MHリプレイ#6
THE SCOOP
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>>>章の目次
>>>キャラクター紹介
1 依頼
GM :では、前回、ジョーカーから提示された依頼を繰り返す。
依頼人はネオ=アップルCBI*長官であるリチャード・
イチノセ。
依頼内容は当人に会って聞くこと。
ただし、内容を聞いた後で依頼を断ることはできません。
ジョーカーはダーティ・ワークであると警告しています。
エンジュ:CBI長官が外部の人間に仕事を依頼するという時点で、
警官を動員するわけにはいかない内容なんだと思うよ。
GM :まあ内容以前に、この街*でネオ=アップルの警官は
使えないが。
ホーク :仕事料は?
GM :チーム全体への前金で$5,000出します。
ホーク :受けましょう!
アビス :そんなに安請け合いしていいのか?
ホーク :だって、いろんなモノを売り払って、ようやく手持ちが
$1,000なんだよ。これじゃ暮らしていけない。
アビス :ハスラーなら、賞金首を狩るという手もあるはずだが*。
ホーク :サン=アンジェルスでバウンティハントしてもいいの?
GM :世界中、どこででも。そのためのユニオン*認定だ。
ホーク :じゃあ、その辺のチンピラをパンパンと撃って警察に…
アビス :ダウンタウンのバイヤーの賞金額じゃ、戦費の方が
高くつくぞ?
GM :なんだか、最近、ホークがどんどんトリガーハッピー*になって
いくような…いや、正確にはボムハッピーか?
ホーク :ま、そんなことして日銭を稼ぐより、ジョーカーの仕事を
受けた方が割りがいいんでしょ。だから、俺は受ける。
エンジュ:悪いけど、今回は見合わせるよ。
グレンディを探す方に専念したいんだ。
レイファ:そうね。仕事の内容はともかく、わたしとしては貴重な時間よ。
借りの件があるから、今回の依頼は受けるけど、報酬の件で
ジョーカーと交渉したい。
GM :「なんでしょう?」
レイファ:わたしの手取りがいくらになるか知らないけど、それを依頼料と
して、じいさんの行方に関する情報を集めておいてもらいたいの。
そうね、$10,000までは手持ちの分で保証するわ。
GM :「その依頼を受ける訳にはいきません」
レイファ:どういうこと?
GM :「より正確に申し上げるなら、私は既にシリウスからあなたと
同じ依頼を受けているのです」
レイファ:そう。それじゃあ、その調査で得られた情報をわたしにも回して
もらえるよう、シリウスと交渉したいんだけど。
GM :「伝えておきましょう。
ただし、先に申し上げておきますと、グレンディの足取りは
現在のところ、まったく掴めていません。
《ナイトメア》は周到すぎるほどにこの作戦を遂行しました。
この先、有力な情報が見つかる可能性も限りなく0に近い。
以上の理由から、あなたからの依頼料をもらうのはやめて
おきたいと思います。
それをいただいても調査の効率が上がるものではないですから」
レイファ:調査を続けて。それしか言わないわ。
エンジュ:ジョーカーがこれだけ必死になっても見つからないとなると、
僕の技術じゃダメみたい。
だけど、僕には地の利があるから。
ネオ=アップルで、サイバースペースで調べてるジョーカーには
見つけられないことでも、現場でなら何か拾えるかも。
僕らはグレンディが攫われた地点も知ってるんだ。
僕は足で稼いでみるよ。
レイファ:わかった。エンジュ、ジョーカーからの仕事の前金を依頼料と
してあんたに渡す。何でもいい、手掛かりを見つけてきて。
エンジュ:うん。で、ルーレルにお願い。僕を乗せてあちこち回ってくれ
ないかなあ?
ルーレル*:ああ。おれもジョーカーの依頼は受けないつもりだった。
レイファ:決まりね。エンジュはルーレルと組んでちょうだい。
ホーク :ま、ルーレルがついてってくれるなら安心だね。
アビスはどうするの?
アビス :ジョーカーの依頼を聞いておこう。
GM :ふうむ。受けるのか。
レイファ:なによ? 誰も受けないと思ってたの?
GM :いや、まあ…その道じゃちょっと有名な男を敵に回すことに
なるかもしれないんでね。
レイファ:その筋で有名な男? う、なんかひっかかる言い方ね。
<彼>と戦闘するのはイヤだなぁ。
でも、借りを返すって言っちゃったし、仕方ない、
今回は受けるよ。
うーん、でもちょっとイヤかも(笑)
GM :依頼を受けるのが3人か。では前金は$5,000と言ったけど、
+$1,000して、ひとりあたり$2,000にしてやろう。
ホーク :この調子で、仕事料の方も…
GM :いいから、依頼人に会いに行け。
面会の場所はファーストセキュリティエリアにある
高級ホテルの一室だ。
エンジュ:和平交渉*の会場の近く?
GM :いや。和平交渉はもう終了している。
エンジュ:そうなんだ? 結果は? ニュースでやってるよね?
