このシナリオはキャンペーン世界を使った別GMによる外伝です。

  シリウスソロ #2
  仮面の下の顔

                   >>>章の目次

   1 護衛

GM  :今、ジョーカーのオフィスに来ています。*
シリウス:なんだ、もう中にいるのか。
GM  :そうしないとあなたは、ジョーカーが「来てください」と
     言っても、素直に行かないかもしれないじゃありませんか(笑)
シリウス:否定はせんが、もうオフィスまで来てるんなら仕方がない。
     ここはおとなしく奴の話を聞いてやろう。
     何の用だ。
GM  :「仕事の話です」
シリウス:無論だ。おまえとそれ以外の話をするつもりはない。
GM  :「まったく、もう少し婉曲的な表現はできないんですか?」
シリウス:貴様のようにヒネくれちゃいないんでな。
GM  :まあ、これくらいの応酬はいつものことなんでしょう。
     受け流すことにします。
     ジョーカーが言うには「ボディガードの依頼を受ける余裕は
     ありますか?」とのことです。
シリウス:期間は?
GM  :「明日の晩、ファーストセキュリティエリアでパーティが
      あります。
      護衛をお願いするのはその時だけです。
      移動も含めて、半日といったところでしょうか」
シリウス:臨時のボディガードなんだな? 
     しかし、明日というのは急だな。
     事前に相手と打ち合わせする時間はあるのか?
GM  :「問題ありません」
シリウス:こっちの都合も聞かずに言っていいのか。
GM  :「なんなら今すぐ初めていただいても結構ですよ」
シリウス:なに?
GM  :「今回の護衛対象は私です」
シリウス:……こいつ、何を企んでやがる。
GM  :「ハンターに仕事を斡旋するのがブローカーの役目でしょう?」
シリウス:くそ、ジョーカーのボディガードなんてやりたくもないが、
     そうするとシナリオが進まなそうだしな(笑) 
     引き受けてやろう。
GM  :「ありがとうございます」
     先程の説明にもあったとおり、パーティ会場はファースト
     セキュリティエリア*なので、装備は考慮してください。
シリウス:う、バトルライフルや20mmバルカンが持ち込めないのか。
     しかもパーティだと?
GM  :間違っても耐弾ロングコートなんて着てこないでくださいね。
シリウス:なんてこった。
GM  :準備を整えて、明日の夕方、ここへ迎えに来てください。
シリウス:場所とパーティの趣旨だけは聞いておくぞ。
GM  :合資会社設立のための親睦パーティです。
     場所はホテル・マンダリン。設備はいいホテルですよ。
シリウス:ジョーカーから聞き出せるのはそれだけか? 
     なら、オフィスを出たら、《ワイルド・ギース》へ行くぞ。
     ジョーカーの奴、きっと俺に話してないウラがあるはずだ。
     じいさんにそれを探ってもらう。
GM  :「メシ代込みで$1,500だ」
シリウス:ツケも溜まってるからな、ここは言い値で払っておく。
GM  :それでは、パーティの招待客名簿を出してくれます。
     出席者の顔触れはおおよそ、出資者サイドと、設立される
     新会社で働く役員・研究者とに分けられます。
シリウス:研究員? 何の会社だ?
GM  :エレクトロニクス関連ですね。
シリウス:それこそジョーカーの守備範囲だな。
     研究内容を聞いても俺にはわからんだろう。
     で、出席者名簿の中に見知った名前は?
GM  :それには《PER》のチェック。
シリウス:失敗してもじじいが教えてくれると思うがな。
GM  :では、出資者側のリストに一カ所、オールドギースが印をつけた
     名前を見つけました。
シリウス:こいつは?
GM  :「テキサナから進出してきたマフィアが運営しとる合法企業
      じゃな」
シリウス:マネーロンダリング用のペーパーカンパニーというわけか。
     ふん、キナ臭くなってきたじゃないか。
     そのマフィアについて、もうちょっと聞かせてもらおう。
GM  :テキサナから進出してきたマフィアで《ビゾンテ・ファミ
     リー》。
     ちなみに「ビゾンテ」はイタリア語で「野牛」の意味です。
シリウス:ああ、英語に直せば「バイソン」だな。
     しかし、イタリアン・マフィアか…
GM  :傭兵やフリータウンの肉体労働者に仕事を斡旋仲介するのが
     主な稼ぎになっているということです。
     「口入れ屋」というヤツですね。
シリウス:この世界のマフィアにしちゃ、マトモなシノギじゃないか。
GM  :ボスの名前はレオナルド。三十代半ばのまだ若い男です。
     ネオ=アップルに進出してきたのはこの男の代になってから。
     で、今回のパーティに出席するのはレオナルドの縁者だそう
     です。
シリウス:血縁という意味か?
GM  :弟だそうです。
     社長という肩書にはなっていますが、まだ若いし、特にこれと
     いった業績もありません。まあ、お飾りでしょうね。
シリウス:名前は? リストに載ってるんだろう?
GM  :ジューリオです。
シリウス:わかるなら顔も確認しておこう。
     そいつもボディガードは連れてくるんだろうが、そこまでは
     わからんよな。
GM  :提供できる情報はこのくらいです。
シリウス:じじいに礼を言っておくぜ。

