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意識を失ったままのサキと少女を抱えたPCたちは、2台の車に分乗して、研究所を後にした。途中、怪我人たちを休ませようという意見が出て、施設があった山からそう離れていない所で見つけた小さな旅館に腰を落ち着けることになった。 | |
| 立花 | (旅館を見上げて)あたし……田村とだけは、泊まりたくない。(一同爆笑) |
|---|---|
| 神崎 | 今、何時くらい? |
| DM | 昼過ぎ頃から暴れてたと考えて、夕方かな。 |
| 紫 | 車を降りた後、サキさんたちの容体は? |
| DM | サキは眠っているかのように安らかな呼吸をしている。女の子のほうは、まだ予断を許さない状況ですね。 |
| 紫 | とりあえず、どこか落ち着ける所に…… |
| 立花 | で、ここに泊まるの? |
| 田村 | 「おや、旅籠があるなぁ。立花さん」 |
| 立花 | …………。 |
| 田村 | 「ま、安心して下さい。俺もこういうところは好きじゃないから」 |
| まりあ | じゃあ、どういうところが好きなんだろう。 |
| 田村 | 「そういうときには、俺達にふさわしい部屋をちゃんと用意しますよ」 |
| 立花 | ふぅ……。「一体どういう場所があなたにふさわしいっていうのかしらね」 |
| 田村 | (ニヤリと笑って)「例えば、シオンホテルの1205室」 |
| 立花 | ……死にたくなかったら、その口を閉じなさい。 |
| DM | で、結局、部屋を取ることに決まったのね。 |
| 紫 | 怪我してる人達をちゃんとしたお医者さんにも診せてあげたいよね。 |
| まりあ | こういうとき、『医学』技能をとっていないことが悔やまれる。 |
| DM | 近くのお医者さんは、今出かけてて、帰って来るのは明日の朝だそうだ。では、部屋を取ってみんなが見守っていると、女の子が目を覚まします。 |
| 紫 | 「大丈夫?」って尋いてみる。 |
| 女の子 | (か細い声で)「ここ……どこ?」 |
| 紫 | ここは旅館よ。もう、安全だからね。 |
| DM | 女の子は、あきらかにおびえているね。 |
| 女の子 | (半泣きになって)「なんで? なんで? 『まりの』がいない! まりの、どこ!」 |
| 紫 | 『まりの』ってだれ? と一応尋く。(笑) |
| 女の子 | 「まりの……おねえちゃん」 |
| 紫 | 「おねえちゃん? おねえちゃんと一緒にいたの?」 |
| 女の子 | (コクンと頷く) |
| 紫 | その子も、あそこにいたのか……? |
| 神崎 | ああ……(嘆息) |
| 立花 | 一緒に……って、どこに? |
| 女の子 | (ぼんやりしたまま)「『まりの』はいつも一緒。『まりの』と『えみる』は、いつも一緒」 |
| 神崎 | もしかして、あの三角頭巾が『まりの』?(一同爆笑) |
| 紫 | あの人は男だったでしょ。(笑)「あなたのお名前は?」 |
| 女の子 | 「えみる。成瀬えみる。成瀬まりのの妹……お父さんは? お母さんは? まりのは? みんなは?」 |
| 一同 | うーん。(悩) |
| まりあ | 今日の日付をきく。 |
| えみる | (首をかしげて)「分からない……」 |
| 真藤 | 俗世間から切り離されていたのか? |
| 紫 | だいぶ、混乱してるなぁ。 |
| 立花 | お父さんと、お母さんはなにをしてるの? |
| DM | すると! えみるはビクッと体を震わせて、立花から後ずさろうとする。 |
| 紫 | 立花さん、あまり質問攻めにするのは良くないんじゃないかな。 |
| まりあ | 混乱している子供になまじ質問を浴びせるとおびえちゃうよ。 |
| DM | 女の子は紫にしがみついて震えている。 |
| 紫 | (優しい声で)「お父さんと、お母さんと、おねえちゃんはね、今、ご用事で出掛けてるの。あとで、絶対戻って来るから、今はゆっくり寝とこうね」 |