GM :今回も物別れに終わった。これといった成果はなしだ。
エンジュ:あーあ。都市間戦争は続くんだね。
GM :さて、例によって武装は解除してゆくこと。
レイファ:足の手榴弾は例外でいいわね*。
GM :ま、それだけは許可するよ。コミューター*はレンタルできる。
レイファ:ホーク、運転。
GM :では、指定された部屋に到着した。
ビジネス対応になっているスイートで、そこのデスクに
CBI長官はいる。
室内にはあとふたりの人間がいるね。
男女ひとりずつで、CBI長官の後方に立っている。
アビス :SP*か。
GM :女性の方は見覚えのある顔だ。
《バルキリー・チーム》のヨーコ・ローランド少尉だね。
レイファ:誰、それ?
アビス :華僑ビルの地下にいた…
レイファ:ああ、わたしのお母さんを誤射したSWAT*の隊長?
ホーク :わああ。声が大きい。
GM :別にヨーコが撃ったわけじゃないが。
ところで、前にも説明したけど、CBIとSWATは同じ
《グローバル・ガード》でありながら、別系統の組織である。
レイファ:手を組むのは珍しい?
GM :警察と自衛隊が合同作戦やるようなもんだ。
レイファ:この女、なんでCBI長官と一緒に来てるのかしら?
ホーク :愛人なんじゃ…ああ、ワイドショーの見過ぎだ。
GM :確かにリチャードはロマンス・グレイといった感じの男だが。
君たちの疑惑は無視して、CBI長官は話を進める。
「わざわざ来てくれたことを感謝する。
では、仕事の話を始めよう」
ホーク :報酬の話も…
GM :「もちろんだ。
まず、仕事の期限だが、3日以内に完了させてほしい。
早ければ早いほどありがたいが、いい加減な仕事では困る」
レイファ:こっちも早くフリーになりたいから、期間が短いのは
ありがたいわ。
GM :「この件についての成功報酬は$50,000。
必要経費は任務終了後、申請してもらい、適切と認められれば
追加で支給する」
ホーク :3人で割るなら、なかなかいい額だね。
アビス :先に仕事の内容を知りたいのだが。
GM :「ある男が握っているスクープを潰してほしい。
手段は問わない。
ただ、作戦行動中は現地スタッフであるゲイル・
クロフォードを同行し、その指示に従うことが条件だ」と
背後の男を示す。
(GMはネオ=アップル出身者限定の《INT》と《EDU》チェック
を要求した*。
アビスはネオ=アップル外出身で、レイファの《INT》は低い。
成功したのはホークだけであった。
GMはホークひとりを部屋に残して情報を提示する*)
GM :このゲイル・クロフォードという男はおそらくCBIのゼロ・
メンバーだろうと君は察知した。
ホーク :ゼロ・メンバーというと…イリーガル*?
GM :CBIの母体となったのがCIA*。
ダントツの捜査力は犯罪調査だけでなく、国際謀略戦にも
活かされているというわけだ。
この男はネオ=アップルがサン=アンジェルスに送り込んで
いる諜報員のようだね。
ホーク :情報局の仕事となると…
GM :巧く立ち回らないと、仕事を終えた後に消される可能性がある。
ホーク :うわ。これは大ゴトだ。
GM :手を引くなら、今が最後のチャンスだろうね。
では話を進めよう。
ホーク :うわ。どうしよう…*
レイファ:なによ? 急に。
ホーク :こ、この仕事、降りない?
監視つきってのはどうもイヤだし…ねえ?
アビス :何か、あの男に対して後ろめたいことでもあるのか?
ホーク :ああ、あの…今日はこれで失礼させていただきますっ
レイファ:ちょっとっ! ホーク、帰るのっ?!
GM :「日を改めますか? それでは」
レイファ:ま、いいや。帰るなら運転してよ。
アビス :何があった。
ホーク :ヤバい。この仕事はヤバいよ。
だって、あのゲイルって男…*
GM :君たちの車、尾行がついているようですね。
ホーク :う、うわ…
レイファ:ジョーカーが依頼してきたんだから、どうせわたしたちの
居場所はCBI長官に知られてるわ。
尾行は気にせず宿へ向かいなさい。
GM :では、モーテルについた。エンジュとルーレルがいる。
エンジュ:おかえりー♪ あれ、どうしたの?
ホーク :…ダメだ。盗聴されてるかも。
エンジュ:え? この部屋? それはないよ。
僕、そういうのはチェックしてるもん*。
GM :確かに、この部屋はクリーンだ。
レイファ:話しなさいよ。なんなの?
ホーク :あ、あの男、ゼロ・メンバーだよ。
CBIお抱えの非合法工作員だ。
下手すると、仕事の後でこっちが消される。
レイファ:ふうん。でも、もう会って仕事の話を聞いちゃったんだから、
同じじゃない。
依頼人に会ったら断れないってジョーカーが警告してたでしょ?
ホーク :いや、今ならまだ…
レイファ:わたしはジョーカーに借りを返したいの。
ホーク :で、でもね、ホントにヤバい相手だよ。ゼロ・メンバーだよ?
地の果てまで追われて消されるよ。
エンジュ:僕が新しいIDを作ってあげようか?
レイファ:それには及ばないわ。
親からもらったこの名前、大切にしたいの。
身体の方はだいぶ切り刻んじゃったからね。
ホーク :とにかく、俺は手を引きたい。
レイファ:そんなことされたら移動手段がなくなるじゃないの。
ホーク :それはルーレルに頼んで…
ルーレル:おれはエンジュに手を貸すと約束した。
レイファ:ほら。もう乗り掛かった舟なんだからさ、覚悟決めて
受けなさいよ。
ホーク :アビスは?
