ハチ五郎U世物語
「関西食い倒れ旅編」
| 第19話 投稿者: ピヴィ 関西食い倒れ旅編 飛脚を乗り継いでようやく堺の町へたどり着いたハチ五郎G。 ようし、食い倒れるぞ!! と、息巻いてみたが果たして、食い物屋がまったく見えない。 どういうことだ!! 「はっはっはっは、ハチ五郎G君。この町のグルメは私が頂いた」 どこからともなく声がする。 「おまえは!!」 「私は味キング服部。食い倒れたくば私を倒すがいい!」 なにおう。 「はっはっは、さらばだ。ハチ五郎G君」 新たな敵出現か? ハチ五郎Gは無事、食い倒れることが出来るのだろうか? また訳のわからねぇ奴が出てきやがったな。 この俺から食い物を奪うたぁ、良い度胸じゃねぇか。 その挑戦受けてやるぜ! と言ってみたところで、奴はどこへ消えたんだ? それに、腹が減ってきた。 どこかでガソリンを補給しねぇとな。 よたよたと歩いていると早速ガソリンスタンドを発見。 「おい、にーちゃん。軽油満タンで……おっと 軽油はやめてハイオクにしておくんな。 やっぱりグレートになったからには燃料も変えないとな。 うーん、やっぱり質のいいガソリンはうめぇや。 うえっぷ。 ちょっと飲み過ぎたかな? 倒れそうだ……」 急に良い物のんだら食中たりおこしちまったらしい。 目が回りやがる。 ばたん、きゅう。 味キング服部を倒すまでもなく、食い倒れてしまったハチ五郎G このまま食い倒れ旅編は続くのだろうか!? 次回お楽しみに!! 第20話 投稿者: 氏照 −秘密結社プニプニほっぺ団大阪城支部− フワーン フワーン(効果音) 「ふふふ、今頃ハチ五郎のやつは望み通り食い倒れているだろうよ」 つかつかと司令室(4畳半)に入ってきた味キング服部は、 すかさず掘りゴタツに潜り込む。 「これで我が甥、バッファロー柳生の無念も晴らせたというもの…… なあ、オペレーターAよ」 なんと、ハチ五郎Gの飲んだハイオクにはとんかつソースが混ぜられていたのだ! ガソリンスタンドのにーちゃん(パートタイマー)は服部の手下だったのである。 「はあ、そーですかねー……」 服部の反対側でオペレーターA(バイト)がミカンを剥きながら答える。 と、そのとき、ファンファンとアラームが音をあげる。 「あ、レベルイエロー、カリフォルニア支部のソレナリニ博士が来たみたいっす」 「なんだと! そんなやつは入れなくてもいい! 追い返せ!」 「無理っすよ、管理人からカギを借りてきたみたいっす」 ガラガラと引き戸を開け、司令室に初老の男が入ってくる。 部屋はもういっぱいで、立っているしかなかった。 「私の作ったハチ五郎U世を甘く見てもらっては困るな!」 「むう、博士、しかし……」 「ましてや、やつはハチ五郎Gにパワーアップしておる、 そうそう簡単に倒せるものではあるまい」 「では私がやつにトドメを差してきてまいりましょう!」 「まあ待て、そのためにとっておきのやつをワシが作ってきた」 そういうと後ろに置いてある段ボールの箱を指さす。 そして、それを空けると…… 「こ、これはッ!?」 そこにはずんぐりむっくりボディの紙ねんど製ロボットが立っていた。 「これこそ、超極悪ロボットハチ五郎Z世じゃあっ!」 ついに登場した同型ロボット! いまだ食い倒れているハチ五郎Gの運命やいかに! つづく 第21話…わわわ 投稿者: ピヴィ ふいー、くったくった。 シィシィと爪楊枝を器用に使うロボットハチ五郎G。 ガソリン飲んでどうして楊枝が必要なんだというつっこみはおいといて、 いや〜、これであの変な奴と戦う理由はなくなったな。 良かった良かった。 ブーブーブー ハチ五郎Gの体から突然快(怪)音がけたたましく鳴り響いた。 な、なんだ! あわてて腹部のハッチを開け、自分の体をチェックするハチ五郎G。 