Double+Cross The 2nd Edition


Scene 07 プロジェクト X

Scene Player : 咲 由布華


GM  (佳緒瑠を呼び出す)作戦は決まった?
あかり ひと案出してもいいですか。ちょうど(伊吹が)授業から抜け出していることもあるし、彼が具合が悪いと言うことで、彼の親が有名人ということで連絡先が分かりづらいので、連絡先を教えてくれという感じで彼女を保健室に呼び出すという形をとってもいいですか?
由布華 え? みんなで待ち構えるんですか?
あかり その方が早いし、間違いないと思います。
由布華 警戒心を抱かせないかどうかが心配。
あかり 保健室に連れてきてもらえば、みんなは隠れていてもいいんやし。応対はこちらの先生(菫子)にしてもらえばいいと思うんです。
伊吹  授業からいつの間にかいなくなってることやし、それはアリかも。
由布華 ではそれでいいでしょうか。
あかり (真藤に向かって)呼び出し役はお願いしますね。
真藤  え、俺でいいの?
あかり いいんじゃないですか。
伊吹  反感買って出てこなくなるかも。
由布華 一応(伊吹と真藤は)親友だし。
真藤  親友だったっけ、俺ら。
伊吹  親友じゃないような。
真藤  何か知らんけど、こいつが後をついてくるけど(一同爆笑)
菫子  それは『監視』されてるんだよ。
真藤  たぶんね。
菫子  『危険人物』としてマークされてるんだよ。
あかり じゃあ咲先生が行けばいいと思います。
GM  では、どういう方針になったんですか?
真藤  (伊吹は)保健室で寝てる、(真藤は)保健室で寝てる、(菫子は)保健室で座ってる。
あかり んーで、保健室で隠れとく。
由布華 で、倉田さんを呼びに行く。
GM  それでは、シーンプレイヤーは君だな(由布華にシーンプレイヤーカードを渡す)
由布華 (ころ)6〜。57〜。
あかり 増えてきたね。

 昼休みの喧噪をくぐり抜け、由布華は佳緒瑠のクラスへ向かった。
 だが、教室内に佳緒瑠の姿は見当たらない。

由布華 では近くの生徒を捕まえて聞いてみましょう。「倉田さんはどこへ行ったか知っていますか?」
GM  「え〜、さっき、数学の教科書を持って部屋を出ていったからぁ、職員室じゃないかなぁ〜」
由布華 「わかりました、ありがとうございます」
GM  …言葉遣いの丁寧な支部長だなぁ。
由布華 腰が低い(笑)
菫子  苦労してるんだ。憐憫。
GM  憐れみを感じられている。PC間ロイス、『憐憫』で結んどくか?(笑)

 気を取り直して職員室へと向かう。
 職員室の扉から程近い場所、中塚先生の席で、先生と佳緒瑠が楽し気に談笑している。
 彼女の黒く長い髪は束ねられることなく、腰の辺りまでまっすぐ下ろされていた。

由布華 「中塚先生、失礼してもよろしいですか?」
GM  「ああ」
由布華 倉田さんの方へ向き直って「あなたの幼馴染みの伊吹くんが気分が悪くなって保健室で寝ているの。一緒に来てくれないかな」
GM  「え? さっきまで元気そうだったのに…」
由布華 うん。
GM  『うん』って言われても!(笑)
由布華 「急に悪くなったみたいで、たまたま通りがかった私が保健室まで連れていったの。ご両親へ連絡しようとしたのだけど、つかまらなくて」
GM  「じゃあ私がおじさまの方へ連絡しておきます」
一同  ………。
真藤  そう来られると思った。
由布華 そうきたか。
GM  てか、普通そう来るだろう。
由布華 そう来るかなぁ。うーん。
GM  倉田さんは携帯電話を取り出して、電話しようとしている。
由布華 「とりあえず、あなたに連れて帰って欲しいって言ってるんだけど」(苦し紛れ)
GM  彼がそんな直球で言ってるのか!(無理があるがまぁいいか)「わかりました。一度彼の教室へ言って荷物をまとめてきます」といって、彼女は職員室を出ていった。
由布華 「じゃあ、私も荷物を持っていくの手伝うわね」といってついていきます。
GM  そうやって後を追おうとすると、中塚先生が君に声を掛けてきます。「伊吹くんが具合悪いんだって?」
由布華 「ええ、それで、今からちょっと…」と言って。
GM  そういうのって、誰の権限で生徒を早退させるんやろうなぁ。
菫子  普通担任の先生でしょう。
GM  よし。中塚先生は別の先生に声をかける。「関先生、先生のクラスの生徒が具合が悪いって保健室で休んでいるそうですよ」で、関先生は「様子を見に行こう」と保健室へ向かうよ。
由布華 あー、そっか。
GM  (GMのイジワルではなく)普通の行動だと思いまーす。
由布華 普通の行動やなぁ。
真藤  なんとか菫子ちゃんにあしらってもらった方がいいと思います。
由布華 とりあえず、彼女の後を追いたいから「お願いします」と言って部屋を出ていこう。

 慌てて佳緒瑠の後を追う。
 伊吹のクラスに入るなり視界に飛び込んできた光景に、由布華は思わず爆笑しそうになるのを必死にこらえ、次いで伊吹に憐れみを感じた。
 教科書だけでは飽き足らず、最初に持ってきて以来一度も持って帰ったことのない辞書類までもが、佳緒瑠によってこれでもかという勢いでカバンにつめこまれて−突っ込まれて−いたのだ。
 どう見積もってもカバンの重量は普段の3倍はあるだろうか。

伊吹  えらいことになってる!
真藤  どんどんパンパンになっていく。君のカバン。もりもりふくれていく。
GM  このカバンにこんだけ物が入ったことはないというくらい満員御礼になってますがね。

 由布華はただ呆然と、見る見る間に膨れ上がっていく伊吹のカバンを見ていることしかできなかった。
 そして、それを持って帰る伊吹のことを考えると自然と涙が頬をつたい、そして、おもむろに胸元で両手を合わせるのだった。
 合掌。


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