ
てきた?
GM :「いつものことだからわかってるさ」
エンジュ:ダメだよ。心配するよ。今からでも電話しときなね。
GM :「んー」
レイファ:坊や、ごはん食べてく?
GM :「食べるー。わぁ、おいしーよ、お姉ちゃん」
レイファ:デザートもあるわよ♪ 桃饅と杏仁豆腐。
アビス :あ…杏仁豆腐で思い出した。
ちょっと失礼(中座してタッパーを運んでくる)
――わたしが作った杏仁豆腐です。どうぞ*。
レイファ:おお、ホンモノが出てきた(笑)
GM :いただきます。
ゲームの方でも「では、いったん切り上げて食事にするか」
とミックが声をかけて、テーブルにつく。
ホーク :パーツの選択はだいたい済んだよ。
GM :どれどれ…(メカニックシートを点検する)ほうほう…
搭載武器はどこだ?
ルーレル:火器はもたない。
GM :マジでか?!
ルーレル:おれはサイバーリンクしていないから…*
その分スピードと装甲に重点を置いた。
GM :うーん。純粋にドライビング技能だけで勝負か。
それはなかなかすごいなあ。
ちょっと予想外だったが、まあルーレルらしいといえば、
もっともルーレルらしい選択か。
レイファ:車のことはよくわかんないけど、ルーレル応援してるわ。
頑張ってね。
GM :では翌日からはエンジンのチューンナップ*をしてもらおうか。
これは【大型メカニクス】で判定。
成功すればエンジンの性能を上昇させることができる。
ホーク :俺も判定していい?
GM :してくれ。ジェイは今日もガレージで遊んでいる。
レイファ:ここが好きなの?
GM :「うん。すごくおもしろい」
レイファ:将来はおじいちゃんみたいなエンジニアになるつもり?
GM :「違うよ。エンジニアなんてつまんない。
おいらはドライバーになるのさ」とルーレルに憧れの
まなざしを向ける。
ルーレル:…キャップのつばを…
エンジュ:あれは照れてるジェスチャー(笑)
レイファ:ところで、アビスはどこ行ったの?
アビス :例のフルボーグについて聞き込みしている。
それと、自動処理されるなら、年6回の出場ノルマをこなし
ておくつもりだ。
レイファ:ふうん。じゃ、わたしはまた皆の夕飯を作っておくわ。
えいやっと。21で成功。
今夜は四川風。辛いわよ。麻婆豆腐とエビチリね*。
GM :今夜もおいしい中華だ。
では食事時。ミックは「チーム名のことなんだが…」と話を
切り出す。
「差し支えなければ《ライトニング》で登録してもいいか
ね? 10年も前に潰れちまったチーム名の使いまわしで
済まんが」と聞いてくるよ。
ルーレル:オーナーはあなただ。
レイファ:わたしは個人的に《桃饅》の方がいいと思うけど〜。
でも別に《ライトニング》でもいいわよ。
ルーレル:…《ライトニング》にしてくれ。
GM :「ありがとう。では、明日、正式にエントリーしてくる」
エントリーが済めば、サーキットを借りてテスト走行ができ
るそうだ。
ミックは、時間がないのでさっそく明日から走らせたいと
言っている。
ついてはエンジュにはナビゲーターをやってもらいたいと
言われるが。
エンジュ:僕がナビ?! いいの?*
GM :別に道案内をしろと言っているワケじゃない。
走行データを記録・分析して問題点を探したりするバック
アップだ。
エンジュ:それならいいよ。データ解析なら得意だもん。
GM :ホークは多少、機械がいじれるようだから、ミックのアシス
タントだ。
ちなみに本番のときもこの3人でサポートメンバーをやる
からね。
レース中、サポートメンバーは3人まで派遣が可能。
燃料の補給や部品の交換、補充などができる。
ただし、一度のメンテナンスは2時間まで、レース中で最大
4回までという制限がある。
また、サポート車が参加者に攻撃をしかけるのは不可だ。
サポート用のカーゴはミックが持っている。
ホーク :俺はカーゴの運転? いいですよ。
シーン4 レース前の攻防
GM :では翌日。登録を済ませてレンタルサーキットに移動した。
ジェイもついてくる。
エンジュ:車がものすごいスピードで走ってくるからね。絶対にコース
に出ちゃダメだよ。
GM :なんか、エンジュが妙にお兄ちゃんぶってるのが目新しい
感じだな(笑)
レイファ:いつもは「ジョーカー、ジョーカー」ってまとわりついて
る方なのにね。
GM :ちゃんとジェイの面倒みてるよ。
エンジュ:そうかな? 特別なことはしてないけど。
まあいいや。ルーレル、スタートしていいよ。
データ収集の準備はできてる。
ルーレル:コースに出よう。
GM :エンジュは【精神医学】の技能を取っていたっけね。
エンジュ:うん。実はハッキングと同じくらい得意なんだ*。
GM :チェックに成功すれば、モニターに送られてくるルーレルの
心拍数や体温変化などから,ルーレルの心理状況を把握できる。
万一、ルーレルが気を失ったり恐慌状態になって操縦ができ
なくなった場合、【エレクトロニクス】判定に成功すれば、
緊急停車機能を遠隔操作で作動せることが可能だ。
覚えておくように。
エンジュ:ルーレルが焦って操縦し損ねるのっては想像できないけど、
システムのことはちゃんと覚えておくよ。
GM :では、ルーレルは【地上車全般】でチェックしてくれ。5回。
初試乗ということで無理な運転はしなくていいから、まずは
1/1で車の癖を掴んでみてくれ。
ルーレル:1/1なら大失敗以外はミスしない。
エンジュ:【精神医学】っと。うんうん、いつものルーレル。
GM :それでは全員《PER》のチェックを。
エンジュ:1ゾロだ。大失敗。
ホーク :14。低いな〜
GM :エンジュとホークはモニターしか見てない。
レイファ:《PER》はサイバー化して増強されてるのよ。
何に気づいた?
