第9回 ネオ=アップル
世界にはいくつかのメガ=シティが存在しますが、今回、PCたちが暮らしているのは北米三都市のひとつ、ネオ=アップルです。
ネオ=アップルは現在のニューヨーク〜ワシントンという広大な地域に相当しますが、そのほとんどはホワイトゾーン(ダウンタウン)やアンバーゾーン(廃虚)であり、治安はよくありません。
◆ネオ=アップルの気候
汚染物質が核をなす厚い雲で日光が遮られることの多いネオ=アップルでは、年間を通して気温が20℃を上回ることがほとんどありません。冬には汚染された色つきの雪が降り、凍死者が出るほどの寒波に襲われることもしばしばです。
また、有毒な細菌が霧状に立ち込めることもあります。気象警報を聞き逃したり、防毒マスクを忘れたりして命を落とす者も少なくはありません。
◆行政区分
行政の中心部(パーフェクトセキュリティエリア)は旧ニューヨークにあり、サブ機能が旧ワシントンにあります。このニューヨーク・エリア/ワシントン・エリアには企業ビルの集まる第1級保安区があり、両都心の間を埋めるように工業地区、市民の居住区、商業/文化/福祉施設等のあるボルチモア・エリアやフィラデルフィア・エリアなどの第2級保安区が広がっています。上記のエリアにはリニアと路線バスによる交通網が整備されており、警察のパトロールも行われています。
それ以外の地域は非市民の暮らすフリータウンや廃虚であるアンバーゾーンとなっています。フリータウンはたいがい自警団やマフィアによって運営され、それぞれに特色を持った街になっています。
◆ 支配企業
シンクレア財団とGMTというふたつの企業があります。
シンクレア財団は重工業から衣類・食料品まであらゆるジャンルの生産業を傘下におさめたコングロマリットです。ネオ=アップルの運営に当たっては軍事/外政部門を掌握しています。また宇宙開発にも熱心です。
GMT(グローバル・メディア・テック)は情報通信企業です。ネオ=アップルの運営にあたっては治安維持/内政部門を担当しています。警察(グローバル・ガード)はその名からもわかる通り、GMTの系列会社です。
シティの外でレアメタル探しやバンデット狩りをするハンターたちなら防衛軍(シンクレア常備軍)と、シティ内で運びや人捜しの仕事をするハンターたちならGMTと接触する機会が多いのではないでしょうか。
シンクレア財団とGMTは表立っては戦争行為をしていませんが、それぞれ非合法工作員を抱えており、相手より優位に立とうと(あるいは他の都市をも支配下におこうと)暗躍しているようです。
◆ 日常生活
支配企業の職員とその家族である「市民」は将来、社会(=企業)に役立つ人間となるべく教育と保護を受けています。
芸術家や料理人、あるいはハンターなどのフリーランスのうち、世間に広く認められるほど成功した者たちの一部も名誉市民として第2級保安区に家を買って暮らしています(企業が作り上げた都市とはいえ、共産主義アレルギーの北米では個人財産所有権は認められています)。
第2級保安区の企業系列デパートで売っているものは基本的に支配企業製品で、良質・安心ではありますが、いささか割高です。そのため、ダウンタウンのブラックマーケットを利用する人も多いようです。
>>>第9回終わり