真藤 それでは、陣形を作る。(ヘクスシートにコマを置いていく)
真藤 あれ、久我山さん、一人?
DM 一人だよ。
立花 「あー、もう、久我山さんなんか知らないもん、ふん」
まりあ 「次の恋を見つければ良かったのにねー」
紫 (周りを見て)「ほら、相手いっぱいおるやん」
まりあ 「や。竜一はわたしの」
紫 「すでに所有物になってるし」
神崎 (苦笑)
立花 「‥‥久我山さんって、人間なんだろうか」
神崎 「人間だろう」
真藤 「うん。政府エージェントだろ」
神崎 (顔を見合わせて)「‥‥分からんな」(笑)
DM はい、それではターン始めに([思考転送]の判定、ころころ)成功だ。ガシャンガシャンガシャン、とガラス窓を破って、黒いコウモリのような羽の生えた小鬼(インプ)が突入してくる。では‥‥行こうか。
一同 行こうか(溜息)。
DM 戦闘開始。第一ターンだ。
最初にイニシアティブを取ったのは、神崎。
神崎はアームターミナルを起動させる。ブラウニーは《スクカジャ》に集中。まりあは〈準備/ナイフ〉に失敗。真藤は【回し蹴り】に成功、叩きで6点のダメージを与える。
DM ちなみに久我山さんは堅いので、君の足の方が怪我しないかどうか、生命力判定をしてもらおう。失敗すると、足に1Dマイナス2のダメージを受ける。
真藤 (ころころ)5、成功。堅いって、何着てるわけ?
DM ライトケヴラーだけど。
真藤 勝ったらライトケヴラーが手に入るとか。
DM 入らん、入らん。
紫は《タルカジャ》、立花は《聖別》、立花のゴーストは《プリンパ》にそれぞれ集中。インプAは《プリンパ》に集中。インプBは移動。久我山は‥‥
DM (ころころのころろ)真藤を[精神操作]する。ほれ、意志の即決勝負で抵抗おし。こっちはマイナス4だ。
真藤 (ころころ)おわああぁ!プラス1で失敗!
DM 君を操る。
一同 待て〜!
紫 「降伏しまーす」(笑)
なんと、久我山のテレパシーによってあっさり操られてしまった真藤。その上‥‥
紫 2ターン日、行動宣言。
まりあ そのまえに呪文の判定だよ。
真藤 ‥‥なあ、《スクカジャ》、俺にくれるって言ってたよな‥‥
まりあ 取り消したいけど‥‥一回集中しちゃったから、発動しちゃうんだよねえ(ころろ)成功してる。2点疲れて、1点上がる。
神崎 だああぁ〜。
Aは《プリンパ》をまりあにかけ、まりあは抵抗に失敗。ゴーストの《プリンパ》は抵抗される。紫は《タルカジャ》を神崎にかけ、体力を2点上げる。
第2ターン。イニシアティブはDM。久我山は、[眠り]を立花にかけようとするが失敗。Aはまた《プリンパ》に集中、Bの攻撃はスカ。神崎はピクシーを召喚。まりあは『恐怖』を覚えて逃げ出す。プラウニーは《スクカジャ》に集中。操られている真藤は、立花に【肘打ち】しようとするが失敗。紫は[念動]に失敗。立花は後退する。
第3ターン。Aの《プリンパ》は失敗。ブラウニーの《スクカジャ》は失敗。まりあはまだ混乱している。イニシアティブはまたDM・真藤はゴーストに【回し蹴り】しようとしてファンブル。バランスを失って、能動防御にペナルティがつく。インプAは神崎に攻撃、叩きで5発のダメージ。Bは《ザン》に集中。神崎はAに攻撃、4発のダメージ。ピクシーは《ジオンガ》に集中。ブラウニーは《スクカジャ》に集中。紫は[念動]でベアリング弾を投げ、7発ダメージ。立花は《聖別》、ゴーストは《デスタッチ》に集中。
第4ターン。ゴーストの《デスタッチ》はダメージなし。ブラウニーは《スクカジャ》で、神崎の敏捷力を上げる。Bは《ザン》するがダメージなし。まりあは混乱から回復。
イニシアティブは紫。ベアリング弾は「よけ」られた。立花は引き続き《聖別》に集中。ゴーストは《デスタッチ》に集中。Aは攻撃、神崎に再び最大5発ダメージ。Bは《ドルミナー》に集中。真藤はゴーストに攻撃しようとするがスカ。神崎はAを殴って4点ダメージ。ピクシーは《ジオンガ》の狙いをつける。ブラウニーは攻撃失敗して転倒。まりあはエアガンを抜く。
第5ターン。立花は神崎の武器を《聖別》する。ピクシーは《ジオンガ》をAに投げ、7点のダメージ。ゴーストの《デスタッチ》は失敗。プラウニーはBに《ドルミナー》をクリティカルで食らわされ、眠ってしまう。