胃袋がソース色に変色していた。 「な、なんじゃこりゃぁ!」 胃袋を拭い、その手にまとわりついた茶色い液体を見つめる。 ぷ〜ん いい匂いがしてきた。 と、とんかつソースだ。 この匂い、間違いない。 う、なんだか目眩が──くらくら──世界が暗転する。 ひっかかったな、ハチ五郎G 頭の上で誰かの声がする。しかし、目を開けるのも辛く 誰なんだかまったく見ることが出来ない。 「だれだ」 蚊の鳴くような声をあげる。 「私は……ハチ五郎Z世。お前の後継機だ」 「なに、ハチ五郎Z世だと…」 「お前を倒すためにソレナリニ博士に作り出された。 しかし、今のお前を倒しても無意味だ。 大阪城に来い。 そこにプニプニほっぺ団の支部がある。 とんかつソースを駆除する装置はそこにある。 お前が最高の状態になったら、相見えることとしよう。 楽しみにしているぞ」 はっはっはっはっは…… 高笑いを残してハチ五郎Z世は去っていった。 ハチ五郎Gはそのまま意識を失った。 「あー、こんな所にからくり人形が落ちてるよ〜」 子供が倒れているハチ五郎Gに近づいてきた。 つんつん ぴくっ! つんつんつんつん ぴくぴくっ!! つつかれるたびに反応するように痙攣する。 「おかーさん、これ動くよ〜」 「これ、そんなものに近づくんじゃないよ!」 そういう母親に連れ戻された。 しかし、ハチ五郎Gの痙攣は止まらなかった。 電気ショックを受けたように震えながら体が起きあがり、 ぷしゅーと激しい音とともに煙が吹き出した。 はっ! ハチ五郎Gが目覚めた。 ま、まだ体が万全ではないが、辛うじて動くことは出来るようだ。 しかし、このとんかつソースを駆除しなければ、 おれの命も長くはないだろう。 せっかくにゅーぼでーになったのに。 「大阪城へ来い、そこに駆除装置がある!」 ハチ五郎Z世の声が頭に響いた。 大阪城か…… 「へい、そこの籠屋! 大阪城まで飛ばしてくんな」 ハチ五郎は籠に乗り、大阪城へと急いだ。 つづいたりして 第22話・2時間SP 投稿者: べが 一方その頃・・・。 「おさみ・・・おさみよ・・・」 意識のずっと遠くの方で声がした。 それはひどく懐かしい声だった。 「ち、父上! 父上なのですか?」 「おさみよ・・・今こそ覚醒の刻・・・その真の力を発揮するのだ」 「ち、父上、真の力とは? 覚醒の刻とはいったい!」 急速に意識が目覚めていく。 「はっ! わ、私はいったい?」 佐々木おさみは薄暗い部屋の中で目を覚ました。 見覚えのない部屋だ。 人影もなく、あたりはシンと静まり返っている。 「お目覚めかな、お嬢さん?」 突然声を掛けられ、おさみはビクリと身をすくめた。 「き、貴様は!」 そこには、以前おさみに声を掛けたばっかりに一撃のもとにほふられた男が立っていた。 「貴様、生きていたのか・・・」 「ちょっとばかし脳味噌がとろけ出ちまったがね」 男は額をトントンと指先で叩いてみせた。 そこにはざっくばらんな傷跡が残っていた。 これからこいつのことを傷男と呼ぶことにしようとおさみは決めつけた。 「・・・おまえが助けてくれたのか、傷男?」 そうだ。 徐々に記憶が蘇ってくる。 ハチ五郎の卑怯極まる攻撃によって不覚をとったのだ。 ぎりりとおさみの歯が鳴った。 「いやあ、どっちかって言うと俺も助けてもらった方でね」 「どういうことだ?」 「柳生の旦那」 不意に男は後ろへ声を掛けた。 錆びた車輪が回るような嫌な金属音が部屋に響いた。 「ぐふ、ぐふふふ・・・」 黒装束に身を包み、異様に幅広の帽子を被った男が現れた。 顔は影に隠れて見えない。 「久し、ぶりぶりだな、佐々木おさみ・・・」 その声におさみは聞き覚えはなかった。 だが、地獄の亡者のようなその声に背中が総毛立つのを感じた。 「いったい何者だ?」 