GM :レイファはコース外周の茂みで何か小さいものがキラリと
反射するのを見た。
レイファ:サイボーグライフルを撃ち込む。
ホーク :いきなりっ?!
レイファ:もちろん、当てるつもりはないわ。威嚇射撃ね。
ドォンドォンドォンドォン。
GM :何発撃ってる?!
ホーク :威嚇なのそれっ?!
レイファ:フルオートだから4発でしょ。
命中、命中…あ、ファンブルだ。ファンブルチャートは1。
GM :外れただけ。
エンジュ:威嚇を外したら命中しちゃうんじゃないの(笑)
GM :サーキットを壊してるぞ。
ま、そっちは置いといて。
ルーレルも《PER》は成功してたね。
では、小さな光の反射を視界の端に捕らえた瞬間、ごくかす
かな衝撃が車体に走る。
ルーレル:狙撃された。
GM :ルーレルに命中したわけではないが、高速運転中だ。
心理チェックをしてもらおう*。
ルーレル:問題は…ない。だが、車体の破損状況を調べたい。
ブレーキをかける。
GM :【地上車全般】に1/1成功していれば何事もなく停車でき
る。エンジュは【精神医学】をやってみるかい?
エンジュ:成功。
GM :では、インカムを通してルーレルが狙撃された旨を報告して
きたが、当人はまったく動じていないようだ。
スムーズにピットに戻ってくる。
エンジュ:大丈夫かな、車。
GM :まず車なのか?
エンジュ:う、ごめんなさい。
でも、ルーレルには命中してないって言わなかった?
GM :状況説明的には。
ルーレルは「狙撃された」としか言わなかったぞ。
ホーク :ルーレル、怪我はない?
ルーレル:平気だ。車の検査をする。
GM :傷はついているが性能に問題はない。
ホーク :そこで狙撃されたっていうのがわかったんだね?
レイファ:今、撃ったあたりを探してみるわ。
GM :もう誰もいやしないが、薬莢がひとつ、落ちていた。
ホーク :薬莢を残していくなんてプロじゃないな。
貸してくれない? 調べてみるよ。
GM :7.62mmの狙撃銃を使用したようだ。
弾頭の方も探せば見つかるが、貫通弾だね*。
ホーク :標的はルーレルじゃなくて車の方らしいよ。
レイファ:どこのどいつかしら。見つけたらタダじゃおかないから。
GM :しかし、なんでサーキットにまでサイボーグライフル持ち
込むかな。
ホーク :ああ…。ジェイ、あのお姉ちゃんに「犬」って言ってきて
ごらん。*
エンジュ:そ、それは…(笑)
ジェイ、こっちに来てなよ。
GM :「ケチがついちまったな。今日のところはこれで引き上げて、
工場の方で調整にかかるか」とミックは言います。
レイファ:ねえ、爺ちゃん。誰の仕業か、見当つかない?
GM :「さあな」
ホーク :ヴァイパー一家と揉めてるとか?
GM :《ライトニング》はいっさいスポンサーを持たないチームだ。
それはミックのポリシーらしい。過去の実績はあるんで、
いくつもの企業やマフィアが「金を出して、バックについて
やる。うちのお抱えチームになれ」と申し出ているのだが、
ミックはことごとく蹴っている。
レイファ:動機って点では、そいつら全員、クロなのよね。
ま、いいわ。帰ったら料理作る。
今日は白湯(パイタン)麺ね。
エンジュ:寝る前にジョーカーに連絡しよっと。
あのね、ルーレルがブレイクダウン・ラリーに出ることに
なったから、もうしばらくこっちに滞在することになりそう。
GM :「ええ、すでにそのニュースはこちらにも届いていますよ。
《ライトニング》復活だと、なかなかの評判です」
レイファ:散々、宣伝しといたからね。
GM :「皆さん、ミックと一緒に穴熊生活ですか?」
エンジュ:レイファがおいしい中華料理いろいろ作ってくれるから
食生活は大満足なんだけど、ルーレルとホークは朝から晩
まで…
あれ? ジョーカー、《穴熊ミッキィ》のコト、知ってる?
GM :「データの上でしたら。
いくつもの工学系企業が彼の隠棲を惜しんでいますよ」
エンジュ:昔、企業の人だったの?
あのさ、今日、テスト走行中にルーレルが撃たれそうになっ
たんだ。何かレースの裏の事情掴んでる?
GM :「ブレイクタウンの場合、強いチームを持つ者が財力を集め
やすく、発言力も強くなるという風潮があります。
ミックに政治的野心はないかもしれませんが、周囲の状況
には気を配っておいた方がいいでしょう」
エンジュ:わかった。ありがとうね、ジョーカー。
GM :「私はオフィスを離れるわけにはいきませんが、困ったこと
があったら連絡をください。できるだけ手助けしましょう。
先日の依頼では…いささか負い目を感じていますから」
レイファ:ゼロ・メンバーのこと? いいわよ、ちゃんとケリつけたし。
ホーク :うーん…殺しちゃったダケじゃあ…
エンジュ:また連絡するね〜
GM :では、その後、何日かかけて《ライトニング》をルーレルに
合わせて調整していった。
そろそろ、ルーレルは根を詰めての作業を離れて、レースの
ために体調を整えていった方がいいだろう。
「今日は《ヴァイパーズ・ファング》がテスト走行をする
そうだ。休暇を兼ねて見に行くかね?」とミックに誘われ
ますが。
ルーレル:マシンは見ておきたい。
レイファ:そうね。相手の顔を覚えておきたいわ。皆で行きましょ。
エンジュ:ジェイも来るんでしょ?