まりあ 「竜ちゃんが寝たんなら、愛のささやきで起こしてあげるのに」
神崎 「眠ってる余裕なんか、ありませんがな」
イニシアティブはDM。A・Bは、両方とも《ザン》に集中。久我山は防御姿勢。真藤はゴーストを攻撃して2点ダメージ。神崎はAを殴って、なんと13発ダメージ!Aは一回目の死亡判定でいきなり失敗し、魔界へ帰還する。ピクシーは《ディ》に集中。まりあはエアガンを発射、Bに4発ダメージ。紫は[念動]に失敗。ゴーストは《デスタッチ》に集中。
6ターン目にBも気絶、障害物のなくなったPCたちは、何とか真藤の[精神操作]を解こうと、久我山に狙いをつける。
DM 久我山さんは、紫にサイキック・ヴァンパイアで[感情奪取]。
真藤 「‥‥この人ほんとに人間? 化け物じゃないか?」
DM 単なる超能力者だよ。
神崎 「久我山さんが化け物だったら、こっちもみんな化け物ってことになるな」
DM まず、[思考感知]での接触(ころころ)に成功して。[感情奪取]で貴様の興奮を吸い取って、[念動]を使えなくしてやる。うりゃっ(ころころ)マイナス1成功。意志で抵抗しなさい。
紫 (ころころ)マイナス10成功。
DM うがあ、、負け負け。それじゃあ何もない。だけど、久我山さんの超能力は『瞬間』の増強がしてあるから、超能力使ってもそのターンもう一つ行動が取れるのじゃ。
紫 ずるーい。
DM ほほほほ、何とでもお言い。マスターはずるいものなのよ。悪魔の元締めだからデビルマスターと呼ぶのよ〜。
神崎 確かに、それは言えたかも。く笑)
真藤 この人、さっき紫のベアリング弾食らったときに、集中乱れない?
まりあ 集中が乱れるかどうかは、知力マイナス3で判定だったと思うけど。
DM それは呪文の集中のハナシ。超能力の精神集中は、ダメージを受けない限りは乱れない‥‥みたいだよ。
術者たちの体力は、もう限界。呪文援護はほとんど打ち止めになった。
神崎 うーん、ダメージが低い。1点だけだ。
DM 集中が乱れるかどうか‥‥って、どうやって判定するんだろ。怪我のポイントをペナルティにして、意志判定ってことにしとくか。(ころころ)らくらく成功。
神崎 うーん、ピクシーはもうおさめようか。体力ももうないし。
紫 生命力使わせないの?
神崎 そんな、可哀そうなことしないよ。
技能レベルの高い久我山には、なかなか攻撃も通じない。当たっても、ライトケヴラーの防護点4点の壁は厚く、ダメージも防がれてしまう。
真藤 誰かはやく久我山を殴って、正気に戻してくれー。(泣)
神崎 つらいなあ。もう広人捨てていこうか。
真藤 しくしくしく (泣)。
神崎 だって、すごく強い敵2人相手にしてるみたいなんだもん。でも、“義務感/仲間”があるから、そうもいかないな。
8ターン目に、神崎の攻撃がヒット。9点のダメージを与える。
神崎 はやく何とかなれっ。
DM 9点ということは、5発ダメージか。(ころころのころろ)気絶はしない。転倒もしない。[精神操作]は、マイナス5のペナルティで(ころころ)あ、解けてしまった‥‥
一同 やった〜。(嬉)
うーん、ダイス目が悪くなってきた。
DM [活力奪取]で、体力吸い取ったる。に(ころろころころ)マイナス4成功じゃ、抵抗してみい。
神崎 嫌なことさせるなあ。(ころころ)マイナス6成功。
DM ついでに、二刀流で攻撃なんですけど。
神崎 やめてくれー。「受け」て、「よけ」る。
DM (ころころ)あ‥‥。
真藤 ファンブルだ。
DM ついにきたか〜。えーと、『前か後ろに武器が1メートル飛んでいく。その場にいたキャラクターは敏捷力判定を行い、失敗するとダメージ(通常の半分)を受ける』。前に飛んだら、真藤に当るな。後ろは誰もいない。じゃあ、オープンダイスで振ってあげよう。奇数は前、偶数は後ろ(ころころ)前だ。
真藤 敏捷力判定(ころろ)この目は、ファンブルって言いますね。(笑)
DM ダメージは(ころころ)2‥‥ってことは、革ジャンで止まったか。
立花 さっきの真藤のファンブルは、何もないの?
DM あ、敏捷力判定のか。転んどけ。
真藤 すってん。
第10ターン。
紫 《ディ》がクリティカルしてるんだけど、どうなるの?