喉が乾く。 黒装束の男の存在がおさみに本能的な恐怖を呼び起こしていた。 「我が、艦、を葬り、去ったこ、と忘れた、か」 「なんの話だ?」 「まあ、いい、お、まえに、力を授けてやろう、佐々木おさ、み・・・」 「ちから?」 「そ、うだ、あ、のハチ五郎をも越え、る、超能力を・・・」 「ハチ五郎を越える力・・・そ、それは本当か!」 先程までの恐怖を忘れ、おさみは男に詰め寄っていた。 「力が、欲し、いか、佐々、木おさみ、よ・・・」 「・・・・・・」 おさみは無言で男を睨みつけた。 ぎりりと歯が鳴る。 「ふ、ふふ、ふ・・・いい、だろう・・・」 そういうと男は黒装束の前を開き始めた。 「さあ、私と同化する、のだ」 「お、おい! いったい何をしようとしてるんだ貴様!」 「ふふ、ふ・・・」 「ま、まさか変態な行為に及ぼうと言うのではないだろうなっ!」 黒装束が開かれる。 おさみは手で顔を覆ったが、指の隙間からしっかりと中身を凝視していた。 だが、そこには闇が広がっているばかりだった。 「これはいったい・・・?」 「逃げ、られはせぬ・・・」 男がそう言った途端、闇がおさみに向かって襲いかかった。 「う、うわぁぁああ!」 闇がおさみを覆った。 CM 動く! 光る! 超巨大ロボ・ハチ五郎G! 今、新たな息吹が吹き込まれる! 飛び出す鉄の爪・バッファロー柳生! 光る目・佐々木おさみ! 関節部がゆるゆる・味キング服部! 誰だかわからない・バイトA! 他にも凄い奴等が続々登場! 全108体を揃えれば驚愕の超巨大戦艦ギャラガ88に合体変身! *CMはイメージ映像です。 「う、うわわわ!」 闇がおさみを覆った。 3分後・・・。 「はあっ!」 闇を突き破り、おさみがその姿を現した。 その身体はマックロクロスケばりに黒かった。 「ふふふ、どうやら覚醒が成功したようだな」 「そのようですね、柳生の旦那」 おさみは自らの身体のしげしげと見つめていた。 ないすばでえになっていた。 「よっしゃっ!」 おさみは一声気合いを発し、喜びを表現してみた。 「早速だがダークおさみよ、大阪城へ向かうのだ」 「旦那、ベシャリが普通になってますぜ」 「面倒臭くなったのだ」 「大阪城? そこにハチ五郎がいるのか?」 「そうだ、我が宿命のライバル、ハチ五郎がそこにいる」 「宿命のライバル?」 「そう・・・奴は我が一族を滅ぼしたばかりか」 「宿命のライバルは私一人で十分だ」 「なに?」 「邪魔者は抹殺するのみ」 「ま、まてダークおさみ、せっかく蘇った私を殺しても」 「はあっ!」 柳生の旦那は、夜中のトイレで突如として現れたゴキブリに恐怖した主婦が、 平手でゴキブリを潰すが如く叩き潰されていた。 「あわわわ」 「おまえも宿命のライバルか?」 「めめめ滅相もねえですぜ、旦那」 「ふん、命拾いしたな」 「えへへ」 「気持ちわる!」 傷男の頭が再び割られた。 「さて、そんじゃま、大阪城まで行くとするか」 そう言うと、ダークおさみは背中に生えた巨大な羽根を駆使して飛び去っていった。 次回予告 そんなこんなでナースステーションへと潜り込んだ超極悪ロボを待ちかまえていたのは、 合理的医療システムと患者に対する親身な想いで揺れ動く熱血外科医の熾烈な戦いだった。 天才ドクターのメス捌きが冴え渡る! 果たして超極悪の想いは二枚目外科医に届くのか! 恋の鍔迫り合いに勝利するのは一体! 次回『紙ねんどがカマボコ臭いのはなぜなのだ!』 お楽しみにー 第23話 投稿者: 氏照 大きな天守閣が見える…… ここは大阪城。 と、見せかけて姫路城。 篭屋が間違えてしまったのだ。 「確かゼブラチームと戦ったところロボね〜」 観光気分で歩き出すハチ五郎G。 とんかつソースはどうなったのだろう? 