GM :レースは大好きだからね。
では、連れ立ってサーキット行った、と。
別に秘密訓練ではないので、他にも観客は来ている。
エンジュ:シャーリーのファンクラブとかありそうだよね。
スキンヘッドの兄ちゃんたちが、揃いのプリントTシャツ
着て「シャーリーちゃ〜ん!」ってドスのきいた声で応援
してるの(笑)
ホーク :あれ? 相手のドライバー、女なの?
GM :ホークは聞いてなかったのか?
ホーク :どんな感じ?
GM :《ヴァイパーズ・ファング》は、チームカラーである赤を
基調としたカラーリングで3台のエントリーマシンを統一
しているね。
レイファ:よしっ、うちはピンクにしましょう。
ルーレル:走行性能に関係ないことはしない。
ホーク :で、《ヴァイパーズ・ファング》は全員女性ですか?
(↑すごく嬉しそう)
GM :いや、女性はエースドライバーのシャーリーだけ。
ストレートロングのブルネット。ちょっとキツそうな美人だ。
ホーク :ああっ、美人のお姉様だ。
うう、俺、チームを鞍替えしたくなってきた*。
エンジュ:他のドライバーの名前は?
GM :ええっと…AとB。
レイファ:トンズラとボヤッキー?*
GM :それでもいいけど(笑)
で、ミックの姿を見つけて、声をかけてくる女性がいるよ。
情熱的な赤毛の女性。彼女が《ヴァイパーズ・ファング》の
オーナー、メラニーだそうだ。
「《ライトニング》復活ですってね。おめでとう、ミック。
でも、今年も優勝はうちがいただきよ」
レイファ:ルーレルの走りを見てから言うことね。
それとももう下見は済ませたってワケ?
エンジュ:うわ、女マフィアを挑発してる(笑)
ホーク :拾った薬莢を見せてみます。
GM :「何をプレゼントしてくれるのかと思ったら。
いきなり脅しかしら?」
ホーク :いえいえ。
エンジュ:ううん、この回答は微妙だな。
ま、僕は離れておいて(笑)
ジェイを連れて観客席の方に行くよ。
《ヴァイパーズ・ファング》の機体のデータを集めて分析
しないとね。
あ、途中でポップコーンとジュースを買って、ジェイと一緒
に食べようっと。
GM :ホントに面倒見がいいぞ(笑)
レイファ:メラニーはわたしたちを敵と認識している?
GM :敵愾心がないわけじゃないさ。
過去の成績から言って、ミックと《ライトニング》は手強い
相手なんだし。
ただ、さすがにこの場で殺意を露にしてくるようなことは
ないが。
レイファ:敵ではあっても憎悪の対象ではないってこと?
GM :真っ向からそう聞くなら、ピットに戻って来たシャーリーは
胸を張って「《ヴァイパーズ・ファング》に敵などない」と
答えるけど?
レイファ:あら、あんた、もっとイケ好かない女かと思ってたけど、
見直したわ。いい根性してる。
ホーク :レイファの同類だ(泣)
レイファ:じゃ、今日のところは引き上げましょ。
もういいでしょ、ルーレル。
ルーレル:視察は済んだのか?
レイファ:わたしは車見てもよくわかんないのよ。
皆が帰るまでは一緒に観客席にいるけどさ。
まだポップコーンある?
GM :「はい、お姉ちゃん」
ジェイは食事を作ってくれる人をドライバーの次に尊敬して
いるようです。
レイファ:今夜は何にしましょうか。
GM :では、走行テストを見学して帰宅した。
《ヴァイパーズ・ファング》のマシンは《ライトニング》と
はまったく正反対に、武装に重点を置いている。
速さで相手を圧倒するより、物理的に走行不能にしてしまおう
という作戦だ。
機体を弄るならこれが最後のチャンスです。どうする?
ルーレル:方針に変更はない。
GM :では、レース当日。
シーン5 ブレイクダウン・ラリー
レイファ:ねえねえ、オッズは?
GM :《ライトニング》は3倍。しばらくブランクがあったし、
ドライバーのルーレルは未知数だし。
レイファ:$5,000賭けるよーん♪
GM :ホークたち、サポートメンバーも配置につくように。
レイファ:3人しか申請できないんだよね。わたしとアビスは留守番か。
レースクイーンをやってもいいけどさ、あんまし胸ないんだ
よね。
ホーク :ないの?
レイファ:アーヤの方がナイスバディよ。わたしはスレンダーなの。
わたしもさ、胸筋・腹筋・大腿筋は見事についてんだけど
ねえ(笑)
じゃ、お弁当作ってスタート地点に見送りに行くよ。
アビスも来るよね。
子守してて。
ホーク :アビスに子守させるの?
あんなデカい大人が来たら、ジェイが怖がらない?
GM :ジェイは物おじしない子だから。
レイファ:この子の親は来ないの?
GM :一度も姿を見せません。
エンジュ:ミックと仲悪いのかな?
まあ、親のことはそんなに気にしてないけど、敵がジェイを
人質にとって脅しをかけてくるのがイヤだな。
レイファとアビスがいるから大丈夫だと思うけど。
レイファ:会場にLMG持ち込んでいい?
