ビーストバインド(三国志版)プレイ記録

 テストプレイ   「江の龍神」  下記参照
 コンベンション版 「江の龍神」  下記参照

 江東妖異譚第1話 「江の龍神」  2004.4.3 (華錦・紅蓮・張平・琉麒)
      第2話 「深淵の予兆」 2004.4.18 (永空・紅蓮・張平・琉麒)
      第3話 「永遠の道標」 2004.5.16 (永空・紅蓮・張平・琉麒)
      第4話 「異界の塔」  2004.5.29 (永空・紅蓮・張平・琉麒)

  
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「江東妖異譚」キャンペーン化までの流れ

 第1話「江の龍神」は『三国志オンリーTRPGコンベンション(三国志CON)』用のシナリオとして作成されたものである。このシナリオは、これまで3回にわたって別のキャラクターでプレイされ、そしてそれぞれ違った結末を迎えた(各セッションの概要は下記)。
 このうち、よく集まる仲間でやった第3回目のプレイを中心にキャンペーン化の運びとなる。予定では全12話だとか。

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 2004.3.27、秋葉原のイエローサブマリンのゲームスペースを借りてテストプレイが行われる。この時のプレイヤーはコンベンションスタッフ3人。アーキタイプは「自動人形」「人狼」「降りた天使」であった。(プレイ時間=約6時間)

   >>>物語の展開と結末
   >>>GMのコメント 

 
 2004.3.28、小岩区民会館にて三国志オンリーTRPGコンベンション開催。この卓を希望したプレイヤー4人によってシナリオがプレイされる。アーキタイプは「自動人形」「人狼」「降りた天使」「吸血鬼」であった。(プレイ時間=約7時間)

   >>>物語の展開と結末 →リプレイ別記 参照 作成中
   >>>GMのコメント

 2004.4.3、成田市のプレイヤー宅にてTRPG仲間4人によるセッション開催。アーキタイプは「自動人形」「人狼」「吸血鬼」「魔王の息子」であった。(プレイ時間=約8時間)

   >>>物語の展開と結末 →リプレイ第1話 参照 作成中
   >>>GMのコメント

 
 それぞれの「江の龍神」を終えて  >>>GM総評

 

 GMによる講評

 第一回 テストプレイ

 現代日本を舞台と定めているビーストバインド(以下BB)で三国志ネタをやろうと思ったのは、「三国志オンリーコンベンション」の企画が立ち上がって、マスターを引き受けたとき、「D&Dでも、ソードワールドでも、ちょっとむりだよなぁ……」と、しばし悩んだときからでした。かじったゲームは結構あるけど、マスターができるほどのシステムはそれほど多くは無いので、程なく消去法にてBBに決定。
「これだけ非常識な世界設定なら、コアな三国志ファンに『その時代にそんなものは無いよ』なんて突っ込まれても、『そういう世界ですから』で一蹴できる!」という思惑があったかどうかはさておき(笑)、BBでシナリオを作ってみました。
 そもそもシステムを無理やり三国時代に合わせて運用しているので、不安の種はいくつもあったのですが、最大の懸念は阿恒少年(物語の鍵となるNPC)を皆が本気で守りたいと思ってくれるかどうかでした。
 BBはシステム上、PCに「このNPCを守れ」という目的を与えられるゲームではあるのですが、プレイヤーが本気でこの少年を守りたいと思ってくれないと破綻してしまうようなシナリオにしてしまったので、これは意地でもみんなの心に訴えないと、と身構えていったものです。
 結果的に、自動人形が良く動いてくれて、シナリオはうまく進みました。他の二人もよく絡んでくれて、非常に良いゲームになったと思います。
 その結果としてでしょうか、ラストシーンでのPCたちの行動は、私が漠然と予想していた色々な結末を全て裏切るものでした。
 まったく持って「PCは常にGMの思惑を超えていくもの」なんですよね。
 こういう驚きがあるからこそ、ゲームは止められないのですが。

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 第二回 コンベンション

 コンベンションという空間は一種独特のものがあって、知らないもの同士が「一日楽しんでやろう」と集まってくる、いわばスタッフとプレイヤーの真剣勝負の場だと思うのです。わざわざ休日を潰して、会場費払ってまで来ているのだから、プレイヤーは真剣に遊ぼうとするし、スタッフ側はなんとしても来てくれた人みんなに楽しんで帰ってもらわなくてはいけない。そんなこんなで、私は大概ハッピーエンドで気持ちよく帰ってもらうことにしているのですが…
 テストプレイがうまくいったので、シナリオ面での心配はありませんでした。ただ、時間の都合上でラストシーンでのプレイヤー間の対立が、充分に出来なかったのが惜しいところです。
 後一時間ほども時間に余裕があれば、ある程度みんな納得してシナリオをまとめられたのではないかと思うのですが、なにぶんあそこまでこじれるとは思わなかったので(仕組んだのは私ですが…笑)、その点では残念でした。もちろん、あの結末にしたことに対して私自身悔いはありませんし、プレイヤーの皆さんにも楽しんでもらえたようなのでよかったと思います。
 ある意味で、この回がいちばんBBらしい展開を見せてたかもしれません。なにしろ、人間と魔物との葛藤を楽しむのが、BBというゲームなのですから。