| DM | 少女は素直に頷いて、再び眠り始める。じゃあ、次はサキさんね。(ころっ)彼女は6時間後に目覚める。(笑) |
| 立花 | ちょっと待って、それじゃ真夜中じゃない! 「ここに泊まるの!?」 |
| 紫 | だって、動かせない人がいるし……。(他のメンバーも頷く) |
| 立花 | …………。ずっと、ユカちゃんの隣にいよーっと。(笑) |
| まりあ | サキさんの枕元でうつらうつらしてます。 |
| DM | ふむ。しかし、彼女のそばには、常に君の大好きな九段坂さんがつきっきりなんだけど。(一同爆笑) |
| まりあ | うぎっ……しかし、ここは我慢する。 |
| 神崎 | 多分、男女で部屋は別れるだろう。「じゃあ、サキさんが目覚めたら呼びに来てくれ」 |
| 立花 | 竜ちゃん、竜ちゃん、田村がこっちに来ないように見張ってて。(一同爆笑) |
| 紫 | この子のお父さんやお母さんって、あの燃えてる中にいた人達なのかなぁ。 |
| 神崎 | かもしれん。 |
| 紫 | でも、違うかもしれない。このシチュエーションからすると、どうもさらわれて来た子供って感じじゃない? それも、最近に。 |
| 立花 | でもさぁ、あの三角頭巾の男は子供を助けようとしたよね。 |
| 紫 | それは単に、救世主候補の子供と思っていたからかもしれない。 |
| 神崎 | なにか……いろいろありすぎて、頭が……。 |
| 立花 | ねぇ。(顔を見合わせる) |
| 神崎 | 黄さんが走っていったなぁ、とか。 |
| 立花 | 裏切り者3人とかぁ。 |
| 紫 | さらわれて来たとしても、姉さんはどこって尋いたってことは、やっぱり姉さんと一緒にいたってことかな? |
| 真藤 | 一緒にさらわれたとも考えられる。 |
| まりあ | 誘拐パターンかな。 |
| 一同 | は? |
| まりあ | いや、誘拐されて来たのか、それとも自発的にきたのか。 |
| 紫 | 自発的? そうか、親が鳳凰会のメンバーだった可能性もあるしな。 |
| DM | すると、そこで田村が「ありうる」とつぶやく。 |
| まりあ | やかましわっ。 |
| 田村 | 「分かった。黙ってよう」 |
| 神崎 | 待てよ、重要な情報源だぞ。 |
| DM | 田村は口を開く気配はない。 |
| まりあ | 他人の力は借りない。 |
| 紫 | けっきょく、なにも見付からなかった。 |
| 神崎 | 倉庫の中も調べられなかったしな。 |
| DM | なにもかも、燃えてしまいましたね。(やれやれ) |
| 立花 | ……お風呂に入ってこよーっと。(笑) |
| 神崎 | いってらっしゃい。(笑) |
| 真藤 | ついに、日常に逃げたな。あ、今日は探女ちゃん出て来なかったね。 |
| 神崎 | すっかり忘れてた。後で、おこられそう…… |
| DM | 時間を進めて、その日の深夜、サキが目を覚ます。 |
| サキ | 「いっつ……畜生。あの野郎、思い切りやりやがって……」 |
| 一同 | あの野郎って誰? |
| まりあ | どうしたの、サキさんってきいてみよう。 |
| サキ | (とんきょうな声で)「あれぇ? あれあれっ? ここ、ドコなのぉ?」 |
| 立花 | ここは旅館。あなたは倒れて運ばれて来たの。 |
| サキ | 「ムチャクチャ分かりやすい説明をありがとう、立花」(笑) |
| まりあ | で、あの野郎って? |
| サキ | (憎々しげに)「あの男よ。ほら、背が高くって……信明寺にいた中国人」 |
| 立花 | ふぅーん。で、殴られたって? |
| サキ | 「そう。昨日、あたし一人で奴らの施設に忍び込もうとしたのは知ってるでしょ。車を隠して、森から中の様子を探れそうな場所を探していたとき、あいつがいきなり殴りつけてきて……痛ぅっ」 |
| まりあ | 彼は誰と一緒に行動してたわけ? |
| サキ | (ぶすっとして)「覚えてないわよ。だってあたし、ずっと目隠しされて、サルグツワも噛まされて、倉庫みたいなとこに監禁されてたんだから」 |