アビス :受けるつもりだ。
ホーク :なんでっ?!
アビスならゼロ・メンバーの怖さがわかるだろっ?!
アビス :ゼロ・メンバーならば、俺が追っている奴*について知って
いる可能性があるんでな。その捜査力を利用したい。
レイファ:そうね。じいさんの行方がわかる望みも微かだけどないわけ
じゃない。受けなきゃ!
ホーク :ああ、そういった連中じゃあ…
レイファ:それじゃ、多数決。
ホーク :えええっ!
ル、ルーレルとエンジュは依頼を受けるのに反対だったよね?
レイファ:ふたりはCBI長官の依頼を聞いてないわよ。だから除外。
じゃ、採決しまーす。ここで依頼を蹴るのに賛成の人ー。
ホーク :はいっ! はいっ!
レイファ:わたしとアビスは反対。決まりね♪
さ、CBI長官のトコに戻るわよ。運転してね。
ホーク :あああ。身辺整理をしていこう…*
2 ゼロ・メンバー
GM :では、CBI長官に依頼を受ける旨を告げた。
以後、ゲイルが君たちと行動を共にします。
ゲイルはいかにも切れ者といった感じの男だが、言葉の端々に
尊大な性格が伺えます。そして、女や白人以外の人種は露骨に
見下したような態度を取ります。
レイファ:なにっ!
GM :「雇われ者はおとなしく言うことを聞いていればいいんだ」
レイファ:この男、むかつくわ。
GM :「ここでは人目がありすぎる。
おまえたちのオフィスに案内しろ」
ホーク :俺の車に皆、乗るの?
GM :すごい険悪な雰囲気です。
で、案内されたモーテルを見て、ゲイルは「ふん。屑のような
場所だな」と。
レイファ:文句言うなら今度からあんたが手配しな。
ホーク :だーかーらー…(泣)
GM :室内にまだいたエンジュとルーレルを見ると「このモーテルは
たった今から貸し切りだ。部外者は出て行け」と追い払う。
エンジュ:携帯用端末抱えて…これからどうしよう?
ルーレル:おれは車で寝てもいいんだが、エンジュがいるからな。
…乗りな。別のモーテルを探す。
GM :では、適当なモーテルを見つけてチェックインしました。
ルーレル:…尾行は?
GM :ついていたかもね*。
ルーレル:まあ、いい。
レイファ:仕事の内容についてさっさと教えなさいよ。
探してるモノがなんなのかわからなくちゃ調査にも
取り掛かれないじゃないの。
GM :アビスに向かって言おう。
「仕事の内容を説明するが、一度しか言わんからよく聞いておけ」
レイファ:無視したわね〜!
アビス :おれもこの男には欠礼しよう。
ホーク :ああぁ…だ〜れ〜か〜
GM :ゲイルは話を進める。
「INNのリック・グリフィンというネットキャスターが追って
いるネタを潰せ。方法は問わない」
レイファ:リック・グリフィン? そいつが今回のターゲットなのね?
なーんだ、よかった。
強敵だっていうから、わたしてっきりシリウスと敵対する
ことになるんじゃかいかって思ってたのよ。
これで気が楽になったわ。
GM :INN(インターナショナル・ニュース・ネット)には、
世界各地のネットキャスターが見つけて来たホットなニュースが
随時、送り込まれ、それを編集部が買い上げて配信するシステムに
なっている。人気番組であり、世論への影響力は非常に高い。
リックは中でも企業の裏取引や汚職などのスクープを得意とする
若手キャスターだ。危険な場所にも自らカメラを持って飛び込む
バイタリティにも溢れ、人気が高い。
君たちも何度かテレビジョンで見てリックの顔は知っている。
確かに「その筋では有名な男」だよ。
レイファ:ふうん。わたし、そういうの聞くとわきわきしてくる♪
勧善懲悪って好きよ。
ホーク :仕事が違うでしょうがあぁ。
レイファ:ところで、リックはサン=アンジェルスにいるの?
GM :ゲイルは答えない。
「当然だろう」という顔をして君を見る。
アビス :リックほどのニュースキャスターならいくつもネタを
持っているだろう。公表させたくないのはどのネタだ。
GM :「リックの追っている一番デカいヤマだ」
レイファ:そんなんじゃ、何をリックから取り上げたらいいんだか
わかんないわ。
アビス :つまり、リックを殺せと言っているんじゃないか?
GM :「方法は問わない」
レイファ:やっぱりこの男さぁ…
ホーク :ええっと! リックの居場所はどこですか?
GM :「それがわかっていればこっちでケリをつけている。
おまえたちを雇ったのは、リックを見つけだすためだ。
ハンターならば地面を這いずって嗅ぎ回るのに慣れて
いるだろうが。さっさと仕事にかかれ」
アビス :この広い街で人間ひとりを探すのに、何の手掛かりもなく、
期限を3日と切ったのか?
GM :「ハリソン・J・フォンテイン−−リックはその男を探して、
ダウンタウン、それもアンバーゾーン*に姿を現したという
情報がある。手掛かりはそれだけだ」
レイファ:ハリソンって誰? バンデット?
GM :「俺の知っているフォンテインならば…
いや、あり得んことだな」
レイファ:なによ。教えない気?