「読者諸賢もお気づきだと思うロボが、2038の超能力で直したロボ」 さらりというハチ五郎G、安易なヤツだ。 「ふふ、ボキの力を持ってすれば楽勝ロボ」 ぶつぶつと自画自賛しながら近くの団子屋に入ってゆく。 その団子屋のノレンには『秘密結社プニプニほっぺ団秘密基地』と書かれていた。 「『秘密』が二回重なっていて間抜けロボ…… ま、いいロボ。おばちゃん! 団子二本にお茶をくれロボ」 「はいな!」 奥から団子屋のおばちゃん(推定48歳)の声がする。 しかし、ハチ五郎Gはその声に違和感を感じた。 準備を終えたと思われるおばちゃんがこちらに団子を持ってくる。 その足音がヒタヒタと近づいてくる。 いやな、予感がした。 ノレンの奥からおばちゃんがゆらりと姿を見せる…… つづく 第24話 投稿者: ピヴィ お、おまいは! って、このパターンが多すぎる気もするが。 でかい! なんだこいつは。 「今日はサービスデーだよ」 「おばちゃん、ないすだ!」 そう、おばちゃんの両手に抱えるほどもあるお皿に、 あふれる巨大団子。 ハチ五郎Gはさっそくかじりついた。 うめぇ、うめえよおばちゃん。 「ありがとうよ。これはうちのすぺしあるてぃーなんだけど、 のむかい?」 おお、いいねぇ。 「おくれ」 「はいよ」 湯飲みはノーマルサイズだった。 ごきゅごきゅ…ぷっはー。 また食い倒れそうだ。 栄養過多で太ってきた感じがするなぁ。 おいどんはロボットでごわす。太るわけないでごわす。 じゃぁ、なんで体が大きくなっていくんだらう? ぷくーっと膨れ上がったハチ五郎Gの体。 な、なんだこれは! 「ひっひっひ、ひっかかったね」 おばちゃん! ハチ五郎Gの体に何がおこったのか。 次回に続くかもしれなかったりする。 第25話 投稿者: 氏照 「き、貴様はいったい……」 「ふぉふぉふぉ、いったいさんではないぞ」 ハチ五郎Gがよーくおばちゃんを見てみると、 おばちゃんに見えたのは、女装した味キング服部であった。 「服部! またしてもロボかぁ〜!?」 「くく、まんまと騙されおったわ……そのお茶には ふくらし粉を混ぜておいたのだ。よし、行け! オペレーターAよ!」 「へ、お、オレっすか?」 と、奥からオペレーターA(バイト)が顔を出す。 「ちゅーか、何でふくらし粉なんかでロボットが膨らむんすか?」 「ええい、細かいことは気にするな。いいんだ、なんでもアリだ」 「前にもそんなセリフがありましたよ」 「ワシのセリフじゃないぞ」 そんなこんな2人が話している内に、 2.73倍ほどに膨らんだハチ五郎Gはよたよたと逃げ出す。 「あいつら気が合うロボね……」 脱出に成功したかに見えたが…… 「ほほほ、待つでゴクアク」 ハチ五郎Gの前にはあのハチ五郎Z世が立ちふさがった。 「お前を倒すのはこのハチ五郎セブンでゴクアク……」 「うぬぅ、決着をつけるしかないロボね……」 膨らんだハチ五郎G対紙ねんど製のハチ五郎Z世、 今、究極の決戦が始まる! つづく 第26話 投稿者: べが 傷男は悩んでいた。 何故に自分が傷男などと呼ばれるのかを。 それは彼がとある世紀末覇者を名乗る男によって つけられた108つの傷が由縁であることを 彼は気が付いていない。 それはともかく、 彼は今現在、自分の目の前に広がる光景を見て 悩んでいた。 そこには、無惨にもお鉢をかち割れピンク色の肉片が散らばる 我が肉体と、その傍らにバッファロー柳生の死骸が転がっていた。 おーそーれみーよ。 俺ってばもしかしてポアってんのか? 傷男は自問してみた。 よく見ると、足のところから自分の肉体へと ガラス管のように細い糸のようなものが繋がっている。 わーお。 これってやばいんじゃん? 再び自問してみる。 確かにやばそうではある。 焦った傷男は空中を平泳ぎしつつ、自分の肉体へと 懸命に戻ろうとした。 