MHリプレイ#7
    フェイクの日 
 Side-B* 鎮魂歌が聞こえる

              >>>前回までのあらすじ
                  >>>章の目次
                  >>>キャラクター紹介

  18 武装強化

GM  :焦る気持ちはあるのだろうが、シリウスの体調はまだ万全に
     は程遠い。
     彼は自宅に戻り、トレーニングに時間を費やすそうだ。
ラルフ :無理はするなよ…と言っても無駄だろうな。
レイファ:あ、シリウス、家に戻るのなら、そこの桃饅持ってって♪
GM  :「じいさん、物好きな客が来たときにでも出してやってくれ」
レイファ:受け取らない気ね。ま、いいわ。後で届けに行くから。
GM  :来るのか?(←イヤそう)
レイファ:だって、あんたを見てろって、ジョーカーから依頼されて
     んだもん。
     それに、敵が《ナイトメア》とわかった以上、こっちも手を
     こまねいてはいられないしね。
     ま、どうせあんたは止めても行くんでしょうから、こっちも
     独自に動くだけよ。
アビス :割り切ったな(笑)
GM  :では、シリウスは家に帰る。
     シリウスの去った後で、オールドギースがレイファとアヤコ
     とラルフを呼ぶよ。
     「例のヤツが仕上がっているが、最終調整のために実動データ
      を取ろう」
レイファ:オートプロテクターね。見せて見せて。
GM  :では、工房へ通された三人はそれぞれのオートプロテクター
     を渡される。
     開発名は《ワイルドキャット》*
     同一のコンセプトの下で作られたシリーズなので外観は相通
     じるものがあるにせよ、機能がそれぞれ違うので、説明して
     おこう。
     まず、レイファの機体《ワイルドキャットA》は強襲型だ。
     《STR》や射撃・格闘の技能修正をアップさせる。
     アヤコの機体《ワイルドキャットB》は後方支援型。
     索敵能力と長距離攻撃に優れている。
     ラルフの《ワイルドキャットC》は遊撃型。
     C級ながら戦術アシストAIが組みこんであるので、一番金
     がかかっている。移動力にも長じているので、戦局にあわせ
     て行動できるはずだ。
     そして、3人のオートプロテクターは互いに独自の無線で
     リンクされていて、随時、仲間の戦況がわかるようになって
     いる。
ラルフ :3人でチームを組んで動け、ということか。
GM  :かならずしも一緒に動く必要はないが、この3人だと
     連携しやすいということだな。
     ちなみにAはアタッカー、Bはバックアッパー、
     Cはコマンダーの略だ。
     ホントはDのディフェンダーというのがいればなおよかった
     んだが…
レイファ:弾除けならちょうどいいのがいるじゃない!
     ホークがDよ。皆の盾になって攻撃受け止めてね♪
GM  :それはあまりに可哀想なんでやめた(笑)
     ホークのオートプロテクターは《プロト-Σ(シグマ)》という
     開発名で、やはりオールドギース・オリジナル。
     現在、シリウスの《シリウス》も同じ技術革新を行って
     《シリウス−Σ》に改装中だ*
     ちなみにホークは《プロト-Σ》をシルバーに塗装するそう
     だ。君らはどうする?
レイファ:ピンク♪ でも、それだと目立ちすぎるかもしれないから、
     本体は紫で、縁にピンクをあしらおうかなぁ。
     わたしの好きな色の取り合わせよ。
ラルフ :充分、派手だぞ…
エンジュ:中国人の色彩感覚だから(笑)
レイファ:アーヤは赤でしょ?
アヤコ :うーん。乗り物は赤が最高だと思うんだけど、身につける
     ものは白かなあ。
     でも、オフホワイトっていうのはしっくりこないんで迷ってる。
レイファ:そうねえ…パールピンクってのはどう?
     鮮烈な白じゃなくて、よく見ると薄く色がついてて、ちょっ
     とキラキラもしてる。可愛いでしょ?
アヤコ :それがいいかな。じゃ、パールピンクで。
ラルフ :実用性を考えると黒がいいと思うんだが、どうせシリウスが
     黒をシンボルカラーにしてるんだろう?
GM  :《シリウス−Σ》はステルス仕様なので、艶消しブラックだ。
     だが、それはあくまで基本。彼は任務や状況に合わせて都市
     迷彩や砂漠迷彩などに塗装し直している。
レイファ:なんか、それも重そうな色よね。
     ラルフはもうちょっと格好いいのがいいよ。
     同じ黒でも、鋭さを感じさせるメタリック系とか。
ラルフ :ほとんど黒に近いダークブルーのメタリックにするかな。
エンジュ:カラーリングの統一性がな〜い(笑)
GM  :まあいいさ。色くらいは自由に決めてくれて。
     では、実際にそれを着て活動してみて、微調整を行った。
     金属のはずのオートプロテクターがまるで、もう一枚の皮膚
     のように肌になじむ。
     あとはいつでも実戦に使っていいぞ。
レイファ:うわーい。ありがとう、じーさん。
GM  :では、君たちはその仕様書を読んでなさい*
     わからないところがあったら聞くように。
ラルフ :なんか、いっぱい武器があるけどさ、どの場面でどれを使う
     のが効果的なのかっていう部分がプレイヤー的にわからない
     からな。
アヤコ :いいものもらったけど、使いこなせなかったらごめんなさ〜い。
GM  :その辺は戦闘時にこっちからアドバイスする。
     では、次はアビス。
     奴に関する情報はまだ入ってきていないが、オールドギース
     がしっかり網を張っているそうだ。
     期待しておいてくれていい。
アビス :ハリーにもその旨、伝えておく。
GM  :了解。ちなみにCSのパーツはすでにハリー・陳に受け渡した。
     ハリーは「この品薄のネオ=アップルでこんな品、どうやっ
     て手配した?」と驚いている。
     それと、アヤコのところに例の男から届け物がある。
ラルフ :例の男? 君までいつの間に(笑)
アヤコ :昔の仲間よ〜。で、何が届いたの?
GM  :新しい連絡先だ。
     仲間内で使っていた符丁で書かれているので、君にはすぐ
     解読できる。
     そして、支度が整ったら来て欲しい、と。
アヤコ :行ってあげたい…でも、まずはフェイクの件にケリつけて
     からね。それくらいの余裕はあるよね?
GM  :フェイク事件の決着にどれくらいかかるかにもよるが、半月
     かそこらは大丈夫だろう。
     では、ここでレイファのソロが入る。
レイファ:また、わたし〜?
     もう気絶させられたり攫われたりするのはイヤよ。
エンジュ:ソロになるたび、ロクな目にあってないよね(笑)
GM  :第1部の主役はレイファだ。
     気づいていないかもしれないが、それは君自身が選んだこと
     でもある。
     その理由はいずれ…わかるだろう。