いいわ、別に。勝手に調べてやるから。エンジュ!
ホーク :いないよ。
レイファ:あ、そうか。仕方ないわね、ダウンタウンに行きましょう。
3 行方知れずの男
GM :さて、どうやってリックを探す?
レイファ:リックが目撃されたっていうのはどこなの?
GM :あちこちのバーやモーテルだ。
「ハリソン・J・フォンテインを知らないか?」そう尋ね
回っているらしい。
女好きのリックが、珍しくひとりでバーに来たというから仕事
だろう。
ホーク :リックが女好き? それは使えるかもしれないよ。
でも、協力者を増やすのはゲイルが嫌がるかな…?
レイファ:ちょっと。あんた、今さあ、わたしのこと、ものすごく冷静に
無視したんじゃない?
ホーク :えっ、だって、レイファじゃ…いや、色仕掛けなんて
やれないっていうか、あ、やりたくないでしょう?
GM :全然、フォローになってないぞ(笑)
レイファ:わたしにさせられないなら、あんたがやれば?
ホーク :ええっ! 性転換ドラッグ*使うの? 俺が?
レイファ:メイクはしてあげる。
ホーク :い、いや、そこまでしなくても…
レイファ:アビスにできると思ってんの? 無理でしょ?
アビス :想像してはいかん。
ホーク :でも俺っ?!
レイファ:…しなくていいから(笑) 話を戻すわよ。
アビス :そのハリソンという奴の証言がないと、放映する意味の
ないネタらしいな。
レイファ:で、そのハリソンの手掛かりはあったのかしら?
GM :いや、どこへ行っても「そんな奴は知らん」という返答だ。
レイファ:チップ弾むわ。それでもダメ?
GM :「リックにも言ったが、知らないねえ。
悪いけど、他をあたってくんな」
アビス :ハリソンという男がどんな奴だかわからん。
有効な手が打てないな。
レイファ:リックも苦労してんでしょうね。
そうだ。リックがハリソンを追っているなら、こちらから
ハリソンの居場所を知っているという噂を流して、リックを
おびき出しましょう。
GM :「ディスインフォメーションか。猟犬の考えにしては悪くない」
レイファ:一言多い。あんたは黙って工作してきな。
ゼロ・メンバーならそういうの、得意でしょ。
ホーク :や、やめましょう、レイファ。
エージェントにケンカ売らないで。
レイファ:わたしはこいつより怖い男を知ってるもん。
GM :では、偽情報を流して、リックが食いついてくるのを待つと。
今夜はもうモーテルに戻っていいよ。
4 目撃者
GM :一方、ルーレルとエンジュだが、どうやって調べる?
エンジュ:ドリームセメタリィに行ってみるよ。
現場をもう一度、チェックだ。
GM :あれから幾度か強酸雨が降っているので*、たいていのものが
溶けて流れてしまっているけど?
エンジュ:ああ。それじゃあ、なにか目撃している人はいないかな。
この辺の難民とか。
GM :ここはいつ崩壊するかわからない廃棄物遺棄場なんで、
バンデットたちも近づかないよ。
ミュータントネズミくらいしかいない。
エンジュ:しゃべれる知能あるの?
GM :ないよ*。
エンジュ:じゃあ、どうしよう〜
ルーレル:航行記録を調べてみるか?
エンジュ:うーん。データ捜査だと、もうジョーカーが済ませてると
思うんだけどね。一応、調べてみる。
GM :では、航空管制局へ。
ちょうど、北米三都市会議があって警備が厳重になっていた
時期のことだから、不審飛行物に関しても、いつもより詳細な
データを取っていたようだよ。それを見せてもらえる。
サンタ・バーバラ地区から飛び立った所属未確認ヘリは、
そのまま高速で東方へ去っていったそうだ。
エンジュ:サン=アンジェルスにいない?!
ネオ=アップルに戻ったのかな?
ルーレル:いや、この方向だと…テキサナか。
エンジュ:テキサナ? それじゃあ、地の利どころか、知り合いもいない
んだけど。
ルーレル:おれもツテはない。
エンジュ:ここはNPCのアヤコさん*に頼んでみてもいい?
この前、テキサナのランドブラスターとアドレス交換
してたよね?
GM :では、アヤコのコネクションを駆使したということで…
モーテルに戻って結果を待っていてください。
夜中になって、連絡が来ます。
《シャンタク・バーズ》のヘリはテキサナで給油をし、また
飛び立ったそうです。そこからは北方に向かったという情報を
最後に、足取りは途絶えた。
この情報はかなりヤバいヤマを踏んで仕入れたそうです。
いくらか情報料を弾んでほしいと言われますが?
エンジュ:要求額は?
GM :$2,000ほど。
エンジュ:それなら、レイファからもらっているお金で賄える。
振り込んでおくよ。ありがとう。
さて、ここからは情報分析だ。
ねえ、ルーレル、あの型のヘリでサン=アンジェルスから
テキサナまで、給油なしで飛行することは可能?
