"私と『神宮寺』の出逢い"
それは、忘れもしない1998年3月22日。私は東京ゲームショウに行った。 目的はただ一つ。 当時ハマっていた『ワールドネバーランド』のカレンダープレゼントの為である。 入場までの数時間を行列に費やした為、入場後ダッシュでリバーヒルソフトのブースに行ったが 既にカレンダーは無くなっていた。 がっかりした私は目的も早々に無くし、当ても無く会場内を彷徨う。 ふと、何気無く通り掛かったデコブース。 PS版『夢の終わりに』のポスターが貼られているのが目に留まった。 されは、煙草を銜えた神宮寺三郎が少し俯きどこか遠くを見ている、憂いのある表情をしている ものだ。私は、そのポスターの紫色の綺麗さと神宮寺の憂いのある表情に強く心惹かれて、 足を止めて見惚れた。 「プレゼントキャンペーンに応募しませんか?」急に声を掛けられて、私は驚いて振り向く。 デコスタッフの方がにこやかに微笑みながら、私に言ったのだった。 「えっ?...私?」声を掛けられるとは思いもよらず、私は戸惑いを隠せなかった。 「どうぞ応募していって下さい。」スタッフの方は、戸惑う私に変わらずにこやかに言う。 「あ...じゃあ...。」私は曖昧な返事をしつつ、ブースに近づく。 ”折角だし、応募していくか...”と思ったのである。 この”10周年記念ミニ・クーパープレゼントキャンペーン”の事は以前より知っていた。 だが『神宮寺』のファンでもなかった私は、知ってはいたものの応募はしていなかったのだ。 応募用紙に記入し、それを手に私は応募箱に向う。 ”ファンでもないのに良いのかなぁ...”等と内心思いつつ...。 ふと、またポスターが目に留まった。 ”そういえば丁度一年前、PSを買ったのを期に『未完のルポ』をやったんだっけ...” と、思い出していた。私は、その話の巧みさに感心したものの、どうにも中途半端な終わり方に 納得出来ず、あまり気に入ってはいなかった。それで今まで全く忘れていたのだった。 だが、神宮寺とは優に一年ぶりの再会という事になる。 ”なんだか懐かしいな...”と思った。 なぜだかブースの周囲は大勢の人達で人垣が出来ていた。私は理由もわからぬまま、応募箱に 近づく為にその人垣の中に分け入る。 だが、あと少しの所でどうしても応募箱にたどり着けなかった。 すでにその周囲にも大勢の人達が居たのだ。 ”どうしよう...”と困り果て、ふと周囲を見回す。 ”あれ?そういえば...”その人達は何かを待っているようなのに気付いた。 ブースの前で何かを待つ...といえば、イベントしかない。 きっともう直ぐイベントが始まるのだろう。”たぶん『神宮寺』...か...” さてどうするか...。私は今後の進路を考えた。 ”そういえば、友人が『神宮寺』ファンだというし、じゃあ話のタネに見ていくかぁ...” と、たったそれだけの理由であった。 それだけで、私はイベントを見る為にその場に留まったのだった。 だが、時として思いもよらぬ出来事に遭遇するものである。 そのイベントでの、ゲーマデリックの『神宮寺』メドレー生演奏に、私は感動したのだった。 胸にグッときたのだ。 元々私は、ゲームミュージックが好きである。ゲームの内容云々以前に曲に惚れ込む事も多い。 そして惚れ込んだ曲は、サントラCDを買ってさらに聴き惚れる。流行りの曲等一切聴かず。 だが、それでもこんな事は初めてだった。 そのゲームを一切やった事が無いにもかかわらず、つまり初めて聴く曲にもかかわらず、 私はいたく感動したのである。 しかも、曲を聴いて胸にグッときた...などという事は初めてだったのだ。 こんなにも格好良い曲がBGMだとは『神宮寺』は凄いといたく感心し、その場で私はすっかり 『神宮寺』のファンになっていたのだった。 |
あの時、私に声を掛けて下さったスタッフの方に、本当に感謝します。
公園入り口へ
BGM "真昼の三日月"