   19  共同墓地

GM  :では、レイファが桃饅を持って(笑)、シリウスの隠れ家に
     向かうと、ちょうどシリウスがMAX−7で出掛けようと
     しているところに出くわす。
レイファ:逃がさない。
     車の前に飛び出して聞くよ。
     どこ行くの。
GM  :その質問には答えないが、シリウスは一瞬、考えてから…
     「来るか?」と訊く。
レイファ:…行くわ。
GM  :助手席のドアを開ける。
レイファ:何も言わずに助手席に座り、走り出してしばらくしてから…
     あんたが自分から他人に声かけるなんて珍しいね。
GM  :シリウスはハンドルを握って前方を見つめたままだが、
     君はそこにシリウスの答えを読み取る。
     たまたま来合わせた人間だからではなく、レイファだから
     こそ、シリウスは誘ったのだ、と。
レイファ:ふうん…
     これはシリウスにじゃなくて、ゲーム的に聞くけど、
     警察署を爆破した後、《ナイトメア》やフェイクの動きは?
GM  :皆無だ。オールドギースもジョーカーも何も掴んでいない。
レイファ:わかった。じゃ、シナリオを進めて。
GM  :ぎこちないわけではないが、君たちは互いに黙ったまま
     車を走らせる。
     今日も空には暗雲がたち込めている。摩天楼をかすめそうな
     ほどの低く厚い雲だ。
     海からの湿った風はすでに雨の予兆を孕んでいる。
     君らを乗せた車はやがて、海を見下ろす小高い丘にやってきた。
     細菌霧の作用で白く変色した人工芝と点在する墓石群が、
     そのまま海へ落ち込むかのように広がっている。
     ここはネオ=アップルの市民墓地だ。
レイファ:……
GM  :都市外縁部ではあるが、スラムのように荒廃してはいない。
     ただ、単に風化してしまっているだけだ。
     訪れる者すらめったにいないのは、脆い人工芝に、ここへと
     通い詰めたシリウスの足跡が残っていることからもわかる。
     シリウスは駐車場にMAX−7を置き、丘を登ってゆく。
     君はどうする?
レイファ:後をついてゆく。
GM  :やがて、シリウスはひとつの墓標の前に立つ。
     墓碑銘は連名で、生年は別々だが、没年は一緒だ。
     そして、『情愛とそれに基づく正義という、真の人間性に
     殉じた男達、ここに眠る
』と記された墓石には三つ首の
     猛犬のレリーフがある。
レイファ:これは?
GM  :「特殊武装機動隊《ケルベロス》の墓だ」
レイファ:《ケルベロス》はあんたの何なの?
GM  :「俺にとって…か。
      《ケルベロス》はあの頃の俺には輝ける未来の、
      この手で掴む希望のすべてだった。
      今では…俺が死ぬことのできない唯一の理由だ」
レイファ:どうして、わたしにこれを見せるの?
GM  :「ここは、おまえには意味のない場所だ。
      だが、俺と…奴にとってはそうではない。
      奴が俺の思っているとおりの人間なら…
      ここで会うことができるはずだ。
      そして、そうであれば奴は、おまえにとっても
      無関係な人間ではない」
レイファ:よくわからないけど。誰かが来るのを待っているのね?
GM  :「そうだ。そして、もう待つ必要はない」
     背後からの声に振り返ると、いつの間にか、10mほど先に
     もうひとりのシリウスが立っている。
レイファ:また背後を取られた〜(笑)
     ま、それはそうと、フェイクなのね?
GM  :無論。
     「来ると思ってたぜ。
      おまえが俺の思ってるとおりの男ならな」
     シリウスがそう言うとフェイクは、「おれの正体がわかると
     いうのか? シリウス」と問う。
     シリウスはむしろ静かな声で「ああ、わかるような気が
     する…」と答える。
     どこかしら、錆びた諦念が感じられるような声だ。
     ポトマック・ナチュラリウムで向かい合ったときに見せた、
     弾けるような怒りは消えうせている。
     さあ、レイファにはフェイクの正体が予測できるかな?
レイファ:んー?
     《ケルベロス》は裏切りによって壊滅した、とか言ってた
     から、こいつがそのユダなの?
GM  :そうではない。それだと「君に関わりのある人間」だという
     言葉が意味をなさないだろう?
レイファ:わたしにも関係すること? なにかな?
GM  :フェイクが鋭く言う。
     「言ってみろ! おれが誰なのか!!」 
     重く湿った風が強くなる。
     「さあ言え、シリウス!! このおれが誰なのか!!」 
     シリウスは歯を食いしばるようにして言う。
     「おまえは…ロナルド・グレンディだ」
     フェイクは初めて柔らかく微笑み、「久しぶりだな、Dボゥイ」
     と告げる。
レイファ:…グレンディ?
     どっかで聞いたことある気はするんだけど…誰?
GM  :おいいっ…(泣)
     バウンサー上がりの初老の男に記憶はないのか。
レイファ:え? あっ…じいさんなの?!
     そんなに背が高かったなんて初めて知ったよ!
GM  :驚くポイントが違うだろうが(笑)
     確かに、今までグレンディの身長に関しては言及してないが。
レイファ:あー、じゃあ、キャラクター的にはすぐわかったという
     ことね。
GM  :フェイクはシリウスの正面に立ち、ゆっくりと特殊メイクを
     引き剥がしていく。
     そこにあるのは、君にとっても懐かしい顔だ。
レイファ:じいさん…嘘でしょ。なんで、じいさんがフェイクなの。
GM  :シリウスは.357マグナムを抜き放ち、グレンディに向けて
     叫ぶ。
     「あんたは《ナイトメア》に拉致されたと聞いた!! 自由の
      身なら、何故なんの連絡もくれなかった?! なぜ、俺の敵
      として現れた?!」
     静かに、グレンディは話し始める。
     「《ナイトメア》に拉致されたおれは、おまえを殺す切り札
      として奴らの洗脳を受けた。
      その過程で、おまえの戦いの記録を見せつけれらた。
      破壊し、殺戮し、そして苛烈な戦いを生き抜くおまえの姿を。
      …見事だったぞ、Dボゥイ。
      まだ身体も出来上がっていなかった少年をここまで育てた
      のは自分なのだという誇らしさと、この猛き狼と戦って
      みたいという耐え難い衝動…
      ちゃちな洗脳などでは作り出せない、本物の闘志がおれを    
      甦らせた。
      今、おれは、おまえを最大の敵とするために戻ってきた」
     グレンディはハンドガンを構え、シリウスの銃口の前に踏み
     出してゆく。
     「撃て」
レイファ:じいさん…!
GM  :「撃て…!」
     その、重く畳み掛けるように叩きつけられる言葉を遮って
     シリウスが吠える。
     「撃てるわけがねえだろうォォォォ!!」
     そして、そのまま崩折れるように膝をついた。
     「…撃てるわけが…!!」
     そのとき、天を切り裂いて鋼のような太い雨が降ってくる。
     視界が白濁する。
     打ちひしがれたシリウスに背を向け、グレンディは歩み去って
     いった。
レイファ:追うわ。
GM  :墓地の入り口でグレンディは空に顔を向けて立っている。
     君が来るのを見越していたかのようだ。
レイファ:じいさん…生きててくれてよかった。
GM  :「レイファ。おまえには心配をかけさせたな、すまない。
      だが、今回のことで、おまえが気に病むことは何ひとつ
      としてない」
レイファ:じいさん、わたしは《ナイトメア》と戦っていくよ。
     それはじいさんがどこにいようと変わらない。
GM  :「おまえは正しい。決意というのはそういうものだ。
      レイファ、おまえは最高の生徒だったよ。ただ一人の男を
      除いてな」
レイファ:じいさん…
GM  :「人生で最後の相手が、どうして自分が育てた少年でなけれ
      ばならないのだろうなあ」
     グレンディはそう言っていかめしい顔面に強い雨を受け続け
     ている。
レイファ:…今度会うときは…
GM  :「ああ」
     グレンディは君に背を向けてひとつうなずく。
     「奴に伝えておけ。
      おまえが闘えないなら、闘わざるを得ないようにしてやろう、
      とな」
     そしてグレンディは灰色の雨の向こうに消えた。
レイファ:う…(泣)
     わたしが強くなってきたのは、じいさんを助けるためだよ。
     じいさんを倒すためじゃないのに…
GM  :降りしきる雨だけが世界を静止から救っている。
     雨があがった後も、渦巻く暗雲の奥からは一筋の陽光すら、
     地上に届かない。
     やがて、海からの風が、芯まで冷えきった君たちふたりの背
     中を押した。
     「《ワイルド・ギース》に戻ろう。
      何であれ、行動を起こすべきときがきた」
レイファ:あんたはいつから気づいてたの。
GM  :「傷を癒している間、俺は何度も考えた。
      そして、CBI本部の爆破ニュースを見たとき、ほとんど
      確信した」
レイファ:爆発物…
GM  :「そうだ。ファーストセキュリティエリア周辺にバラまかれ
      ていたダミーを含むいくつもの爆弾、そしてCBI本部
      爆破の手際…」
レイファ:じいさんの得意分野ね。
GM  :「ああ…おまえも彼に爆発物の扱いを習ったんだったな」
レイファ:うん。あと、もうひとつだけ教えて。
     じいさんと《ケルベロス》の関係は?
GM  :「彼自身に《ケルベロス》との接点はない。《ケルベロス》
      の生き残りは俺だけだ。
      ただ、アンカレッジの特殊訓練センターにいたとき、俺が
      強くならねばならない理由として、あの事件のことを話し
      たことがある。
      この墓の前で、何があろうと初志を貫くと誓ったことも」
レイファ:誰が敵に回ろうと、ね。
GM  :「ああ…そうだ。グレンディはそれを知っていた」
レイファ:だから、じいさんはあそこで宣戦布告をしたのね。
GM  :その通り。
     レイファならそこのとこを汲んでくれると信じていたぞ!*
レイファ:うぅ、GMの言ってた「主人公」の意味がわかったわ〜。
     こんなのヒドすぎるよ〜
GM  :俺としてもレイファがここまでグレンディに嵌まってくれる
     とは予想外だったわ(笑)
     おかげでやり甲斐のあるシナリオになった。
     と、そんな感じで、君たちはぽつりぽつりと会話を交わしな
     がらマホロバ・ストリートまで戻ってきた。
     クライスラーズ・ビルの前にジョーカーたちがいる。
レイファ:今は会いたくないな。このまま送ってくれる?
GM  :「待て。様子が変だ」