ルーレル:…無理だな。テキサナへも、ネオ=アップルへも、ヘリで
給油なしの飛行はできない。
ただ、あの型のヘリなら、余分な燃料をドラム缶に積んで
運んでいくのは可能だ。
途中でどこかに降りて、給油したんだろうな。
エンジュ:ふうん…じゃあ、ヘリはテキサナに行く必要があったんだ。
最終目的地はどこだかわからないけど、少なくとも先に
テキサナに立ち寄る理由があったはず。
それはなんだろう…
ルーレル:テキサナに行くか? 付き合うぞ。
エンジュ:えっと…ここから何日くらいかかるの?
ルーレル:データ上4日…おれなら3日と少し。
エンジュ:それはちょっとレイファと相談してみなきゃ。
それに、テキサナに行っちゃうと、あまり足で探す意味
ないんだよね。土地勘ないし。
それなら、ちょっと視点を変えて、アンナ*の方を追って
みようかな。
僕、アンナはこの街に残っているんじゃないかって気が
するんだ。
アンナはこの街の出身だし、《ナイトメア》での地位は
そんなに高くないみたい。
この街での作戦パートのみを任されていて、グレンディを
攫った後は、別の人が作戦指揮をとったんじゃないかって
思うんだ。
GM :なんにせよ、今日はもう遅いね。
エンジュ:ねむねむ。おやすみ〜
GM :ちなみに、ルーレル、今日の午後は尾行が消えたことに気づく。
ルーレル:こっちの動きはアビスたちとは関係なしと判断されたか。
そうだな。ジョーカーに連絡をとってみよう。
GM :「はい。オフィス・ジョーカーです」
ルーレル:アビスたちといた男…ゼロ・メンバーか。
GM :「そのようです」
ルーレル:わかって回したなら…いい。
これはCBIのスキャンダルなのか?
GM :「推定情報でよければ、お教えします。
ゲイルが探している男、ハリソンは元ゼロ・メンバーでは
ないかと」
ルーレル:奴等の狙いはネットキャスターじゃない?
GM :「どうでしょうか。CBI長官の意向は…。
それと、これはお役にたつ情報かわかりませんが、
シリウスがネオ=アップルから姿を消しました」
5 乱戦
GM :では、偽の情報を流したところ、翌日になってリックの方から
「話を聞きたいので、午後6時に指定場所で落ち合おう」と
いうアクセスがあります。
ホーク :2日目の夜ってことだね?
アビス :リック本人が来るかどうかはわからんな。
レイファ:ま、いいわ、行きましょう。戦闘準備整えて♪
GM :では、さっさと6時にしましょう。
レイファたちはホークが運転するコミューターで指定場所へ。
ルーレルたちはどうする?
ルーレル:レイファに昨日の調査結果を報告したとき、その指定場所を
聞いたことにしていいか?
レイファ:教えてあげる。
ホーク :いいの? ゲイルが止めない?
ルーレル:だめなら、ホークの車を尾行してもいいが。
GM :許可する。
ルーレル:…エンジュ、乗ってくか?
エンジュ:ドライブ? どこ行くの? テキサナ?
ルーレル:ちょっとその辺。
GM :では、ホークの車は指定の場所で停車した。
アンバーゾーンの廃墟の中の広場だ。
ルーレルはどうする?
ルーレル:裏へ。
GM :この廃墟を大勢の人間が囲んでいるのがわかる。
ルーレル:難民か?
GM :そのように偽装している者もいるようだが、雰囲気は違うね。
ルーレル:とりあえず待機。
GM :では、リックも自分の車から降りてくる。
で、君たちと一緒にいるゲイルを見ると、「罠か。
そうじゃないかって気はしたんだがね」と苦笑いする。
レイファ:あんたの握ってるスクープを潰せっていうのがこいつの
依頼よ。
GM :ゲイルは「まだハリソンと接触していないようだな、
リック。できれば、俺は両方に会ってみたかったんだが…」と
銃口をリックに向ける。
レイファ:ちょっと! これじゃ交渉にならない。
GM :ゲイルの背後から大勢の狙撃手が現れます。
「これだけの戦力差があって、交渉の必要があるか?」
レイファ:あんた、最初からリックを殺す気だったのね。
GM :「貴様らの戦力などアテにはしていない。
俺ではない人間が動いていると思わせるための見せ札に
過ぎん」
レイファ:あっ、そう〜。
それなら、今からわたしも好きにやらしてもらうわよ。
ホーク :レイファ〜、やめて〜
GM :そのとき、銃声がして狙撃手たちが撃たれます。
ルーレルの近くにいた連中がリックを援護射撃しているね。
ホーク :こいつらは何だ?
GM :リックはその隙に自分の車に逃げ帰って脱出を図ります。
レイファ:ホーク、追いなさい!
GM :「車を出せ。リックを逃がすな」
ホーク :ど、どっち。いいの?! 君たち一緒で?!
レイファ:いいから、リックについてくのよ!
エンジュ:呉越同舟〜(笑)
GM :では、カーチェイスだな。
ルーレル:ギアチェンジ。
エンジュ:うわ、こっちも?
ルーレル:シートベルトを…
エンジュ:する!
GM :リックが先行して、ホークとルーレルが追うんだね?