| 一同 | ええーっ? |
| サキ | 「で、あそこ、今どうなってんの?」 |
| 一同 | 燃やされた。(笑) |
| サキ | 「ええーっ!? あいつらムチャしやがって……あいたた」 |
| 立花 | つかまっている間に、外になにか見なかった? |
| サキ | 「あたし以外にもつかまってた人がいたみたいね……。やったのは、多分黄って男ともう一人。外の人間たちは、その男のことを裏切り者って呼んでたわ」 |
| 神崎 | え? どちらが裏切り者だって? |
| DM | サキが知らない顔の方ですな。 |
| 紫 | びっくりしたぁ。 |
| 立花 | 裏切り者と呼ばれていた人の顔は覚えてるの? |
| サキ | 「うーん……ずっと目隠しされていたから……。でも、最後に倉庫から連れ出されたとき、ちらっと……九段坂くんくらいの年だったかしら。抵抗しようとした男が、そいつに睨まれたとたん、撃たれたみたいに倒れたの」 |
| 真藤 | 人間じゃ無さそうだぞ……そいつ。 |
| 紫 | 悪魔がどうとかって言ってたしね。 |
| 立花 | 顔付きとかは分からないの? |
| サキ | (しばし考えて)「あ、かなりイイ男だったわ。(笑) でも、山の中で一人だけスーツ着てたのが、なんだかウいてた」 |
| 立花 | スーツぅ? 「襟元にバッヂとかついてなかった?」 |
| サキ | 「見なかったような気がするけど……よく覚えてないわ」 |
| DM | サキの話を整理するとこうなる。昨日の午後、研究所付近に到着した彼女は、森の中で黄らしい男の不意打ちを食らった。気が付けば、数名の人間と共に暗い所に監禁されており、彼女達を捕えているのは、黄ともう一人の見知らぬ男だった。一夜明けて、車のエンジン音が聞こえたかと思うと、黄がサキだけをつれだし、彼女が昨日襲われた場所とほとんど同じところで、昨日と同じことをしたのだそうだ。 |
| サキ | 「2回も殴りやがって……」 |
| 九段坂 | (気遣わしげに)「サキさん、今日はもうやすんでください」 |
| サキ | 「このムカムカを押えて眠れというのね。でも、これも明日の戦いのため…寝てやる!」(ぐうぐう) |
| 紫 | 2秒で寝た。(笑) どうしよう、この子の親。適当なウソついちゃったけど。 |
| 真藤 | その場限りのウソついちゃって。 |
| 紫 | じゃあ、あのとき、ほかに何を言えば良かったのよ。 |
| 真藤 | とにかく、この子の親を見付けないとかわいそうだよ。オレがパパになろうか! |
| 立花 | なりたいんだったら、そうすれば? サキさんと結婚してさ。ちょうどいいじゃない。 |
| 外の3人 | うんうん。(頷く) |
| まりあ | じゃあ、あたしが『まりの』役ー。 |
| 立花 | なんじゃ、そりゃ。 |
| DM | うーん、遅々としてすすんどるなぁ。よし、次の朝だ。 |
| 九段坂 | 「あー、トラック返さなきゃ」 |
| まりあ | 返しにいけば? |
| DM | あれがなきゃ、吉祥寺にはいれんぞ。(笑) |
| 立花 | 田村さんは、どうして自由に出入りできるの? |
| 田村 | 「ウチの会社、けっこうあちこちに顔がきくから」 |
| 真藤 | もう1回、研究所に行ってみる? もう鎮火したかもしれねぇし。 |
| 紫 | テレビつけよう。山火事のニュースやってる? |
| DM | ヘリコプターがパタパタパタパタ。(笑) |
| 一同 | だめだぁ、これは。(笑) |
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再び目を覚ましたサキは、立花から助け出された少女(えみる)の事を聞き、話を聞きたいと言い出した。 | |
| 紫 | あんまり刺激するようなこと、言わないでね。 |
| DM | サキは少女がぼろぼろの男物の服を着せられているのを見て、代わりの着替えを調達して来る。そして、着替えさせたとき、少女の脇腹の所に、直径5センチほどの六芒星の焼印がほどこされているのが見えますね。 |