   20  失踪

GM  :では、レイファを除く全員。
     作戦会議のために集まってきたんだが、《ワイルド・ギース》
     へのエレベータが開かない。
アヤコ :出掛けてるのかな?
エンジュ:ビル周辺に住み着いてるストリートキッズ*に聞いてみるよ。
     ねえ、オールドギースが出掛けたのを見てる?
GM  :「知らねぇよ」
     そこへMAX−7がやってくる。
     いつものように運転しているのはシリウスだが、助手席から
     はレイファが降りてくる。
アヤコ :ドライブデート?
GM  :ふたりともひどく濡れてる。
アヤコ :きゃー。洗い髪なのね♪
GM  :なんでそうくるかな(笑)
レイファ:外にいて雨にふられたの。
     で、こんなところにたむろして、どうしたのよ?
ラルフ :中に入れないんだ。
GM  :それを聞くと、シリウスは表情を堅くしてエレベータの暗証
     番号を入力する。ドアが開き、屋上に行けるようになった*
レイファ:乗り込むよ。
GM  :では全員、《ワイルド・ギース》へ。
     いつものとおり、ノスタルジックな白熱球が点灯しているが、
     カウンターの中にオールドギースの姿はない。
     カウンターにはショットグラスがふたつと、スコッチ・
     ウィスキー《バランタイン》の瓶*
     そして、床には血溜まりに落ちた前掛け。
アヤコ :オールドギースが攫われた?
レイファ:じいさんっ…!*
GM  :シリウスは店の外へ出て行き、前掛けを握り締めたまま天に
     吠える。
     「俺はどうしてもあんたと戦わなきゃならないのか…!」
レイファ:これを言ってたのね。こんなのって…(泣)
アヤコ :レイファ、どうしたのよ。
ラルフ :ソロの間に何かあったんだろう。
     犯人がわかっているなら話してくれ。
GM  :シリウスは応えないぞ。
レイファ:わたしだって、言葉になんかできないよ。
ラルフ :話が進まないだろ。
     そんなことしている間にも、事態は取り返しのつかないこと
     になっていくぞ。
エンジュ:僕はカウンターの中へ。
     オールドギースが使っている防犯システムがあるはずだ。
     それで、ここに来た人物、ここで起きたことを確認するよ。
GM  :君の手におえるプロテクトじゃない(それをされたらマズい
     んだ)。
エンジュ:ジョーカー! 力を貸して!
GM  :ジョーカーは目を伏せたままだ。
エンジュ:…あ、ヤバい。今、シンクロしちゃった。
     なんか、ジョーカーの心境がわかっちゃう。
     「オールドギースの危機に動揺するシリウスの悲しみが、
      焦燥が、私には手に取るように感じられる。
      オールドギースを助けなければ…そうすることが作戦上、
      有効であり、正しい行いでもあるとわかっているのに…
      身体が動かない。
      むしろ、どこか奥深いところで、この事態を歓迎すらして
      いる自分がいる。
      このままオールドギースが戻らなければ、シリウスは私を
      頼らざるを得ないと…」*
アヤコ :なんか、ジョーカーが悪い人だ(笑)
GM  :あえてコメントはせん(笑)
ラルフ :ともかく、レイファが知ってることを話さなきゃ、俺たちに
     は動きようがないだろうが。
レイファ:わかったよ。じゃあ、ぽつぽつと語る。
     《ナイトメア》はじいさんにシリウスを殺させようと
     しているの。
アヤコ :ええと、どっちのジイさん?
     オールドギース? それともグレンディ?
ラルフ :おまえ関係のじじいは多すぎんだよ。
レイファ:グレンディの方。
     《ナイトメア》は攫って来たグレンディを洗脳して、シリウス
     と戦わせようとしてたんだけど、「これがおまえの敵だ」って
     見せられたビデオでシリウスの成長を見たグレンディは、
     本気でシリウスと戦ってみたくなったんだって。
     で、さっき、市営墓地に来て、宣戦布告してったのよ。
アヤコ :グレンディと会ったのね?!
レイファ:うん…
     シリウスの前に姿を現して「おれを撃て」って怒鳴ったの。
     シリウスは「撃てるわけがない」って言って座り込んでたよ。
     もっとも、あのとき安易に引き金を引くようだったら、
     わたしがタダじゃすまさなかったけどね。
エンジュ:となると、グレンディは正気なんだね?
     洗脳されたからじゃなくて、正気でシリウスと闘いたいって
     言ってるんだね?
レイファ:それは間違いないわ。
     わたしとふたりで話をしたときにじいさん、「最後に戦う
     相手がシリウスになるとはな」って言ってたの。
     それで、わたし、わかったんだ。
     シリウスが勝つにせよ、その逆の結果が出るにせよ、じいさん
     はこの戦いの後で生きているつもりはないんだって…
アヤコ :そんな。
エンジュ:…僕にはわからないや。
     なんで、そんな想いの示し方するんだろう。
ラルフ :そこまで俺たちには立ち入ることはできないさ。
レイファ:それでね、じいさんは「シリウスが戦えないというのなら、
     戦場に出て来ざるを得ない理由を作ってやる」って言って
     帰っていったのよ。それが…
ラルフ :オールドギースの誘拐に繋がるわけか。
エンジュ:グレンディは君たちと会って、その足でここに来たってこと
     かな。まあ、他の人が来たんじゃ、オールドギースが通す
     はずもないと思うけど。
レイファ:多分ね。こっちはグレンディと別れた後1時間かそこら
     墓地に残ってたから、その隙にやられたんだと思う。
エンジュ:さすがに素早いね。
     ところで、墓地って? グレンディの娘さんの?
レイファ:あんたは知らなくていいことよ。
エンジュ:ふうん。ま、いいや。一応、確かめさせて。
     床の血は誰のもの? 分析するよ。
GM  :(ううむ…)まちがいなく人間の血だ。
     それもかなりの量だね。早く手当をしないと命も危ない傷を
     負っているはずだ。*
ラルフ :マズいな。
アヤコ :《ナイトメア》とグレンディは、現在、どっちもシリウスと
     敵対してるけど、協力はしてないわけね?
レイファ:じいさんは独自に動いてると思うわ。
     《ナイトメア》としても、じいさんのことは最初から捨て駒
     のつもりでいるんでしょ。でなきゃ、無差別爆撃しないわよ。
エンジュ:ええと、今の発言から解釈すると、グレンディ=フェイク
     ってことでいいんだね?
アヤコ :えっ?! そうなの?
ラルフ :馬鹿、何言ってんだ。フェイクの身長は2mあるんだぞ。
アヤコ :そうだよねえ。
レイファ:あー、それが、実はじいさんも身長2mあったんだって。
     登場したときから。
アヤコ :そうなの〜?! 初耳〜
GM  :すまなかったよ、説明不足で。
ラルフ :だけど、それがわかっていたら、キャラクターにはもっと
     簡単にフェイクの正体が見破れたんじゃないか?
GM  :しかし、フェイクがデカいわりに隠密行動が得意だとか、
     爆発物の扱いが得意だという情報をグレンディと結び付けた
     人はいなかったからね。
エンジュ:おお、そういえばそうです。ナイス伏線。
     で、レイファはこれからどうするつもり?
アヤコ :グレンディ自身が戦いたがってるんだから、説得は無理そう
     だよね。
エンジュ:まあ、グレンディがフェイクなら、シリウスがグレンディに
     掛かりきりになっている間にフェイクがテロを続けることは
     ないってことで、こっちとしては戦力分散が防げる。
     それは福音だ。
アヤコ :人に懐くわりにはエンジュってさぁ、こういうとき、やけに
     冷静よね(笑)
ラルフ :それがこいつの本性だからな。
GM  :外見に騙されてはいけない。
エンジュ:むー。
レイファ:ま、エンジュが逆らってもたいしたことないから構わないわ。
     それより、今はじいさんのことね。
ラルフ :できるなら戦いたくはないな。
レイファ:じいさんが助けではなく、わたしたちとの戦いを望んでいる
     のは悲しいけれど、わたしは逃げはしない。
     シリウス、もしあんたが出来ないというなら、わたしが武器
     をとってじいさんの前に立つ。いいわね。
GM  :シリウスは応えない。肩がかすかに震えた。
レイファ:よし、アーヤ、ロブちゃん*を出して。
アヤコ :いいけど、どこに行けばいいの?
レイファ:シリウス、じいさんの居場所に心当たりは?
GM  :そのとき、店の端末から通信文が打ち出されてくる。
     ジジッ…ジジッ…
ラルフ :読むぞ。
GM  :「オールドギースの身を案じるならば、明朝0530、下記
      の場所に来られたし」とあって、ホワイトエリア*の一画が
     指定してある。
ラルフ :明日…か。
レイファ:よし、まだ時間はある。戦闘準備をしておこう。
     アーヤのワゴンに《ワイルドキャット》を積み込むよ。
アビス :ハリーに連絡を取る。《V》*は動かせるか?
GM  :「今すぐは無理だ。もう少し、時間がないと…」
アビス :翌朝に間に合わせたい。
GM  :「今夜は徹夜だな」
アビス :頼む。
GM  :「また、酒を奢ってくれるだろうな? あの店で」
アビス :《V》が無事に動いて、おれが無事に戻って来れたら。
GM  :「前半分は任せろよ」
アヤコ :あ、なんかすっかりいい感じ。
     ハリーってチャイナタウンのメカニック? いつのまにか
     飲み友達になってたのね。
レイファ:シリウス、オールドギースのじーさんがあんたのオート
     プロテクターも新しいの作ってたよ。聞いてる?
GM  :「ああ。明日はそれを持ってゆく」