GM :い、いや、やめてください。
参加車を破壊する可能性のあるものは持ち込み禁止。
レイファ:ま、いいわ。いざとなったら手榴弾があるし。
エンジュ:一応の用心に、ボタンにカモフラージュした発信機をジェイ
に身につけさせておくよ。
GM :【エレクトロニクス】と【カモフラージュ】の組み合わせ
だな。
エンジュ:大成功。よし、それじゃあ行ってくるよ。
GM :レース前のタイムトライアルで仕掛けないんだったら、
《ライトニング》のスタートポジションは30番目くらい
だろう。
ホーク :全部で何台エントリーしてるの?
GM :50台。完走率は30%ほどだ。
バトル有りのレースだからね。
ホーク :頑張れよ、ルーレル。
ルーレル:ああ。
レイファ:無事に帰ってこられるように、なにか御守りとかあげようか。
ハチマキがいい?
ルーレル:(笑)いや…いい。
GM :ここでコースの概要を説明しておく。
一日目は比較的道幅の狭いオンロード。カーブのコース取り
や減加速のテクニックが決め手になってくる。
2日目はオフロード。戦闘可能区域だ。
3日目はオンロードだが廃墟の中で、視界のきかない複雑な
コース。ここでも戦闘は許可されている。
そして、最後はゴールまで約100キロの直線。
ルーレル:…そこはニトロ*の使い所だな。
GM :走行時間は朝7時から午後5時までの10時間に限定されて
いる。ただし、足の遅いサポートカーはその限りではない。
次のランデヴーポイントまで頑張って先回りしてくれ。
ホーク :オフロード用タイヤの換装があるから、初めの接触は今夜だ
ね。それから、戦闘でダメージを受けた場合、すぐメンナン
スに向かえるよう2日目はなるべく《ライトニング》から
離れないようにしないと。
で、2日目の夜もタイヤを交換するでしょ。
後の一回は最後の戦闘でトラブったときのため…
ううん、キワドイなあ。
ルーレル、あまり壊さないように走ってくれよ。
ルーレル:わかってる。
GM :では、レース開始の時間だ。
シグナルが点灯する。パッパッパーン、スタート!
レイファ:行っけぇーっ!
GM :まずは【地上車全般】で判定。
ルーレル:成功。MV値は147。
GM :スタートでの出遅れはなかった。
しかし、3秒で147メートルって…時速176キロ
オーバーだよ。
しかも巡行時は戦闘時の2倍以上の計算だぞ?
レイファ:すごい。トップになったの?
GM :いやいや、現在、順位は30位。
レイファ:うーん。まだ後ろの方ねぇ。
GM :では、そろそろサポートチームも出発した方がいいでしょう。
サポートチームはネオ=アップル市街を通り抜けて先回り
することになる。
エンジュ、ランデヴーポイントを算出してください。
エンジュ:いいよ。
ルーレルのスピード、こっちのスピード、合流時間と市街地
の渋滞情報を加味して…ピッピッと弾き出した。
GM :それでは、運転はホークに任せる。
普通に運転する分には、チェックは必要ない。
さて、ルーレル。今から5回の判定をしてもらうが、1/1
なら現状維持、1/2なら2台抜く。1/4なら5台抜き。
失敗なら抜かれるということで、難易度は自己申請。
ルーレル:ここでは特に仕掛けない。現状維持で。
GM :では、午前中は30位をキープ。
《ヴァイパーズ・ファング》は遥かに先行していて、視認
すらできない。
レイファ:ルーレル、頑張れ、《ヴァイパーズ・ファング》なんて
蹴散らせーっ!
GM :すると、周囲の《ヴァイパーズ・ファング》ファンが
「なんだとぉ、この身の程知らずがぁ」と詰め寄ってきます。
レイファ:やる気ね! いいじゃない。蹴る!
ホーク :もう乱闘してるよ(泣)
エンジュ:ジェイから目を離さないで〜
レイファ:ああ、そうだった。
子供がいるから、戦闘は適当に切り上げて、「お弁当よ〜」。
GM :アビスに肩車されてはしゃぎながらジェイが手を振る。
エンジュ:うひゃー。
なんか家族してるよ、親子でレース観戦だよ(笑)
GM :では孤独なルーレル。
《ライトニング》に対して体当たりをしかけてくる車がある。
ルーレル:戦闘エリアか?
GM :いや、違う。
だが、狭い道だし「いいコースを狙って走ってたら、つい
つい接触してしまいました」という説明で済む事故はまま
あることで、このくらいは常套手段だね。
ルーレル:加速して躱そう。
GM :追ってくる。【地上車全般】1/2。
ルーレル:成功。
GM :君は巧妙に擦り抜けた。
相手の車は勢い余って分離帯に突っ込んでクラッシュ。
ドッカーン。
これでリタイヤだな。
ホーク :完走率が低いわけだ…
GM :ではホーク、《PER》チェック。
ホーク :ん? なんだ?*
GM :ミックが袖を引いて教えるよ。
「尾けてくる車がいるぞ」
ホーク :うわっ、サポートの妨害ってありなのか?!
GM :禁止ですが、ここはフリータウンだ*。
バンデットが襲撃して来る可能性も0ではないって状況では
あるしねぇ。やり方はいくらでも。
ホーク :撒きますか? それとも…
GM :「決まっとろうが。身の程知らずめが。くくく」
ホーク :こ、こっちの武装は?
