第四十三號:エンリコ

働き蟻は働く蟻3割と働かない蟻7割で構成されるという。
働き蟻1000匹から働く蟻300匹を隔離し、新たに構成した集団でもやはり働く蟻はそのうち3割90匹である。
さて、量子力学では粒子はBosonとFermionに分類される。
前者は複数の粒子が同じ状態をとることができ、後者では不可能である。
電子は後者に属す。
金属中の伝導電子は陽イオンに拘束されており、離散的な状態しかとりえない。
電子はFermionであるため、ある方向にある速さで進む電子は高々1個しかない。
<めんどいので略>
以上のように、温度TでエネルギーEの状態を閉めている電子の数nは
n=N(E)f(E,T)
と表される。ここでN(E)は状態密度、f(E,T)はFermi-Dirac分布関数である。
<さらに略>
金属の電気伝導に寄与するのはFermiエネルギーEF近傍の電子のみである。
EF近傍の電子を伝道電子をもたない格子系に持っていった状況を考えると、その系のFermiエネルギーEF'以下に分配された電子は伝導に寄与し(「働か」)なくなる。
EF近傍の電子を働く蟻、EF以下の電子を働かない蟻として考えてみる。
この状況は文頭で述べた蟻の状況によく似ている(定性的には。定量的にはのっとあっとおーる)。
働き蟻のはマクロな現象、電子のはミクロな現象である。
一般に量子論的現象はミクロな系にしか発現しないが(超伝導とかは例外)、蟻の系も量子力学的な現象ならイイなぁと思ったりする。
量子生物学?でやられてたりするのかも知らんが。