   21 夜明けの戦場

GM  :では、夜明け前。
     夏は完全に終わったことを予感させる寒い朝だ。
     ルーレルの運転するカーゴで、ハリーが《V》を運んでくる。
     「注文通りに仕上げてきたぞ」
アビス :いきなり実戦投入になるが、大丈夫か。
GM  :「今日の戦闘データで不満があれば手直しする」
アビス :うーむ。モルモットか?
GM  :「ちょっとばかりスリリングな戦闘シミュレーションだと
      思えばいい」
アヤコ :うちのロブちゃんに積み替える?
GM  :いや、ハリーも同行したいそうなので、こっちはこのまま
     ルーレルの車で行こう。
     アヤコの車には載せるものもたくさんあるしね。
     ところで、エンジュはどうするんだ?
エンジュ:ホワイトエリアだと例によって潜れるシステムはなさそう
     だよねえ。
     ジョーカーはどうするって?
GM  :見届けに行くそうです。
エンジュ:僕はジョーカーと一緒にいるよ*
GM  :では、アヤコの車にエンジュとジョーカーが乗り込む。
     それとセンゴクと彼のCSを運んでもらえるか?
アヤコ :センゴクも来るのね? いいよ、乗せる。
ラルフ :俺とレイファはバギーだな。
GM  :シリウスとホークも自分のバギーで来る。で、ルーレルの
     カーゴにアビスとハリーだ。参加メンバーは以上。
     指定されたのは小さなタウン廃墟のメインストリートだ。
     グレンディはひとりで待っている。
     シリウスはそちらへ歩み寄ってゆく。
     オートプロテクターのヘルメットで、その表情は伺いしれない。
     と、グレンディの後方にヘリが浮上する。
     「シリウスの誘い出し成功。
      任務完了です、ビッグ・グレンディ。
      速やかに撤退してください」
     ヘリのエンブレムはもちろん《シャンタク・バーズ》。
ラルフ :罠か。予想はしてたけど、やっぱり《ナイトメア》が姿を
     現したな。
エンジュ:アンナ*がいるといいね、レイファ。
レイファ:ええ、あの女は許さないから。
GM  :グレンディはシリウスに背を向けて歩きだす。
     で、足元の廃材を蹴り飛ばし、隠しておいたロケット・
     ランチャーを取り出すと、ヘリ目がけて発射。
レイファ:ドォン! じいさん、一撃で仕留めてよ。
GM  :もちろん。ヘリは黒煙をひいて落ちてゆきます。
レイファ:さすがぁ♪
エンジュ:いいのかな、よろこんでて。
GM  :さっそく、アヤコの索敵レーダーに反応があるよ。
レイファ:どこ?
GM  :全方位、だ。
     この地点を目指して敵部隊が集結中。
     地上からは《ティンダロス・ハウンド》と漆黒のCS部隊。
     空からは《シャンタク・バーズ》の武装ヘリと《ナイト・
     ゴーンツ》。総数およそ50以上。*
アヤコ :うわー、大量だあ。
GM  :ラルフの《ワイルドキャットC》に組み込まれた戦術指揮
     AIが戦況を分析する。
     「勝率=5%。
      推奨行動1=撤退。2=戦略的撤退。3=降伏」
ラルフ :なんて使えないAIだ。
エンジュ:まだ実戦データが入ってないからじゃないの?
     使い込んでいけば、オリジナリティも出てくると思うけど。
GM  :所詮、C級AI*だがな。
レイファ:やるのはわたし。機械には頼らない。行くわよ。
エンジュ:レイファの戦況分析。
     「勝率=時の運。
      推奨行動1=先手必勝。2=突撃。3=全力攻撃」
アヤコ :当たってる〜(笑)
ラルフ :最重要項目=火力だもんな。
GM  :さあ、行動を決めてくれ。
アビス :《V》を起動。ホバーを使うぞ。
     完全包囲される前にCS部隊に向かう。
レイファ:それって速いのよね? 乗せてって、アビス!
アビス :可能か、GM?
GM  :《ワイルドキャットA》を着てるんだし、肩のハードポイント
     に掴まっていれば落ちはしないだろう。
レイファ:出発!
GM  :レイファを肩に乗せ、《V》はホバーで敵に突っ込んで行った。
エンジュ:ほ、他のふたりと一緒に動かなくていいのかな?
GM  :互いの戦況はデータリンクできる。
     レイファのオートプロテクターは白兵戦型だから、まず敵と
     接触しないといけない。前に出るのは正しい判断だ。
ラルフ :レイファはいつも通り、突っ込ませておけばいいんだよ。
     で、俺はどう動くのがベスト?
GM  :それはGMが教えることじゃないと思うが。
ラルフ :だけど、プレイヤーがこういった銃撃戦の際のセオリーって
     もんをまったく知らないから、どうすればいいのか全然わか
     らないよ。
     だけど、プレイヤーは無知でも、ラルフはこういうときどう
     すべきか知っているはずだ。*
GM  :じゃあ、どの武器を使うか決めてくれ。
     その武器の特性を活かせる戦術をアドバイスしよう。
ラルフ :火力とかのデータはわかるけど、どの武器がこの状況で有効
     か教えてくれ。
エンジュ:それじゃ堂々巡りだって。
     ラルフが何を重視するのか言えばいいんじゃないの?
     撃破数を稼ぎたいとか、ダメージ受けたくないとかさ。
ラルフ :…味方を死なせないようにする、かな。
GM  :では、ラルフはセンゴクと共にこの場に留まって、車を護衛
     するのがいいだろう。
     車内にはルーレルとハリー、それにエンジュとジョーカーが
     残っている。
     車載武器もあるにはあるが、《ナイト・ゴーンツ》に襲われ
     たら応戦しきれないだろう。
ラルフ :わかった。
アヤコ :あたしは車を降りることになるのね?
GM  :それは是非にもそうしてほしい。
     《ワイルドキャットB》の武装は周辺被害のある爆発物が
     メインだから、敵のど真ん中にいる必要はない。
     射程の関係で、ある程度、近づく必要はあるが。
アヤコ :どのみち、どっちに行っても敵がいるのよねー。
GM  :アヤコにはホークが同行する。
     「君についてくよ、アヤコ」
エンジュ:露払いじゃないのか(笑)
ラルフ :こんなときまで女の尻追っかけてくなよ。
レイファ:さすが、ホークだわ。
アヤコ :一緒に行くわよ、さあ! 
     引っ張って連れてゆく(笑)
GM  :で、グレンディとシリウスはふたりして同じ方向に突っ込ん
     で行った。
レイファ:なんだかんだ言っても息があってるわよね。
エンジュ:え? 対決してんじゃないの?
ラルフ :この状況でそんなことしてられるか。
エンジュ:いやいや、周りの戦闘なんて、ふたりにとっちゃ単なる背景で…
アヤコ :あとは、ふたりだけの世界よね〜(笑)
ラルフ :アヤコさんにかかると、むちゃくちゃ妖しい響きになるんだが。
GM  :妖しくするな(笑) 戦闘処理を始めるぞ。