  2 視線

GM  :では、翌日になります。改めて、武装の申請を。
シリウス:車はMAX−7*だ。
     前の晩のうちに砲身は取り外して、ゲートインスペクター*
     うるさく問いつめられないようにしておく。
     今回は純粋な装甲効果のみだ。
GM  :その作業は【大型メカニクス】ですね。
シリウス:オールドギースの工房でやってもいいぜ。
GM  :ならば、失敗ということはないでしょう。
シリウス:武器は護身用のみ携帯許可となると、.357マグナムか9mm
     カートレス…威力で選ぶか装弾数を取るかの問題だな。
     よし、ここは.357で。
     何かあったら敵から武器を奪えばいいんだ。
     あと、例によってワイヤーは隠し持って行くぞ。
GM  :了解しました。
     着る物は? あ、これは防御効果のあるものを着て行くか、と
     いう質問です。
     基本的にドレスコードはフォーマル。
     スーツもしくはタキシードになりますので。
シリウス:ファイバーシャツを身につけていこう。
     気休め程度にしかならないがな。
GM  :ジョーカーからは4時にオフィスに来てくれるよう頼まれて
     います。
シリウス:時間ちょうどに着くように行くぞ。
GM  :早めには来ないんですね? 
     そこまでジョーカーと顔を合わせていたくないと?
シリウス:それもあるが(笑)、実際のところ、早く着きすぎて相手を
     待っている間に攻撃を受けるという可能性をできるだけ排除する
     意味で定刻通りに動いている。
GM  :ほほう。プロ意識でやっているんですね。
     では、定刻通りに到着すると、準備を整えたジョーカーが
     MAX−7の助手席に乗り込みます。
     「今日はよろしくお願いします」
シリウス:安心しろ。仕事として請け負ったからには手は抜かん。
GM  :「それでも、あなたに守ってもらえるのは…
      そう意識するのは、久しぶりです」
シリウス:こいつはイチイチ俺の勘に触ることを。
     …っていうかGMさあ、わざとやってんだろ?
GM  :そんな。わたしはジョーカー、好きなんですよ(笑)
シリウス:ジョーカーの屈折した心境が、だろ。
GM  :痺れますね。
シリウス:歪んでやがる(笑) 
     ジョーカーの話し相手になることまでは契約に入ってないから
     な、ということで黙って車を操縦する。
GM  :ハイウェイに乗ってしまえば、自動操縦にもできますが。
シリウス:いや、自分で運転する。できるだけ機械には頼らない。
GM  :「これだけ高性能な車両を操っているのがノンサイバーという
      のも珍しいですが、不思議と違和感はありませんね。
      考えてみれば、この車ももう、ショーンよりあなたの方が
      長く…」
シリウス:アクセルを踏み込む。
GM  :「−−!」
シリウス:黙っていろ。
GM  :「はい…」
     傍若無人なボディガードだなあ(笑)
シリウス:貴様が余計なことばかり言うからだろうが!
GM  :あまり飛ばしているとHiP*が追ってきますよ?
シリウス:わかってる。ジョーカーがおとなしくなったらすぐに速度は
     落とす。
GM  :ハイウェイが順調に流れていれば、ホテル・マンダリンまで
     2時間くらいで到着します。
     一応、《PER》のチェックをしてもらいましょうかね。
シリウス:尾行でもついているのか? くそっ、失敗した。
GM  :苛ついて運転してるからです。
シリウス:誰のせいだと思ってんだ、この野郎。
     このスピードで放り出されたいか。
GM  :よしてください(笑) 
     では、これといった事件もなくホテルに着きました。
     ようやく、重苦しい密室から解放されます。
シリウス:周囲の安全を確認してからジョーカーを会場に連れてゆくぞ。
GM  :背中について歩くことになるんですかね?
シリウス:個人のボディガードだからな。
     出入り口の警備は会場か主催者側で雇った連中が担当してる
     だろう。
     それと、万一のときの脱出経路はあらかじめ確認しておく。
GM  :では、定刻通りにパーティが始まります。立食形式ですね。
     会場では、ジョーカーはあなたを空気のようなものとして
     扱い、気にかけている素振りは見せません。
シリウス:出席者はどれくらいいるんだ?
GM  :招待客とホテル側スタッフ等を合わせて、会場にいる総数は
     2〜300人といったところです。
シリウス:ジョーカーの右側、やや後ろに控えているぞ。
     万一のときにはジョーカーを左手で引きずり倒すと同時に応射
     する。
GM  :まじめに仕事していますね。では《PER》のチェックを。
シリウス:何に気づく?
GM  :何者かに注視されているような感覚があります。
     ジョーカーではなく、あなたに対して向けられた視線です。
シリウス:ほう。俺にか。殺気じゃないんだな?
GM  :今のところは。
シリウス:楽しみな答えだ。
GM  :では、しばらく歓談した後、ジョーカーは「控室に行きます」
     と声をかけて出て行きます。
シリウス:ついて行こう。
GM  :パーティホールの周辺にいくつかの部屋が、休憩室あるいは
     喫煙室として用意されています。
     ジョーカーは時計に目をやり、そのひとつに入って行きます。
シリウス:個室なのか?
GM  :ドアは閉められますが、ジョーカー専用に割り当てられた
     控室というわけではありません。誰でも自由に使えます。
     で、君たちが中に入ってゆくと、背の高い男がひとりいます。
シリウス:見覚えは?
GM  :ないですね。
     ジョーカーが男に「お待たせしてしまいましたか?」と問うと、
     男は「いいえ。こちらの都合で先に来ていただけです」と
     答える。
シリウス:ジョーカーの知り合いなんだな? なら黙っていよう。
GM  :男は君と同じボディガード風のいで立ちです。
     ジョーカーが彼に君を紹介します。
     「こちらがシリウス。オフィス・ジョーカーと専属契約している
      ハスラーです」
シリウス:ボディガードじゃなく、ハスラーだと言ったのか。まあいいが。
GM  :続いて、ジョーカーはシリウスに男を引き合わせます。
     「シリウス、こらちはテス・クローク。
      あなたに依頼したいことがあるそうです」
     男はシリウスにうなずきかける。
     「おれのことはテスと呼んでください」