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 第三回 キャンペーン

 「江の龍神」は、私にしては珍しくしっかり準備をして練り上げたシナリオでしたし、プレイヤーが変われば絶対に展開も変わるものだと思われたので、これはもう一回くらいプレイせねばなるまい、と仲間を集めてみました。
 幸い、すぐにみなが集まってくれて開催の運びとなったのですが、プレイヤーの一人はコンベンションにも来てくれた人でした。これはまずい、というより、このままではそのプレイヤーの驚きが足りないし、それは私の主義に反する、ということで、急遽シナリオに手を加えてのプレイになりました。
 前の2回と比べて、プレイヤーはどちらかというとTRPG初心者が多くて、どうなることかと心配もしていたのですが、さすがに三回目ともなるとシナリオの流れもスムーズにいって、つつがなくラストシーンまで到達しました。
 問題のラストシーンでは、半ば私が強引に、私のやりたかったシーンまで押しやってしまったのですが、プレイヤー達のほうからさらに一歩踏み込んだ発言なども出ていて、やはりGMの思惑を超えていくものなんだなぁと感心するものがありました。
 惜しむらくは、その発言が行動に結び付けられなかったところで、もう少し私の方から後押ししておけば、すごいエンディングになったのかなぁと思うところです。

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 総評

 同じシナリオを何回もする、というのは、テストプレイ以外では初めての事だったのですが、PCたちは毎回違った結論に達してくれて、GMとしても毎回驚かされることばかりでした。
 同じシナリオでもプレイヤーが変わるとまったく別物になるというのは、本当だったんですね。改めて、TRPGのシナリオというものはGMとPCの共同作業で作られていくものだと実感しました。
 別のところで、なにやら私のことが「PC同士の葛藤/対立が好きな」とか書かれていますが、別に否定はしませんよ。だって楽しいじゃないですか♪
 マスターが出すNPCというやつは、どう頑張っても個々の存在が薄くなりがちです。その点、PCはプレイヤー一人一人が悩んだり対立したり妥協点を見出したりする過程は、ずっと実感がこもっていて、結局最終的な達成感を大きくしてくれるものだと思うんです。なんだって、真剣になればなるほど、面白いですよ。
 「江の龍神」では、個々のキャラクター内部にも、パーティー全体としても葛藤が起こるように仕組みました。また、BBというシステムが、実にそういった葛藤を演出しやすくなっているんです。むしろ、それを楽しむことを主眼としているといっても過言ではないですね。
 そうやって、PCたちが真剣に悩んで、ぶつかったり手を取り合ったりしながらたどり着いた結末は、GMの思惑を超えて、すごいものになっていくんです。だから、三回のセッションで迎えたそれぞれの結末の全てを、私は最高だったと断言できますよ。

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 「江の龍神」シナリオ解説

 このシナリオはプレイヤー3〜5人を想定して作られています。
 使用可能なアーキタイプの指定と、それぞれのアーキタイプに対応した裏設定がありますが、キャラクターの演出はプレイヤーに任されています。
 これまでの3回のセッションからも明らかなように、シナリオ的に外すことのできないアーキタイプは「自動人形」と「人狼」です。殊に「自動人形」がキーキャラクターといえるでしょう。

(以下、シナリオの内容および結末に触れますので、先にリプレイ等を読みたい方は引き返してください)

 このシナリオでは、あらかじめキャラクターに振られている使命が相反するものであるという困難な状況が用意されています。
「封印されている龍を解放して、歪められた自然を元に戻そう」というあたりまでは全員が抵抗なく協力してゆくのですが、いざ、その龍を解放するためにはNPCの少年の命が必要だとわかったとき、キャラクターたちは対立します。
 あくまでも龍を復活させねばならない「自動人形」と、少年を無事に父親の下へ連れ帰りたい「人狼」を両軸に、攻防が繰り広げられることになります。演じ方次第では、PC同士の戦闘が発生する可能性も大。
 シビアなGMは無論、アドバイスなど一切与えません。皆の行動で物語がどう展開してゆくか楽しげに見守っているのです(^^;) 
 そして、それぞれが違った結末を迎えました。
 
 テストプレイの時は、江の龍を封印している北斗の龍を倒すことで、少年が命を捧げることなく龍を解放できるようにしよう、という合意がなされました(倒しにいくところでシナリオ終了)。
 コンベンションの時は、人狼が龍の復活に必要なアイテムを奪い去ったため、龍は復活できないまま、少年は役目を失って帰宅しました。
 3回目の時は、少年は龍を復活させるために自死しようとするのですが、人狼が自分の命を与えて少年の命を取りとめました(後で人狼も龍神が復活させてくれました)。