   22 完全包囲

GM  :まずはレイファ。《V》の肩に乗って高速移動した。
     で、一端、囲みを突破。
     アビスはさらに遠くのCS部隊のとこまで走っていって交戦
     するつもりだそうだ。
レイファ:じゃ、ここで飛び降りる。そっちも頑張ってね!
GM  :一応、包囲網の背後の回り込んだことにはなるが、隠密行動
     ではないからな、《ナイト・ゴーンツ》が君を発見して攻撃
     してくる。旧式(バランスタイプ)*の方だ。
レイファ:サイボーグライフルで撃つよ。フルオート。
GM  :こっちは遮蔽を取っているので−30%。
レイファ:うーん、命中してるけど、クリティカルしないなあ。
GM  :エリアアタック?
レイファ:いや、確実に倒してゆくよ。
GM  :追加シフト2*だからな。一人倒れた。
レイファ:さあ、どんどん行くよ。どっからでもかかってきな!
エンジュ:思いっきり挑発してる〜(笑) 戦力差1:8くらいなのに。
GM  :応射するぞ。射線は6。
     バースト*で確実に高ダメージを狙ってやる。
     装甲チェックをしなさい。
レイファ:んーと、どうやるんだっけ?
GM  :《ワイルドキャットA》の装甲値はA70/65。
     65%の確実で火力を−70できる。
     6発命中してるんで、6回判定するように。
レイファ:ええ〜、6回も当たったの?
エンジュ:フルオートだったらきっと30発くらい命中してるよ。
レイファ:ガードは2発目と5発目が失敗だ。
GM  :腕部にMW(中傷)、頭部にLW(軽傷)、胴部はHW
     (重傷)だ。
     アバラが折れたかな。《WIL》判定を。
レイファ:またなの〜。
GM  :心理チェックはダメージを受ける度に行うんだ。
レイファ:そう何度も気絶してたまるもんですか。
GM  :個人的には1ゾロでバーサークってのも見てみたいんだが(笑)
ラルフ :レイファにバーサークされたら始末に負えないぞ。
GM  :ちょっと面倒かもしれないが、暇を持て余さないよう、
     キャラクターごとに1ラウンドずつ処理していこう。
     便宜上、1ラウンド目というが、全員が同時刻に1ラウンド
     目を行っているとは限らない。
     レイファの次はラルフのシーンだ。
     武器は…そうだな、《ナイト・ゴーンツ》の装甲値を考えた
     らやはりサイボーグライフルあたりが適当じゃないか?
ラルフ :だけど、サイボーグライフルの判定は【重火器】だろ? 
     サイバーレーザーサイトがあるとはいえ、遮蔽の−30%を
     加味したら、半分も当たらない上に火力判定も低くなる。
     だったら、技能が100%を越えてる【小火器】で確実に
     当てた上に、100%超過分のボーナス火力*をもらった方が、
     最終的に攻撃力が高い気がする。
レイファ:クリティカルも出易いしね。*
GM  :お好きな方でどうぞ。
ラルフ :7.62mmバトルライフルにする。
     フルオートで、全弾命中。
GM  :ひとりが倒れたが、君も6回装甲判定をすること。
ラルフ :最後だけミスった。
GM  :脚部LW、腕部MW。
ラルフ :《WIL》は23あれば問題ないだろう。
     しかし、オートプロテクターを着てなかったら即死だな。
     次のラウンドまでにこっちも遮蔽をとる。
GM  :お次はアヤコ。
     君たちの前方に展開しているのは、格闘仕様の新型《ナイト・
     ゴーンツ》*を含む10人ばかりだ。
アヤコ :いやあ、来ないでぇ。
GM  :《ワイルドキャットB》は結構、凶悪な武器を持っているぞ。
     イラストでランドセルのように見えるのはソリッドシュー
     ターだ。榴弾を打ち出して、着弾地点を火の海に出来る。
     ポトマック・ナチュラリウム*での返礼ができるだろう。
アヤコ :背中からミサイル? あ、Bってバックパッカーだっけ?
GM  :旅してどうする(笑)
アヤコ :いや、ランドブラスターだからかなーって(笑)
GM  :Bはバックアッパー。後方支援型オートプロテクターだ。
     アヤコはあまり敵に突っ込みたがらないと思ったからね。
アヤコ :じゃあ、お勧めのを撃つよ。判定は?
GM  :【重火器】だ。シングルショットだから1回のみ。
     ランドブラスターなら初期習得技能のはずだよ。
アヤコ :低いけど成功。
GM  :爆発物だから、成功さえしていれば出目は関係ない。
     あとは効果範囲と装甲値をこっちで計算して…と。
     ああ、4人が火だるまだ。
レイファ:一気に4人?! すごい!
ラルフ :大量殺戮女。
アヤコ :ひ〜、ごめんよおぉ。焼殺なんて〜。
     相手にはきっとあたしが鬼女に見えてるに違いない。
ラルフ :レイファの同類がまたひとり。
GM  :こっちの反撃だが…
     射撃できるのは3人で、ひとりはホークを狙ったから、2回、
     装甲チェックして。
アヤコ :えーと、80%以下ね。
レイファ:あれ、アーヤのってわたしのより装甲値高い?
GM  :レイファのアタッカーより装甲板に隙間がないよう設計され
     ているんだ。
     その代わり、バックアッパーには《REF》のボーナスが
     あまりない。
レイファ:堅いけど遅いんだ。あ、なんか他も微妙に数値が違うね。
GM  :あとでじっくり見比べてごらん。
     とりあえず戦闘が終わってからにしてくれ。
アヤコ :防御は2回とも成功。
GM  :では腕部にLW。さて、トリはアビス。
アビス :《V》は「アルバトロス」ではありませんが。
GM  :わかっててボケるな(笑)*
     レイファが飛び降りた後、アビスの《V》はさらに前進。
     移動中のCS部隊と遭遇する。
エンジュ:まだエンブレムはないのかな?
GM  :ないね。相手は5機。
     ビルの残骸の向こうに君の姿を捕らえると…
アビス :待った。領域200m以内に入った時点で105mmロング
     ライフルで先制攻撃をする。
GM  :了解。こっちはその距離からの攻撃は考えてなかった。
     反応しきれないので、完全にフリーアクションでどうぞ。
アビス :では、火力の総計で209。
レイファ:にひゃくきゅうぅ??
アビス :武器そのものの火力が150あるんで。
GM  :CSが1機、一発で沈んだわ。破壊力に酔ってくれていい。
アビス :いや、自分としては、逆に凶悪すぎる武器はつまらないな、と。
     ロングライフルはシングルショットのみだし、ここで
     武器を持ち替える。
GM  :こちらは二手に分かれた。十字砲火に晒すつもりのようだ。
アビス :加速して突っ切り、一方の背後に回る。
GM  :加速するか。これは当てにくいな。
     背後をとられた方はその場で反転して対応するが…そうする
     と、後ろの2機の射線を遮ることになるし。
     …って、後は次のラウンドで。
     最初に戻って、レイファの手番。
レイファ:今のアビスの行動で閃いた。
     敵のど真ん中に突っ込んじゃえば、同士討ちを恐れて集中
     砲火されないかも。行っくよーん。
ラルフ :まともに遮蔽とれよ。
GM  :まあ、君たちは囲まれつつあるわけだから、全面に対して
     遮蔽をとることは不可能だ。
     爆発物封じに突っ込むのも悪くはあるまい。
レイファ:撃ちまーす。
     至近距離でサイボーグライフル。えい、えいっ…と。
     やっぱりクリティカルが出ないなあ。
GM  :ひとりに叩き込むのであれば、そいつは倒れます。
レイファ:まだ2人目かあ。
エンジュ:うーん、ひとりで8人くらい倒さないとならないからね。
レイファ:それ、あんたも入れての計算?
エンジュ:大丈夫。最初から僕はモノの数に入ってません(笑)
ラルフ :こいつ、何しに来たんだよ。
GM  :ジョーカーのおまけ。
     それじゃ、こっちからレイファに反撃。5回装甲チェック。
レイファ:当ててくるわねぇ。
GM  :あ、そうか。乱戦に持ち込んだんだっけか。
     なら彼ら自身が遮蔽代わりになって、3回でいいよ。
レイファ:一回だけ失敗。
GM  :さっきの怪我の分のダメージ効果総計が加算されるからな。
     こっちの火力は+30相当で…脚部MW。
     《WIL》チェックを…
レイファ:足はサイバー化してるんで、痛くないんだけど。
GM  :じゃあ免除してやろう。
レイファ:サンキュー、GM♪
GM  :あと、言い忘れてたけど、オートプロテクターを脱がない
     限り、サイバーレッグ内の手榴弾は取り出せないんで。
     次、ラルフの2ラウンド目。
ラルフ :バトルライフル、フルオートで…よし、クリティカル!
     ただ、チャートが1か。
GM  :足をやられて移動ができなくなった。
     その場に蹲るが、攻撃はしてくる。
ラルフ :留めを指す。で、3発目からは別の敵に。
GM  :【小火器】判定−10%。
ラルフ :命中…とまたクリティカルだ。チャートは8。
GM  :それは死んだ。では、こちらの攻撃。
ラルフ :遮蔽を取ってる。
GM  :遮蔽効果があるのは3人分としよう。
     では、3回装甲チェック。
ラルフ :失敗はひとつ。
GM  :腕と脚はMWまで修正なしだからダメージ加算はなしか…
     胴部MW、頭部LW。次回、こっちの火力は+10になる。
ラルフ :無傷なところがひとつもない。
GM  :次、アヤコの2ラウンド目。
     君の武器の威力を見せつけられた敵は素早く散開した。
アヤコ :そうすると当たらない?
GM  :いや、全員を効果範囲内に収めるのが無理という意味だ。
     残り6人のうち、周辺効果を適応するなら4人、ひとりを
     爆心に決めるなら周辺効果はふたり。
アヤコ :向こうも無傷なのはいないんだよね?
GM  :最初の一発は少なくとも食らっている。
アヤコ :なら、人数が多く入る方で。ええと、【重火器】は…
     クリティカルだ。
GM  :また一気に4人持ってかれた。爆発物は怖いな。
アヤコ :これでノルマ達成♪ 皆も頑張ってね。
GM  :ホークも善戦してふたり倒す。この方面の敵はクリアだ。
     別のポイントへ移動してくれ。
アヤコ :加勢に行くよ。
GM  :アビスは接敵したところだったな。目の前に2機。
アビス :30mmバスターライフルに持ち替えている。フルオート。
     クリティカル。
GM  :いきなりか。機関部直撃で一機破壊。
アビス :残り2発は189と164。
レイファ:それもすごいよね。
アビス :基本火力が100ある。
GM  :それでもう一機も沈黙したな。
     で、目の前の奴らがやられて射線が通ったので、遠くにいた
     方が撃ってくるぞ。装甲チェックを。
アビス :前面なら100%。A150。
GM  :あ、そうだ。《V》は前面装甲がバカみたいに厚いんだった。
     これは作戦ミスだ−−相手もそれを察知して、二手にわかれ
     て側面に回り込もうとする−−というところでラウンド終了。
     さて、レイファ。
     サイボーグライフルをフルオートで撃っていたなら、このラ
     ウンドで弾倉交換だ。
アヤコ :敵に囲まれた状態で? 危なすぎ。
レイファ:サイボーグライフルは捨てる。
     で、背中の7.62mmLMGに持ち替えてフルオート。
ラルフ :こいつ、いくつ武器もってったんだ?
アヤコ :弁慶状態(笑)
エンジュ:倒した敵からも分捕るんだね。
GM  :LMGなら5回判定だ。
レイファ:うーん、こんだけやってるのに今日はクリティカルが出ない
     なあ。火力もサイボーグライフルの半分以下だし。
GM  :ひとりは倒れた。
     こっちの攻撃は…4回装甲チェックしなさい。
レイファ:1回失敗。
GM  :頭部にHW。「器官破壊」になるが?
アヤコ :破壊って…
GM  :「頭蓋骨陥没」はMO(致命傷)だから、HWは顎の骨が
     折れるとか鼻が潰れるとかかな。
レイファ:それは《LUC》で軽減しておくわ。
GM  :あとは脚部にLW。
レイファ:問題なし。
GM  :さて、次。バトルライフルのラルフも弾倉交換のはずだが。
     敵はそれを見越して、遮蔽を捨てての集中砲火に踏み切る。
ラルフ :またラストシーンに行く前に戦線離脱かよ。
GM  :しかし、君に命中する弾はない。
ラルフ :外れた?
GM  :センゴクが庇ってくれた−−というより遮蔽を捨てた敵に
     喜々として突っ込んで蹴散らす。
ラルフ :助かる。
GM  :次、アヤコですが、移動するんだったね?
アヤコ :はーい。どっちに行こうか。
     ラルフの方はセンゴクがいるみたいだから大丈夫?
GM  :《PER》のチェックを。
アヤコ :《ワイルドキャットB》の索敵ボーナスは使っていいの?
GM  :あ、それは移動中は不可って書いてあるでしょ?
     キャラクターの能力値のみで判定してくれ。
アヤコ :22だね。
GM  :すると、後ろでホークが「うわっ、むがっ」と騒いでいる。
アヤコ :こら。あんまり騒ぐと敵に…
GM  :アヤコが振り向くと、グレンディに押さえ込まれ、レーザー
     ナイフを突き付けられたホークがいる。
アヤコ :またやられた〜(笑)
レイファ:じいさんがいるのね!
     アーヤ、そこに足止めしといて。すぐに行く!
アヤコ :あたしに足止めできるかなあ。ちなみにシリウスは?
GM  :見当たらない。
     グレンディはレーザーナイフのスイッチを切ると、顎を
     しゃくって同行を促す。
アヤコ :どうしよう。
     ええと、あたしの居場所はレイファたちにわかるようになっ
     てんだよね?
GM  :《ワイルドキャット》は互いにリンクされているからね。
アヤコ :じゃ、ついてくよ。
     レイファはそれを辿って来て。
GM  :では、先にアビスの第3ラウンドを片付けてしまおうかね。
     2機が散開してふたたび十字砲火作戦だ。
アビス :このラウンドでケリをつけたい。
     両手に武器を持つことは可能か?
GM  :ルールにはないんだがなあ。【重火器】1/2として
     許可しよう。
アビス :105mmロングライフル−−クリティカル。
GM  :今日はアビスの目が走るな。こっちは行動不能だ。
アビス :ではもう一機に30mmバスターライフル。
     122、143、147。
GM  :潰れた。5機やったからエースだな。