シリウス:依頼だと? ジョーカー、貴様、何を考えている。
GM  :「仕事の話はどこででもできますよ。
      私のいる場所が《オフィス・ジョーカー》です」
シリウス:これが目的で俺を連れてきたな?
GM  :「今夜、護衛していただいたことに関する報酬はきちんと
      お支払いします。
      あなたのことです、オールドギースの情報を頼って散財した
      でしょうからね」
シリウス:言ってくれる。
     で、テスという男の依頼は何だ。
GM  :「それはブローカーである私から説明させてもらいましょう」
     ジョーカーは持ち前の完璧なイントネーションで語りはじめる。
     「依頼内容は移送と護衛です。
      ある人物をこのテスから引き受け、フリータウンのある地点
      まで無事に送り届けて欲しい。
      実行は三日後。報酬は$20,000です」
シリウス:この街の中のみの仕事だな?
GM  :「そうです」
シリウス:運ぶのは一人か?
GM  :「はい。テスはRVポイント*でその人物をあなたに引き渡した
      後、立ち去ります」
シリウス:もし、約束の場所まで、テスがそいつを連れてこられなかった
     らどうする。
GM  :「二度目のチャンスはないでしょう。
      依頼人側の契約違反ということで、あなたには規定の違約金が
      支払われます。
      仕事料の$20,000についてはすでに支払い保証を受けて
      います。
      あなたがもし、任務を果たせず死んだ場合でも、20%は
      あなたの葬儀代として使えることになっていますよ」
シリウス:手回しのいいことだな、ジョーカー。
     そうだな、短期間でカタのつく仕事にしては報酬は悪くない。
     このテスという依頼人も堅い奴だと思う。
     引き受けていい仕事だろう。
     老婆心で聞いておくが、運ぶのは人間ひとりだな? 
     そいつにドラッグ運びなんかさせるなよ。
GM  :「心得ています」
     では、受諾の返事をすると、テスはあなたを正面から見つめて
     謝意を示します。
     「先ほど、会場で彼を護衛するあなたの挙止を確認させて
      もらった。
      あなたなら、ソニアを無事に送り届けてくれるだろう」
シリウス:さっきの視線の主はこいつだったのか? 
     ところで、ソニアというのが俺が運ぶことになっている人間か?
GM  :そうです。まだ18歳ですが、重要な論文をいくつも上梓して
     いるレーザー工学の若き研究者。
     ソニア当人は純粋な研究者ですが、なにしろ扱っているものが
     レーザーだけに、技術革新は簡単に軍事開発に結び付いて
     しまいます。
     テスはそれを危惧していて、ソニアに研究を辞めさせたい
     そうです。
     だが、それにはソニアを研究所から連れ出すしかないと。
シリウス:待て、それは「誘拐」なんじゃないだろうな。
GM  :当人の同意は得ているそうです。
     「なんなら、当人の意向を確認しますか?」と、テスはこちらに
     背を向けた奥のソファまで歩いてゆき、ソニアを起こします。
     慣れないパーティに疲れてうたた寝していたのは、ブルーの
     ドレスをまとった、まだ幼なささえ残る顔つきの少女。
シリウス:女の子だったのか! 
     むちゃくちゃ足手まといになりそうなんだが。
     だから、任務が「護衛と輸送」なのか。
GM  :当日はテスが研究所の外までソニアを連れてくることになって
     います。
     あなたはそこでソニアを受け取り、ダウンタウンのブラック
     マーケットにある《トリオ》という文房具店まで彼女を無事に
     送り届けるのが任務になります。
     テスはソニアが研究室にいるようにみせかけるアリバイ工作を
     してから、単独で《トリオ》に来るそうです。
     ソニアの意志を確認するなら「テスと一緒なら、どこででも
     生きて行けるわ」と。
シリウス:ちょっと待て。誘拐じゃないのはよくわかった。
     だが、これはいわゆる「駆け落ち」ってヤツなんじゃないのか?
GM  :双方、合意の上で研究所を抜け出すそうですが。
シリウス:駆け落ちってのは普通、「双方合意の上」でするもんなんだ
     よっ!(笑) 
     くそ、また巧くヤラれた気がするが、これも仕事だ。
     引き受けよう。
GM  :では、交渉成立です。
     詳しい日程は後でジョーカーに聞いてください。
     ジョーカーは「そろそろパーティ会場に戻りましょう」と言って
     控室を出ます。
シリウス:こっちの仕事はまだ継続か。
GM  :廊下を歩きながら、あなたの方を見ないままでジョーカーは
     簡潔に告げます。
     「研究所はソニアが逃げたと知れば追っ手をかけるかもしれません。
      ですが、無理やり連れ戻しても研究を続けさせられるものでも
      ありませんから、そうしつこくはしないでしょう。
      それと、テスの身辺もクリアなものです。
      この依頼は罠ではないと思います」
シリウス:裏付けは取れているというわけだな。
GM  :「ジョーカーの名にかけて」
シリウス:わかった。三日後だな。
GM  :その後は特記すべきこともなくパーティは終了しました。
     ホテルのロビーまで来ると、ジョーカーは「ご苦労さまでした。
     ここまでで結構です。もう帰っていただいてもよろしいですよ」と。
シリウス:それは俺に「帰れ」と言っているな。
     おまえはここからどうやって帰るつもりだ?
GM  :「タクシーを呼びます」
シリウス:こいつのことだ、なんか魂胆があるんだろう。
GM  :理由と言ってください(笑) 
     「今日は母の誕生日なので」とジョーカーは打ち明けます。
     君は知っていますが、それは本当のことです。
シリウス:実家に帰るつもりか。なら止めない。
GM  :「……では」
     一瞬、何か言いたげにしますが、ジョーカーはそのまま背を
     向けて去ってゆきます。
シリウス:こいつの実家って俺の生家の隣なんだよな。
GM  :学生の頃はよく夕食に呼ばれたりもしてました。
     そのまま朝までジョーカーの部屋で映画観てたり、話をしたり。
シリウス:…昔の話だ。
GM  :「わかっています。
      あなたがもう、あの家に足を踏み入れることもないということは」
シリウス:帰ったんだろうが、ジョーカーはよ(怒)
GM  :帰りました、帰りました(笑)