ホーク :こっちはコミューターだし、ルーレル、頼むよ。
ルーレル:…何をだ? おれはレースをしているだけだ。
エンジュ:止める気ないってよ(笑)
ホーク :なんでだよ〜
レイファ:とにかく追いつく!*
GM :隣接距離まで来たな。
ゲイルが窓から撃って、リックの車のタイヤをパンクさせる。
で、リックの車は緊急停止。
ケガはないようだが、リックはよろめきながら車外へ
出て来る。
レイファ:降りよう。よいしょっと*。
ルーレル:車を止める。ただし、緊急発車可能な状態にしておく。
GM :ゲイルはリックに近づいて行く。
レイファ:ゲイルに向かって銃を…
GM :ゲイルは即座に君を撃つ。武器を取り落としてくれたまえ。
「飼い主に噛み付こうとは、躾のなってない犬だな。
もっと厳しく罰してやらないとダメか?」
レイファ:なにおうっ!
アビス :レイファの前に出よう。
おれたち三人ともを相手にするつもりで物を言え。
ホーク :ええっ、俺はいいです、俺は!
GM :「おまえだけは別か?」
ホーク :俺はリックに銃を向けよう。
レイファ:ホーク! あんた、そいつを撃ったらタダじゃ済まさない
からね!
GM :PCが完全に敵対。すごい展開だ(笑)
さて、次の瞬間、一発の銃声がしてホークの拳銃が弾き
飛ばされる。
ルーレルとエンジュには見えているな。
停車したMAX−7*からシリウスが降りて来る。
レイファ:やっぱり来たー(笑)
GM :やかましい。
「リック、迎えに来たぞ」
「遅いわ。何度、死にかかったか」
「だが、まだ生きている。そうだろう」
「まあな」
シリウスの指示でリックはMAX−7に乗り込む。
シリウスはコンバットマグナムでゲイルを牽制したままだ。
レイファ:サイボーグライフルを拾っておくわ。
GM :それには干渉しない。
で、シリウスが背を向けて車に戻ろうとしたとき、ゲイルが
トリガーを…
レイファ:あんた、まだやる気? 撃つわよ。
GM :シリウスの抜き撃ちの方が早い。
ハローポイント弾*の一発でゲイルは手首を吹っ飛ばされます。
で、シリウスとリックは去ってゆく。
ルーレル:MAX−7を追う。レイファ、乗るか?
レイファ:ちょっと待って。
ゲイルのところへ行って、わたしはイヌと呼ばれて平気で
いられる人間じゃない。覚悟しな、と言って…
ホーク :うわっ、やめて。殺すのだけは〜
レイファ:うるさいっ。ゲイルの頭部に一発撃ち込む。
アビス :サイボーグライフルでか? それはちょっとマズいぞ。
レイファ:あれ?
サイボーグライフルって至近でマイナス修正くらう武器?
でも、サイバーレーザーサイト入れたから命中率は大丈夫よ。
アビス :いや、そういう問題では…火力70で追加シフト+2*がな…
GM :どこに当たっても「致死」ダメージ間違いない。
レイファ:最初から殺すつもりだもの。
後悔して死にな−−ドン。
じゃ、ルーレル、シリウスを追ってちょうだい。
ルーレル:オーライ。
ホーク :うわぁ、レイファ〜! この状況をどうしろとおぉ!
アビス :殉職扱いかな。
ホーク :じゃなくて、俺たちどうするんだよ〜。
ゼロ・メンバー殺しちゃったよ〜。
6 スクープ
レイファ:MAX−7は見つかる?
GM :リックが泊まっているモーテルに着いた。
シリウスはリックを安全な部屋へ送る。
リックとシリウスは旧知の仲のようだ。依頼人と護衛、という
より親密らしいということがわかる*。
エンジュ:シリウスって二十代半ばだよね?
GM :そう。で、リックはそれより十歳ほど年長だ。
エンジュ:どういうお友達かな?
GM :さてね。
で、シリウスは君たちに「よく、おめおめと俺の前にその顔を
見せられたもんだな」と言うよ。
レイファ:じいさんが攫われたことを言っているのね?
それはあんたの過小評価だわ、シリウス。
わたしたちにじゃなくって、じいさんに対しての、ね。
GM :「過小評価だと?」
レイファ:わたしはじいさんが戻ってくると信じている。
そして、じいさんが帰ってきたとき、また一緒に戦えるよう、
こうして自分の腕を磨いている。
今のわたしを見たら、じいさんはきっと「よくやった」と
言ってくれるはずだわ。
わたしが気にかけているのは、じいさんが見て、恥ずかしく
ないわたしで居続けることだけ。
いつまでもじいさんが攫われたことにうろたえていて、
あの人が喜ぶと思う?
確かに、わたしはエンジュとジョーカーに、じいさんの行方を
調査するよう、依頼したわ。
でも、それでじいさんの居場所が見つかるとはホントは思って
ない。じいさんの実力からして、助けに行く必要があるとも
思ってない。
これは挑戦状よ。
奴らが前に、わたしたちに尾行をつけてきたように、わたしも
あんたたちを見張っているんだって、そういう意思表示で
やっていることなの。
エンジュ:ふへぇ。そうなの?
レイファ:別に、あんたを利用したって意味じゃないのよ。
エンジュ:うん。ちょっと驚いただけ。
GM :俺もだ。レイファがそんな深慮遠謀で動いているとは(笑)
いや、実際感服しました。
ところで、このモーテルに呼び出しがあって、レイファを
指名しているそうだけど?
