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なんでロボ!
なんで俺が捕まらなくちゃならないロボ!!
ハチ五郎逮捕。
そのニュースは特に誰にもつたわらなかった。
ハチ五郎の仲間たちすら知らなかった。
あっという間に裁判が執り行われ、ハチ五郎は有罪とされた。
すぐに護送車によって、プニプニプリズンへと輸送されてしまった。
「あんさん、なにやらかしたんですかい?」
護送車の中でハチ五郎の隣に座った男が話しかけてきた。
身長は2mを越えそうで、筋肉質のがたいの良い体をしているが
顔は青ざめ目だけはきょろきょろと不安そうに動いている。
「人を殺したらしいロボよ…」
ここ数日のあまりの出来事に、ハチ五郎の目は完全にすわっていた。
目の下には濃い隈ができ、疲れ切った顔をしているが
それがかえって迫力を出している。
そのせいか大男はハチ五郎に下手に接してくる。
「おれもですよ、ちょっと暴れたら5人くらい死んじまいやがって、
あっという間にここですよ」
この大男があばれたら、確かに5人くらいの死人は出るだろう。
ハチ五郎はちらりと大男の方を見るとまた伏し目がちになった。
護送車の中にはハチ五郎以外に隣の大男、
前にはひょろひょろとした小柄の男、
それぞれを囲むように4人の警護員がついている。
「ケッ」
小柄な男が小さく「ケッ」といいはなった。
「なんだてめぇ!」
大男がいきなりいきり立ち、小男に襲いかかろうとする。
しかし鎖につながれているために上手く立ち上がれず、
そのまま警護員に引っ張られるように地面に倒された。
「けっ、なさけねぇやつ…」
小柄な男が伏している大男に向かってつばを吐き出す。
怒りにまかせて暴れようとする大男を、警備員が必死に止めている。
ハチ五郎はぼんやりと小さな窓から外を眺めた。
しばらくすると、外の景色が閑散としたものに変わってきた。
この国にこんな場所があったのだろうかと思うほど広く何もない土地が
地平線まで続いているのが見える。
その真ん中には、黒くそまった城塞のような建物がひとつ。
目的のプニプニプリズンである。
車から降ろされると、ハチ五郎たち3人は横に並べられる。
正面には舞台が据えられており、そこには偉そうな腹をしたおっさんが
マイクを前に立っていた。
「ようこそ、プニプニプリズンへ。私が所長の味キング服部である」
くだらない長話が30分ほど続いたあと、
「脱獄などは決して考えないようにな」そう締めくくられ、ハチ五郎たちは中へ入れられた。
そんなものは考えられなかった。
3重の城壁、その上には5m間隔で2人ずつの監視員が並べられている。
彼らの片からはSMGが下げられており、いつでも撃てるように手を添えられていた。
身体検査のあと
(ハチ五郎は体中を調べられ、隠してあったおもちゃをすべて取り上げられた)、
囚人服と簡単な生活用品を与えられると、
それぞれの房へとつれていかれた。
つづく…もうだめしんじゃう
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