石松節―ワサビ・パニック―

 理由が、常に過去から生まれてくる訳ではない。決意から生まれるものだ。
 決意が、常に過去に影響される訳ではない。信念が影響するのだ。

 しかしその信念は、過去が生み出すのだ。

 前回の気になるラストから続く今回。正直、悪魔狩りと同じパターン(実は過去に……)がくるかと思っていた(そして乃木兄貴の告白に、たけちー君が凹む)ので、今回の展開には意表をつかれました。
 でも乃木兄貴が語った信念……人が人を殺してはならない理由、何故人が人であるかという理由には、深く頷かされました。もし、自分が【あの質問】をぶつけられたら答えようと思っていた事にも似ていたので、その辺でも共感したりと(尤も、自分の考えてた意見は「『私達の群れのルールに従うと約束するなら、貴方を群れの一員として認め、守り、群れから生み出される富を分配しましょう』ってな契約が人間社会の根底を成しており、その一番重要なルールが『同じ群れに所属する人間を殺さない』であるから。もし貴方がルールを破りたいなら、先に群れから譲り受けた物(衣服や食べ物、居住地や家具など)を全て捨てなさい」――という簡単な代物で、乃木兄貴が語った事よりもずっと浅いです)。

 ただ、全て同意かといえば少し違ってまして。

 乃木兄貴の語った内容だと、人の感情――何かに対して愛着を抱く可能性が、完全に抜けているんですよ。
 勿論、あえてスポイルした可能性もあります。が、個人的には、乃木兄貴が何かに対して愛着を持てない人――俗にいうサイコパス。脳の活動を調べる実験でも、他の人と違う反応が出るとか――だからではないかなぁと思います。
 ただ、何かに愛着を持てない人間――サイコパスの人間が全て犯罪者になるかというと違います。乃木兄貴が言った通り、教育によって「何が悪い事なのかを学習」すれば、たとえサイコパスでも問題行動を起こさず社会に適応していくそうです。実際、今までの乃木兄貴の行動は、死刑囚とは思えない程に誠実で公平だから。

 きっと、ある意味純粋なんでしょうね>乃木兄貴
 たけちー君とは違う、滑らかに輝く日本刀の刃ように。

 何だか話が脱線してきたので、他の話題にでも。

 たけちー君、今回もヒロイン路線を大爆走。乃木兄貴の問いかけに対し、生真面目にシミュレーションする様子(しかし端から見ると、一人でサイレントコントしているしか見えない)が、とっても可愛いかったです。

 568さんも負けじとツンデレっぷりを披露。何だかんだ言って世話を焼いたり、自分の本心を吐露する辺り、たけちー君を相当気に入っているようで。おっとり天然&しっかり者のカップルは好きなので、二人のシーンは読んでて楽しかったです。その流れで、伊藤隊長と円さんのシーンももっと……。

 色々見どころの多いだけあって、気になるシーンも出てきましたね。
 たけちー君の小学校時代の先生、顔が出てこなかったのは後々絡んでくるからなのでしょうか? 今回のオープニングをみる限り、たけちー君と一緒に【星でない何か】を見つけてしまった人のようですし。
 しかし皆……そんなに反応するとは。あれだけ詰問する辺り、思考が他人に流れていく事はないようで(ただ、いおりんの手にかかったら、暴かれてしまう気も……(汗))。

 サイコロ罰ゲームには笑わされました。千葉にキックって、罰ゲームになってないし(笑) 嬉しそうに蹴ってるし(笑)
 是非、568さんにも転がして欲しかったです。

 釣りになると性格が変わる楠木君には驚かされました。眦まで鋭くなっているし。でも皆からスルーされて凹んでいるトコは可愛いかったです。

 今回、色々と和んだりホンワカさせて貰った話だったけど。
 シャヘルとの戦の影はひたひたと忍び寄ってきていて。

 皆でお寿司食べて騒いだのも、これから始まる激戦の前触れ――最後のほのぼのシーンじゃないかと思えて、気が重いです。


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