第8回 ハンター

 いよいよ、メタルヘッド世界で活躍するPC、ハンターの登場です。
 企業に従順に暮らす市民ではなく、その市民から略奪することで暮らすバンデットでもない。自分の力でこの世界に生きること----それがハンターのスタイルです。

 市民にとってのハンターは「金を払えば依頼をこなしてくれるプロ」ですが、なるべくならばハンターに頼らなければならない状況にはなりたくないところでしょう。人によっては、密輸やハッキングを行うハンターなどアウトローやテロリストと大差ないと思っていたりしますし、一獲千金を夢見る無鉄砲なギャンブラーだと見なしている人もいます。一方でハンターは危機を救ってくれるヒーローであり、法の裁かぬ悪を裁いてくれる仕事人だと信じている人もいます。
 企業にとってのハンターは、使える技能は持っているものの、任務に忠実ではない厄介な連中でしょう。優秀な人材は欲しいのですが、社風にあわなければトラブルのもとです。重要な仕事は任せられません。

◆ユニオン

 ハンターになるためには、ユニオンという組織の試験を受けてクラス判定し、ハンター登録をしなければなりません(普通はすでにハンター試験を終えたところからゲームスタートしますが、試験のためのシナリオがあってもいいかもしれません)。
 ユニオンは全世界に支部があり、北米のそれはラスベガスにあります。各シティにギルドと呼ばれる出張所もあります。
 ユニオンやギルドの主な役目はハンターの養成と身分保証です。PCは受験やランクアップ時に会費を払っていますが、ゲーム的には所持金を減らす必要はありません。また、ハンターはギルドが定めたクラス別割引料金で装備を整えることができます。
 金だけもらって依頼人を殺す等、悪質な行為が確認されたハンターにはユニオンからチェイサー(追手)をかけられ、始末されます。ご注意を。

◆ハンタークラス

 以下、ハンターの種別とクラス別基本技能を載せておきます。

バウンサー
 戦闘技能に特化したクラスです。

 【サバイバル】30% 【応急手当】30% 【偽装/カモフラージュ】30%
 【ブービートラップ】30% 【爆発物】30% 【ストーキング】30%
 【小火器】30% 【素手戦闘】30% 【ナイフコンバット】30%
  所持品=《STR(筋力)》能力値の2倍以下のENC(重量)
  コンピュータソフトの購入不可

ネットライナー
 サイバースペースでのアクションに精通したクラスです。

 【精神医学】30% 【エレクトロニクス】50% 【ソフトプログラム】50%
 【イメージファイト】50% その他、フリーポイント+100
  所持品=《STR》能力値以下のENC
  サイバーパーツ「アクセスファイバー」必須装備=【アクセス】100%
  メカの購入不可

ランドブラスター
 メカの扱いに長けたクラスです。

 【大型メカニクス】30% 【土地勘】30% 【地上車全般】50%
 【コンバットシェル】30% 【応急手当】30% 【重火器】50%
 【搭載火器】30%
  所持品=《STR》能力値以下のENC
  コンピュータソフトの購入不可

ブロックバスター
 CS操縦に携わるクラスです。

 【大型メカニクス】20% 【精密メカニクス】20% 【暗号・信号】20%
 【コンパットシェル】40% 【応急手当】20% 【偽装/カモフラージュ】20%
 【小火器】30% 【重火器】30% 【大型武器】or【特殊武器】30%
 【エレクトロニクス】20%
  所持品=《STR》能力値以下のENC
  VIII類(CS専用武器)はブロックバスターのみ購入許可

ハスラー
 賞金首獲得権を付与されたクラスです(チームにひとりでもハスラーがいないと、賞金対象を倒しても賞金申請ができません)。

 【大型メカニクス】30% 【地上車全般】or【コンバットシェル】30%
 【応急手当】30% 【小火器】30% 【重火器】30% 【素手戦闘】30%
 【ナイフコンバット】30% 【イメージファイト】30%
  所持品=《STR》能力値の2倍以下のENC

ブローカー
 品物や依頼を扱うクラスです。

 技能は上記のいずれかのクラスを選択します。
  所持品=《STR》能力値以下のENC

ロードラッシャー(ハンターではないけれど、選択可能なクラス)
 搭載武器による攻撃ではなく、走行テクニックで勝負する逃がし屋です。ハンターと違って資格職ではありません。基本的にハンターと組んで仕事をすることはありません。ソロシナリオ向きのクラスですね。

 【大型メカニクス】60% 【土地勘】60% 【地上車全般】60%
 その他、フリーポイント+50
  所持品=《STR》能力値以下のENC
  III類(重火器)、IV類(搭載火器)の購入不可

