BANG DOLL


Prelude

「まだ帰ってこないや…いつも何処行ってるんだろう…」
邑輝の帰りはここ数週間遅い。都筑が眠りに就いた深夜に帰宅するのだ。
最近、めっきり会う時間が少ない。
仕事が増えたからだ、とは聞いたが深夜になっても帰ってこない時すらある。休日だって、昼間は都筑が起きていても向こうは仮眠する。 すれ違いの繰り返し…
以前のように「ただいま」と、言ってすぐに自分を抱くのに最近は全く触れられていない。
あの客が来てからだった…
ぽつん、とまた一人寝の夜を都筑はすごした。




都内のホテルの一室…
「…何ですか?まだ…足りませんか?…そろそろ帰らせてください。」
ベッドの上に組み敷かれた碧眼の瞳を持つ青年が機械的に呟く。その瞳は零落した濁りに染められている…
「貴方と私のコントラクト…これは破棄されてはいないんですよ。有効期限は…どれくらいでしょうかねぇ…飽きるまでがいいかもしれませんねぇ(クスクス)」
「この節操なしが…何のために私が!」
「約束はちゃんと判っていますよぉ…条件を満たしていればね。」
「いつになったら…これで何回目だと思っている?!!見境無しに貴様は!」
「悪態ついてられるのも今のうちですよ…ああ、さっきだって同じ事言いましたね(クス)」
下を口に銜えて程よく青年の露な躰をまた虫食み始めた。
ぞくりとする。妙な感覚にまた捕らわれて息が荒くなる。無理強いにされるこの酔い…
「…っ……!」
「獲物はじっくりと料理しないと味がわかりませんからね。」
邑輝はこの青年を「可愛がる」…というよりは気の済むまで犯す。痕まで思いきり残して、思い出させて羞恥を覚えさせ…見せつけのように…
犯されてる時、巽はずっと都筑に思いを馳せる。そうしないと、やってられないからだ。
(…都筑さん…こんな事、知られたら、私は終わりだ…貴方を治してあげるためとはいえ…)

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