   3 もうひとつの出会い

GM  :では、ジョーカーと別れて、MAX−7のところへ行きます。
     そのとき、「待ってよ、どうして先に行っちゃうんだ」という
     声がして、君の腕を掴む者がいます。
シリウス:掴ません。なんなら【格闘回避】してもいいぞ。誰だ?
GM  :二十歳かそこらの青年です。
     君が振り向くと、硬直して「あ、すみません。別の人と間違え
     て…」と謝ります。
シリウス:これはプレイヤー的に尋ねるが、こいつはジューリオだな?
GM  :オールドギースの資料写真によれば。
シリウス:あとひとつ、聞いておく。テスの身長は?
GM  :背は高い方ですが、さすがに190cmまではありません。
     あなたより低いですよ。
シリウス:ジューリオは俺とテスを間違えたのかと思ったんだが…
GM  :テスはくすんだ金髪です*
     駐車場なので、明かりが煌々とついているわけではありません
     が、それでも少々、見間違うには無理がありますね。
シリウス:そうか。ジューリオには別に何も言わんぞ。
     自分で人違いだって理解したんだろ?
GM  :ええ。すると「動くな!」と声がして、戸口から飛び出して
     来た大柄な男が君に銃を照準します。
シリウス:銃の種類、それと男までの距離は?
GM  :.44オートマグナム。距離は20m以内です。
シリウス:このラウンドは動かない。
GM  :いい判断です。
     ジューリオは大柄な男に首を振ります。
     「やめろ、バトー。僕に危険はない」
     どうやら、このボディガードは自分が目を離した隙にあなたが
     ジューリオを連れ去ろうとしたと錯覚して慌てたようです。
     あなたは敵対行動を取りませんでしたから、ジューリオに
     言われるままに、バトーは銃を降ろします。
シリウス:誤解が解けたのなら帰るぞ。
GM  :その背中にジューリオが声をかける。
     「ごめんなさい、僕のせいで二度も嫌な思いをさせてしまって」
シリウス:答えない。MAX−7を出す。
GM  :ボディガードの傍らに戻ったジューリオは君を見送って笑顔を
     見せます。
     「ねえ、バトー。あの人、ちょっと格好よかったと思わない?」
シリウス:…気にいらん。

   4 逃避行

GM  :では、3日の準備期間を挟んでソニアの脱出決行の日に
     なります。
     夕方ですね。
シリウス:研究施設はどこにある?
GM  :RVポイントはセカンダリィセキュリティエリアになります。
シリウス:妨害があることも考えて、MAX−7の武装は外さないで
     おきたいな。
     まあ、派手な妨害があるとしたらフリータウンに来てからだろう
     から、MAX−7はゲートパーキングに置いてゆく。
     で、コミューター*なりなんなりで研究所までは行こう。
     武装はロングコートに防弾ジャケット。.357マグナムだ。
     セカンダリィならその程度は咎められまい。
     ただし、.357マグナムにはテフロン加工弾を装填しておくぞ。
GM  :問題ないでしょう。
     では、定刻通りにRVポイント赴くと、テスが現れ、あなたに
     ソニアを託します。
     ソニアは今日はジーンズをはいて、少年のような格好をして
     いますね。帽子を目深にかぶっています。
シリウス:悪目立ちする変装は逆効果だぞ。
     細菌霧*の注意報でも出ていれば、フィルターマスクで顔は
     隠せるんだがな…
GM  :お、初めて細菌霧が役に立つ?! 
     しかし、天気はまさに天まかせですから、《LUC》で判定して
     もらいましょうかね。
シリウス:はは…出目が3だよ。
GM  :では霧は発生しそうもありませんね。
     けど、霧の日まで延期するわけにはいきませんよ?
シリウス:わかってる。とにかく、ソニアを助手席に乗せて出発するぞ。
GM  :「よろしくお願いします。
      おれも6時間以内に《トリオ》に行きます」
     ソニアの背を押し、テスはアリバイ工作のために研究所に戻って
     ゆきます。
シリウス:すぐに出るぞ。
GM  :ソニアは緊張しているようですが、あなたに信頼の意を伝えます。
     「テスが、あなたの指示は自分の指示だと思って従うようにと
      言いました。
      わたし、あなたの足を引っ張らないよう努力します」
シリウス:おとなしくついてきてくれればいい。
GM  :ゲートまで来ました。
     これからフリータウンの家へ帰る兄妹、見た目はそんなところで
     すかね。
     テスのアリバイ工作が功を奏していて、まだ手配書も回ってきて
     いませんから《SYM》でよほど低い目を出さなければ問題なく
     通過できるでしょう。
シリウス:高くはないが、平均値に達していればいいんだろう?
GM  :はい。では、ゲートを抜けて、MAX−7を停めてある駐車場へ
     −−向かおうと踏み出したときに、ゲートインスペクターに
     呼び止められます。
     「おい! ちょっと待った」
シリウス:立ち止まって、なにげなく振り返ろう。
GM  :「今、入ったニュースだ。マリーナ交差点で事故渋滞だと。
      そっちを通るのは止めといた方が無難だぜ」
シリウス:ご親切にどうも。ゆっくり歩きだそう。
GM  :ゲートインスペクターは仕事に戻ります。
     よく自制しましたね。
シリウス:細かい罠を(笑)
