「FMN」EXシリーズ第15話です。


どうぞ!!

第15話(最終話)「再びの夏に・・・・」

「いよいよ明日だ・・・」
8月に入って、毎日の様にカレンダーに印を付けてきて
いよいよこの日がやってきました。
去年の夏・・・・橘さんがこの牧場にお手伝いに来てくれて
そして・・・

そんな私の姿を見て、横からクロちゃんが私に向かって
不思議そうに鳴いていました。
「にゃぁ?」
「ん?どうしたのクロちゃん。」
「にゃぁ・・・」
「ふふふ・・・ねぇクロちゃん。明日ねぇ、また橘さんが
来てくれるんだよ。」
「にゃぁ!」
「クロちゃんもうれしい?」
「にゃぁ〜」
前日の朝はこうして始まりました。

こんな感じですから、1日がとても嬉しい感じで過ぎて
行きました。
「どうしたんだ?めぐみ。」
「う、うん。ちょっとね。」
夕方の搾乳をしている時、お父さんも何かを周知した様に
言われました。
「もしかして、明日は橘君が来るからか?」
「う・・・うん。」
「そうかそうか・・・橘君は去年お世話になったから
今回はゆっくりしてもらうといいよな。」
「うん!」
こうして、搾乳も終わって夕食の時間になりました。
「ところで、明日は何時くらいの飛行機で来るの?」
「え〜と、東京が10時過ぎくらいだから、こっちには
お昼前くらいだと思うんだけど・・・」
「だったら、結構早めの汽車で出掛けないとね。」
「うん、今日は早く寝るね。」
「途中の乗り換えは大丈夫か?」
お父さんが、心配して言ってました。
「大丈夫だもん。心配しないでもいいよ。」
「そうか・・・東京から比べたら大丈夫だもんな。ははは・・・」
食卓でも、明日。橘さんが来るという事で持ちきりでした。
確かに、橘さんが来る「新千歳空港」には「富良野線」に乗って
旭川まで行って「函館本線」に乗り換えて、そこから札幌まで行き
「快速エアポート」で新千歳空港駅まで出掛ける結構ハードな
スケジュールです。
それでも、橘さんに会えるんですから嬉しさの方が大きいです。

お風呂にも入って、戻ってきた部屋の中・・・・
ベットの中に入る前にタオルで濡れた髪を乾かしながら机の上にある
橘さんとの写真を見ていました。
写真には、私と橘さんの2人が映っています。
ちょうど1年前・・・・2人で過ごした数日間・・・・
その1つ1つが、私にとっては素敵な夏の思い出になっています。
そして、また明日から思い出が増えて行こうとしています。
だから今日は、早く眠ります。


そして、橘さんが来る当日になりました。
「それじゃぁめぐみ、橘くんによろしく言っといてくれよ。
あと、夕方の搾乳は父さんの方で何とかするからゆっくりしてこい。」
「うん、分かった。ありがとう、お父さん。」
朝早く、お父さんに駅まで送ってもらいました。
それからは、いろいろと乗り換えて「新千歳駅」まで到着しました。
時間は、飛行機が到着する少し前の時間です。

「はぁ・・・ドキドキしてきた。」
ここまで来て、久し振りに会う橘さんにどう話していいのかという
気持ちになってきました。
こんな感じがいいかな?それともこんなの・・・とか何度も
シュミレーションしていました。
会えない時でも、いつも電話で連絡を取り合っていたけど、実際に
会うのは、実に8ヶ月ぶりです。自然と緊張してきます。
でも・・・・・・私は1つの答えを見つけたんです。
それは・・・・今とても会いたかった気持ちをそのまま橘さんに
話す事が一番なんだって・・・・
空港には、旅立つ人・・・家路につく人・・・何かを探しに
来た人・・・さまざまな人達がロビーにいます。
そして・・・・あの人もやってきます。
そんな中・・・空港内にアナウンスが・・・・
「・・・分到着のエアドゥ・・・便は・・・番ゲートに
到着しました・・・」
また、2人の夏の思い出作りが始まります・・・・

「FMN」EXシリーズ 完



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