| 一同 | うっわぁ……(息を飲む) |
| 紫 | 焼印なの? |
| 真藤 | こんな、小さな子に…… |
| 田村 | (あっけらかんと)「なんだ、信者か」 |
| 立花 | 『なんだ』じゃないわよ! 鳳凰会って、焼印までするの? |
| 田村 | 「選別の洗礼のときにね。あ、でも、オレはないから」(笑) |
| 紫 | ぬがしてやろうかと思った。 |
| 田村 | 「選別された子供を、識別するための特別な印だな。なんていえばいいのかな……そう、具象化した信仰の一つだよ」 |
| 紫 | 田村さん……信者のリストとか手に入りませんか。 |
| まりあ | 無理だろう。見知らぬ私達にそんなものくれないよ。 |
| 立花 | あれ? 前回、比呂ちゃんがそういうのもってなかった? |
| DM | 幹部のリストね。サキはウチに置いてきたそうだ。 |
| 紫 | それに、だだの平信者だったかもしれないし。 |
| 九段坂 | (憤然と)「こんな小さい子供をさらって、むごい目にあわせておいて……何が信仰だ。ふざけるな!」 |
| 紫 | あ、まともに早口でしゃべっている。(笑) |
| 神崎 | ちょっと驚き。(笑) |
| まりあ | うーん……ちょっと見直す。 |
| 田村 | (少しも悪びれず)「信者の中には、『メシア』の栄誉にあずかろうと、すすんで自分の子供をさしだす者も少なくない。この子供だって、そういう親に望まれて送り出されたのかもしれないだろう?」 |
| まりあ | でも、自分の意志じゃないでしょ。こんな小さい子供が、自分から選別を受けたいと思うわけがない。しかも、こんな、焼印なんて。 |
| 田村 | 「それは本人に聞かなければ分からない。どうなんだい? お嬢ちゃん?」 |
| 紫 | (暗い声で)やめましょ、そんな話。 |
| 真藤 | 田村、お前はしばらくだまってな。 |
| 田村 | 「けっこう、いくじがないんだな。君達は」 |
| 紫 | 病人の前でする話じゃないと思うわ。 |
| 田村 | (立ち上がって)「かなり嫌われてしまったようだなぁ。こういうのをソリがあわないと言うのかな、残念だ。立花、君は俺と来ないか?」 |
| 立花 | またか……(頭を押える) |
| 田村 | 「俺と一緒に来る方が、鳳凰会の、おじさんについての情報が絶対手に入る」 |
| 立花 | とか言われてるわよ。(笑) |
| 神崎 | 君がね。(笑) |
| 紫 | 田村か仲間か。 |
| まりあ | これは、立花が決めること。 |
| 立花 | じゃあ、仲間。 |
| 紫 | あっさり。(笑) ここまで、きっぱり断ってるのを見たら、逆に…… |
| 神崎・紫 | 田村さんがかわいそうだよな。(笑) |
| 立花 | なんで責められるのぉ!? さっきから、ちゃんと仲間を選んでるのに。(泣) |
| 田村 | 「頭がいなくなったとはいえ、君達が自分勝手に動いてしっぽを出すほど、鳳凰会の砦はヤワじゃないよ、立花」 |
| 紫 | あ、いつのまにか呼び捨てになってる。(笑) |
| 真藤 | 田村さん……あんた鳳凰会をツブそうと思っているのか? |
| 田村 | 「潰すんじゃない。俺はあの組織を再生しようとしてるんだ」 |
| 立花 | じゃあ、パス。(一同爆笑) |
| DM | 分かりやすいなぁ。(笑) |
| 田村 | 「もう、叔父さんのことは気にならないのか?」 |
| 立花 | だって、気にしたってしょうがないでしょ。終わったことなんだから。 |
| 田村 | 「じゃあ……綾津國何が生きてるとしたら?」 |
| 立花 | 國何さんが、生きてるぅ? |
| 真藤 | そうくるだろうな、とは思った。 |
| 立花 | はぁ…。(溜息)「でも、あなたの言葉が一番信用できないのよ!」(一同爆笑) |
| DM | うむ、正しくその通り。(笑) |
| まりあ | マスターが言ってる。(笑) |