GM  :ではMAX−7で移動します。
シリウス:まっすぐ《トリオ》へは向かわんぞ。
     尾行を警戒して迂回路を取る。《PER》は25だ。
GM  :要求しないのにやってくださるとは(笑) 尾行はありません。
     《トリオ》のあるフリータウンまで来ました。
     事前に詳細地図をもらっているので【土地勘】は振るまでも
     ないでしょう。
     人通りの少ない細い裏道を走っていたとき−−もう一度
     《PER》チェック。
シリウス:うお?! 1ゾロだと!
GM  :それはそれは♪ 
     路面に置いてあった有刺鉄線を踏んでしまいました。
シリウス:「置いて」あった?
GM  :普通、落ちてますかね、こんなもの? 
     もつれたワイヤーがMAX−7の区動輪に絡んで身動きが
     とれなくなります。
     除去するには【大型メカニクス】で判定。
シリウス:くそっ
GM  :あなたが車を降りたとき、前方に男が現れます。
     この前、ホテルの車場で会った男です。
シリウス:ジューリオか?
GM  :いえ、ボディガードの方。
     彼は拳銃を構え「勝負しようぜ、プディング野郎」と言います。
シリウス:20mmバルカン砲、オート発射。
GM  :「え…?」
シリウス:前方なんだろう? 俺が相手するまでもない。
     グレイウルフの火器管制機能で撃つ。距離は。
GM  :に、20m以下。
シリウス:命中判定+90だな。基本火力70が9発いくぞ。
     マフィア相手に容赦はせん。死ね。
GM  :死にすぎてます。
     うーん、跡形なくですね。
     ソニアの見てる前でそういうことするとは…人死にが出る前に
     止めようと思ったんですが、遅かった。
     ボディガードを追ってきたジューリオがその光景に立ちすくみ、
     「バトー。僕があんなこと言わなければ…」と慚愧の念に
     駆られています。
シリウス:ジューリオか。
GM  :うなだれながら「僕のせいです。僕が、あなたの方がバトーより
     腕が上かもしれないなんて口を滑らせてしまったものだから、
     バトーはこんなことを」
シリウス:こっちは急ぐ。死体をどけろ。
GM  :ああ、ここまで完全に死んでたら医者より警察呼んだ方が
     いいですね(笑)
     「もっとも、こんなフリータウンに警官が来てくれるなんて
      ことは、まずないんでしょう。ねぇ、違いますか?」
シリウス:……こいつ…*
GM  :ジューリオはMAX−7の助手席に女の子がいるのを見ると、
     改めて「ごめんなさい、本当に邪魔してしまったかな」と。
シリウス:ワイヤーを外して行くぞ。
GM  :ジューリオは血溜まりの広がった路上で君たちを見送ります。
     ここから《トリオ》まではたいした距離ではありません。
     何事もなく到着します。
シリウス:俺の仕事はここまでだな?
GM  :そうです。テスに報告すると、ほっとした様子。
     「予想より遅かったので、何かあったのではないかと」
シリウス:あちこち迂回してきたからな。
GM  :「無事で何よりです。あなたに依頼してよかった。ありがとう。
      おれも今、研究所を出てそちらへ向かっているところです。
      …ソニアに代わっていただけますか?」
シリウス:ソニアに受話器を渡して帰ろう。
     このまま《ワイルド・ギース》に行くぞ。
GM  :ああ、そろそろ夕飯時になってます。
シリウス:飯は後だ。じいさん、あのガキについて調べてくれ!
GM  :「あのガキ?」
シリウス:ジューリオだ。
     くそ、あのガキ、絶対に何かあるぞ。プンプン匂いやがる。
GM  :「$2,000いただいておこう。
      ジューリオの何が知りたいんじゃ?」
シリウス:過去にソニアいや、どっちかっていうとテスだな、両者の
     接点がないか探ってくれ。
GM  :「ジューリオはあの若さだし、《ビゾンテ・ファミリー》が
      ネオ=アップルに進出してきたのはそう遠い昔じゃないぞ」
シリウス:テスっていくつなんだ?
GM  :23。
シリウス:ジューリオとたいして変わらないじゃないか。
GM  :そういや、そうですね。
     けど、オールドギース曰く、テスおよびソニアとジューリオの
     間に過去の因縁はみつからないそうです。
     つながりといえば、せいぜい、ソニアが《ビゾンテ・ファミ
     リー》も出資する例の新設企業の研究員になる予定だったと
     いうだけで。
     確かに、ソニアに逃げられたら会社としては人的資源の損失です。
     できるなら避けたい事態でしょうが、それはあくまでも
     ビジネス的な問題で、ジューリオ個人に含むところは何もないです。
     ジューリオは単にあなたが気に入ってるだけですよ(笑)
シリウス:あんな変態野郎に好かれても嬉しくもないわい。
GM  :なぜ、変態などと(笑)
シリウス:わからいでかっ! 
     あんた(=GM)が出すあの手のNPCは決まって性格破綻者だろうが。
     俺の許容範囲にない奴らばかりだぞ。
GM  :言われてしまいましたねぇ。では2D6振ってください。
     先に言っておくと能力判定ではありませんので、出目は低い方が
     いいです。
シリウス:ふふふ、任せろ。1ゾロだ。
GM  :それは素晴らしい。
     では、事件発生から20分足らずであなたに連絡が入りますよ。
シリウス:事件だと?