GM :ミックがコンソールパネルのボタンを押す。
すると、ハウジングされていた120mm無反動砲がカーゴ
の上板に競り上がってくる。
レイファ:ちゃんと迎撃準備はしてあるのね。ホーク、外しちゃダメよ。
ホーク :ここ市街地でしょ?!
120mm無反動砲はヤバすぎますって*。
GM :後続の車もビビっているようだ。
「構わん。撃ったれ」とミックはけしかけます。
ホーク :ダメです。被害が大きすぎますからっ
GM :「仕方ない奴だな」とミックは横から手を伸ばして…
ホーク :あああっ、止めます!
GM :「ポチッとな」
ホーク :わあぁぁぁ。*
GM :尾行車のフロントカバーの上で爆竹が弾けます。
パパパパパン!
尾行車はハンドル操作を誤って、路肩に乗り上げる。
ミックは「うひひひひ」と笑っています。
ホーク :あ、ああ…花火か。
GM :「まだしつこくちょっかいをかけてくるようだったら、
そのときは…な」
レイファ:いい。この爺ちゃんもいい味出してるよ。ひゅう♪
エンジュ:またジジコン・レイファが騒いでる(笑)
それはともかく…ルーレルだけじゃなく、こっちにも手を
出してくるなんて、徹底して妨害されてるなあ。
ちょっとジョーカーに連絡を取ってみるよ。
GM :「はい、オフィス・ジョーカーです」
エンジュ:《ブレイクダウン・ラリー》が始まったよ。見てる?
GM :「ええ、定時にスタートしたようですね。知ってます」
エンジュ:知ってますって…見てないな(笑)
まあ、いいや。ジョーカーもシリウスの依頼で忙しいんだろ
うし。
あのね、レース初日なのに、もういろいろと妨害が始まって
てさぁ。
ブレイクタウンの権力抗争って、結構、触発寸前になってる
んじゃない?
レースの間、邪魔されないようにしたいんだけど。
GM :「今、動ける人間は誰ですか?」
エンジュ:動ける…って?
GM :「あなたはサポートチームとして、ブレイクタウンを離れて
いるのでしょう?
ブレイクタウンで行動待機している人を教えてください。
その顔触れによって打つ手を考えましょう」
エンジュ:レイファとアビス。
GM :「……他に…」
エンジュ:レイファとアビスだけ(笑)
GM :「…下手に動かさない方がよろしいのではないですか」
エンジュ:ゴールの街が壊滅したら困るもんね(笑)
GM :「ブレイクタウンの情勢には注意しておきます。では」
エンジュ:またね。
レイファ:レースがスタートしちゃうとこっちは暇ね。
巨大スクリーンで応援するのに飽きたら、工場に帰るわ。
夕飯にしましょ。
エンジュ:レース見ながらご飯食べてるだけ。うーん、珍しいね。
GM :太るぞ、レイファ。
レイファ:うるさいわね。
今日は飲茶。デサートは何作りましょうか?
ホーク :ああ、主婦してる〜
GM :レイファとアビス。《PER》のチェック。
レイファ:闘いの予感♪
GM :時刻は夕方。工場への帰宅途中。
後ろから尾けてくる奴らがいるのに気づく。
アビス :奴ら、というからには複数だな。
レイファ:後方だけね?
GM :後方のみ。5人。
レイファ:アビスにさりげなく合図。
アビス :読み取った。
レイファ:アビスが振り返って追っ手に対峙するのと同時に、わたしは
ジェイを小脇に抱えて走る。
このサイバーレッグの脚力に敵う奴がそうそういるとは思え
ない。
工場についたら、ジェイを安全な場所に置いて、LMGを
構える。
アビス :かかってくる奴はいるか?
GM :ひとり、ナイフを出して突っ掛かってくる。
アビス :こっちにもナイフはあるが、ここは【素手戦闘】で行こう。
68で成功。
GM :68+《STR》ボーナスでダメージ判定…
拳で殴って、間違いなく、ノックアウトだな。
他の奴らは恐れをなしている。
アビス :誰の差し金か聞いておこう。
GM :《WIL》の判定には失敗しているので、すっかり恐慌状態
だな。
「わ、わかった、なんでも言う…
オレたちはランドルクに頼まれて…」
アビス :ランドルク? 聞かない名だが…
GM :ファング一家の管財人だそうだ。
アビス :そこまで聞けば問題ないだろう。逃げるに任せる。
ジョーカーに連絡をとって、そのランドルクという奴の
データを送ってもらおう。
GM :ランドルク・カッツェ。計理士だ。
金の扱いは巧いんだが、女癖が悪く、そのせいで前の組織
から追放された。最近になってファング一家に拾われた
もよう。
エンジュ:《ナイトメア》とは関係ないのかな?
レイファ:ただのザコよ。
この一件、メラニーが噛んでる気配はないのね?