| 立花 | 信用して欲しかったら、もっと情報教えて?(にっこり) |
| 田村 | 「勿論。でも、教えてあげてもいいけど、俺もタダで動くほど、人のいい男じゃない。情報料はもらうよ」 |
| 立花 | 情報料? |
| 紫 | じゃあ、立花のキスで情報ひとつ。(一同爆笑) |
| 立花 | (静かな声で)ユカちゃん……なぐってもいい? |
| 田村 | 「俺が欲しいのは、立花の体だけじゃない。彼女の魂そのものなんだ」 |
| 一同 | 魂ぃぃ? |
| 立花 | 魂ねぇ。あたしの魂なんて取って、どうするんだ……?(悩) |
| 田村 | 「ちがーう。(笑) そういう意味じゃない! 俺は死神か(笑)」 |
| 真藤 | つまりですねぇ、ずっと君と一緒に生きていきたいという事でしょう。 |
| 紫 | 「おまえに本気でホれちまったんだ!」ってヤツ。(笑) |
| 立花 | パスぅ。(一同爆笑) |
| まりあ | さっきからパスパスって、ババ抜きか、これは。 |
| 田村 | 「では、立花の真実の愛と同等の価値のあるものを支払ってもらおうか」 |
| 立花 | そんなの、どういう基準で選べばいいのよ! |
| まりあ | つまり、立花が一番大事なものを差し出せばいい。 |
| 立花 | 國何叔父さん、はムリだし。(笑) ……何なんだろう? |
| 田村 | 「答を言おうか? 日下探偵事務所に保管されている清水の遺体だよ」 |
| 神崎 | 清水の……遺体? |
| 立花 | (軽い調子で)ふっぅぅん? あなた、そういうシュミの持主だったのねぇ。 |
| まりあ | しつもぉーん! 『そういうシュミ』って、どういう趣味なんですかぁ?(笑) |
| 紫 | それはネクロフィリアといって…… |
| DM | 説明せんで良い、そんなもん。(笑) |
| 田村 | 「あれを引き渡してくれるなら、俺が握っている情報はすべて出そう」 |
| 紫 | 遠慮しとく。 |
| 真藤 | 遠慮以前に、清水君の遺体ってオレたちの所有物か? |
| 紫 | ついでにいえば、あれを保管しているのは、なおしてあげるためなんだよ。 |
| 立花 | 清水君がどういう経緯で鳳凰会に入会したのかは知らないけれど、あたしたちは彼をきちんと生き返らせることを目的として行動しているの。それに、サキさんにも悪いわ。(一同頷く) |
| 紫 | そのために、ESPのレベルも上げてるのに。しくしく。 |
| 立花 | でも、どうして清水君なのかしら。もしかして、隠し子とか。(笑) |
| 紫 | それとも、清水君に他に何か利用価値があるのか。 |
| 真藤 | ついでに言うと、立花さんにも何か秘められた能力があるのか…… |
| 神崎・紫 | そりゃあ、もう。(笑) |
| 真藤 | 重々分かってるけどね。プレイヤーは。(笑) |
| 立花 | なにを分かってるんだ。(笑) 田村が要求する、どちらの物も差し出す訳にはいかない。(田村に向かって)「というわけで、交渉決裂ね」 |
| DM | 田村は立花の顔をしばらく見守った後、視線をそらして、部屋のすみにいる子供のほうをちらりと見やる。 |
| 田村 | (ニヤリと笑って)「あと半日、待つよ」 |
| 立花 | はっ? |
| まりあ | なんで、子供の方を見るんだろう? |
| 田村 | 「気が変わったら言ってくれ。いつでも、キミの力になるからさ」 |
| 紫 | ヤーな感じ。 |
| 立花 | (かわいい声で)「田村さん……」 |
| 田村 | 「うん?」 |
| 立花 | 「いくらなんでも、あたしをおどすために子供に手を出したら……(突然ドスをきかせて)後でどうなるかくらい、わかってるわよね?」 |
| 田村 | 「ははは! 俺は手を出さない……俺はね」(ニヤリ) |
| 立花 | あなたじゃなくても! あなたの仲間が…… |
| 田村 | 「俺に仲間なんていないよ。今後も、キミ以外につくるつもりもない。ま、半日待つから」 |
| DM | 彼は部屋を出て行くね。 |