   5 ワンマンアーミー

GM  :《ワイルド・ギース》で食事をしているところに、ジョーカー
     からアクセスがあります。
     オールドギースが取り次いでくれます。
     「そちらにいましたか」
シリウス:くだくだしい挨拶はいい。何があった。
GM  :「《トリオ》が襲撃され、ソニアが攫われました」
シリウス:テスはどうした。
GM  :「ソニアを攫った連中を追っていきました。
      そのテスからあなたに依頼を仲介してくれるよう頼まれています。
      ソニア奪還に協力してほしいそうです。依頼料は$20,000。
      前回より格段に危険な仕事なのに、それだけしか出せなくて
      申し訳ないと言っていまし…」
シリウス:テスの行く先を教えろ。
GM  :どこそこのビル、と教えてくれます。
     オールドギースは「そいつはフリータウンにおっ立てられた
     要塞じみたデカいビルで、所有者は−−
     《ビゾンテ・ファミリー》じゃ」と告げます。
シリウス:フリータウンなら、なに持ってっても文句は言われないな?
GM  :当然、向こうとしてもいろいろと歓迎準備はしておりますよ(笑)
シリウス:叩き潰してやろうじゃないか。
     今回、まだ自分で戦闘してないんでフラストレーション溜まってんだ。
GM  :そんな理由ですか(笑)
シリウス:ソニアが攫われたのは俺のミスじゃないだろうが。
GM  :敵はどうやって、《トリオ》にソニアが匿われていることを
     知ったんでしょう?
シリウス:…まさか、MAX−7に発信機がつけられてたんじゃない
     だろうな。
GM  :うふふ♪ チャンスは何回もありましたねえ。
シリウス:あの野郎っ! 許さねぇぞ。
GM  :どうしてそこで怒りが外に向かって爆発するんでしょう…?
シリウス:俺はジョーカーみたいにうだうだ悩んだりしないんだよ。
     とりあえず、敵の居所もわかったしな。行くぞ。
     《シリウス》*を着てゆく。
     室内だと…サイボーグライフルは取り回しキツいか?
GM  :とても広いビルなので問題ないそうです。
シリウス:そんなに広いのか? 
     まさか、奴ら、室内でCS*出して来やしないだろうな。
     その可能性を考えるとやはり対物OKのサイボーグライフルは
     持って行くべきだろう。あとは手榴弾とSMG。
     替え弾薬たくさん。
GM  :「たくさん」って…(笑)
シリウス:ENC*の許す限りだ。
GM  :好きにしてください。で、車はMAX−7ですね。
シリウス:発信機を探している暇はないな。構わん、そのままで行く。
GM  :特に判定は要りません。教えられたビルにつきます。
シリウス:20mmバルカンを正面にブチまけて突撃するぞ。
GM  :また乱暴なことを。
     しかし、今回、すでにロビーに敵はいませんよ。
     先に突っ込んでいった人がいるようです。
シリウス:テスか。俺も行くぞ。MAX−7を降りる。
GM  :中に入ると、向こうからマフィアの一団がやってきます。
     君を見るとSMGを撃ってきます。
シリウス:まだサイボーグライフルは使わない。
     こっちもSMGで掃射しよう。何人いる?
GM  :5人です。
シリウス:《シリウス》より《REF》の高い奴はいないな?
GM  :トループ*にはいないでしょうねぇ。
シリウス:右から撃って行くぞ。102、126…
GM  :…それ、ホントにSMGなんですか*
     生き残りようがないんですが…
     先へ進んでください。また行くと、今度は10人のマフィア。
     即席のバリケードを作って、突入阻止の構えです。
シリウス:手榴弾。それともサイボーグライフルがいいか? 
     どっちにしろ11でクリティカルだぞ。
GM  :この殺人マシーンが(笑)
シリウス:俺の進路に立ったおまえらが悪い。
GM  :では、バリケードを突き崩して進むと、壁面のモニターに
     電源が入ります。
     で、君の見知った顔が映る。
     「来てくれたんだね? やっぱりあなたは強いな。
      僕が見込んだだけのことはある」
シリウス:出やがったな。
GM  :「でもねえ、まだ楽しみ足りないな。
      あなたのために、特別の試合を用意したんだ。
      ねぇ、あなた、僕のために戦ってくれない?」
シリウス:こういうシチュエーション好きだな、GM。
GM  :そりゃもう(笑) 
     「そうそう、試合に勝ったらご褒美をあげないといけないよね」
     画面が切り替わり、そこには捕らわれたテスの姿が映し出され
     ます。かなりダメージを負っているようです。
     「あなたが勝ったら彼の命を助けてあげる」
シリウス:ソニアは?
GM  :「あれは商品だもの。返すわけにはいかないな。
      でも…あなたの活躍次第では考えてあげてもいいよ」
シリウス:待ってるがいい。
GM  :「嬉しいな。あなたなら逃げ出したりはしないと信じているよ。
      アリーナはそこから二階層、上がったところにある。
      だけど、10分以内にあなたが来なかったら、試合放棄と
      見なしてオトモダチは殺しちゃうよ?」
     指示された階段は不気味に静まり返っています。
シリウス:モニターに映ったジューリオの顔にSMGの弾丸をたたき込む。
     ここで弾倉を交換して先へ進もう。