    23 告解

GM  :アヤコとホークを先導して、グレンディは廃墟の中の半壊し
     た礼拝堂に向かう。
     正面祭壇の戦火に炙られて黒ずんだ十字架を見上げながら、
     グレンディは語る。
     「おれは昔、セントルイスに居た」
     セントルイスは二十数年前の北米危機時代に激戦区だった場
     所だ。
アヤコ :そこの生まれってこと?
GM  :いや、参戦してたって意味で。
     「そこは人間の尊厳など1セントの価値もない場所だった。
      多くの兵士が死に、生き残った者もまた、精神を病んで
      いった。
      軍を満期除隊すると、おれは故郷のテキサナに帰った。
      戦場の悪夢はまだ続いていたが、おれはそれに耐えること
      ができた。おれは結婚し、愛する妻と娘を得たからだ」
レイファ:……
GM  :「だが、その平和は壊された。
      当時、世を騒がせていた殺人鬼がおれの妻と娘を殺したんだ。
      おれは復讐を誓った。
      武器を取り、アンダーグラウンドの情報屋に渡りをつけ、
      アメリカ中を彷徨い…警察が捕らえることのできなかった
      犯人を、とうとうおれは追い詰めて殺した。
      何十人という犠牲者を切り刻んできた殺人鬼の首に…
      テキサナ・マリーンの認識票があった。
      おれと同じセントルイス帰還兵だった。悪夢からさめる
      ことができなかったもうひとりの…
      奴はおれがなったかもしれないモノだった」
アヤコ :ひゅー…
GM  :「おれは自分自身に恐怖した。
      もはや、おれの帰るべき場所は戦場にしかなかった。
      やがておれは軍に復帰し、数年後除隊してバウンサーとなる。
      悪夢は見なくなったが、同時に守るべき者もいなくなった
      おれは人間の心をなくした殺戮機械だった。
      だがやがて…だがやがてDに会う」
エンジュ:シリウスのことだね。DはDEARかな*
GM  :「Dがおまえたちに心を許したのが何故だか、今ならよく
      わかる。あいつの凍てついた心を、おまえたちなら少しは
      暖めてやれるだろう」
     グレンディは銃を持ち直して言う。
     「廊下の端に階段がある。そこから地下室におりてみろ」
     そして、グレンディは礼拝堂から出てゆく。
アヤコ :あ、行っちゃうの? どうしようか。
GM  :ホークが「俺がグレンディを追うから、アヤコさんは地下へ」 
     と言う。
アヤコ :わかった。地下室に向かうよ。
GM  :廊下の端に扉があり、開けると地下への階段が続いている。
     で、アヤコが階段を降りてゆくと短い廊下の奥にまた扉が
     ある。その扉は開いており、オールドギースが倒れている。
ラルフ :無事なのか?!
GM  :意識はあるようだが、上手く身体が動かない。
     助けおこしてやってくれ。
アヤコ :えっと、【応急手当】必要?
GM  :いや。オールドギースは懸命に立ち上がろうとしながら言うよ。
     「ロニー(ロナルド・グレンディ)を止めてくれ!」
アヤコ :一応、ホークが追っかけてってるんだよね。
レイファ:一応(笑)
GM  :「ロニーを戦わせてはいかん。ロニーの腹の中には、鉛弾が
      入ったままなんじゃ」
アヤコ :鉛弾って?
GM  :「奴がワシを撃ったんじゃない。ワシがロニーを撃ったんじゃ!
      ロニーは《ナイトメア》を欺くため、ワシを薬で動けない
      ようにして、傷を負っているように見せかけ、ここへ連れて
      きただけだ*
レイファ:じいさん…!
GM  :そのとき「おもしろい話を聞かせてもらったわ」という声が
     アヤコの背後からします。
エンジュ:あ、この声は…*
レイファ:あの女ね!
GM  :アヤコが振り向くと、《ナイト・ゴーンツ》が数人。
     中のひとりはヘルメットを外した金髪の女性=アンナだ。
     そして、連中に捕まってホールドアップされたホークがいる。
アヤコ :ホ〜ク〜
ラルフ :なんて期待通りの展開だ(笑)
レイファ:ホークのことはこの際、置いとく(笑)
     それよりまずあの女、ブチ殺す。
GM  :アヤコとオールドギースは身柄を拘束され、オートプロテク
     ターのスイッチも切られた。以後、アヤコとの通信は不能だ。
レイファ:待ってなさい、今行く!
ラルフ :と言ったって、こっちはまだ《ナイト・ゴーンツ》と戦って
     いる最中だろ。
GM  :ラルフの方の敵はセンゴクがジャイアントショットガンで
     蹴散らしてるな。言い忘れてたが、ルーレルとジョーカーも
     カーゴから応戦してるし、手数は足りているだろう。
ラルフ :それなら前に出るぞ。
レイファ:わたしは!
GM  :君はひとりきりでしょうが。まだまだ囲まれてるよ。
アビス :おれが加勢しよう。レイファの方へ移動する。
GM  :では、アヤコとホークは捕虜状態で移送中。
     ラルフが単身、進んでゆくとグレネードランチャーを構えた
     《ナイト・ゴーンツ》がふたり。
ラルフ :くっ…
GM  :ただし、彼らは君に気づいていない。
     彼らが狙っている方向には崩れかけたビルがあり、その中で
     シリウスが《ナイト・ゴーンツ》と戦っている。
     このラウンドで射手をふたりとも片付けなければビルは破壊
     されてシリウスは生き埋めになる。
ラルフ :距離は?
GM  :50m以下。
ラルフ :ふたりとなると狙撃は使えない。
     バスターライフルのフルオートだけってことか?
     3発でふたりは無理だろ。
レイファ:ダブルでクリティカルよ。
ラルフ :ンな都合よく出るか*
     クリティカルしたって、チャートが低かったら倒せないし。
GM  :何もアクションしないというなら話を進めるが?
エンジュ:当てるだけでも当てといたら? ダメージが通れば心理
     チェックで焦って、射撃外してくれたりするかもしれないよ。
ラルフ :相手はスペシャルフォースだぞ? おまえら楽観しすぎだ。
     まあ、仕方ないから撃つだけ撃っとくが。
     ううむ、当ててはいるが出目が走らないなあ…
GM  :一人は撃たれた衝撃でよろけてグレネードを自分の足元に
     撃ってしまった。
レイファ:ドカン。
GM  :もうひとりが撃った榴弾は尾をひいてビルに吸い込まれてゆく。
     で、轟音とともにビルは崩壊した。
     《ナイト・ゴーンツ》からアンナに報告がゆく。
     「シリウスを殺りました!」
アヤコ :…殺ってないと思うな。
レイファ:間違いなく(笑)
エンジュ:ジョーカーの顔を見る。
     シリウス、死んじゃったってよ〜
GM  :(無視して)《ナイト・ゴーンツ》はシリウスの死体の回収
     に向かう−−ということで、レイファと交戦していた奴らも
     撤退行動に入った。
レイファ:ま、いいわ。攻撃してこないんなら放っとく。
ラルフ :崩れたビルに近づけないか?
GM  :行ってもいいが、《ナイト・ゴーンツ》がいるよ。
ラルフ :出てったらこっちがやられるか。
エンジュ:ジョーカー。
GM  :(こいつわ)わかったよ、ジョーカーは銃を取ると
     車を捨てて、崩れたビルの方に向かう。
エンジュ:あ、ダメだよ。そっちは敵がたくさんいるって〜。
ラルフ :止めるなら煽るな!
     …ったく、この役立たずが。
レイファ:アヤコたちはどこにいるかわかる?
GM  :拡声器を使った放送が廃墟に響き渡る。
     「ロナルド・グレンディ、聞こえているんでしょう?
      出てきなさい。
      5分以内に武装を解除して野外劇場まで来ること。
      応じない場合は、おいぼれとちんぴらハンターが犬死に
      することになるわよ」
レイファ:野外劇場ね。位置はわかる?
GM  :見通しのいい開けた場所だ。
     ステージの上にアンナとアヤコたちが並び、捕虜の後頭部に
     《ナイト・ゴーンツ》が銃を突き付けている。
     で、さらにその後方にはライフルグレネードを携えた
     《ナイト・ゴーンツ》が警戒にあたっている。
アヤコ :うーん。ちんぴらハンター…(笑)
     どうにかして一矢報いることできないかしらね。
ラルフ :頭に銃口だぞ?
     おまけにスイッチ切ったオートプロテクターは重いし。
アヤコ :アンナまでの距離は?
GM  :3mほどかな。案外と近くにいる。
アヤコ :3mかぁ。飛びかかるにはちと遠い?
ラルフ :この状況で飛びかかって何ができるか考えてから動けよ。
アヤコ :うーん、でも、なんとかして状況を打開したいなあ…
エンジュ:多分、チャンスは来るはずだから、そのときに即座に動ける
     ようにしておいた方がいいよ。焦らないで。
アヤコ :わかった。
レイファ:すぐに行くわ。アーヤ、腹括りなさい!
アヤコ :腹括れって、あんた(笑)
レイファ:野外劇場までの距離は?
GM  :走って5、6分といったところか。
アビス :CSならもっと早く着くだろう。レイファ、乗ってくか?
レイファ:お願い!
GM  :だが、CSで隠密行動というのは不可だ。迎撃される。
レイファ:じゃあ、走るわ。
アビス :おれもCSはここに乗り捨てて行こう。
     ハリーに連絡をとる。《V》を回収してくれ。
GM  :了解。ハリーとルーレルは《V》の回収にあたる。
     アンナはグレンディに武装解除と出頭を呼びかけ、
     グレンディはそれに応じる構えだ。
レイファ:来るの、じいさん?! あの女はわたしが殺すのよ。
ラルフ :こだわっている場合か。バトルライフルは単射可能だから、
     狙撃に使えるよな?
     GM、この位置からアンナを狙うことは可能か?
GM  :現在アンナまでの距離は200mほどだ。
ラルフ :届かない距離か…
GM  :いや、狙撃の場合は規定距離の倍までなら到達する。
     ただ、攻撃は可能だが、次の瞬間にはアヤコとホークと
     オールドギースが報復されることをお忘れなく。
ラルフ :う…
GM  :ラルフは【戦略/戦術指揮】を振りなさい。
     成功すればヒントをあげよう。
ラルフ :技能は低いからなあ…ここは《LUC》を使っておく。
GM  :では、先ほど説明した《ナイト・ゴーンツ》の武装だが、
     後列の奴が抱えているライフルグレネードという武器はライ
     フル銃の先端に対人用グレネード弾を備え付けて発射できる
     ようにしたものだ。弾頭は向きだしになっている。
ラルフ :つまり、そこを射貫けば…
GM  :周辺に爆発ダメージだ。
     ついで言っておくと、アヤコたちの真後ろには《ナイト・
     ゴーンツ》が立ちはだかっているから−−
ラルフ :そいつらがシールドになってくれるというわけだな。
     よし、距離修正のない位置まで接近して弾頭を狙うぞ。
GM  :20m以下か?
     開けた場所だし、さすがにそれは難しいぞ?
ラルフ :ああ、バトルライフルはその距離まで修正くらうんだっけ。
     なら、50m。
GM  :ではラルフやレイファが移動している間に、グレンディは
     野外劇場に現れる。
     《ナイト・ゴーンツ》がひとり近づいていって、グレンディ
     の武装解除を確認。
     そして、ライフルの銃身でグレンディの腹を突く。
     傷が破れて血が染み出した。
アヤコ :あーうー
GM  :さすがに顔を歪めたグレンディに対し、アンナが声をかける。
     「腹に銃弾を食らっているというのは本当のようね」
レイファ:あんたにも同じことしてやるから!
GM  :そこに《ナイト・ゴーンツ》の別部隊から通信が入る。
     「シリウスを発見。遺体を回…」と言いかけたところで通信
     が切れる。
     同時に廃ビルの中から銃声。
     瓦礫と《ナイト・ゴーンツ》の死体を押しのけて立ち上がっ
     たのはシリウスだ。
アヤコ :復〜活っ!
GM  :意外性なくて悪かったな。
エンジュ:ジョーカー、シリウスだよ。さあ、ちゃんと聞かなきゃ。
     シリウスを援護するんでしょ。
     「弾薬は足りてる? 銃の故障はない?」って。
GM  :シリウスは無言で廃虚から立ち上がり、決然と歩き始める。
エンジュ:じゃあ…
GM  :「あいつは…俺が親父と呼んだ男だ」

