第7章『ファーマーズダイアリー』
北海道も、秋から冬へと移り変わろうと
しています。
吐く息も白くなり、学校に通う道も霜柱が
出来るようになりました。
橘さんがいる東京でも、かなり寒くなって
きたようです。
『おはよう。』
『おう、めぐみ。今日もたのむぞ。』
『うん。』
そんな季節でも、酪農業をやっている。
私の家にはお休みもなく、朝晩牛さんたち
の搾乳をしている。
『さぁ、鼻黒3号。いっぱい食べてね。』
『ウモオォ〜』
この夏に生まれた鼻黒3号もたくさん餌
を食べて大きくなりました。
この子も橘さんとクロちゃんが教えてくれ
なければ、うまれてこなかったかも知れない
と思うと、こうして大きくなってくれるのが
私には、本当にうれしいです。
ちなみに牛さん達の食べる餌は『サイレー
ジ』というわれている、牧草をビニールのロー
ル状に巻いて、中で発酵させたものが主になっ
ているそうです。
他には、とうきび・・・。いや、とうもろこし
の一種の『デントコーン』とかもあるそうです。
最近では、外国から入ってくる配合飼料もある
そうなんですが、これはお父さんのこだわりで
使っていないんです。お父さんが言うにはここの
空気と太陽をいっぱい含んだ干し草が一番だと
言ってます。
他にも、お父さんのこだわりは『いずれは、
牛舎の下でなく。自然に放牧して搾乳の時だけ
牛達を呼んで、その他は自由に放してやる方法
を取りたい。』と言っていました。
なんでも、その方が牛さん達にストレスがかか
らないそうなんです。
『よーし、この辺でいいだろ。』
『今日も、沢山出たね。』
『ああ、それよりめぐみ。早くしないと学校
大丈夫か?』
『いっけな〜い。』
私はあわてて、家に戻り。お風呂に入って支度
をすまして学校に向かった。
『おはよう。』
『あっ、めぐみ〜おはよう。』
私はいつもの様に挨拶をした。
しかし、友達の雰囲気はちょっと違った。
『ねぇ、熱。あるんじゃないの?』
私は対して気付いてなかったけど朝から
ホワ〜ッとした感じはしていた。
『やっぱ、熱あるよ。保険室いこっ。』
そんなわけで登校そうそう私は保険室
に行くことになった。
『う〜ん。37度7分かぁ。確かに熱が
あるわね。お家の方を呼ぶからそこで寝て
て。あ〜っ、あなたは授業があるから教室
に行くといいわ。』
『は〜い、わかりました。めぐみ、ゆっくり
しててね。』
『う、うん・・・。』
その後、お父さんが学校まで迎えに来てくれ
ました。
その車の帰り道で・・・。
『ごめんな、めぐみ。父さん気付いていたら
こんなにお前に無理をかけなかったのに。』
『ううん、いいの。だって牛さん達は、毎日
おちちを取らなければ、それだけで病気になっ
てしまうでしょ。』
『すまない。今日はゆっくり寝てなさい。』
家に就くとお母さんが心配な顔をしていた。
本当にみんなに迷惑かけてごめんね。
ベットの中、私は自然と涙が出ていた。
『みんなの力になれなかったなんて・・・。』
私は、一生懸命頑張っていたつもりだった。
それが、こんな風邪を引いてしまい、みんなに
迷惑をかけてしまったなんて・・・。
そして、夕方・・・。
『めぐみ、電話よ。誰からだと思う?』
私は、もしかしたらと思い、急いで電話の
子機を受け取った。
『めぐみちゃん。風邪ひいちゃったんだって?』
やっぱり、橘さんだった。
『あ、もう・・・。大丈夫です。』
私は、今日のことを話した。
『そんなに、無理しなくてもいいんじゃないの
かな?』
『そうだね・・・。』
『自分のペースが一番だからさ。』
『うん、そうですね。』
私は、少しの間。橘さんと話していた。
『それじゃ、おやすみ。』
『おやすみなさい。』
その夜は、とても幸せな気分で眠れた。
次の日・・・。
『おはよ〜っ』
『あぁ、おはよう。めぐみ、もう大丈夫
なのか?』
『うん、今日も元気で頑張ろう!!』
橘さん。私も、私のペースで頑張るね。

AsiAAquAさまから頂いた第7章の
イメージイラストです。
めぐみちゃんが一生懸命に頑張ってる姿が
とってもいいです。
(おわび、こちらのミスで掲載が大幅に遅れて
しまいました。本当に済みません。m(_ _)m)