   6 特別試合

GM  :上へと向かう階段のところまで来ました。
     《PER》のチェック。
シリウス:戦闘中じゃないから《シリウス》の索敵性能を使っていいな?
      28だ。
GM  :では、階段に仕掛けがあるのを発見しました。
     踏むと爆発します。
シリウス:わかっているならロケットブースターで飛び越える。
     【0G機動】は成功。
GM  :では、ジャンプして上の階に−−顔を出したところをミニガン
     で撃たれます。
シリウス:飛行中は射撃回避が可能なはずだ。
GM  :では、そのチェックを。
     ここで撃ち落とされたら、当然、トラップも作動しますので。
シリウス:避けたぞ。相手にSMGを叩き込む。
GM  :防犯ロボットなので対物*になります。
シリウス:装甲チェックに成功されるとノーダメージか。
GM  :あ、ちょっと脱線しますけど、フルボーグとかオートプロテク
     ターって「対物」扱いになるんですか? 
     どっちかっていうと、人より機械っぽいですよね?
シリウス:いや、対人。対物になるのは、耐久度がHPで表示されるもの。
     メカとか遮蔽物とかだな。CSも対物だ。
GM  :解説どうも。戦闘続けます。
     こっちの装甲は…
     あっと、失敗してるんで、通常通りの判定どうぞ。
シリウス:フルオートで叩き込む。
GM  :半壊してますけど、ネット砲を撃ちます。判定は成功。
     あなたは投げ網に絡め取られました。
     《STR》難易度20で成功するまで行動不可です。
シリウス:20? そんなもの簡単に引きちぎってやる。
GM  :特殊な鎖網かなんかにしておくべきでしたかね(笑)
シリウス:もう一度、フルオートで叩き込むぞ。
     クリティカルだから3倍タメージ。
GM  :それは装甲判定する必要もなさそうですね。
     防犯用ロボットは壊れました。早い早い。
シリウス:6秒足らずか*
     すれ違いざまに、という感じだな。
GM  :廊下を進み、さらに上を目指してください。
     この先にはトラップはないようです。
     ただし、突入してからここまで何度か戦っていますよね。
     そろそろオートプロテクターの稼働限界に近付いています。
     いくらか瞬発力や筋力が落ちているようです。
     微妙に、身体が引っ張られるような感じを受けます。
シリウス:SMGを捨てて走る。
GM  :10分かからずに指定された階に辿り着きました。
シリウス:ぜぇぜぇ…
GM  :アリーナはこの奥になるようです。
     入り口の前に白いオートプロテクターを着た男が立っています。
     ヘルメットは外しています。
     顎髭で顔の傷を隠しているような、いかにも歴戦の兵といっ
     た感じの男です。
シリウス:サイボーグライフル。
GM  :男と君の間には防弾ガラスが降ろされています。
     ここで攻撃しても無駄です。
     「来てくれたね。やる気を見せてくれて嬉しいよ」−−と
     これは、例によってモニターに現れたジューリオが言います。
     「今から、このドリスと勝負してもらうよ。
      試合時間は無制限、どっちかが死ぬまでやってもらおう」
     すると、ドリスは指を立ててニヤッと笑います。
     「ジューリオ様、すぐさま、この野郎の首をネジ切ってあなたに
      捧げましょう」
シリウス:ほざいてろ。
GM  :では、顔合わせが済んで、ドリスは去ってゆきます。
     しばらく待つと正面のドアがゆっくりと開きます。
     アリーナに入場する君をスポットライトが照らし出します。
     対面のドアからは白いオートプロテクターが入場してきます。
     携えているのはLMG(ライトマシンガン)。
シリウス:こういう演出には凝りやがって。
     ジューリオの姿は見えているのか?
GM  :アリーナを俯瞰する特別展望室にいますよ。
     もちろん、防弾ガラスなので、攻撃は考えないように。
     君の背後でドアが閉まります。
     で、別の壁にある出口がスポットライトで示されます。
     「あなたが勝てたら、そのゲートを開けてあげよう。
      オトモダチを助け出すといい。
      死んでしまったら、行く先は精肉工場だよ」
シリウス:高みの見物をしていられるのも今のうちだ。
     行くぞ、こっちの《REF》は27。
GM  :27。こっちも負けていない。
シリウス:距離は?
GM  :アリーナは一辺25m。
     ふたりして壁際から離れないというんでなければ20m以下の
     「至近」になります。
     こっちはLMGなんで命中判定+50いただきます。
     基本火力30でも、この距離ならサイボーグライフルと計算上は
     同じダメージが行くはず!
シリウス:でもって弾数は1発、そっちの方が多いのか。
GM  :そういうことです。
     君たちが臨戦態勢に入ったのを見て、ジューリオは身を
     乗り出します。
     「僕、ドリスでなくあなたの応援をしてしまおうかな」
シリウス:言ってろ。
     こっちの攻撃行くぞ。162、175、129、141…
     クリティカルだ。どうだ。
GM  :おっと、ではそれぞれに装甲判定をしておきましょう。
     同時攻撃なので、こちらからも行かせていただきます。
     この距離じゃ、外しません。
     SUV*はCでしたっけ? いきなり胴部にK*ですね。
シリウス:装甲効果で火力−60してくれ。
GM  :ならMWです。次は腕にMO。
シリウス:腕がちぎれかけてる。
GM  :もう一度、胴にK。
シリウス:装甲判定に失敗してると即死だな。
     《LUC》を使って振り直す。
GM  :ではMWになりますが、先程もHWを食らっているはずです
     ので…
シリウス:次回ダメージ修正+40か。当たっただけでKだな。
GM  :次は頭部K。−60してもギリギリKです。
     《LUC》4ポイント消費しない限り死にます。
シリウス:するしかないだろう。キツいな、これは…
GM  :重火器でタイマン張るとこうなりますよ。
     こっちはあと1発あるんですが、そうですね、シリウスの4発目
     がクリティカルでしたっけ。
     では、1ラウンド目からシリウスとチャレンジャーが同時に撃ち合い、
     ジューリオがそれを身を乗り出して観戦しているところ。
     展望室にソニアが現れ、ジューリオを押しのけるようにして
     マイクを奪って叫びます。
     「シリウス、やめて!」
     対戦相手が一瞬、展望室の騒ぎに目をやったとき、シリウスの
     最後の弾がクリティカル。
     白いオートプロテクターは残りの一発を明後日の方向に撃ち、
     崩折れます。
シリウス:死んでいるな?
GM  :はい。明らかに。
シリウス:ジューリオはどうしている。
GM  :「ありがとう。最高のショーだったよ」
シリウス:まだ1ラウンド分、弾が残ってる。そいつをジューリオに…
GM  :ソニアも隣にいるって言ったでしょう!
シリウス:防弾ガラスなんだろ? まあ、いい。撃たないでおいてやる。
GM  :アリーナでの決着を見届けたソニアは血の気を失って気絶したようです。       ドリスが抱え上げて外へ連れて行こうとしています。
シリウス:ジューリオじゃないのか。
     ドリスってのは俺と勝負してた奴だろう?
GM  :ジューリオは自分で人質の女の子抱えて運んだりしません(笑) 
     ドリスです。
シリウス:殺しただろ?!
GM  :死体はちゃんとそこにあります。
シリウス:クローン部隊か?
GM  :そんなもの抱えてたら、さっさと戦線投入してますよ。
     ジューリオは君の視線を受け止めて微笑みます。
     「必死だったんだもの。仕方ないよね」
シリウス:……
GM  :「助けたかったんでしょう? あのオトモダチを。
      でもね、僕はあなたが生き残ってくれて嬉しいな」
シリウス:……貴様。
GM  :「とってもいい試合だったよ」
シリウス:…この野郎、俺にテスを殺させやがったな!!
GM  :「あははは」
     オートプロテクターのヘルメットを外して確認すれば、その通りです。
     ここまでの経緯をバラすと、君がアリーナに向かっていた頃、
     テスの方には黒いオートプロテクター着たドリスが顔見せに
     行って「こいつと戦って勝ったらソニアは返してやろう」と
     約束してたんですね。
シリウス:畜生…
GM  :さらに言うなら、ソニアがあそこで君の名を呼んだから、
     テスは自分が戦っているのがシリウスだと気づいて最後の1発を
     外したんです。
     「馬鹿な女の子。余計なコトするからさ」
シリウス:こいつ…殺してやる。降りて来い!
GM  :誰が行くもんか。
     「余興はおしまい。僕もそろそろビジネスに戻らなきゃ。
      じゃあね」
シリウス:行かせるか!
GM  :すると、アリーナの天井四隅に設置されていたレーザーガンが
     君を狙ってきます。
シリウス:マズい。
GM  :【戦略】を振ってもらいましょう。
シリウス:それは…よし、成功している。
GM  :すべてのレーザーから死角になる場所があります。
     そこへ移動した方がいいでしょう。
シリウス:《REF》のチェックか? 31。
GM  :それなら、うまくレーザーを避けてセイフティゾーンに辿り
     つきました。
シリウス:サイボーグライフルで狙い撃ちするぞ。
GM  :と、今度は扉が開いて、ガードロボットがズラズラと入って
     きます。先程と同じタイプです。
シリウス:開いたドアを擦り抜けてアリーナの外へ出る。
GM  :適切な判断です。《REF》で成功すれば、ガードロボットに
     捕まらずに、閉まりかけたドアから外へ出ることができます。
シリウス:置き土産に手榴弾をいくつか投げ込んでおいてやる。
GM  :わずかに床が振動して、アリーナの中が大変なことになって
     いるのが扉越しにわかりました。密閉空間ですしね。
シリウス:ジューリオはどこだ!
GM  :上へ向かったようです。
シリウス:ヘリポートか!