DM 呪文が疲れずにかかる。
紫 あ、よかった。竜一に3点回復。
神崎 ありがとう。
紫 私、ケガする(生命力を使って呪文をかける)つもりだったんだ。うーん、献身的なヒロインだわ。(笑)
さすがに、1対5になっては分が悪い。多勢に無勢、久我山は、じりじりと生命力をけずられていく。
DM 神崎に関節技かける。人質にとってやろ。
まりあ 「やだあー、あたしの竜ちゃんに触らないでー」
DM ほう〜れ、触っちゃろ、触っちゃろ。
まりあ 「やめてぇ〜」(笑)
みんなの倒れちゃえコールの中、ダメージを受けた久我山は生命力判定に成功。まだまだっ。
DM 【腕関節技】だ。
神崎 どうするんだ?
DM まず、こっちが神崎の腕をつかむ。
一同 ヘンタ〜イ。
DM 何とでもいいたまえ。君の敏捷力とこっちの(柔道)レベルで勝負。こっちにはプラス3のボーナスがある。
神崎 (ころころ)くぅーっ。全然ダメだ。マイナス1。
DM こっちは目標値が18だから、マイナス7成功だ。がしっとつかんだぞ。
神崎 「はなせぇ〜」(じたばた)
DM では、こっちの【腕関節技】レベルと君の敏捷力で即決勝負を行う。後ろに回りこんで、腕をひしぐぞ。勝負だ。
神崎 (ころろ)マイナス3成功。
DM マイナス5成功。腕が極まったっ! このまま力をかけると、腕が折れるぞ。
振りほどこうとする神崎だが、体力が低いために、まったく歯がたたない。即決勝負に負けて、ますます堅く極まってしまう。他のPCたちは、横から回りこんで、久我山に切り付ける。久我山は神崎を締め上げながら後ろに退がるが、ダメージがしょぼくて通らない。
真藤 「仲間の命がどうなってもいいのかっ」「いいよ、ぶすっ」って奴だな。(笑)
じりじり窓側に後退。神崎をひきずって、ずるずるずる。PCたちは、神崎をどうにかして助けようと、久我山への攻撃をくりかえす。
真藤 2ヘクス移動して、攻撃。
DM じゃあ全力攻撃(次ターン能動防御(よけ/受け/止め)ができなくなる)になるが。
真藤 よい。全力攻撃。
紫と真藤は、両側から回りこんで、久我山の退路を断つ作戦をとる。
紫 降伏勧告できないかな。「見逃すかわりに、それ(神崎)を離してちょうだい。このままだったらそっちも死ぬだけよ」
久我山 「もう、それは今さらというやつだろう?」
紫 「救いのない戦いだわ」
久我山は神崎を突き飛ばして、全力攻撃に出るが、失敗。
次ターン、まりあがイニシアティブを取る。
まりあ 〈再装填〉して、エアガン撃つ。(ころころ)成功。ダメージは叩きで7点。
DM 3点通るから(ヒットポイントを計算して)生命力判定だ。生命力11だから、(ころん)‥‥13、失敗!
一同 やった〜!
DM エアガンの弾が、久我山の胸に食い込んだ。久我山さんは、がくっと倒れる。
立花 もう、疲労困憊。「國何おじさ−ん、國何おじさ−ん」
真藤 「結局、殺しちゃったから、何も聞き出せないな」
まりあ 「え、気絶しただけでしょ?」
DM 死んでる。生命力11で、マイナス23まで減ったから。
神崎 よくもってたな。
まりあ 紫さんは、死体をあさるそうです。(笑)
真藤 ゆかりちゃん‥‥
DM 最初に放り投げた拳銃は、S&WM36。ただ、弾がないけど。それから、刀が二本。これは小太刀。
神崎 欲しいなあ。
真藤 「メモかなんか持ってないか?」
まりあ 「そんな不用心なことしないわよ」
DM そのとおりだ。手掛かりを残すようなヘマはしない。
立花 「叔父さん、起きないのぉー? こんなにドタバタしてるのに」
DM だって、ぷすぷすだし。(笑) でも、ゾンビだからな。生きて(?)るだろ。
立花 でも、お葬式して、灰になるところまで見たのに。
DM 手段さえ選ばないなら、死者を蘇らせる方法なんかいくらでもあるさ。
立花 そうなの?
真藤 ホントにあるよ。灰からでもできる。
DM ま、みるからに体が傷んでるから、どうみたって死体だな。
立花 いやだあああぁぁ。
真藤 せめて、顔だけは綺麗なことにしておいてあげたら?