レイファ:なにかな? 出るよ。
GM :CBI長官からのコールだ。
「どういう騒ぎになったか聞いているよ」
レイファ:さすがに耳が早いわね。
GM :「今、ひとりで出てきているのだが、どこかで会えない
だろうか」
レイファ:あなたと? いいよ。ホークとアビスを連れて行く。
場所は適当に決めた。
GM :「では、後刻」
アビス :本当にひとりで来ているのか確認してみよう*。
GM :待ち合わせ場所の周辺に不審な人物や装置は発見でき
なかった。
レイファ:乗り込みましょう。
GM :では、コミューターを止めてリチャードがひとりで
待っている。
ここまで自分で運転してきたようだ。
「君たちが無事でなによりだ。ゲイルは死んだそうだね」
ホーク :ごめんなさいっ!
レイファ:人のことをイヌ呼ばわりするからよ。自業自得だわ。
あなたからも、部下にしっかり教育しといてちょうだい。
GM :「ゲイルは私の部下ではないのだ」
レイファ:どういうこと?
ゼロ・メンバーはCBI局員でもあるんでしょ?
GM :「そうだ。だが、まさか、諜報機関であることを公にする
わけにもいくまい。組織の中での、彼らの位置づけは
《査察機構》なのだ」
ホーク :不正警官の摘発や会計の不備を指摘する内偵者ですね?
GM :「そういうことだ。
その特殊な役割上、ゼロ・メンバーの権力はCBI長官をも
上回る」
アビス :では、今回の依頼は、CBI長官がゼロ・メンバーを動員して
行ったものではなく、実際にはゼロ・メンバーが計画して
CBI長官に手回しさせたものだというのか?
GM :そういうことだ。
ゲイルが死んで、その後任が来るまでの間は比較的、自由に
動くことができる。
それで、リチャードは君たちをここへ呼んだ。
「ゲイルの死は、リック側との銃撃戦でのことと処理しよう。
君たちは自由だ」
ホーク :ゼロ・メンバーに命を狙われることはないんですね?
やったぁ。
レイファ:ちょっと待って。
結局、長官としてはどうするのがベストだったのよ?
GM :「何がベストかは私にもわからない。
ただ、ゼロ・メンバーの独断専行を阻止しようとするならば、
私にはこういう方法をとるしかなかった。
君たちという、予定外の因子を引き入れてみるしか…
あの…ブローカーというのか、彼には苦い決断を強いたと
思う。ゼロ・メンバーは君たちを殺すつもりだとわかって
いただろうから。
むろん、実際に引き受けてくれた君たちにとっても困難な
任務だったことだろう」
レイファ:困難はともかく、これでよかったわけ?
リックの追ってるスキャンダルが公表されてもいいの?
わたしたち、依頼は果たしてないわよ?
GM :そうだね。任務達成率からすると、君たちの働きは評価が
低い。報酬は割り引かれるだろう。
ホーク :いいです。命が助かったし。
GM :「リックがニュースを流すかどうか、それは私にはわから
ないし、今更、君たちにリックの得た情報をどうこうせよと
指示するつもりもない。
ただ、あのニュースが流れれば、革命の嵐が吹き荒れる
ことは確実だ」
アビス :革命?
GM :「具体的な内容を君たちに明かすわけにはいかないが、メガ=
シティ体制を否定しかねないほどのニュースだ。
全世界がそれを知れば、各地でメガ=シティに対する反乱が
起こり、大勢の市民がそれに巻き込まれて死ぬだろう」
エンジュ:でも、今現在のメガ=シティという機構によって虐げられて
る人たちもたくさんいるんだ。僕は体制信奉者じゃない*。
アビス :ハンターが生きる場所はシティだけじゃないしな。
レイファ:フランス革命みたいなものかしら?
うちの両親はブルジョアジーだから、体制が崩壊したら
きっと路頭に迷うんでしょうけど。
ま、それはそれとして、長官はどうするつもり?
GM :「成り行きを見守ろうと思う」
レイファ:わたしたちの契約は終了ね?
GM :「終了だ。よい人生を」
レイファ:じゃ、リックのところに戻るわ。シリウスいる?
GM :いるよ。
レイファの顔を見て、「すまない。先程は言い過ぎた」と
言う。そして「だが、おまえたちも《ナイトメア》を
過小評価するな。いいか」と念を押すよ。
レイファ:わかったわ。でも、そんな話をしに戻って来たんじゃないの。
わたし、あなたに頼みがあるのよね♪
GM :「聞くだけは聞いておこう(笑)」
レイファ:あなたの、あのオートプロテクター、どこで仕入れたの?
エンジュ:わ。それについちゃ聞くなって、オールドギースに言われた
じゃん*。
レイファ:(無視して)わたしもオートプロテクターが欲しくなった
のよ。あれ作った人にコネつけてよ。
GM :「ほう…じいさん、なんて言うかな」
レイファ:頼んだわよ。
さ、仕事も済んだし、ネオ=アップルに帰りましょ!
7 光陰
GM :では、後日譚になるが、結局、その後、2ヶ月たっても
リックからは何のニュースも発表されなかった。
ハリソンを捕まえることができなかったのか、あるいは、
報道を自粛したのか、それはわからない。
メガ=シティはこれまでと変わらずに存続している。
表向き、今のところは−−
レイファ:あ、そうだ。そのハリソンって男のこと、調べられない?
