kitty on your lap


第二十一話

aosen




−1−

公園。しかし、日曜日だというのに、人は少ない。

ベンチに座り、僕とケンスケは缶コーヒーをすすっていた。

目の前では、マユミちゃんとアスカが遊んでいる。

公園に響く、彼女達の笑い声。それをBGMにして、僕とケンスケは日向ぼっこしていた。

「なんとなくジジむさい気もするけど、こういうのも悪く無いな。」

「そうだね、ケンスケ。」

晴れた空、白い雲。風は暖かい。

中身が半分くらいまで減った缶コーヒーを手で弄びながら、彼女達を見守る。

どたばたと元気良く走り回るアスカと、その後を追いかけるマユミちゃん。

「元気良いな、あの子達。」

ケンスケのその台詞に被るように、また大きな笑い声。

「そういえば・・・どうだ、シンジ。霧島とは、何かあったか?」

唐突なケンスケの言葉に、僕はコーヒーを吹いてしまいそうになる。

「何かって・・・何さ?」

「とぼけるなよ、霧島にメシ作ってもらったんだろ?」

ど、どこからそんな情報を・・・

「本人から聞いた。」

思っていた事が顔に出てしまったのか、ケンスケがそう答えた。

「別に、何も無いよ。」

嘘を付いても仕方無いので、正直に言う。

「何も、ね・・・この鈍感野郎め。」

その言葉には悔しそうな響きが混ざっていたような気がしたけど、アスカの方を見ていた僕には、ケンスケの表情は確認出来なかった。

「シンジ、シンジ!」

ジャングルジムのてっぺんから、アスカが僕に向かってぶんぶんと手を振っている。

僕も微笑みながら、手を振り返す。

「まぁ、いいか・・・まだ時間はあるしな。」

ケンスケの独り言の意味は、良く解らなかった。


−2−

昼になった。

遊び足りないと主張するアスカの手を引っ張って、ケンスケとマユミちゃんも連れて自宅へ戻る。

僕の家で、昼ご飯を食べる為だ。

途中にあるスーパーで、材料費を僕とケンスケで折半して、おかずを揃える。

自宅に到着すると、僕はマユミちゃんの様子がおかしい事に気付いた。

何かを我慢しているような表情で、顔色が悪い。

それをそっとケンスケに耳打ちすると、ケンスケは慌てふためき、マユミちゃんに向き直る。

「もう出ちゃいそうなのか!?」

「はい、もう我慢出来ません・・・」

トイレかな、等と考えた僕は、次の瞬間に信じられないモノを見た。

ぽん!という音と共に、マユミちゃんの頭に猫の耳が現れたのだ。

「な、なんでも無い!なんでも無いんだ、シンジ!」

マユミちゃんのネコミミを手で隠しながら、ケンスケは大声で言う。

「あぁ・・・そういう事だったのか。アスカ、耳出していいよ。」

事情を全て理解した僕は、アスカにそう告げる。

アスカも、ぽん!という音と共に耳を現した。

「かくすのたいへんだよね、マユミ!」

ケンスケは、呆気に取られていた。





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