GM :完全にランドルクの独断のようです。
レイファ:馬鹿な男ね。よし。レースが終わるまでは何もしないわ。
ジェイを守る方に専念する。
GM :レイファとアビスの鉄壁のガードがあれば、ランドルクには
もはや手が出せないでしょう。
レイファ:じゃあ、夕飯にするわよ〜
ホーク :鉄壁のホームドラマだ…
GM :では、エンジュ。そろそろ、詳細なランデヴーポイントを
算出して、ルーレルを誘導してくれ。
エンジュ:はいはーい。
GM :では、1日目が終わったところで、ルーレルの順位は25位
かな。今日一日で10台ほどがトラブルや事故でリタイヤ
している。
ホーク :40台中、25位かぁ。
ルーレル:あと2日…
ホーク :そうだね、あと2日あるよ。これからさ。
GM :一回のサポートは2時間までしか認められていませんので、
ちゃっちゃと整備してください。
ホーク :まずはタイヤ交換だね。
ルーレル:手伝う。あ…失敗。
ホーク :なんでこんなトコで(笑)
あとは俺とミックでやるから。
エンジュ:そうだよ。ルーレルは一日、車走らせてて疲れてるんだから
さ、休んどきなよ。
あ、これ、レイファが持たせてくれた夕飯。
レンジでチンするだけでおいしいって。
GM :マシンに異状はなかった。
では、ホークたちは次のランデヴーポイントに向けて出発
してくれ。
エンジュ:また明日ね〜
ルーレル:寝る。
GM :では二日目。走行開始から1時間で戦闘が許可になります。
ルーレル:索敵しつつ急ごう。
GM :後方から、3台のヴィークルが君の尻を追って来る。
エンジュ:3台? 《ヴァイパーズ・ファング》?
GM :いや、彼らはもうずっと先に行ってるよ。
さあ、照準に捉えられないよう【地上車全般】1/2で
チェックしてくれ。3回。
ルーレル:成功、失敗、成功…
GM :では、こちらの攻撃は1回。【搭載火器】は成功。
命中した。装甲値は?
ルーレル:A80。
GM :80?! それはすごいな。
ルーレル:ハイ=チョバムアーマーの全面装甲。
ホーク :機動回避が使えないからね。硬く、かつ速くしなきゃいけな
いってんで、これでもいろいろ考えたんですよ。
ホントは上限の100まで上げようかとも思ったんだけど。
GM :戦闘力のない戦車かい。
弾丸は命中するにはしたが、《ライトニング》にダメージを
与えることはできなかった。
これはなかなか死角をついた作戦だな。さて、どうしよう…
エンジュ:マシンがそこまで硬いなら、中身を狙うべきだね。
ドライバーはノンサイバーだし。
心身双方からプレッシャーを与えて、操縦ミスを誘うのは
どう? 爆薬系の火器で煙幕を張るとか−−
ホーク :エンジュっ?! 何言ってんだっ?!
GM :ああ、今のはプレイヤー発言でしょう。
この人、たまに素に戻るから(笑)
エンジュ:ルーレル〜、頑張ってー(笑)
GM :でも、実際、その作戦が効果的だろうね。
弾幕作戦だ。ルーレル、《WIL》のチェックを。
ルーレル:23。
エンジュ:動じてないよ。冷静だねぇ。
レイファ:まったくの無感動?
ルーレル:そういうキャラでは…
GM :平常心で運転できる。【地上車全般】1/1を3回。
ルーレル:あ…失敗。
ホーク :なんでだっ
ルーレル:…不本意なので、《LUC》を使って振り直す。
GM :三回とも成功したなら、君は相手の猛攻を巧みに躱して走り
続ける。
そのうち、後ろの連中は自分たちで撃ち合いを始めた。
見渡せば、そこかしこでバトルやその残骸が確認できる。
現在、走行中のヴィークルは半減して20台。
ルーレルは12位につけている。撃破数では《ヴァイパー
ズ・ファング》がダントツだそうだ。
いつものように3台で連携して敵を潰していってるらしい。
レイファ:画面を見て応援してるわ。
大丈夫。ルーレルらしい走りをしてる。
エンジュ:一応、ルーレルと連絡を取ってみよう。
メンテナンスが不要なら、夕刻のランデヴーポイントまで
直行するつもりだけど?
ルーレル:わかった。
GM :それでは、午後の走行チェック。
道が悪いので、基本1/2で【地上車全般】を振ってもらお
う。
ルーレル:失敗、成功、成功。
GM :では、ちょっと順位を上げて10位で今日は終わりだな。
明日、一日の勝負だ。《SUV》のチェックを。
ルーレル:18。
GM :サバイバルランクはD?
じゃあ、ちゃんと休めば、マイナス修正を食らうような疲れ
は残らないでしょう。
ホークたちの到着を待って作業に入ってください。
エンジュ:あ、あれ? 【土地勘】に失敗だ。
間違ったナビしてたみたい。
この辺のはずなのに、ルーレルがいな〜い。
ホーク :ええっ? もう一回、計算しなおして。
俺が【土地勘】試すから。
GM :では、1時間ほどで合流できた。
ルーレル:遅れた…か?
ホーク :ごめん、ちょっと道に迷って。
まあ、2時間あれば整備は終わるよ。
そんなに壊してないみたいだし。
エンジュ:はーい。レイファ手作りの春巻き。
ルーレル:…どうも。
GM :エネルギー充填とタイヤ交換以外には、これといった
メンテナンスは不要だね。
「泣いても笑っても、明日が最終日だ。頑張ってくれい」
とミックに肩を叩かれます。
ルーレル:全力で。
エンジュ:それじゃ、ゴールで待ってるね。
GM :では、いよいよ最終日。
シーン6 ゴール
GM :今日も、走行開始から1時間たった時点でバトル解禁。
夜の間に弾丸を補充して、皆、派手に撃ち合うね。
今朝のコースは障害物の多いアンバーゾーンの廃墟だ。
ルーレル:遮蔽になるだろう。
GM :確かに遮蔽になってくれるが、ドライブテクニックも要求
されるコースだ。基本1/2でチェックを3回。
ルーレル:《LUC》を使って成功させておく。
GM :エンジュ、廃墟の航空写真を使って、ルーレルを誘導。
エンジュ:はい。あ、絶対成功だ〜♪
GM :では、廃墟を抜ける最短コースを指示できた。
これで何台かパスしたね。現在、6位。
ホーク :お、結構いいとこまで来てるぞ。
GM :ルーレル《PER》のチェック。
ルーレル:この出目だと失敗か。
GM :そろそろ疲れが出てきたかね。
路面に薄くオイルが撒かれているのを見逃した。
スリップする。1/4で判定。
ルーレル:残り少ないが…《LUC》を2ポイント使用。
GM :なんとか体勢を立て直した。
が、すぐ後ろから追い上げてきた奴が君を狙っている。
ルーレル:廃墟を抜けたなら、ニトロを使って振り切る。
GM :爆発的な加速を得た。だが、身体にはものすごい負担が
かかるな。
エンジュ:【精神医学】は…またしても絶対成功だ。ルーレルの方は?