「ふうー、危なかったぜ・・・」 肉体へと戻った傷男は安堵の溜息を吐き出した。 さっそく破損した肉体の修復に取りかかる。 僅かに残された力を傷男は一点に集中していく。 割られた額の細胞が活動を始め、 ほとんど死にかけていた肉塊が徐々に再生を始める。 鉄板と鉄板が溶けて溶接されるように、 額の肉が盛り上がり、やがてピンクの傷跡を残すのみとなった。 これが傷男が唯一持つ、 「絶対死なない能力」である。 友達のお母さんからはリビングデッド扱いされた辛い記憶の残る能力だ。 そんな辛い過去を振り切り、 傷男は洗面所へと向かった。 わずかに足下がふらついたが、今は一刻の猶予も許されない状況である。 1秒でも早く、彼は未来の傷男夫人・佐々木おさみことダークおさみの後を 追いかけたいのだ。 彼にとっておさみをつけまわすのは、 誰に教わることもなく極楽鳥が求愛ダンスを踊るが如く、本能なのである。 元来、彼の脳はそのほとんどを肥大化した視床下部によって構成されているので、 理性というものがないだけという説もあったりなかったりするが。 それはともかく、 乱れた髪の毛をセットするため、洗面所に向かった彼を待っていたのは、 驚愕の事実だった。 洗面所の鏡には、目の下に隈をつけた垂れ目のくたびれた中年親父が 映っていた。 それは彼の良く知る人物。 バッファロー柳生その人であった。 ぎゃあああああ! 一声叫んで傷男は次に恐怖した。 彼は今、猛烈に使い古しの歯ブラシや擦り切れた古タイヤを 高額な値段で皆様にお譲りしたくなっていたのである。 それが宇宙セールスマン・バッファロー柳生の肉体に残る残留思念であることを 彼は理解した。 いいやあああああ! つづく 第27話 投稿者: ピヴィ じょろじょろじょろ……かたん! じょろじょろじょろ……かたん! 獅子脅しの音も優雅に鳴り響く日本庭園からほど近い 「飯どころ服部」 味キング服部の本拠地であり、 彼の妻である服部・チャーシュー・君枝の経営する 高級ぼったくり飯所である。 「ハチ五郎Z世よ、始末は付いたか?」 「はい」 「うひゃひゃ、儂の作ったハチ五郎Z世に不可能はない」 「ふふふ、さすがだな。ところで、この宇宙思念タイヤを買わないか? 安くしておくぞ」 「バッファロー柳生、お前なんか人が変わったようだが?」 「何を言う味キング服部。私とお前の長いつきあいじゃないか。 負けておくから、この原子組立プラモデルを買わないか?」 「そんな下らない物は、このソレナリニ博士がいくらでも作っちゃるわい」 「はかせ、そんな下らない物を作っていないで、俺をパワーアップしてくれよ」 「うるさい、ハチ五郎Z世! 予算オーバーじゃい」 「よしよし、ではこの柳生がお前のパーツを格安で売ってやろう。 この水酸化ナトリウム入り油粘土を使えば、今の30倍のパワーが出るかもしれないぞ」 「なに、ほんとか!?」 「嘘に決まってるだろう。お前は紙粘土で軽量ぼでーに作ってある。 油粘土なんかつけたら重くて動けないぞ」 「そんなぁ」 「おいおい、そんなに出力がないのか?」 「しかたあるまい、味キング服部よ、お前の店の上がりが少ないから 研究費にまで資金が回らないんだからな」 「そ、それは、妻の君枝が……」 「妻女の責任にするとは男らしくない」 「そうだ、そうだ。もっと儲けて俺を超合金ロボにしてくれ」 「そんな金があれば、新しいハチ五郎シリーズを作るわい」 「なにおう、俺はこのままか!?」 「無論だ。古いタイプのロボットに用はない」 「がーん、がーん、がーん」 「すっかりいじけてしまったぞ。大丈夫なのか?」 「紙粘土の脳しか入っていないからな。すぐに忘れる」 「てんちょー、てんちょー」 「なんだ騒がしい」 「バイトを雇っているのか。