   7 血の誓い

GM  :屋上まで、君の行く手を遮る者はもはや、いません。
     屋上の扉を開けると、突風が吹き付けてきます。
     ビル風ではありません。小型のヘリが離陸しようとしています。
シリウス:ジューリオが乗っていることは確認できるんだな? 
     飛ばせんぞ!
GM  :念を押しておきますが、ソニアも同乗してますからね。
     むやみと攻撃すると巻き込みますよ。
     さて、小型ヘリは暖気も済んですぐにも飛び立てる状態では
     あるんですが、離陸できないでいます。
     ちょうど、このビルの真上にもう一台のヘリが滞空していて、
     無理に離陸しようとすると接触の恐れがあるんですね。
シリウス:どこのヘリだ?
GM  :エンブレムのようなものはありません。
     いくらか大型の、ツインローターのヘリがこのビルのもうひとつ
     のヘリポートに降りてきます。
     黒服の男たちがヘリから飛び降りると、統制のとれた動きで
     屋上に布陣します。
     ただ、君に攻撃してくる様子はありません。
     屋上の制圧が済むと、アイボリーのスリーピースに身を包んだ
     若い男が降り立ちます。
シリウス:レオナルドだな?
GM  :その通り。
     レオナルドの姿を認めると、小型ヘリの方も離陸を中止し、
     エンジンを停止します。
     ジューリオはヘリから降りると小走りに兄に駆け寄ります。
     「ごめんなさい。予想より手間取ってしまって。
      でも、商品は確かに…」
     言い訳する弟の頬をレオナルドはいきなり平手打ちします。
シリウス:拳で殴っていいぞ(笑)
GM  :レオナルドは倒れたジューリオを無視し、君の方へ歩み寄ります。
シリウス:ヘルメットを外そう。
     そうすれば、オートプロテクターが稼働しないことは相手にも
     わかっているはずだ。
GM  :レオナルドは君の前に立って名乗り、「わたしの監督不行き
     届きだ。弟が出過ぎた真似をしたことをお詫びする。
     君が−−テスか?」
シリウス:テスは死んだ。俺はテスに雇われたハンターだ。
GM  :「間に合わなかったか。それでは仕方ない」
シリウス:あんたの弟が何をしたかは知っているのか。
GM  :「さっさとソニアを送り届ければ済むものを、わざと、助けに
      来るよう仕向けておいてテスを嬲り殺したのだろう。
      あれは不和の種だ。必要のない争いを起こし、事態を複雑にする。
      だが、あれはわたしの弟でもある。
      母は、何があっても兄弟で殺し合うことだけはするなと我らを
      戒めた。
      わたしは、あれがわたしを裏切らないかぎり、あれを殺せと
      命令することはしないと母に誓った。
      誓いは神聖だ。ましてや、それが自分を生んだ母の願いなら
      踏みにじるわけにはいかない。
      だから、わたしはあれをこの場でおまえの裁きに委ねるわけに
      は行かないのだ。
      今回は収めていただけないだろうか」
シリウス:イタリアン・マフィアにとっての血の絆の大切さは俺も理解して
     いるつもりだ。
     だがな、あいつをこのまま許してやるほど、俺はものわかりが
     よくないんでな。
     兄貴の方には、あんたの顔を立てて殺すのは見合わせてやる、と
     言った上で、だが、肉親ではなく他人が躾てやるというのも
     大切だろう、と告げてジューリオの方へ行くぞ。
GM  :止めません。
     むしろレオナルドは部下たちが動こうとするのを制します。
シリウス:よし。ジューリオの襟首を掴んで引きずり起こすぞ。
     どうせ美形なんだろう?
GM  :顔だけは天使みたいです(笑)
シリウス:素手で殴ってやる。火力は…*
GM  :殺さないように(笑)
シリウス:なら、ダメージランク「激痛」の範囲で止めておいてやる。
GM  :「………」
     ジューリオは怯えたような、屈辱に潤んだような目をして
     視線を逸らします。
     黒服のひとりがジューリオを先導してツインローターのヘリに
     乗せます。
シリウス:ソニアは?
GM  :レオナルドは研究所に連れ帰るつもりだと言います。
     「あの娘は熱帯魚のようなもの。外の世界で生きてゆけるとは
      思えない。
      ましてや、側について守ってくれる者が死んだ今となっては、
      フリータウンで暮らすことに何の意味もないだろう。
      研究所で暮らした方が彼女のためだと思うが?」
     ソニアは研究そのものが嫌いで逃げたわけじゃないしね。
シリウス:ソニアの意見を聞きたい。
     確かに、こんな少女がひとりでフリータウンで生きてゆくのは
     辛いだろう。
     ただ、テスは命懸けであんたを研究所から逃がそうとしていた。
     もうテスはいないが、あんたはどっちの世界で生きてゆきたいんだ?
GM  :「…テスが教えてくれると言ったの。
      新しい世界、新しい生き方…
      ひとりでは、わたしにはきっと向かい合えない」
シリウス:戻るのか。
GM  :「…はい」
シリウス:ならば、行け。
GM  :「あなたには、たくさん助けてもらいました」
シリウス:恨んでもいいぞ。騙されたとはいえ、テスを殺したのは俺だ。
GM  :「…さようなら。もう会うこともないでしょう」
シリウス:それが彼女の選択か。
GM  :ソニアは黒服に促されてヘリに乗ります。
     レオナルドも君を一瞥し、それに続く。
シリウス:言っておくぞ。
     誓いを守りたいと言ったあんたに免じて、今回は見逃そう。
     だが、弟に関して、二度目はないと思え。
GM  :「ふたたび、あれがおまえに害をなすようならわたしの関知する
      ところではない。望むだけの処罰を与えてやってくれ。
      そこまでわたしの庇護の翼は広くない」
シリウス:そうか。
GM  :君ひとりを屋上に残して、ヘリは飛び立ってゆきます。
シリウス:……終わりなんだな?
GM  :シナリオ終了です。
シリウス:…くそっ…また背負うものが増えちまった…

                 END

              >>>ウィンドウを閉じてください。


 またしてもシリウスを嵌めてみました。
 これに懲りたのか、最近ではソロプレイをお誘いしても応じてもらえません(^^;)
 自業自得ですかねー