「FMN」opt.シリーズ第10話です。


どうぞ!!

第10話「愛田家のクリスマス」

 北海道も雪に覆われる季節になり、今年もあと僅かに
なってしまいました。
今日はクリスマスの前日・・・・クリスマスイヴです。
普段は静かなこの町も商店街では様々なイルミネーションで
飾られています。
そうなると、必然的に私達の回りでもその話題になります。
「ねぇ、今日は何かするの?」
「でもねぇ〜一応は私達も受験生だし・・・・・」
「めぐみはどうなのよ?」
「え、私・・・?」
一応は家族といつも通りのクリスマスをするつもりです。
「私は・・・・・」
「夏に来たっていうあの人とは・・・・?」
「橘さんは忙しくて来れないよ〜。それに・・・・・」
「それに・・・・?」
急に美穂ちゃんとちはるちゃんが私に顔を近付けてきました。
「べ、別にそんな興味のあること無いよ〜。」
私の顔は、真っ赤になってしまいました。
「ぷぷぷっ。ほんと、めぐみって直ぐに顔に出るんだから・・・」
「そ、そんな事無いって!!」
「わかったって。」
そう言って2人とも笑っています。
 そんな感じで、クリスマスイヴの夜も来ようとしています。
「ただいま!!」
「あらお帰りなさい。」
「ただいま。里沙ちゃん。」
 この子は、里沙ちゃん。私の妹で、2週間ちょっと前に
生まれたばっかりなんです。
「ごめんね。今日はお母さんがお料理作れれば良いんだけど・・・」
「ううん。お母さんはもう少し安静にしていないとだめだよ!!
私、お父さんの方を手伝ってくるから!!」
「ええ、頼むわね。」
 お母さんは里沙ちゃんを生んでからそれ程経ってないので水仕事
が出来ないんです。なんでもお母さんの体に触るとの事である程度の
間は安静にしとかなければならないそうです。
そんな中、頑張っているのはお父さんで、意外と(お父さんごめんね。)
器用に家事をこなします。
これは本当に意外でした。
さて、牛さん達の搾乳も終わって家の中に入ってみると・・・・
お料理が並んでいました。
「あ、お疲れさま。お風呂から上がったら始めましょう。」
「うん。」
お風呂に入って、ほっと一息つきました。
「う〜ん、あったかぁ〜い。」
気付くと、クリスマスソングを口づさんでいました。
「♪今日は〜楽しっい〜クリスマス〜っ」
支度も終わりお父さんもお風呂から上がってくるとお祝いを
始めました。
「それじゃぁいくぞ!!」

ポンッ!!

クリスマス用のワインやジュースの栓を開けて・・・・
(里沙ちゃんがいるから静かに開けたんだけどね。)
クリスマスをお祝いしました。
「でも、変わってるよね。クリスマスが過ぎたら、今度は
お正月の準備で急がしくなるんだから・・・・」
「クリスマスを祝うのも大いに結構!!こういうのは
みんなでお祝いするもんだ。」
お父さんも上機嫌です。
里沙ちゃんも無事に生まれて初めてのクリスマスだもんね。
そうこうしている内にクリスマスのお祝いもお開きとなり
後片付けをしていると電話がなりました。
「めぐみ〜っ。電話よ!!」
「はぁ〜い。」
「誰からだと思う?」
「え〜っと、もしかして・・・」
「まぁ、出てみなさい。」
「はい、もしもし。お電話かわりました、めぐみです。」
「あ、めぐみちゃん?」
「橘さん!!」

 本当にびっくりしました。
「今、バイトの夕食休みの間にかけてるんだけどね。」
「橘さんも今日は大変でしょう?」
「ああ、なにしろ今日はクリスマスイヴだからね。
ケーキ屋さんのかき入れ時だよ。」
「体、気を付けてね。」
「うん、それと冬の北海道行きが本決まりしたんだ。」
「本当?」
 私はその言葉を聴いて本当に嬉しくなりました。
「あ、ごめん。それじゃぁ、次の人の休憩時間になりそうだから
これで・・・・・・後は直接会った時に話すよ。」
「うん、楽しみにしてるからね。じゃぁ、頑張ってね。」
「うん、めぐみちゃんも風邪に気を付けて・・・・・」
 そう言って電話は切れました。

クリスマスはキリスト様が生まれた神聖な日。
同時に人々みんなに嬉しい奇跡をおこす日。
私は今から年末が楽しみになりました。
早く、橘さんの来る日になるといいなぁ〜。

opt.シリーズ第10話 おしまい。



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