◆キャラクターの設定

 ハンターになるのに出自は問われません。ドロップアウトしたサラリーマンや軍人・学生でもいいですし、ダウンタウンの住人でも難民の子でも構いません(ただし、宇宙人は却下。サイバーパンクであってSFじゃないんですから(^^;)。
 年齢は15歳以下と40歳以上には修正がありますので、できれば16〜39歳がいいかと。ドラッグ使えば120歳くらいまで生きられるようですが…
 ゲームの舞台はネオ=アップル。リプレイに登場する店舗や組織、キャラクター/NPCと関連した設定をつけたい人はご相談ください。

◆ハンタークラスの相互関係

 サイバーアクションの技能を大きく分ければ「戦闘」「操縦」「ネット」になるでしょう。【鑑定】や【応急手当】なんかはメタルヘッド世界では専門クラスはなく、誰でも習得可能な技能です。「戦闘」「操縦」「ネット」のそれぞれを専門とするハンタークラスが「バウンサー」「ランドブラスター(ブロックバスター含む)」「ネットライナー」になります。
 専門職なのだから専門分野技能の成長に集中してもよいのですが、敢えてスキル制を併用しているということは、ハスラーでなくとも、いろいろこなすハンターがいてもおかしくない----RPGに慣れた人にはそんなことを考える人もいるはず(わたしがそのひとり(^^;)
 ということで、ハンタークラスと技能取得の組みあわせについて考察してみました。

 まず、「戦闘」と「ネット」の可能なハンター。これはネットライナーにとってはさほど相性が悪くないです。ネットライナーが銃を使うことを規制する条件はひとつもないので、【重火器】技能をとってサイボーグライフル担いでも問題はなし。もっとも、携行できるENCが自分の《STR》以下という制限はありますが、《STR》はサイバー化して筋肉増強すれば簡単に超人になる(=人間限界の18を超える)ことが可能ですので、さして弱点にはならないでしょう(ちなみにサイボーグライフルのENCは20ですが(^^;)。
 しかし、逆にバウンサーにはソフト購入不可という規定があるので、「戦闘」のできるネットライナーはOKでも「ネット」のできるバウンサーはいないということになります(ソフトなしのハッキングは自殺行為です。さらにはアドバンスルールではネットライナーとハスラー以外のハッキングは不可です)。
 ただし、普通に公開されている調べものをするのに【アクセス】が使えないわけではないので、昨日のニュースとかミュータントのデータを閲覧するのは可能です。

 次に、「操縦」と「戦闘」の組みあわせですが、「操縦」のできるバウンサー、「戦闘」のできるランドブラスターはどちらも可能です。ただし、ランドブラスターにはメカの価格割引があります(バウンサーは武器とサイバーパーツが割引です)ので、全般的に車より銃の方が元値が安いことを考えたら(もっとも、HMGやロケットくらいになるとバイクと互角の値段しますが)、ランドブラスターに戦闘技能を取らせた方がいくらか経済的かもしれません。
 また、サイバーリンクしていれば搭載している各種の武器を(ジャックイン端子の数-1まで)同時に操ることができ、しかもそれは最低一発は命中するというのですから装備を充実させれば「操縦」+「戦闘」キャラは強いです(サイバーリンクはバウンサーでも可能)。ただ、金はかかりますけどね…
 ランドブラスターもネットライナー同様、《STR》までの重量制限がありますが、なにせ車というアイテムがあるので、たいていのものは持ち歩かなくて済むでしょう。車から降りての「戦闘」となれば、やはりバウンサーに一日の長があります。

 次は「操縦」+「ネット」ですが、これは相性の悪い組みあわせです。ランドブラスターはソフトの購入が不可、ネットライナーはメカの購入不可と規定されています。
 ネットライナーの方は、ランドブラスターを相棒にして「半額出すからメカを共有しようよ」という抜け道がありますが、逆は無理です(ハッキングはネットライナーとハスラーしかできません)。
 「操縦」+「ネット」をやりたければハスラーにした方が無難です。

 ハスラーはどの技能もペナルティなく取得できますが、逆に特典もありません。「戦闘」と「操縦」に関しては、価格割引がないという他はバウンサー/ランドブラスターと区別はありませんし、重量制限はバウンサーに準じていますので(《STR》×2まで)、お金さえ稼げれば割と潰しの利くクラスです。
 ただ、ネットライナーには「システムジャックができるのはネットライナーのみ」「ネットライナーはソフト4本まで同時起動可能(ハスラーは2本)」等、ハッキングに関する明確な利点がありますので、ハスラーのハッキング技能はあくまでも補助的なものと考えた方がよさそうです。

 こうしてみると、案外、ネットライナーって応用のきくクラスなのかも…と思わないでもないですが、ここに記したのはあくまでもルール的な可能性の問題なので(割り振る技能ポイントに余裕があったら…ということ)、あとは育て方次第です。最初は「戦闘」「操縦」「ネット」のどれかひとつですら極めていないはずですから。
 むしろ、ルール的に「できないこと」だけ理解してキャラクタークラスを選ぶ参考にしてもらえたら、と思います。
 

  >>>第8回おわり。