 テーブルトークですから、どれが正解ということはありません。あくまでも、それぞれの物語なのです。
 アーキタイプに数値で振られた<エゴ>だけでなく、使命をどう受け取るかというキャラクターの性格上の<エゴ>がせめぎ合うこのシナリオはどこに出してもきっとさまざまな物語を生むことでしょう。 (Y's)
                    
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 「江の龍神」 テストプレイ時の概要
      
(永空のプレイヤーによるレポートより)

 義兄弟の契りを結ぶほどの友である周鵬永空(降りた天使)・李白雲(自動人形)・呂牙(人狼)の三人。だが、お互いが魔物であるということは知りませんでした。

 ある日、阿恒から「龍神の祠に行きたい」と相談を受けた三人は阿恒に会いに出かけたところで、何者かに襲われます。阿恒を守ろうとして、人間の姿のまま<業>を使った白雲はいきなり暴走。永空と呂牙は、彼の正体を知ってしまいます。
 だが、自分を取り戻した白雲を信じて、三人は共に阿恒を守る旅に出ることになりました。

 祠の近くの村につきましたが、村は閑散とし、やけに寂れています。龍神と祠について情報を集めようとしますが、有用な情報もなく、そのまま祠へ。
 途中出会った親切な老人「張じいさん」に祠のある洞窟と村について聞きます。そして祠の前にいる「守護者」についての警告も。

 洞窟に着く前に一行は秦王朝の鎧武者の格好をした者数体と戦いになりますが、どうということもなく倒します。
 さて、洞窟に着いたものの、大きな石が邪魔して中に入れそうもありません。日も暮れかかっています。「夜は危険」と聞いていたこともあって、一行は村に戻ります。

 その夜、見張りに立っていた永空は数え切れない鬼火の群れを見ます。よくよく見ると、それは洞窟の前で会ったのと同じ鎧武者の格好をしていました。
 義弟二人を起こして「阿恒様を連れて逃げろ」と言い残し、永空は天使の姿になって、敵の群れの中に飛び込んでいきました。呂牙はその姿を見て「兄貴が姉貴に?!」と驚きました(笑)
 敵の只中で「天使の歌」を歌う永空。だが、逃げようとする3人にも効果が及んでしまい、永空以外の全員が身動き取れなくなります。
 そのとき、張じいさんが現れ、何かを唱えたかと思うと、急に呂牙が阿恒を連れて張じいさんの方に走り出します。呂牙が操られていると気づいた永空は歌を止め、白雲を抱えて飛び上がり、間一髪のところで、阿恒がさらわれるのを阻止しました。

 翌日、ようやく「村の井戸が怪しい」という情報を得た一行は、呂牙に井戸の下を探ってもらうことにしました。
 呂牙は密かに人狼の姿になり、鍵となりそうな石を匂いで突き止めますが、人の姿となって戻ってきた彼の言葉はなかなか信用されません(笑) 根拠を聞かれても「なんとなくそんな気がする」としか答えられない呂牙。結局、「それほどまでお前が言うなら」とその石を持って洞窟に向かいました。

 洞窟に入るとき、呂牙は二人の義兄から「お前は残れ。人の身では無理だ」と言われます。そんな義兄の前でついに呂牙も正体を明かします。
 進んでいくと、途中で魔剣の暁闇が出現。呂牙は「兄者達は阿恒を連れて先に行ってくれ。ここは俺が戦う!」と、一人暁闇に向かっていきました。
 呂牙の言葉に感謝しつつ、白雲は阿恒を連れて洞窟の奥へ。
 永空も従いかけましたが、苦戦する呂牙を見捨てることはどうしてもできません。傷だらけになった呂牙(具体的に言うと、もうHPが一桁でした)を庇い、回復させます。その後、暁闇は、永空が神に祈って起こした天罰と呂牙の連続攻撃を受けて倒れました。

 その頃、祠の前にたどり着いた白雲は、張じいさんと対峙していました。張じいさん…張良と。(永空が知識判定にクリットしたのでわかっていた)
 暁闇を倒して駆けつけた二人も交え、戦闘に。張良は鎧武者も連れていましたが、「リミッター解除」を繰り返す白雲の前にはあっけなく敗れ去りました。

 そこで、初めて阿恒から明かされる事実。実は、阿恒は龍神に力を渡す目的でここに来ていたのです。しかも、命と引き換えに…
 阿恒を犠牲にするかどうか迷う二人の前で、壊れかけた機械人形と化した白雲は、阿恒にこう言います。
「阿恒様が龍神におなり下さい」
「私には無理です」
 阿恒は言うものの、白雲は「それでは、一ヶ月だけお待ち下さい。私が蜀に行って孔明の龍を倒してまいります」と言い放ちました。そんな白雲に他の二人も従います。呉のため、そして深い絆で結ばれた阿恒のために…

 そのまま3人は戻ってきませんでした。
 その後の行方については誰も知らず…ただ、長江のほとりから、龍が飛び立つのを何人もの人が見たのでした。

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