金の無駄だな」 「うるさい」 「てんちょー、てんちょ−にお客さんですよ」 「だれだ?」 「さぁ?」 「今日は忙しいんだ。帰ってもらいなさい」 「わかりました」 「まったく、今日は誰とも会わないと言っておいたはずなのに」 「だから、バイトなんぞ雇わずに、儂の研究に資金を回してくれれば 高性能のロボットを作ってやるぞい」 「ええー、それならおいらを強くしてくれよう」 「ばかもん、そんなもったいないことが出来るか」 「あ、お客様、こちらへは立ち入らないでください」 「どけぃ!」 ばき、どか、ぐげぇ 「お、おぎゃぐざばぁ……」 「なにごとだ!」 ばたん! 勢い良く障子がひらかれる。 そこには!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 次回感動の最終回! ・・・・? 投稿者: ポンタ とそこで男は目覚めた。 寝間着は寝汗でじっとり汗ばんでいるし、うなされたせいか、 はたまた元来寝相が悪いせいか、布団はぐしゃぐしゃになっていた。 にしても、変な夢だった。 ・・・あれ? ・・・・えーと。 ・・・・・・うーんと。 おいらどんな夢をみてたんだっけ? いくら考えても思い出せないや。まあいいや。めんどくさい。 さーて明日は何も食う予定はないから昼までゆっくり眠るロボ。 そいじゃおやすみーー。 第28話 投稿者: 氏照 そこには……樺太最強のスーパーロボット、 スーパー超能力ロボハチ五郎G(グレート)が立っていた。 「む、久しぶりにフルネームで登場しおったな!」 すぐさま服部はケータイでオペレーターA(バイト)を呼び出す。 「今日のオレはいつものハチ五郎じゃないロボ…… 急いでいるロボ、マッハで決着をつけてやるロボ!」 「ふ、ほざいたなハチ五郎G! このバッファロー柳生が今度こそ……」 柳生がそういった途端、ハチ五郎は光の速さで明日へダッシュしかねないほどの速さで、 ハチ五郎Z世をブラックホールの彼方に葬り去った。 2038の超能力の一つである。 「バ、バカな……ハチ五郎セブンが一瞬で……」 さらにその言葉が終わる前に味キング服部が、 団子屋のおばちゃんとして一生を過ごすことを決心してしまった。 これもまた、2038の超能力の一つである。 「は、速い、速すぎる!」 ついでにソレナリニ博士はホットドッグ早食いの阿佐ヶ谷チャンピオンになっていた。 例によって、2038の超能力の一つである。 「あとはお前だけロボ……バッファロー柳生よロボ」 「ま、待て、いったい私をどうするつもりだ……?」 ハチ五郎Gはニヤリと笑う。 「思いつかないから……今日は見逃すロボ。 じゃ、そーゆーことで、またね、ロボ!」 そういって、夕日に向かって走り去っていったのであった……。 それから2ヶ月後、ハチ五郎はとある学園の前に立っていた。 ここは山と海、豊かな自然に恵まれたのどかな田舎町…… 学園へと続く坂道で、二人は出会った。 ハチ五郎Z世との決戦向かっていたハチ五郎はこの道で一人の少女に出会う。 すれ違いざまに見た彼女の横顔、今までにない感情が心に湧く。 「オ、オレは……戦っている場合じゃないロボ!」 ハチ五郎は2038の超能力を使って彼女の素性を調べる、 そして、彼女がこの春、この山の上の学園にはいることを知った。 「じゅ、受験ロボ! この学校に入っちゃうロボ!!」 そのための勉強をするため、柳生たちとは速攻でケリをつけなければならなかったのだ。 そして、ハチ五郎は見事に受験に合格した。 「ふー、2038の超能力でカンニングしたおかげロボ……」 ハチ五郎は胸を躍らせる、 今、彼の遅い青春が始まる。 「今日からオレは…… ミラクル恋愛超能力ロボハチ五郎L(Love)だぜッ!」 学園大活劇編(29話以降)につづく |