DM 緒麗だよ。胸しか撃たれてないもん。
まりあ 何か、意味があるのかな。
DM ゾンビは脳を潰されないかぎりは死なないけど。
まりあ 「‥‥安らかな死を」(笑)
立花 「まりあぁ」(怒)
神崎 「でも、ここで本当に死なれてしまったら、また何も分からないままだからな」
立花 「竜ちゃんまでそんなこと言うー」(泣)
DM そういうところで、みなさん、知力判定をしてくれたまえ。
神崎 マイナス7。
DM 何か、部屋の中が異様に暑い気がする。それに、ここに来た時はもう夕方近くて、けっこう日も暮れかけていたはずなのに、空が、明るい。
紫 ちょっと、わたし、まだ走れない(体力がない)のに。「竜一、おぶってよ」
真藤 ‥‥ってことは。
立花 叔父さん引きずっていく〜。
神崎 ドアを開ける。
DM ドアの外は、火の海だ。
一同 ええっ?
神崎 ちょっと待て、ということは、この研究所の中が燃えてるのか?
DM だよ。
立花 窓から脱出ー。
神崎 氷の魔法なんてないし。
DM すると、國何さんがふと目を開いた。
立花 「‥‥‥‥‥‥」(もう何も言えない)
國何 「‥‥立花‥‥」
まりあ 「心霊写真とったげる〜」(一同爆笑)
真藤 まりあじや、本当にそう言いそうだなあ。(笑)(紫に向かって)「(まりあを)さっさと引きずって、先に脱出しようか」
紫 「でも、立花を一人で置いとくのも‥‥」
真藤 「でも、二人きりにもしてあげたいような気がするんだが」
立花 「國何、おじさん」
國何 「‥立花、早く脱出しなさい。早くしないと、手遅れになる」
立花 「叔父さんも、一緒に‥‥」
國何 (首を横に振って)「‥‥私は、もう、不自然なこの生をこれ以上、長らえるつもりはない」
立花 「‥‥どうして、久我山のおじさんに殺されたの?」
DM 説明はDM口調でしておこう、疲れたから。久我山さんがバールを信奉していたってことは、さっき本人の口から聞いたよな。バールを信奉しているのは、ガイア教団‥‥カオス系の宗教結社の一派だ。久我山さんは、ガイア教団から、政府や外の宗教組織の動向を探るために、デビルバスター隊へもぐりこんだスパイだった。國何さんは、デビルバスターとして、久我山さんと一緒に行動することが多かったために、そのことに気付いてしまった。そして久我山さんに殺されたんだ、秘密を守るためにね。ところが、國何さんのデビルバスターとしての高い能力に目をつけたビフロンスが、國何さんをこのまま死なせておくのは勿体ない、自分たちに協力させられれば、非常に役に立つ‥‥と言って、國何さんをゾンビにしたてたわけだ。作られたアンデッドっていうのは、作った主人には逆らえないからね。
立花 じやあ、何で、自分の意思で動けるようになったの?
DM 君達がビフロンスを倒したので、ビフロンスの支配が解けたんだ。
立花 前回のアレ?
真藤 そうこう言ってる間に、どんどん火が燃え広がっていく。
DM 國何さんは、それだけを手短に話すと、立花さんをどんっと窓の方に突き飛ばして、火の中へと歩いていく‥‥
火が、燃えている。
白い霧のヴェールをかぶった、グレイの空を集がすように、紅く、激しく。
立花は、みんなに引きずられながら、ガラスの割れた窓をくぐった。最後に、ちらと振り返ったが、轟々と唸りをあげながら燃えている火の中に消えていった叔父の姿は、もうどこにもなかった。開け放たれたドアが、炎の舌に嘗められて、黒い煙を上げながら燃え落ちるところが、視界の隅に見えただけだった。
どこからか騒ぎを聞き付けたのか、遠く、消防車の鳴らす鐘の音が聞こえてくる。
研究所の庭を走り抜け、塀を乗り越えて、外の道路へと下り立つ。次第に集まり始めた人の目を避けて、5人は信明寺への道を歩き出した。疲れた体に足はひどく重く、心はそれ以上に、ずっしりと重かったが。
もう一度だけ、立花は振り返った。
「綾津研究所」と、恋人の名を冠した建物は、巨大な炎の塊となって、暗闇を引き裂くように燃えている。
何もかもが、あの場所で燃やされていく。死んだ恋人、かつて抱いた恋、希望も絶望も諦めも、何もかも、すべてが。
涙は出なかった。もう、とうの昔に、それは流れ尽くしていたから。
立花は、背を向けて、歩を進めた。もう、振り返ろうという気は起こらなかった。隣にいたまりあが、何か言いたげにこちらを見ていたが、言うべきことも思いつかなかった。
その背中を、追いかけてくる声があった。
声はひそやかに、立花の耳に届いた。聞こえるはずもないのに。
『‥‥‥‥立花』
『‥‥‥‥立花‥‥新宿へ行きなさい。運命がお前を待っている‥‥』
火は燃えていく。
to be continued・・・