GM :ハリソン・J・フォンテインという名は、かつての
CBI局員名簿の中に見つかる。
彼は第一次三都市会議の際にサン=アンジェルスへ出向
している。おそらく、ゼロ・メンバーだったのだろう。
だが、そこで彼の足取りは途絶えている。
理由も状況も今となっては不明だが、三都市会議の内容に
関係することだったのだろうと憶測されている。
エンジュ:三都市会議って、僕らがサン=アンジェルスにいたときも
やってた和平会議だよね。
今回も前回も成果なしで終わったとか言ってたけど?
GM :そう。和平交渉としてはまったく成果がなかった。
だが、実際には和平交渉に名を借りて、別のことが話し
合われていたのではないかという噂がある。
それというのも、会議に参加したのはサン=アンジェルスの
カーマイクル・バイオテック社、テキサナのオムニカ・
インターナショナル社、そして、ネオ=アップルからは
シンクレア財団、と各都市の外政面担当企業のみだったわけだ。
これらの企業は都市としては対立している一方、それぞれの
都市では他の企業と敵対している。
ここでなんらかの密約が交わされていた可能性はある。
前回、そして今回も。
レイファ:リックはそれを追ってたのかしらね。
ま、それはいいんだけどさ。二カ月ってどういうこと?
エンジュ:あれから二カ月って言ったよね。
レイファ:じいさんの情報は?!
GM :ありませんね。
ついでに言うと、その二カ月間、特にジョーカーから仕事の
依頼はないんで…
ホーク :うわあ!
レイファ:なによ?
ホーク :死にます。生活費が足りません。
GM :シナリオの都合上、二カ月たつだけなので、数字上、生活費は
減らさなくていいです。収支とんとんだったということで。
あと、ジョーカーからの依頼はありませんが、他で仕事
してる分には技能値など入ります。
具体的には「この間、こういう仕事をしていたよ」というのを
小説とかイラストとかでGMに提出してください。
レイファ:【0G機動】を覚えて、オートプロテクターで飛べるように
訓練するわ。
エンジュ:僕は端末のカスタマイズ〜
GM :そんな感じで。あとはモノの提出をしてくれれば裁量します。
そろそろ《ナイトメア》の具体的な顔も見えてきたしね。
それでは、頑張ってください。
epilogue
《ワイルド・ギース》のカウンターに、匂いのきつい紫煙がくゆる。むしろその煙こそが、口を閉ざした男達のかわりに淀んでいるかのようだった。
「ゼロは、何を言ってきた?」
カウンターの正面を見据えたまま、ショットグラスのターキーをあおる。
「聞いたら酒がまずくなるぜ」
「聞かずに済ませば、なおさら酒がまずい」
シリウスのその言葉に肩をすくめたリックの瞳には、既に後悔はなかった。
「カレンが、テキサナに飛ぶことになった」
無言のまま、シリウスはリックの言葉を待っている。
「…そのまま、カレンはヒューストン・セキュリティー・サービスに売られることになっている」
そこで初めて、リックはグラスのブッシュミルズに口をつけた。ショーンが愛したものと、それはまったく同じ酒だ。
「ゼロのブラフってことは…ないだろうな」
「ああ。“たかが女一人、されど女一人”とぬかしやがった」
「あんた、そんなにその女に惚れていたのか」
「フン、おまえみたいなガキにはわからんさ。世の中に天使はいるってことが、今の俺には信じられるね」
無言で、オールドギースが二人のグラスに酒を満たす。
「その天使が、ゼロ・メンバーだとしてもか」
「ああ」
一息に、シリウスはターキーを干した。そのままゆっくりとスツールを立つ。
「じいさん、最後にもう一杯だけもらうぜ」
立ったまま、グラスを手にする。
「“たかが女一人、されど女一人”か…。ゼロにしては味なことを言う」
「シリウス…。いいのか?」
「まずい酒は勘弁だ」
「…明日になれば後悔するぜ…」
リックが顔を背けた理由が、シリウスにはわかった。そこに見られたくないものがあるということを。
「知ったことか。今、うまい酒を飲むことの方が大事さ。
乾杯だよ、リック。あんたが潰したザ・スクープとテキサナに行った天使にな」
無言で交わしたグラスが、澄んだ音をたてた。
そして、二人は一息にグラスを干す。
「すまん…。デューク…。俺には、メディアでは、やつらを潰すことはできなかったらしい…」
「そんなことはない。
ただ、やつらを本当に潰すのはこの俺だ。『シリウス』の名を持つ、この俺のな…!!」
リックが見上げた時、既に若き狼は、獲物を明日に見据えていた。
第6話 END
※ このepilogueはリプレイ化に際して、GMから特別寄稿いただいたものです。
第7話予告
過去から現れたもう一人の狼が銃弾を放つ。それは若き狼の魂までも射抜く狼煙。狼は狂おしく闘いに身を投じる。
ケルベロスの光、ケルベロスの影、ケルベロスの痛み。砕けた筈の過去、しかし未だ死なせられぬ過去が、最強の敵を呼び寄せる。
次回、『フェイクの日〜炎熱回廊〜』
放たれた矢は標的を射抜くか、地に落ちるか。
※ 次のリプレイは外伝「BREAK DOWN」の予定です。
「フェイクの日〜炎熱回廊〜」はその次にアップロードされる予定です。
ご諒承ください。
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