 

  24 鎮魂歌が聞こえる

GM  :シリウスは野外劇場まで来た。
レイファ:わたしは〜?
GM  :もうすぐ着く。
     「泣かせる話じゃなくて? かつての師と、彼が息子とも
      思っていた青年が殺し合わなければならないなんて」
レイファ:この女、殺す殺す殺す殺す…
GM  :そのアンナの言葉が遮るように、グレンディが言う。
     「D。おれがケルベロスの名を辱めた時、おまえの眼は激しい
      怒りを宿したな。
      嬉しかったぞ。
      おまえは、生きる目的を見つけていたんだな…
      聞かせてくれ…。ケルベロスはおまえに何を与えてくれた?」
      なんともいえない思いの込められた呼び掛けだ。
      それに、シリウスも静かに答える。
     「喜びを分かち合える友。闘って生き抜く誇り。
      それは、俺の生きてゆく力となり、目的となった。
      だが、ケルベロスは裏切りにあい、壊滅した。
      俺はただ一人の生き残りだ。
      俺達が卑劣な裏切りにあって全滅する、最初で最後の
      作戦名は…SIRIUSという」
      シリウスのその言葉はむしろ、グレンディというよりも
      アンナ達に叩き付けられているように聞こえる。
     「そうか、ならばおまえは…」
     「俺は、復讐者だ…!!」
     「感動の再会はそこまでよ。止まりなさい」
     アンナはシリウスに銃口を向けるがシリウスは歩みを止めない。
     武装解除しようと寄ってくる《ナイト・ゴーンツ》を腕だけで
     弾き飛ばし、シリウスは前進する。
ラルフ :いつになったら行動していいんだ?
GM  :では、この時点から戦闘ラウンド。
     ラルフは50mの位置についた。
     レイファとアビス組も近くまで来ている。
ラルフ :撃つぞ。
GM  :待て、狙撃はラウンドの末尾だ。
レイファ:じゃあ、わたし。行くよーん♪
GM  :それも待て。アンナの方が《PER》が高い。
     アンナはシリウスに向けていた銃口をグレンディに移し、撃つ。
     それは確実にヒットし、グレンディは膝を折って倒れた。
レイファ:容赦しない。LMGで…
GM  :その瞬間、アンナは叫ぶ。
     「Hunt the wolf !
レイファ:はい?
GM  :さあ、レイファは《WIL》の判定だ。
レイファ:なんで〜?
エンジュ:ああ、僕、だいたいわかっちゃった(笑)
     レイファ、ここは気合いれないと洒落にならないことになるよ。    
レイファ:頑張った。21。
GM  :では、頭の中が真っ白になってゆく。
     朦朧とした意識の中で君は考える。
     「シリウスを殺さなければならない」
レイファ:ええ〜、なんでぇ?
ラルフ :さてはおまえ、誘拐されたとき*にアンナに暗示かけられたな!
レイファ:覚えてないよ〜
アヤコ :覚えてたら暗示にならないって(笑)
ラルフ :暗示かけられた可能性にも気づいてないとこがレイファだよな。
レイファ:ああ、あの夢だ!
GM  :そう。夢で何度も繰り返した通り、君は手にした武器を
     シリウスに向ける。
     隣にいたアビスはレイファの様子がおかしいのに気づくよ。
アビス :バーサークか?
エンジュ:宿敵目の前にしてキレた?(笑)
     まあ、手当たり次第じゃなくて、標的はシリウスだけみたい
     だから、僕は一応、安全かな。
GM  :おまえとジョーカーはシリウスの側にいるだけはいるんだろ
     うが。
ラルフ :いるだけは(笑) 巻き込まれるってさ。
アビス :取り押さえられるのか? オートプロテクター着た相手、
     しかもレイファを。
GM  :エンジュ、【精神医学】のチェックだ。
エンジュ:成功だよ。
GM  :気絶させない限り、レイファはシリウスに敵対行動を取り
     続ける。
エンジュ:アビス。スタンガンとか持ってる?
アビス :ない。仕方ないからサイボーグライフルを逆さに持って、
     銃床でレイファの後頭部を殴る。
GM  :昏倒狙いということだな。ヘルメットはセンサーが詰まって
     いるので確かに効果がありそうだ。
     判定は【大型武器】になる。
     サイボーグライフのENCは20か? それにアビス自身の
     《STR》ボーナスを足したものが殴る火力になるよ。
アビス :技能はもってる。と………(ダイスを振って固まっている)
アヤコ :なになに?
アビス :クリティカルしてしまいました(笑)
エンジュ:味方殺し?
GM  :こらこら(笑)
     まあ、最初から昏倒狙いを宣言しているからクリティカル
     チャートは振らなくていいよ。
     確実に気絶させた、ということにしておく。
レイファ:うーん。起こして〜
エンジュ:レイファのところへ行くよ。
GM  :で、ラルフの手番。
ラルフ :遅すぎるっ…だが、人質救出のために当初の予定通り撃つぞ。
     ここは《LUC》を使って、絶対成功させておく。
GM  :では、ラルフの狙撃によって、アヤコたちの背後で榴弾が
     暴発。《ナイト・ゴーンツ》に動揺が走る。
アヤコ :よし、動くよ。
GM  :《ナイト・ゴーンツ》が遮蔽代わりになるのでダメージは
     受けないが、爆風でよろけないかどうかの判定だ。
     《REF》をどうぞ。
アヤコ :27〜
GM  :早っ…サイバー増強してるんだっけか。なら問題ない。
     行動順が最後になってしまったが、ここまで待機を選択して
     いたということで、アヤコの行動を許可する。
アヤコ :あたしの頭に銃を突き付けていた奴から武器を奪取。
GM  :ほほう。なかなか格闘技のセオリーをわかっている発言で
     嬉しいんだが、その判定は【素手戦闘】になるよ。
アヤコ :技能持ってなーい。
GM  :5%の絶対成功を狙うしかないね。
アヤコ :じゃあ、タックルするってのは?
GM  :それも【素手戦闘】なんだ。
アヤコ :ううん…仕方ないな。やってみましょう。
     あ…全然足りない。
GM  :では、アンナはヘリに乗って逃走する。
レイファ:ええ〜、また〜?
ラルフ :撃つぞ。
GM  :プロペラの旋風があるし、アンナはオートプロテクターも
     着てるしね。撃破は不可能だった、ということにしておく。
ラルフ :くそっ。
GM  :同時に、生き残っていた《ナイトメア》各部隊も撤収する。
     アヤコとホークはオールドギースを連れて舞台を降りるように。
     そうだな、ホークがその辺の奴から武器を奪って援護射撃する
     ので、アヤコはまだ薬の効果が切れてないオールドギース
     に手を貸してやってくれ。
アヤコ :了解。
エンジュ:レイファを起こすよ。
レイファ:あの女〜っ!
GM  :シリウスは倒れたグレンディを抱え起こそうとするが、
     グレンディはそれを断って自力で立ち上がる。
     服は深紅に染まっているが、グレンディは大地を踏みしめて
     シリウスと正対する。
     「D…。さあ、決着をつけようぜ…」
レイファ:じいさん…
GM  :アンナに撃たれた箇所は間違いなく致命傷だ。
     おそらく目も霞んでよく見えていないだろう。
     しかし、駆け寄ろうとしたオールドギースまでも、グレンディ
     は強く制する。
     「硝煙と血と炎…それがおれの人生だった…
      おれは戦場に全てを奪われ、そして全てを与えられた…
      戦場はおれの人生を決めた神であり、運命だった…
      そんなおれの運命に、たった一度でいい。抵抗してぇんだ。
      てめえの死に場所はてめえで決めてえんだ!!」
ラルフ :止めるのは無理だろ。
GM  :では、シリウスとグレンディの一騎打ち。
     互いに拳銃を構えて同時に撃つ。
     重い音をたてて崩折れたのはグレンディだ。
アヤコ :あらー
GM  :シリウスは歩みより、ふたたびグレンディを抱き起こす。
     「未熟者め…。あの距離で外すやつがあるか…」
     グレンディが言うとシリウスは応える。
     「あんただって…」
ラルフ :ふたりともわざと外したってわけか。
GM  :「D。おれはおまえが羨ましい…
      おまえはおれと違って、奪われたものを取り戻そうと、
      運命と闘い続けているんだからな…」
     グレンディの身体から急速に命が流れ出してゆくのがわかる。
     何か伝えることがあるなら今が最後の機会だよ。
ラルフ :死に急ぐなんて…馬鹿だよ、じいさん。
レイファ:じいさん。わたしは戦い続けるわ。見ていて。
GM  :グレンディはレイファを呼ぶ。
     「こんな薄汚れたヤツですまないが、おれのコートをもらっ
      てくれるか」
レイファ:ありがとう…
GM  :「オールドギースがおまえの身の丈にあわせて詰めてくれる
      だろう。必ずオールドギースに任せるんだ」
レイファ:わかったよ。
GM  :では、君たち全員に笑顔を向けた後、グレンディはシリウス
     に告げる。
     「おまえはおれの最高の息子だ!」
     「親父…」
     呼びかけるシリウスにひとつうなずいて、グレンディは息を
     引き取る。
     一瞬の沈黙の後、シリウスの絶叫が長く尾をひき、そして、
     廃虚に吸い込まれ消えていった。
アヤコ :う〜るり〜。さようなら。
GM  :シリウスはグレンディを市営墓地まで連れて行って埋葬する
     つもりだそうだ。彼らの隣にね。
レイファ:じいさんの好きな酒を手向けたいけど、準備なんかしてきて
     ないわよね。
GM  :いいね。今度、是非そうしてやってくれ。
     で、埋葬にはオールドギースも同行する。
     他のプレイヤーも同行したいなら止めないよ。
     ただ、ジョーカーは「私にはそこへ行く資格がありませんから」
     と言って留まる。
エンジュ:え? 
GM  :「あなたは最後のお別れをしてらっしゃい」とエンジュの背中
     を押すよ。
エンジュ:ジョーカー…

