「FMN」EXシリーズ第10話です。
どうぞ!!
第10話「そして2度目の夏に・・・・」
北海道も、またこの季節がきました。
照りつく太陽・・・・それでいて、カラッとした天気・・・・
夏・・・・それは、あの人・・・・橘さんと出会った季節です。
今日は、高校に入って初めての終業式です。
「ねぇ、あっと言う間だね。」
「本当ね。この前、受験が終わったかと思いきや、もう夏休み・・・」
こう話しているのは、美穂ちゃんとちはるちゃんです。
高校に入っても、うれしい事にこの2人と同じクラスでした。
そして、この話です。
でもね。2人ともついこの前まで、「早く夏休み来ないかなぁ〜」って
言ってたんですよ。
本当におかしくなります。
「でもさぁ・・・・」
「なに?」
「にひひひひひ・・・・」
「もう、なによ〜」
「来るんでしょ、橘さん。」
「あ、っだかぁらぁ〜」
「ここんところ毎日のように話していたよねぇ。」
「で、でも・・・・・橘さんも今年受験だし・・・大変だし・・・」
「でぇ・・・・」
「もういいじゃないの〜」
「本当に、顔に出易い子ねぇ。」
と、まぁ・・・・こんな調子です。
成績の方は・・・・・まあね・・・・って感じです。
さぁて明日から夏休み。いろいろと頑張らなきゃ・・・・・
その夜、私は橘さんに電話をしてみました。
「もしもし、めぐみです。」
「あ、めぐみちゃん。今日で一学期終わったんでしょ。」
「そう、橘さんの方はもうすでに夏休みに入ってるんだよね。」
「うん、今は夏期講習とかでいろいろ忙しいよ。」
「せっかく、私の方の受験が終わったって思ったら、今度は
橘さんの番なんだものね。」
「仕方無いよ。取り敢えずは時期が来たらやって来るんだもんね。」
私達は、それから取り留めの無い話をしていた・・・
「じゃぁ、これで切るね。」
「うん、お休みなさい。」
それから・・・・私の夏休みは始まりました。
「めぐみ〜っ。こっちこっち・・・・・」
「ごめぇ〜ん。遅くなっちゃった・・・・」
私達は、街中のあるお店に集まっていた。
「どうしたの?それ・・・・」
「あぁ、これ?テキストなの。」
「どうしたの?」
「夢に向かってね。まずはその一歩・・・・」
「夢って?」
「前に話した事あるよね。私、幼稚園の先生に成りたいって・・・・」
「うん。じゃぁ、その勉強?」
「うん。とは云うものの、正確にはもっと上の学校に行かないと
成れないから今はその準備みたいなものかなぁ〜」
こう話したのは、ちはるちゃんです。
「そっかぁ〜、そういう夢があるんだね。」
「美穂は?」
「私?そうだなぁ〜取り合えずは調理師狙ってるんだぁ・・・・」
「ふ〜ん、2人とも今から頑張っているんだぁ・・・・」
「ところで、めぐみは?」
「お父さんのところで頑張るの?」
「う〜ん、まだなんとも言えないんだけど・・・・」
「まぁ、あと2年あるからねぇ〜」
帰り道・・・・・私はふと思った・・・・
夢・・・って、何だろう?もちろん眠る時に毎日のように
夢を見るけどその夢じゃなく、将来何をすれば云いのか・・・・
正直な所、真剣に考えた事は無かった。
去年の今ごろは、高校に合格したい・・・・
それが、目標だったけど・・・その先って・・・・・・
そんな事を思いつつ、私は家に帰ってきました。
「ただいまぁ、今搾乳の方手伝うね。」
こうして、私は搾乳の手伝いに行きました。
「夢かぁ・・・・・」
牛舎の屋根を見て私は考えていました。
「どうした?めぐみ。」
「ううん、なんでもない。」
「そっか、それならいいんだ。」
お父さんが心配して声を掛けてくれました。
「ねぇ、おとうさんはこのお仕事って・・・いつからの夢なの?」
「そうだなぁ・・・・」
こうして、お父さんはどうして酪農の道を選んだのか聞かせて
くれました。
「あれは、父さんが大学の夏休みの時に牧場にアルバイトに
行った事があって、そこのご主人が物凄く生きがいを感じて
仕事してたのに引かれて、いつかはこの仕事をしてみたい
そう思ったからさ・・・・・」
「そうなんだ・・・・」
「まぁ、途中プログラマーをやったりして、少しの回り道を
したけどな。」
「自分を動かすものがあったからかぁ・・・・」
私の心を動かすもの・・・・何だろう?
天井を見て再び考えました。
将来、もっとこの牧場が大きくなって・・・・
牛さん達も増えたら・・・・・
もっと、大きな牛舎も必要よね・・・・・
そんな建物を作れたら・・・・・
その時・・・・
私の中で、何かが動き出していく感じがしていました。
音なんかしないけど・・・・・とても大きなものが・・・・・
動き出そうとしていた・・・・・
EXシリーズ第10話 おしまい。

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