ルーレル:心理チェックは問題ない。
GM :血圧、心拍数からすると、身体に相当な負担がかかっている
のがわかるが、ルーレルは落ち着いているようだ。
1/1で判定を。
エンジュ:頑張って。声だけだけど、近くにいるよ。
ルーレル:ありがとさん。
GM :後続の車は引き離した。
前方に2台の車が見える。
一台は《ヴァイパーズ・ファング》だ。
ルーレル:そろそろニトロが切れるか。
《ヴァイパーズ・ファング》のジェットストリーム*に。
GM :それは1/4で判定だ。
ルーレル:入った。
GM :ジェットストリームに入られて、《ヴァイパーズ・ファン
グ》のスピードが落ちた。
もう一方の車が先行するが、《ヴァイパーズ・ファング》が
すかさずそれを攻撃する。ソリッドシューターのAT弾だ。
ルーレル:たまらんな。
GM :攻撃された車は大破してリタイヤ。
ルーレル:ジェットストリームから出て加速。判定1/2で成功。
GM :それは追いきれないな。
さらに前方《ヴァイパーズ・ファング》1台。
レイファ:今、何位なの?
ホーク :4位。後は《ヴァイパーズ・ファング》が2台と…
残りは誰?
GM :ブルック一家のお抱えチーム《バッド・スピリッツ》だ。
現在、シャーリーと首位を争っている。
レイファ:追いつけ!
GM :《ヴァイパーズ・ファング》Bはルーレルに体当たりを
仕掛けてくるが?
ホーク :またか。避けろ、ルーレル。
GM :こいつは体当たり用の衝角をホイールに装備している。
しかも、端から相打ち覚悟のようだ。
ホーク :ええっ?!
GM :「シャーリーを優勝させるために、ここで貴様を潰す」
エンジュ:うーん。チームワークは怖いね。
レイファ:ルーレル、負けるな。あんたは速い。
ルーレル:1/2で成功しているが…
GM :それでは振り切れない。
こちらの体当たり。まあ、車の装甲は抜けないだろうが、
ルーレルは心理チェック。
エンジュ:うわ、ごめん。こっちが【精神医学】失敗してるよ。
ルーレル:ん…17か。どうかな。
GM :なんとか平常心。1/2で【地上車全般】チェックを。
ルーレル:それは成功。
GM :スピードと安定性は維持している。
ホーク :ふぅ。
GM :間もなく、最終カーブ、後は100キロの直線になる。
ルーレル:こちらから当てる。
GM :350キロ以上で走る車体が接触。
その衝撃でこっちはハンドルを切り損ねた。
カーブを曲がり切れない。
レイファ:さよーならー♪
GM :さあ、最終100キロ。
《バッド・スピリッツ》と《ヴァイパーズ・ファング》の
影は見えている。
ルーレル:ニトロ。
GM :【地上車全般】1/2。そして、《SUV》のチェックを。
ルーレル:耐えておく。
GM :《バッド・スピリッツ》を抜き去った。
《ヴァイパーズ・ファング》のシャーリーと並ぶ。
レイファ:頑張れー!
GM :シャーリーはちらっとルーレルを見て赤い唇を引き、こちら
もラストスパート。ニトロに点火だ。
ホーク :どうなるっ?
GM :後は運だろうね。
ルーレル:最後の《LUC》を使う。
GM :判定は1/4。
ルーレル:キツいな…
GM :2台の車は並んでゴールに突っ込んでくる。
誰の目にもその勝敗は断言できなかった。
だが、やがてコンピュータが弾き出した判定は、シャーリー
の方がわずかに先行、というものだった。
ルーレル:…すまない、力及ばず、だ。
レイファ:う〜ん。準優勝、か。
ホーク :ルーレルも車も無事だったし、いやぁ、健闘したと思うよ。
ルーレル:ミックに挨拶をしたい。
GM :「悪くない成績だ、ルーレル。
少なくとも、ワシは落胆などしておらん。
むしろ、今から来年が楽しみだ」
ルーレル:来年か…(微笑)
GM :準優勝の賞金は$30,000です。
そのうち、$20,000ドルは《ライトニング》ビルドア
ップの支払い用にミックに渡してください。
ルーレルには$10,000が残ります。
レイファ:よーし。皆で飲みに行こう。もちろん、ルーレルの奢り♪
ホーク :また宴会?
レイファ:あんたたち、ここしばらく飲んでないでしょ?
エンジュ:ルーレルは休ませてあげた方がいいんじゃない?
レイファ:まあね。今日は軽く乾杯して引き上げるわよ。
わたしにもまだやること残ってるしね!
ホーク :う…やっぱり行くの?
レイファ:当然でしょ!
