「FMN」ATシリーズ第1話です。
どうぞ!!
第1話「エンドオブセンチュリー」
今世紀最後の夏も、過ぎて行き・・・・
北海道にも、雪の季節が一面に広がっています。
お互いの夢を話し合ったあの夏の日。それから4ヶ月
橘さんは今、受験勉強の真っ最中です。
私も、この前まで期末試験がありました。
それでも、その日にあった事を電話で話したりする事は
続いています。
実は・・・高校生になってから、自分専用の携帯電話を
買ってもらってからは、自分の部屋で話す事が出来たり
外で、星を見ながら話す事も出来て嬉しいです。
もちろん、あんまり使いすぎると電話代が掛かってしまうん
で、そこの所はちゃんと気を付けています。
でも、買ってもらうまではちょっと大変でしたけどね。
ちゃんと家のお手伝いをして、そのアルバイト代変わりに
おねだりしちゃいました。
そうそう、里沙ちゃんもこの前1歳の誕生日があって、今では
家の中を元気に走っています。
片言ですけど、話す様になったりもしました。
いつか「お姉ちゃん」って言ってくれるかな?
そして・・・今私は、札幌に来ています。
「う〜っ、寒いよぉ・・・」
冬の時期・・・取り分け年末の夜は非常に冷え込みます。
「めぐみちゃん、大丈夫?」
琴梨さんが、心配してくれました。
あ、言い忘れましたけど・・・
今日は、琴梨さん・・・春野さんの親子と一緒に来ています。
「大丈夫かい?外のロケに慣れてるとはいえ、今日の寒さは
さすがにキツイよ。」
琴梨さんのお母さん。陽子さんも、少し寒そうです。
「う〜っ、凍れるねぇ〜ってね。」
「もう、お母さんたら・・・」
そう言って3人で笑っていました。
時刻はすでに23時を回っています。
辺りを見ると、新しい年を迎えようとしているカップルが沢山
います。
今年は、新世紀越えというのもあって、去年より心なし人の
数が多いようです。
そう・・・去年より・・・
去年のこのイベント・・・橘さんと一緒に迎えたっけ・・・・
ギリギリまで、橘さんが投げてくれたボールの答えを出せずに
戸惑っていた私・・・その答えを出してくれた陽子おばさま。
そして・・・・
「もうすぐだね。」
「よ〜っ!琴梨っ!!」
「あ、鮎ちゃん。」
琴梨さんの大親友。川原鮎さんが向こうから、走って来ました。
「あれ?めぐみちゃんも来てたんだね。」
「こんばんは。」
「元気だった?」
「はい、お久しぶりです。」
「ところで、琴梨ぃ〜。よりによってこんな日に一人とは・・・」
「いいじゃない。そういう鮎ちゃんだって・・・・」
「まっ、そうだけどね。アハハ・・・」
今世紀ラストのお祭りは、さらに賑やかになりました。
そして、20世紀が名残を惜しむよう様に残り10分を
刻む頃・・・・
トゥルルルルルル・・・・
「はい、あ・・・・」
私は、電話をくれた相手がすぐわかりました。
それを察知した様に、陽子さんが目で合図してくれたので
みんなから少し離れた所に移りました。
「もしもし・・・ごめんね。」
「いや、こっちこそこんな時間に電話してごめんね。」
「ううん、そんな事ないよ。」
「ところで、そっちの様子はどうかな?」
「うん、こっちは一面雪だよ。あ、冬だから当たり前かぁ。」
「そうだね。東京も昼に雪が降ったんだよ。」
「へぇ・・・」
「もうすぐカウントダウンだね。」
「うん。あと1分くらい・・・」
「そっか・・・」
「受験勉強の方はどう?」
「うん、自分では進んでると思うよ。」
「頑張ってきたもんね。」
「夏にさ・・・・」
「えっ?」
「夏に北海道に行った時、思ったんだ。めぐみちゃんが
夢に向かって頑張ってるのを見て、俺も頑張んなきゃって
思ったんだよ。」
「そんな・・・私なんて・・・」
私からすると、橘さんだって物凄い頑張ってると思います。
だから、そんな一生懸命な所がいいんです。
「あ、あと30秒だって・・・」
会場内のアナウンスが残り30秒を切ったというアナウンス
を流しています。このカウントダウンは、地元のラジオ局が
バックアップしていて、ステージの前は盛り上がっています。
「あのね・・・」
「ん、どうしたの?」
「ううん、なんでもない。もうすぐカウントダウンだよ。」
「そうだね、それじゃぁ・・・」
「10、9、8・・・・」
「7、6、5、4・・・・」
「3、2、1・・・」
「ゼロっ!!」
そのカウントダウンがゼロと言った瞬間、北の街は歓声に
包まれました。
回りでも「おめでとう!」や「ハッピーニューイヤー!」とか
いう声が響いています。
そんな中・・・・
「あけましておめでとう、めぐみちゃん。」
「うん、あけましておめでとうございます、橘さん。」
「それじゃぁ、勉強あるから今日はこれでね。」
「うん、受験頑張ってね。」
「うん、おやすみ。」
こうして、新しい年の幕開けを迎えました。
でも、橘さんが本当に年の幕開けを感じる事が出来るのは
受験が終わってからだと思います。
それまでは、私も応援しなくちゃ・・・
北の星空の下、そう思いました・・・・
ATシリーズ第1話 おしまい。

このページは
です
無料ホームページをどうぞ