『FMN』第10章です。
第10章『クロちゃんは、名探偵?』
北海道もすっかり寒くなりました。霜柱も
あちらこちらに見えて来てます。
そんな中、ある事件がおきました。
『めぐみ。さっき近所で聞いたんだけど最近
この辺りで、アライグマの被害が増えているん
だって。』
『どうして?』
『それが、ペットとして飼っていたアライグマ
が捨てられて、野生化したそうなんですって。』
私は、考えた。ひどい人がいるもんだよね。荒井
さんだって、もともとは同じペットとして飼われ
ていたのに・・・。
『それで、どんな被害なの?』
『それがね、せっかく収穫した野菜を食べちゃったり
牛に噛みついたり、出してあるゴミ袋を散らかしたり
するんですって・・・。』
さらに思った。今まで自分の勝手で飼っていた
アライグマなのに、また自分の勝手で捨てるなんで
アライグマさんだって必死に生きているのに・・・。
『よ〜し、その事件。なんとかしましょう!!』
『でも、大丈夫?野生化したアライグマって、結構
気が荒いっていうし・・・。』
『大丈夫だって。』
『そう・・・。』
部屋に戻ってきて、少し考えた。
ああ言ったけど、一体あのアライグマさんはどこに
いるんだろう?
そう思って、ため息をついていたらクロちゃんがやって
来て『にゃ〜ぁ』っとひとつ鳴いてくれた。
『そうだね、クロちゃん。なんとかなるわ
頑張ろっと。』
そんな私にクロちゃんは『にゃぁ〜ん』と鳴いていた。
なぜか、『頑張ってね。』っていってくれる感じがした。
その夜、私は寝ているとある物音で目を覚ました。
ガサガサ・・・
『なんだろ、こんな時間に・・・。もしかして。』
私は、物音の方に言ってみると確かに何かが
いるようだった。
荒井さんは普段、特別に作った小屋の中にいるはず
しかし、今日は姿が見えなかった。
『どこにいったんだろう・・・。』
そして、その夜は更けていった。
次の日・・・。
『昨日も出たんですって、アライグマ。』
『荒井さんも昨日、いなかった。』
『大丈夫、荒井さんじゃないから。』
『うん、そうだね。荒井さんの汚名を
はらさなきゃ。』
『にゃ〜ん』
『クロちゃんも協力してね。』
『にゃ〜ん』
『よ〜し、頑張らなきゃ。』
その夜・・・・。
『にゃ〜ん、にゃ』
『どうしたの、クロちゃん。』
『にゃにゃ・・・。』
『あ、何処へ行くの・・・。』
私は、クロちゃんの後を付いていった。
『フ〜ッ』
クロちゃんが警戒している。 その先には
光る2つの目があった。
『フ〜ッ、ンナオオッ〜。』
クロちゃんが尻尾を太くして更に警戒して鳴くと
突然、その動物はクロちゃんの方に飛びかかった。
私は、着ていたカーディガンを広げ向かってくる
動物に被せた。
『キュ〜イ、キ〜。』
私はカーディガンの中の動物を興奮させないように
そっと家まで連れていった。
明かりの下に連れていってみるとそれはアライグマ
だった。でも、荒井さんじゃなかった。
いつも付けているリボンが無かったからだ。
『にゃ〜っ』
ガサガサ・・・。
荒井さんはいつもの小屋にいた。
昨日は、暗い上に良く探さなかったせいでわから
なかったけど、ちゃんと小屋にいたらしい。
『にゃ〜っ』
『心配しないでいいよ。怪我はしてないから。』
『にゃぁぁ〜っ』
クロちゃんも安心した鳴き声をしていた。
『どうしたんだ、めぐみ。』
『大丈夫?』
今の騒ぎでお父さんとお母さんが駆けつけてきた。
『うん、それよりこの子・・・。』
『怪我をしてるなぁ。よし、応急処置をしよう。』
それから家の中で応急処置とご飯をあげた。
最初は興奮していたアライグマさんも落ち着いたみたい。
次の日。家で飼おうとしていたけど結局そのアライグマ
さんは、近くの動物園に引き取られました。
これで、ご飯の心配もないし、近所にいたずらすることも
ないと思います。
でも、本当にクロちゃんはお手柄でした。
『まるで、名探偵だね。クロちゃん。』
『にゃ〜ん。』
クロちゃんは得意そうに鳴いて見せた。
第10章 おわり。

このイラストは、AsiAAquAさまから
いただきました第10章のイメージイラストです。
この程、パソコンとの併用になりましたので
ご紹介出来るようになりました。
(載せるのが遅くなって、ごめんなさい。)
AsiAAquAさま本当にありがとうございます。

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