   25 旅立ち

GM  :では後日譚。
レイファ:ねえ、GM。この暗示って直るものなの?
GM  :シリウスが死ねば解ける(笑)
     ま、そうでなくとも、薬物を併用した逆暗示で治療すること
     もできます。
     【精神医学】のスキルをもっている人、あるいは医師に看て
     もらうといい。
エンジュ:あ、そうだ。ひとつ確かめておきたかったんだ。
     レイファはアンナの声に反応するのか、それともキーワード
     だけで暗示が発動するのか。
     僕がキーワードを言ってみるから、皆、レイファを押さえて
     いてね。
アヤコ :いいよ〜
エンジュ:Hunt the wolf!
GM  :レイファ、《WIL》の判定を。
アヤコ :あっ、声じゃないんだ。
レイファ:ほりゃ。6ゾロ!
GM  :それは正気を保っていられる。
     だが、シリウスが視界に入っているなら、毎ラウンド
     《WIL》チェックだ。
レイファ:すぐ治療しに行くわよ。
GM  :さて、アビスには老大佐から連絡が入る。
     「準備を整えてテキサナへ来てもらいたい」
アビス :了解しました。
エンジュ:あれ? アビス、傭兵隊に戻るの?
アビス :世話になったな。
GM  :それと、店に復帰したオールドギースからもメッセージがある。
     「王大人のところへ行き、資料を受け取るように」とのことだ。
アビス :王大人? ハリーじゃなくてか? まあ行こう。
GM  :すると、例のフルボーグについての情報があるそうだ。
     「コードネーム《白竜(パイロン)》。、
      中国出身の傭兵で《デモンズ13(サーティーン)》出身と
      いう経歴を持つ男だ」
アビス :《デモンズ13》…
GM  :アビスもその名前は知っている。
     フルボーグやハーフボーグの傭兵からなる特別機動部隊で、
     別名『シェル殺し傭兵隊』。
     CSをターゲットに各地の戦場を渡り歩いている連中だ。
アビス :白竜か…
GM  :ただ、王大人がこの情報を得た時点で白竜は《デモンズ13》
     から脱退しており、現在は行方不明だという。
アビス :情報、感謝する。
     とりあえずおれはテキサナへ向かおう。
GM  :ハリー・陳が「オレもテキサナへ連れてってくれ」と申し出る。
     「《V》にはまだまだ調整が必要だろう。付き合うよ」
アヤコ :あたしもテキサナに行く用があるんだ。
     うちのロブちゃんに《V》乗っけてく?
アビス :それは助かる。
エンジュ:え、アヤコさんもテキサナに行くの?
アヤコ :うん、そうなんだ。昔の仲間に協力を求められててさ。
     待たせちゃってるから、もうすぐに行かないと。
レイファ:向こうで落ち着いたら連絡ちょうだい。
アヤコ :うーん、どうかな?
     しばらくは連絡とれない状況になるかも。
GM  :キャンペーンレベルの話をすると、今回で第一部は完結になる。
     今後は、ネオ=アップル篇とテキサナ篇に別れて話が
     進むことになる。
エンジュ:ここまでで1/3ってこと?
GM  :まあ、それぞれが何シナリオになるかは未定だな。
     アヤコとアビスはテキサナ篇の主役だからテキサナへ行って
     もらうことになるが、他のキャラクターに関しては自由に
     身の振り方を決めていいよ。
レイファ:わたしはアンナを追うわ。
エンジュ:とうとう《ステイツ・コネクション》と全面戦争?
ラルフ :そ、それは止めるぞ。危険だ。
レイファ:わたしはやる。まずは勝手知ったるこの街で活動してみるわ。
     アーヤ、もし、テキサナにアンナが現れたら連絡をちょうだい。
     何を置いても駆けつけるから。
アヤコ :わかった。注意しとくよ。
     あ、そうそう。《ワイルドキャット》はもらっていっていい
     のかな?
GM  :いいけど、カスタマイズの必要が生じたときはネオ=アップル
     に戻ってこないとならないからね。
アヤコ :大切にします〜
ラルフ :テキサナにも行きたいけど、俺はレイファのパートナー
     だからな。
     GM、テキサナ篇用に新しいキャラクターを作るってあり?
GM  :構わない。逆もOKだ。
     テキサナに行く人は、新しいキャラをネオ=アップル篇用に
     作っていい。
ラルフ :じゃあ、ラルフはネオ=アップルに留まるよ。
ルーレル:…おれはセンゴクとホークと組んでるんで、そのふたりが
     テキサナに行きたいと行ったら同行する。
     ひとりでは行かない。
GM  :ふたりには今度集まるときまでに意向を確認しておく。
エンジュ:僕はジョーカーのとこにいるよ。
     ジョーカーはネオ=アップルにいるでしょ?
GM  :ジョーカー、シリウス、オールドギースは残留組だ。
エンジュ:アビス行っちゃうと《収容所》が寂しくなるね。
     もし、センゴクとルーレルまで行っちゃったら、僕ひとりだよ。
レイファ:アーヤ、戻ってきたらまたいつでもわたしの部屋においで
     なさいな。
アヤコ :ありがと。
ラルフ :きっとまた会えるさ。
アヤコ :皆、元気でね。

                   第7話 & マホロバ篇 <完>


 編集メモ

 ここで予告されているとおり、本来はテキサナ篇が続いて開始される予定だったのだが、この後、テキサナ篇は2004年現在にいたるまで開始されていない。
 諸般の事情(っていうか、プレイヤーのノリとオシ)で本来ならテキサナ篇の後に開始される予定であったネオ=アップル篇の方が続行されることになった。
 ネオ=アップル篇は時間軸としてはこの「フェイクの日」に直結しているので、ここまで読んでこられた方には是非とも引き続き、彼らの物語にお付き合いいただきたい。なぜならば、次回作「狼たちの記憶」でいろいろと裏設定が判明するので、世界観を理解する上でも役にたつと思われるからだ。


 次回予告

 何もかもが、記憶の彼方に沈んだ。
 交わした友情も、殉ずべき理想も、謎も。
 しかし、だからこそ捨てられぬ記憶なのだ。果たさねばならぬ理想なのだ。
 人は理想を抱き夢を観て、その夢が人を傷つける。
 次回、『狼達の記憶』。
 復讐するは我にあり。

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