シーン7 場外乱闘
レイファ:じゃ、ファング一家に乗り込むわ。
GM :こっちは優勝祝賀パーティがまだ続いている。
レイファ:その辺の奴に聞いてみよう。ランドルクってどいつ?
GM :「えっと、ランドルクさんは…」
下っ端風の若者が辺りを見渡します。
「あれ? どこ行ったんだろう? さっきまでそこに…」
レイファ:逃げたの?
GM :すると、また別の男が言います。
「ランドルクさんなら、さっき、電話がかかってきて、
事務所の方に戻ったよ」
レイファ:事務所ってどこ?
GM :あっち。
レイファ:行った。
GM :《PER》のチェックだな。
事務所は閑散としている。
祝賀会で人が出払っているにしても静かすぎる。
レイファ:妙ね…用心して入りましょう。
GM :扉の陰に男がふたりほど倒れている。
レイファ:ランドルク?
GM :いや、下っ端の若者。見たところ、外傷はない。
と、二階の方で男の上ずった怒鳴り声がする。
レイファ:ひとり?
GM :ひとりだ。
で、喚いている最中でその声が途絶え、ドサリと重い音が…
レイファ:階段を駆け登る。
GM :ドアは開け放たれている。倒れたランドルクの側に…
レイファ:LMG向ける。
GM :立っているのはアビスだが(笑)
レイファ:アビス? あんた、ここで何を…
GM :意図したところはレイファと同じだ。
レイファ:なによ、声かけてくれたっていいじゃない。
GM :「屋内戦になる前に終わらせようと思ってな」
レイファ:あはは…LMGを背後に隠そう。
そんなことしないって〜
GM :ホントかな(笑)
アビスはランドルク充てに「裏帳簿はいただいたぞ」と
メッセージを送り、ランドルクが慌てて確認しに来たところ
をぶちのめしたそうだ。
で、ランドルクが隠そうとしていたデータも手に入れた。
「これをメラニーに見せれば、彼女もこいつを追い出すのは
間違いない」
レイファ:よし、そうしましょう。
ホーク :とりあえず、ケリはつけたね。
シーン8 RETURN
エンジュ:なんだかんだで随分、この町に長居しちゃったね。
ジョーカーのとこに帰ろうよ。
GM :では、ミックとジェイが見送りに来る。
エンジュ:ジェイはまたひとり? 親、なにしてんだろう?
GM :別段、事件があったわけじゃないから心配しなくていいよ。
ジェイはまだ興奮が冷めやらない様子だ。
「すごいレースだったね。毎年見てるけど、こんなレース
初めてさ」
《ライトニング》が連戦連勝してた頃、ジェイはまだ生まれ
てなかったからね。
ホーク :ああ、坊や。おじいさんを見習って、立派なエンジニアに
なるんだよ。
GM :「えー、オイラはやっぱりエンジニアよりドライバーに
なりたいな。その方が格好いいもん」
ホーク :でも、車がなきゃルーレルだって走れないでしょう、ねえ。
ルーレル:(うなずく)
レイファ:なりたいものになればいいじゃない。
腕のいい運転手になったらわたしのとこに来なさいよ。
エンジュ:いつの話かな(笑)
GM :一方、ミックはルーレルに言う。
「おいぼれの酔狂に付き合ってくれてありがとうよ」
ルーレル:いい機体だった。勝てなかったのはおれの腕だ。
GM :「なに、ワシの見込みは間違っておらんさ」
ルーレル:そいつで走れて、楽しかった。
GM :「そいつは最高の賛辞だ」
約束は求めないが、ミックはまた来年もルーレルが参戦して
くれることを望んでいる。
ホーク :まあ、それまで無事にいられたらですね。
レイファ:わたしは来てもいいわよ。
エンジュ:なにしに(笑)
GM :愚問だな。
では、出発の時刻だ。
レイファ:よし。中華料理も満喫したし、うちに帰りましょう。
GM :「またねー」ということで、きみたちはマホロバストリート
に戻ってきた。
ホーク :技能はほとんど上がらなかったな。
GM :まあ、今回はルーレルを中心にシナリオを作ってみた。
こうでもしないと主役を張らないキャラだし。
ホーク :主役になってもしゃべらないね。
ルーレル:…そうか?
GM :ランドブラスターはチームの中にいると単なる「足」になり
がちだけど、ひとりでも充分戦えるクラスなんだってところ
をアピールしようと思ったんだが…
ホーク :一発も撃たなかった、と。
GM :基本的にルーレルはロードラッシャー寄りなんだよな。
ルーレル:できるかぎりは走りで勝負したい。
エンジュ:でも、火器持たなくても充分、見せ場あったじゃない。
「サイバーリンクがないと回避行動不可」ってルールを
読んだときはさ、ノンサイバーで運転するのって自殺行為
だと思ったけど、装甲性能上げることでカバーできるんだっ
てわかったし。
GM :たいていは装甲と兵器で兵装ENCを分割するもんだって
概念があるからな。
まあ、今回はレースという特殊条件もあったが、ルーレルの
こだわりは評価するぞ。
己の生き方にこだわってこそのハードボイルドだ。
ホーク :ハードボイルドですか。
エンジュ:なんだってよ(笑) メタルヘッドは。
GM :おまえらには期待しとらん。
ホーク :なんでっ…
GM :(無視して)さて、今回は外伝なんで特に後日談も付さない。
ホークの言うとおり、《ナイトメア》との戦いを終えて、
生きていられたらまたブレイクタウンに行ってみるのも
いいだろう。
レイファ:勝負ね♪
ホーク :ああ、懲りてない…
外伝1 END
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